英語学習を続けるために大切なのはモチベよりも◯◯

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対象:英語を勉強しないといけないけどモチベが低い/TOEICのやる気が出ない 
読了:約7分(5099字) 
公開:2018-07/10
更新:2018-07/10 「2018年現在の僕の日課」追記 
関連:継続のコツ - 測る - 日課を作る - サボる人のための処方箋

2017年に英語の総勉強時間が1万時間を超えたのですが、僕は数年前まで、やる気が出ないと言ってはしょっちゅうサボっていました。

数千時間勉強していても、なんか英語学習が習慣化してる感じがしてなかったんですよね。

ですが、いろんな書籍を読んで実践してきたことで、最近ようやく習慣化してきたかなと。

そんなわけで、この記事では、習慣化の秘訣についてまとめてみました。
 

モチベーションよりも大切なもの

モチベーションは長く続かない

「やる気が出ない」「モチベーションが低い」とついつい言ってしまいがちですが、数年前、Zig Ziglerの次の名言に出会いました。



People often say that motivation doesn't last. Well, neither does bathing. That's why we recommend it daily.
人はよくモチベーションは続かないと言う。入浴だって続かないんだ。だから私たちは毎日やることを勧めるのだ。
[Zig Zigler]



そうです。モチベーションはいつか必ず下がる日が来るのに、なぜ僕はそんな不安定なものに頼っているんだろうと(笑) 



Motivation is what gets you started. Habit is what keeps you going.
モチベーションは始めるためのもの。継続するためには習慣が必要だ。
[Jim Rohn]



確かに!

さらに最近読んだ「習慣の力」という本に、次のようなことが書かれてありました。


デューク大学の学者が2006年に発表した研究によると、毎日の人の行動の、じつに40%以上が、「その場の決定」ではなく「習慣」だという。(P. 11)




とは言え、習慣化するのって難しいですよね。

英語学習をどうすれば習慣化できるか、今まで何度も失敗してきましたが(笑)、最近ようやく習慣化してきたかなと感じています。


習慣化する → ◯◯を作る

アメリカでベストセラーになった「GRIT」という本に、興味深いことが書かれてありました。


メイソン・カーリー著『天才たちの日課』では、小説家、詩人、アーティスト、哲学者、科学者、作曲家、映画監督など、161名のクリエイティブな人びとの「1日の過ごし方」が紹介されている。

……(天才たちの)共通点を知りたいと思うなら、その答えはずばり、署名そのもの――「日課」だ。

この本に出てくる人びとは、それぞれ独自の方法で、「意図的な練習」を毎日ひとりで何時間も行っている。ルーティーンをきっちりとこなし、習慣を忠実に守るのだ。(P. 197~198)




ルーティンという言葉を聞くと、僕はイチローを思い出すんですよね。


(イチローが)選手として27年間こなしてきたルーティンは何も変わっていない

 遠征のときは約3時間前、ホームのときは4時間前に球場入りし、ロッカールームで着替えを済ませ、室内ケージでバッティングを行なう。それが終わってから全体練習に臨む。

【出典】イチロー、打撃投手はじめました。新ルーティンに込められた深い意味|web Sportiva


オンライン英会話を2000回やってきたのですが、今年2018年に入ってから、基本的に毎日欠かさずレッスンを受けるというのを再度、日課にすることにしました。

正直言うと、サボってしまうときはまだあるのですが(笑)、サボると罪悪感を感じますし、サボった後再開したときに、スピーキングが下がるのでヘコむんですよ(笑)

それがイヤで「チクショー!もうサボらんぞ」といろいろ対策し始めます。その結果、サボる頻度や日数はかなり減ってきました。

なので、毎日欠かさずやる(日課を作る)という何の真新しさもない方法が、最も効果的だと再確認しています。

【参考】英語を1万時間勉強したので継続のコツをまとめてみた



効果的な日課の作り方


次に、日課の作り方についてまとめてみました。


Step 1:目標ややりたいことを書き出す
Step 2:目標を絞る
Step 3:その目標に到達した人たちの日課を調べる
Step 4:最も伸ばしたいスキルの練習を日課にする


詳しく説明していきます。

Step 1:目標ややりたいことを書き出す

英語, 目標, 書き出す

とにかく思いつく限り、目標ややりたいことを書き出します。

頭の中で考えていたことを、書き出してみることで、自分の考えや状況を整理でき、かつ、客観視できるようになるんですよね。

目標は必ずしも大きくなくてもOKです。「世界平和」「世界征服」とかでなくても大丈夫。

目標だけでなく、興味のあること、成し遂げたいこと、死ぬまでにやっておきたいことも書き出してみるといいと思います。


また、「have目標(want to have)」だけでなく、「be目標(want to be)」も考えてみて下さい

自分が理想とする人、尊敬する歴史上の人物、大好きなスポーツ選手、アーティスト、経営者、通訳者でもOK。


Step 2:目標を絞る


先ほどご紹介した本「GRIT」に、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットがお抱えのパイロットに伝授した「目標を見つける方法」が紹介されてました。


1. 仕事の目標を25個、紙に書き出す。

2. 自分にとって何が重要かを考え、もっとも重要な5つの目標にマルをつける(5個を超えてはならない)。

3. マルをつけなかった20個の目標を目に焼きつける。

そしてそれらの目標には、今後は絶対に関わらないようにする。なぜなら、気が散るからだ。よけいなことに時間とエネルギーを取られてしまい、もっとも重要な目標に集中できなくなってしまう。(P. 94)



さすがに「今後は絶対関わらない」というのは強烈過ぎませんかね、バフェットさん(笑)


ただ、ブログの読者さんと話していると、「やりたいことがありすぎて悩みのループに入り、やる気がなくなってきた」という方は非常に多く、僕自身もよく患ってきました。

なので、きちんと書き出すことと、自分にとって最も重要だと思ったものに絞ることが大切です。

そこで、書き出した目標から絞り込むに当たっては、


その目標を達成したときを妄想してみて、

● 自分の人生に最も大きくて良いインパクトを与えそうなもの
● 最もワクワクするもの

を選ぶ


といいかなと。

自己啓発本で有名なブライアン・トレーシーの本にあったんです。


Review your list of ten goals and select the one goal that, if you achieved it, would have the greatest positive impact on your life.




次は、本田健さんの中で僕のお気に入りの本から。


経営コンサルティングの神様、船井幸雄さんにお会いしたのもその(絶望感にさいなまれていた)頃です。「私は会計をやっているのですが、どうも違う感じがします。何をやればいいのでしょうか?」

……船井さんは、にっこり笑って、「ワクワクすることをやったらいいよ」とだけ言われました。

……何度かあきらめかけましたが、なんとか数年の間に、私は自分の才能を見つけることができ、心からワクワクする生き方を見つけました。(P. 4~6)




目標や才能に関する本が面白くて、今までたくさん読んできましたが、人生で迷ったとき、悩んだとき、


What's the most exciting thing?
自分がワクワクするものはなにか?

Which is more exciting?
どちらがよりワクワクするか?


という自問は、非常にシンプルで効果的なセルフクエスチョンだと感じています。


こんな楽しい闘いは オラ はじめてだ!! わくわくするぞっ!!



Step 3:その目標に到達した人たちの日課を調べる

例えば、目標を絞り込んだ結果、「TOEIC 900点」が現在の最優先事項になったとしたら、すでにその目標に到達している人たちがやっていた日課(勉強法・トレーニング)を洗い出していきます。

うちのブログであれば、カテゴリー「TOEIC 900点台に到達された読者さん」を読んでいただければ、900点ホルダーはどういう勉強をしていたのか、彼らの勉強法や日課が見えてきます。

まぁ、それをまとめたのが「TOEIC 900点が確実に獲れる!6つの戦略と勉強法」なんですけどね(・ω<)テヘペロ

ロールモデルは1人だけ、じゃなくて、多ければ多いほどいいです。少ないと「たまたまその人だけがうまくいった(生存バイアス)」という可能性もありますし、その人のやり方が自分には合わない可能性もありますし。

目標が何であれ、その目標を達成した多くの人が共通してやっていたことやるというのが最も再現性の高い、効率的なやり方になるはずです。
※再現性の高い=誰がやってもうまくいく可能性の高い。


Step 4:最も伸ばしたいスキルの練習を日課にする

日課, 練習

Step 3で洗い出したやるべきことリストから、


● 自分が今一番伸ばしたいスキルを伸ばす練習
● 最もボトルネックなっているもの(足を引っ張っているもの)を改善する練習


を見つけ(作り)、それを日課にします。


例えば、TOEIC 900点をめざしていた頃、リーディングパートがいつも最後まで解けなかったんですよ。

そこで、HUMMERさんのようなすでに900点~満点に到達されていた方々のブログを読んだり、TOEIC対策本で900点に到達した人たちのコラムを読んだ結果、


(1) 解くスピードを速くする
(2) タイムマネジメントを身につける
(3) 読むスピードを速くする


の3つのトレーニングが必要だと分かりました。

そこで、『公式TOEIC L&R問題集』を2時間を測って解いた後。

Part 6・7はもう一度、1題ずつ(1文書ずつ)時間を測って解くようにしました。3問付きの文書なら3分、という感じです。1日1~2題のペースで解くのを日課にしました。

この日課のお陰で、(1) 解くスピードが上がり、(2) タイムマネジメントもつかめるようになりました。詳しくは次の記事をお読み下さい。

【参考】TOEIC リーディングで時間が足りない!対策と勉強法 Part 5・6編 / Part 7編


そして、解き終えたリーディングパートの英文は、精読した上で、(3) 毎日1回通読するのも日課しました。

その結果、読むスピードが向上し、ぬり絵の割合が大幅に減り、2012年10月には910点(R465点)を取ることができました。

【参考】TOEIC リーディング465点が獲れたPart 7勉強法「通読トレーニング」


このように、目標をたくさん洗い出し、最も重要だと感じるもの1~3つくらいに絞り、その目標に到達している人たちがやっていたことを徹底的に調べ、日課に落とし込む。

ここまでできると、習慣化しやすくなり、サボりにくくなるはずです。



2018年現在の僕の日課


2018年現在、僕がルーティンとしてやっていることをまとめておきます。

僕は英会話力を伸ばすことがメインなので、スピーキングとリスニング重視です。なので英会話力を伸ばしたい方には参考になるかと。


オンライン英会話

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僕が今、一番伸ばしたいのはスピーキング力なので、スピーキングの自動化(=流暢さ向上)のために毎日2レッスン受けています。

【参考】めざせ英語ペラペラ!スピーキング上達に不可欠な3つの練習


1日に何度でもレッスンが受けられる「ネイティブキャンプ」は、土日でもレッスンを受けやすいのと、初対面の人との会話に慣れる目的もあります。

EnglishTalk」は、6年受けている先生が、丁寧なフィードバックをして下さるのもあって続けています。

【参考】オンライン英会話を1000回受けたので効果と注意点をまとめてみた


フラッシュカード瞬間英作文

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オンライン英会話や英語で独り言だけだと、アクティブ語彙(使える語彙)が増えにくいと気づきました。

そこで、勉強中やレッスン中に自分がまだ使えるようになっていない語彙・文法・構文・フレーズはフラッシュカード(単語カード)アプリ「Anki」に登録し、瞬間英作文で回しています。

【参考】スピーキングが上達する!アクティブ語彙(運用語彙)の増やし方


NHK WORLD TV

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NHK WORLD TV」は、


映像+音声があるマテリアルのほうが記憶に残りやすい
● 映画やドラマよりもやさしいので多聴しやすい
● 日本の食や文化を英語で説明できるようにしたい
● 会話で使える実践的な語彙・フレーズが学べる


という理由で毎日30分~1時間見るようにしています。

【参考】スピーキングを伸ばしたいなら「聞く」時間を増やすべき5つの理由


Speak UP Radio


Speak UP Radio」は北米人2人による、会話ポッドキャストです。


● ネイティブのスピードや音の連結・消失に慣れるため
● 雑談やディスカッションで使える語彙・フレーズを学べる
● 単純に楽しい


という理由で毎日1エピソード聞くようにしています。先月から、2周目に入りました。


英語読み物&ニュースサイト多読

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英語「超」上級者は例外なく多聴多読していた件」でお伝えしたように、多聴多読の重要性に気づいてきたのがまず1つ。

そして、第二言語習得を研究されている青谷正妥教授が著書で、


青谷(著者)の個人的経験および感触を述べます。Extensive Reading(多読)にせよ、Extensive Listening(多聴)にせよ、累計が100万語に到達するだけでは絶対に不十分です。

そうではなくて、毎年100万語が僕のお勧めする学習量です。(P. 67)




と勧められていたので、1年で100万語(1日3000語)読むことを日課にしています。

9ヶ月くらい続けてきましたが、正直なところ、1日3000語じゃ足りないと感じるようになってきました(^_^ゞ



Good habits formed at youth make all the difference.
青年時代に作られた良い習慣は、大きな違いを生む。
[Aristotle(アリストテレス)]





 
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