Fuji Rock & Summer Sonic |
サマーソニック2014、東京2日目(日曜)とミッドナイト・ソニックに行ってきました。フジロックとは違って期間中は場内で一食しか食べてないので、ライブ中心の日記になりました。
【8/16 sat. Midnight Sonic】
■Antemasque (SONIC STAGE 22:30-23:30)
[滞在時間 22:30-23:25]
ステージ上には以前フジロックにAt The Drive-Inが出た時もあったセドリック専用ティーポットが。ノドを労わるにはホットが一番、ということなのかな…?スクリーンに映し出された三角マークの「ANTEMASQUE」ロゴが東映ロゴに見えなくもない。序盤から性急なビートの曲をたたみかけ、At The Drive-In時代に戻ったかのようなパンキッシュな曲ばかりかと思いきや、40分ほど経過したところでThe Mars Voltaばりのディープなサイケ空間に突入。しかしMV時代からこの時間が苦手だったりする…。こういうパートがあること自体はいいんだけど、彼らの場合はちょっと長すぎてダレてしまうんですね。ラスト10分は再びパンキッシュモードへ。しかし未だに、オマーが本当にコレをやりたいのかちょっと疑問。
■Heartsrevolution (RAINBOW STAGE 23:30-0:10)
[滞在時間 23:30-0:10]
Antemasqueから急いで移動してきたら、ちょうどメンバー二人がステージに登場したところ。しかしお客さんの数が少ない。後方で座っている人や寝ている人を除いたら50人くらいだったのでは、というわけで最前列へ。今年リリースされたデビューアルバム『Ride or Die』の曲を中心にプレイ。Benはキラキラのストーンが一面に付いたギターを持っているものの、音が小さすぎて本当に弾いているのかちょっと微妙。一方のボーカル・Lo(ちょっとGrimesを連想)はいつものピンクの目線メイクなし。その代わり、ステージ上に置かれたバニーのぬいぐるみはしっかりとピンクのライン入り。途中でバニーをオーディエンスにあげたり、CDを投げ渡したりしていた。
2009年に出演した時はドラマーがいたけど、その時の方がライブとしては良かったと思った。どうしてもオケを流してギターとボーカルを加えただけだと、ライブとしての魅力は減退してしまう。バックの映像はとても良かったので、今後はサポートドラマーを加えてライブパフォーマンスを充実させてほしいところ。それにしてもバニー欲しかったな…。
■Mogwai (SONIC STAGE 0:00-1:10)
[滞在時間 0:15-1:10]
Heartsrevolutionから急いで戻る。こちらはそれなりにお客さんは入っていたけど、まだまだ余裕がある感じ。ステージが2つしかなくて片方(Heartsrevolution)が数十人しかいないのにこの程度ということは、今年のミッドナイトソニックは全体的にかなり客入りが少なかったのでは。
Mogwaiはすでに何度も観ているけど、今回も安定の素晴らしさ。ソニックマニアではやったらしい「Fear Satan」がこの日は聴けなかったのが悔しい。
【8/17 sun. DAY2】
■The Orwells (SONIC STAGE 11:30-12:10)
[滞在時間 11:30-12:10]
ライブが何かと話題になっているのでパフォーマンスが激しい感じかと思ったけど、意外と普通。ボーカルはやたらと二の腕が太くてガタイがいいけど、ノシノシと歩き回る程度。途中、結構な高さ(2メートル近い)のステージから客席へ飛び降りたもののしばらくうずくまっていたし、その後もときおりヨロけたりしてて、どうも足を痛めたっぽかった。しかし最後には再びステージから飛び降り。中央の通路を通って、柵によじ登る気丈さを見せた。
■Circa Waves (SONIC STAGE 12:35-13:25)
[滞在時間 12:35-13:15]
個人的に期待のホープ感の強いリバプールの4人組バンド。期待というのは、かつてのMando Diaoのように超満員となりうるヒット・ポテンシャルを持っているという意味。結果的に満員にはならなかったものの、新人としてはそれなりの観客を集めたと思う。途中ギターの機材トラブルがありつつも場の繋ぎ方もわかっている感じ。若くてキャッチーでソリッドなロックンロール、これが売れないと日本の洋楽ロックはちょっと厳しいなと思ってしまうので、今後も応援したいバンド。
■Azealia Banks (MOUNTAIN STAGE 13:20-14:00)
[滞在時間 13:20-14:00]
アルバムが待ち遠しいAzealia Banks、二度目のサマソニ。前回は客入りがさびしかったけど今回はマウンテンステージにそれなりに人が集まったと思う。両脚にそれぞれ「アジーリア」「バンクス」と書かれたオレンジの炎モチーフの衣装(ダサかっこいい)で登場。バックにはこれまた「アジーリア バンクス」とカタカナで書かれたローファイな映像を流し、男女の黒人ダンサーとともにキレッキレのダンスやステップも披露した。序盤はヒップホップ系で次第にハウス/ガラージ色を強めていくという展開で、終盤の「212」では紙吹雪も噴射し大いに盛り上がった。
■Charli XCX (SONIC STAGE 13:45-14:25)
[滞在時間 14:05-14:25]
Azealia Banks終わりでソニックステージに到着。すると意外にもCharli XCXを含む女の子4人組バンドの編成で、性急なガレージパンクを演奏していた。Charliは花柄っぽいひらひらのドレスを着ていてすごくオシャレ。そういえばさっき、The Orwellsのライブ中にボーカルが袖から無理やり引っ張ってきたのはやっぱりCharliだったのか…すごく嫌がっていたけど(笑)。他の3人もワンピース姿でとてもキュート。彼女がフィーチャリング参加したIcona Popの「I Love It」もやったし、ラストは「Boom Clap」(めっちゃ好きな曲)で締めて、20分ほどしか観れなかったけど大満足。このライブでめちゃくちゃ好きになりました。去年のアルバム『True Romance』はあんまり興味が湧かなかったけど、10月にリリースされる新作『Sucker』がとても楽しみ。
■Robert Glasper Experiment (MOUNTAIN STAGE 14:30-15:20)
[滞在時間 14:50-15:20]
ここで今回のサマソニで唯一の食事。カレーを食べつつ後方でRobert Glasper Experimentを観て、食べ終わってからは前の方へ移動。「Get Lucky」や「Smells Like Teen Spirit」などをカバーしていた。最後のメンバー紹介の時に初めて知ったんだけど、歌っている人がグラスパーさんではないのね(まあサマソニ公式レポでも間違っていたし…)。
■Banks (MOUNTAIN STAGE 15:50-16:35)
[滞在時間 15:50-16:15]
ステージに登場した時はゴスな雰囲気たっぷりでちょっと驚き。初めのうちは全くの無表情で、ミステリアスなムードたっぷりだったけどしばらくすると笑顔でMC。それが嬉しくもあり残念でもあり、複雑な気持ちに。手をクネクネさせながら歌う姿もかわいらしいんだか妖しいんだかよくわからない感じで、そうこうしているうちに睡魔に襲われ…あ、そういえば今ソニックでMetronomyやってるなあ、と思って移動。
■Metronomy (SONIC STAGE 16:10-17:00)
[滞在時間 16:20-17:00]
ジャケ通りのモコモコしたステージのセットがかわいらしい。メンバーのコミカルな振り付けには思わず笑ってしまったけど、いつの間にか「踊らせる」から「楽しませる」パフォーマンスをするバンドに進化したなあと実感した。
■Ellie Goulding (MOUNTAIN STAGE 17:05-18:05)
[滞在時間 17:05-18:05]
今年のサマソニ最大のお目当て。英米では押しも押されぬ人気者ながら、ここ日本では一体どれくらい人気があるのか?というのがすごく気になっていたけど、かなりのお客さんが入っていた。序盤からいきなり音が小さすぎてずっこけたものの、まあサマソニのことだし1曲目のうちに調整して2曲目からは大きくなるだろうと思っていたが結局最後まで小さいまま。低音が効いたEDM/ダブステップのビートの音圧を感じることが出来なかったのは残念だけど、彼女の繊細なボーカルをバックトラックに邪魔されることなく聴くことができ、もしかしたらあえて演奏の音量を抑えていたのかもしれない。
ファーストからは数曲しかやらず、『Halcyon Days』のボーナス曲(『Halcyon』には元々入っていなかった曲)メインだったが、国内盤は今年の7月にようやく出たばかりだし大して宣伝もされてないので、イマイチ曲が浸透していないように感じた。これだけ多くの人が集まっているのに、歌を振られても全く歌われないのがちょっと不思議だったけど、彼女のライブ終了後に何となく判明。中ほどのお客さんが一斉に前方に押し寄せたので、次のSEKAI NO OWARI待ちがかなり多くいたっぽい。
あとこれは余談だけど、キーボードを担当していた東洋系(日本人?)のポニーテールの女の子が終始笑顔でノリノリで演奏していて、拍手を煽ったりしていてとても好感が持てた。
■The Horrors (SONIC STAGE 18:50-19:50)
[滞在時間 18:50-19:05]
何気にアルバムがリリースされたタイミングで毎回観ていて、彼らのライブは今回が4度目。元々この日の彼らのライブはフルで観るつもりで、その後メッセ内のモニターでQueen + Adam Lambertを観ようと思っていたんだけど今年はメッセ内にモニターがない!なので予定を変更して、The Horrorsは15分で切り上げてQueen + Adam Lambertに移動することにした。最新アルバム『Luminous』からの曲中心かと思いつつ、もうすぐタイムリミットというところで彼らの中で一番好きな曲『Who Can Say」をやってくれたので、心置きなくマリンへ移動。
■Queen + Adam Lambert (MARINE STAGE 19:30-20:50)
[滞在時間 19:30-20:50]
19:30ちょうどにマリンステージに到着。二階席の入り口にはところどころに「満席」の立札が。一人だったので何とか空いている席に座れたけど、二人並んで空いている席はない状況だった。しばらくするとステージに幕が上がり始め、それとともにドローンな重低音が流れ始める。何度も拍手が起き、場内もソワソワと熱狂しているのが伝わってくる。
僕の周りは年配の人ばかりだったんだけど、演奏が始まり幕が下りるとみんな大合唱。アダムも丸いサングラスにヒゲに黒い手袋姿で、カウチに座って足をバタつかせたり、お茶目な表情を見せたり、フレディの物真似ではないのにフレディズムを感じさせるキュートかつセクシーかつダンディな立ち振る舞い。これには眉をひそめていたリアルタイム世代も大いに沸いたことだと思う。
アダムは強烈な個性を見せつけつつも引くところはちゃんと引いて、ブライアンとロジャーのソロコーナーもあり。そしてブライアンがギター弾き語りで「Teo Torriatte」をやった時、もう何とも言えない感情が押し寄せてきて「ウ"ウ"ウ"ッ…!!」って声出して泣いてしまった。気付くと僕の隣にいた熟年夫婦の奥さんの方も「ウ"ウ"ウ"ッ…!!」って声出して泣いてて、なんか二人並んで同じ泣き方してた。オマケに後方のスクリーンにはフレディの映像。それだけでなく、若かりし頃のメンバーがおどけている姿や当時の来日公演映像など…何だよ、泣かす気満々すぎだろう。「Bohemian Rhapsody」でも例の「ガリレオ~」のパートでミュージックビデオ映像が流れ、フレディの姿に再び涙。一度フィナーレを迎えるもアンコールでは「We Will Rock You」「We Are the Champions」「God Save the Queen」、そして花火が上がりカーテンコール。
この日のライブ、僕は一生忘れないと思う。それぐらい最高だったし、泣いたし、途中でPixiesに移動するつもりが完全にどうでもよくなっていたし。とはいえ花火も打ち上がった後、今からダッシュすれば少しはPixies観れる、ということでメッセへと急いだ。
■Pixies (SONIC STAGE 20:20-21:30)
[滞在時間 21:20-21:30]
観れたのは最後の10分ほど。でも狂気に満ちた「Tame」、メロディアスで美しい「Where Is My Mind?」、ギャンギャンのギターが最高な「Vamos」が聴けてよかった。セットリスト調べたらその前は「Debaser」だったようでグヌヌ…。まあQueen + Adam Lambertが最高だったので良しとする。
■Kraftwerk (MOUNTAIN STAGE 20:34-21:55)
[滞在時間 21:35-21:55]
今年のサマソニのラストアクト、Kraftwerkは3Dメガネを付けて観賞。「Trans-Europe Express」では、おお、TEEが走ってこちらに迫ってくる!「Tour de France」では昔のツール・ド・フランス(競技)のモノクロ映像が流れ、あんまり3Dになってないぞと思っていたら途中からモノクロ映像の上に赤や青のグラフィックが重なって、これがすごくかっこよかった。最後は4人が右から一人ずつ抜けていき、丁寧にお辞儀をして去っていった。
【総括】
直前まで行かないつもりだった今年のサマソニ。1日目はそこまで観たいものが多くなかったし、2日目もQueen + Adam LanbertとThe Horrors、KraftwerkとPixiesの時間帯が被っているのですごくもったいない気がして。でもあらためてタイムテーブルを眺めたら朝からずっと観たいものが並んでいるし、夜も上手く回ればどれも少しずつは観れるということで参加を決めました。4組とも観れたし、Queen + Adam Lanbertが最高だったのでとても楽しかったです。
今年は世間的には「節操がないラインナップ」と言われていたようだけど、僕はこのラインナップの節操のなさこそサマソニの魅力だと思うし、普段聴かない音楽に出会えるのも楽しいと思います。結果的に洋楽インディロック中心になったものの、時間があればA Great Big World、小島麻由美、Pentatonix、森高千里 with tofubeatsなんかも観たかった。動員数はかなり少なかったようなので来年以降がちょっと心配ではあります。あとは、メッセ内モニターが無かったお陰でいいものが観れたけど、やっぱりあった方がいいかな。
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