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"海外ミュージシャンのライブをもっと日本で!"─aliveの試み

今日10月24日、「alive」というサイトがサービスを開始しました。

Alive.png


alive」とは、簡単に言ってしまうと日本でライブを行ってほしい海外アーティストのアンケートを行い、その結果を元に実際にアーティストの招聘までを行う(またはサポートをする)画期的なサービス。


「画期的」とは言ってみたものの、わりと「何で今まで誰もやってなかったの?」とか「以前からそんなビジネス出来そうだなと思ってた」と思ってしまいそうな、コロンブスの卵的なサービスだと思う。例えばすでに凋落著しいmyspaceには、「このアーティストを自分の国に呼ぼう」みたいなボタンがあったような。でもあれはアーティスト側が、「自分たちはこの国ではこれだけ人気があるんだな、ふむふむ検討しよう」っていう指標に過ぎなかったし、myspace側がそのライブの実現に向けてサポートするような仕組みではなかった(たぶん)。


aliveは、来日してほしいアーティストをただ単にリクエストするだけでなく、ライブ日程と会場が仮決定したアーティストを公開し、そのアーティストのチケットを「予約」することができる。「予約数」(サイトではサポート数と呼んでいる)が一定の値に達すると、本格的に来日に向けて交渉される。ただし、一定数に達したところで必ずしも来日公演が確約されるわけではないです。まあそりゃアーティスト側の都合もあるだろうし、当然だけど。で、その場合はチケット代は決済されません。ただし、もし来日公演が決まったら決済されるので、「やっぱ行くのやーめた」は出来ません、当然ながら。共同購入のクーポンサイトってあるじゃないですか。グルーポンとかポンパレとか。仕組みはこれと若干近いかも。購入者が一定のところまで達して初めてクーポン(チケット)が発行され、そこで初めて決済されるっていう。
※10月25日にAlive Official Blogにて説明があり、このブログの記載内容に一部誤りがあったことが判明したので訂正します。サポートが予定数に達した場合、ライブが行われるよう事前にアーティスト側と契約しているとのこと。予定数に達せずライブが実現しなかった場合は決済されません。詳しくはこちらをご確認ください。


サイトローンチ時点で、既に5つのアーティストの来日公演が仮ブッキングされています。実現した場合のアーティストや予定される会場・日時は以下の通り。ちなみにほとんどの場合、サポートしてチケット予約をすると、実際に公演が決まってからよりもチケット代が1,000円~1,500円くらい安くなるらしいです。
(詳しくはalive公式サイトから)


Blue Hawaii
Shibuya O-nest
2014.1.23

XXYYXX
Shibuya O-nest
2014.2.10

Crocodiles
Shibuya O-nest
2014.2.20

San Cisco
Shibuya O-nest
2014.3.18

Nouvelle Vague
Shibuya O-nest
2014.3.30



なかなか魅力的なメンツ!個人的にはCrocodiles行きたいです。myspaceの来日リクエストと明確に違うのは、得票数が可視化されているところ。これは共同購入のクーポンサイトでもやってることですね。サイトを見てもらえばわかりますが、現在のサポート数がパーセンテージでわかるようになっています。これがあることで、既にサポートをした人は実現のために他の人に教えたり、サポートを促したりするだろうし、サイトを見て「あ、確かにこれ観たい!他にも観たい人こんなにいるんだ、それなら自分も」となるわけですね。こういう「潜在的な購買者」を引き出すことができる点が今までになかったなと。


これまではスマッシュとかクリエイティブマンといったプロモーターも、来日してほしいアーティストのアンケートは行ってなかったわけだけど(もしかしたらプレミアム会員向けに行ってたのかもしれないけど、自分は会員ではないので知らない)、何ででしょうね?需要があるかどうかわからないアーティストを、アーティストのスケジュールと会場を押さえてから販売するのってものすごくリスク高いですよね。Vinyl Junkie Recordingsの代表の人もしょっちゅうTwitterで嘆いてるけども。でも、あらかじめ「これぐらいお客さんが集まる」っていうのがわかれば、そんな心配もなくなる。オマケにエージェント側が今まで気付かなかった、「ライブを観たい」というリスナーが潜在的に多いアーティストがわかって、「このアーティストってこんなに需要あったのか、考えてもみなかった」ってこともある思います。


ちなみに、開発・運営は4名の方でされているそう。え、4名?この会社大丈夫?大きなアーティストとか呼べなくない?みたいな風に思ってしまいそうですが、実際この会社が招聘するわけではないのでご安心を。おそらく複数のプロモーターと業務提携して、「このアーティストの来日公演行きたい人これだけ集まったんで、あとよろしく!」みたいな感じでしょうね。なのでブラーとかマイブラとか大物アーティストでも呼べます。ヘンな発言をする胡散臭いプロモーターに惑わされる心配はありません(笑)。


何にしても大きいのは、リスナーが「自分たちひとりひとりの想いがひとつになったことでアーティストの来日が実現した!」っていう気持ちになれることですかね。もう日本では見られないと思っていたアーティストの来日に、自分が少しでも力になれたって思ったら嬉しいじゃないですか。


まだこれから新たな機能が加わって広がりを見せていきそうなalive。個人的にはリクエストの得票数も可視化されると嬉しいですね。その結果を見て、さらにリクエストしてくれるリスナーも出てくるだろうし。あとはSNS的な、同じアーティストのライブを観たい者同士が交流できたら、「一緒に行こうよ!」ってことでサポート数も増えていくだろうし、ライブ前にいろいろと情報交換したり、ライブレポートをそれぞれの人がアップしたりとか。Twitterとも連動すれば、正式に公演が決まった際には情報が拡散されて、さらなるチケットの購買に繋がるだろうし。


そんなワケでこのサイトにはめちゃくちゃ期待しているし、出来るだけ自分もリクエストしてサポートしていきたいと思っています。ライブの実現がとても楽しみ。最後にひとつ、僕は決してaliveの回し者でも関係者でもなく、彼らの標榜する「日本の洋楽市場全体の発展」に賛同する一介の音楽好きに過ぎませんので…。

https://www.alive.mu/


現在サポート受付中のアーティストを紹介。

■Blue Hawaii



■XXYYXX



■Crocodiles



■San Cisco



■Nouvelle Vague

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