アーティスト別ベスト |
ひとつのアーティストの作品をじっくりと振り返り、個人的ベストソングを考えながら再評価をしていこうという不定期企画。今回は3年振りのニューアルバム「Damage」リリース(6月11日)を記念して、ジミー・イート・ワールド(Jimmy Eat World、以下JEW)をピックアップしました。
彼らの中では比較的イケてるアーティスト写真だと思います(汗)
ところで彼らって世間的にどういう位置付けなのか、イマイチよくわかりません。デビューした90年代中盤はエモーショナル・コアの立役者としてザ・ゲット・アップ・キッズらと共にシーンを形成し、1999年の「Clarity」ではキーボードも多用、ハードでアッパーなだけではない繊細なサウンドで独自の地位を確立します。そして2001年にリリースされた4作目「Bleed American」ではアメリカ、カナダともにプラチナム級のセールスを記録し、フー・ファイターズのようにメインストリームで活躍するオルタナティヴ・ロック・バンドとなりました。
その後ポップ化したエモ・バンド・ブームが到来するわけですが、それらのポップ・エモ勢とは距離を置くように地味ルックスのまま、さらに繊細さとキラキラ感に磨きをかけていきます。そんな姿は、個人的には同じく「エモ」の文脈からスタートしたデス・キャブ・フォー・キューティーと重なって見えるのですが、今やUSインディにおいて最高の良心とも言える存在となったデスキャブに対し、JEWはインディとメインストリームどっちつかずのような気がするのです。
実は僕がJEWにハマったのは結構遅くて、2004年のフジロックがきっかけでした。それまでは勝手に、ポップ・パンクとまではいかないけどアップテンポでハードなギターの、よくあるUSメロディック・パンクだと思っていました。ライブがすごく良かったので「Bleed American」を借りて、こんなに繊細で美しいバラードや超キャッチーな曲があるバンドなんだ!と驚き、一気にハマりましたね。ちなみに以前ブログでやった「年代別・アルバム推定再生回数ランキング」の2000年代編では「Chase This Light」が2位にランクインしています。でも「Clarity」「Bleed American」「Futures」も最高だと思います。
「イイ曲」の率はウィーザー級なので、ベストソングを選ぶのは至難の技でしたが、ベスト・ソングは以下のようになりました。なお、彼らにはザ・ウェディング・プレゼント「Spangle」、ガイデッド・バイ・ヴォイシズ「Game of Pricks」、ワム!「Last Christmas」、ティーンエイジ・ファンクラブ「The Concept」など、いくつかの名曲の素晴らしいカバーがありますが、今回は彼らのオリジナル曲のみを対象としました。
■Jimmy Eat Worldのマイ・フェイバリット・ソングBEST20
※カッコ内は収録作品
彼らの中では比較的イケてるアーティスト写真だと思います(汗)
ところで彼らって世間的にどういう位置付けなのか、イマイチよくわかりません。デビューした90年代中盤はエモーショナル・コアの立役者としてザ・ゲット・アップ・キッズらと共にシーンを形成し、1999年の「Clarity」ではキーボードも多用、ハードでアッパーなだけではない繊細なサウンドで独自の地位を確立します。そして2001年にリリースされた4作目「Bleed American」ではアメリカ、カナダともにプラチナム級のセールスを記録し、フー・ファイターズのようにメインストリームで活躍するオルタナティヴ・ロック・バンドとなりました。
その後ポップ化したエモ・バンド・ブームが到来するわけですが、それらのポップ・エモ勢とは距離を置くように地味ルックスのまま、さらに繊細さとキラキラ感に磨きをかけていきます。そんな姿は、個人的には同じく「エモ」の文脈からスタートしたデス・キャブ・フォー・キューティーと重なって見えるのですが、今やUSインディにおいて最高の良心とも言える存在となったデスキャブに対し、JEWはインディとメインストリームどっちつかずのような気がするのです。
実は僕がJEWにハマったのは結構遅くて、2004年のフジロックがきっかけでした。それまでは勝手に、ポップ・パンクとまではいかないけどアップテンポでハードなギターの、よくあるUSメロディック・パンクだと思っていました。ライブがすごく良かったので「Bleed American」を借りて、こんなに繊細で美しいバラードや超キャッチーな曲があるバンドなんだ!と驚き、一気にハマりましたね。ちなみに以前ブログでやった「年代別・アルバム推定再生回数ランキング」の2000年代編では「Chase This Light」が2位にランクインしています。でも「Clarity」「Bleed American」「Futures」も最高だと思います。
「イイ曲」の率はウィーザー級なので、ベストソングを選ぶのは至難の技でしたが、ベスト・ソングは以下のようになりました。なお、彼らにはザ・ウェディング・プレゼント「Spangle」、ガイデッド・バイ・ヴォイシズ「Game of Pricks」、ワム!「Last Christmas」、ティーンエイジ・ファンクラブ「The Concept」など、いくつかの名曲の素晴らしいカバーがありますが、今回は彼らのオリジナル曲のみを対象としました。
■Jimmy Eat Worldのマイ・フェイバリット・ソングBEST20
※カッコ内は収録作品
ほんとに毎回だけど、BEST20と言いつつ結局BEST30までやってますね。次点となる21位~30位の結果はこちら。
No.30 "Table For Glasses" (3)
No.29 "Clarity" (3)
No.28 "Open Bar Reception" (9)*1
No.27 "Digits" (2)
No.26 "Call It In The Air" (2)
No.25 "When I Want" (6)(9)*2
No.24 "Seventeen" (2)
No.23 "(Splash) Turn Twist" (4)(9)*3
No.22 "Jen" (5)*4
No.21 "My Sundown" (4)
この辺りはセカンド「Static Prevails」の曲が多いですが、BEST20内には一曲も入りませんでした。また初期の頃はジム・アドキンスではなくトム・リントンがリードボーカルを取る曲も多かったのですが、トムがリードを務める曲でのランクインは24位の「Seventeen」のみ。やっぱりJEWと言えば、ジムの伸びやかなハイトーンがエモくて好きですね。続いてBEST20はこちら。
No.20 "Coffee And Cigarettes" (7)
No.19 "Carry You" (6)
No.18 "A Sunday" (3)
No.17 "The Authority Song" (4)
No.16 "Let It Happen" (6)
No.15 "Here It Goes" (6)
No.14 "Crush" (3)
No.13 "Hear You Me" (4)
No.12 "Sweetness" (8)(4)*5
No.11 "Feeling Lucky" (6)
上位10曲のみYouTube付きで紹介します。
No.10 "The Middle" (4)
覚えやすいメロディーと歌いやすい歌詞で、シンガロング向けの人気曲。ライブの定番曲。
No.9 "Futures" (5)
アルバム「Futures」はこの曲からガツンと始まります。高揚感のあるサビが印象的。
No.8 "Be Sensible" (6)(9)*6
この曲がボーナストラック…。もったいなすぎます。本当に「Chase This Light」期は美メロのセンスが爆発しています。
No.7 "Big Casino" (6)
この曲はAメロのドラムで4拍目のスネアを抜いてるのが面白いです。ライブでは「ゲラッ!ゲラッ!」部分はもちろん大合唱。
No.6 "A Praise Chorus" (4)
ライブでも必ずプレイされる代表曲の一つ。アップテンポで盛り上がります。
No.5 "Lucky Denver Mint" (3)
「Clarity」の中でもおそらく最も人気がある曲だと思うし、全レパートリーの中でもTOP5には確実に入るのでは?哀愁漂うメロディーとジムの優しげな歌声、キラキラ感がたまりません。
No.4 "Always Be" (6)
名曲揃いの「Chase This Light」からのシングル。プロデューサーのブッチ・ヴィグによるクリアなドラムの音がいいです。このアルバムはプロダクションが整いすぎてて、もしかしたら初期のファンからは不評なのかな?
No.3 "Firefight" (6)
このバンドはドラマーが素晴らしく、そんなところもデスキャブとの共通点だと思います。Aメロ→サビのドラムパターンの変化も好きです。Aメロでキラキラした2本のギターの絡み、サビで一気にラウドにっていうのはJEWの得意とするパターン。
No.2 "Work" (5)
この曲はJEW史上もっとも涙腺崩壊メロディーだと思います。もうAメロから涙がこみ上げますね…。ちなみにアコースティック・バージョンもおすすめ。
No.1 "The World You Love" (5)
ホワ~っていうシンセの音とかギターのキラキラした音色とかハンマービートが心地いいイントロから、一気にドカーンとラウドになるところとか、後半のブレイク部分などとにかく緩急のあるアレンジが最高です。もちろんメロディーも素晴らしいです。
(1) 1st「Jimmy Eat World」1994年 ※本作からのランクインなし
(2) 2nd「Static Prevails」1996年
(3) 3rd「Clarity」1999年
(4) 4th「Bleed American」2001年
(5) 5th「Futures」2004年
(6) 6th「Chase This Light」2007年
(7) 7th「Invented」2010年
(8) 編集盤「Singles」2000年
(9) シングルB面曲
他にもEP数枚あり。
*1 UK盤7"シングル「Big Casino」のB面曲
*2 アルバム「Futures」の日本盤+UK盤ボーナストラック、シングル「Futures」のB面曲
*3 アルバム「Bleed American」の日本盤ボーナストラック、UK盤シングル「Bleed American」のB面曲
*4 アルバム「Futures」アセテート盤のみのボーナストラック
*5 同じ曲がアルバム「Bleed American」にも収録されていますが、編集盤収録の初期バージョンの方が好きです
*6 アルバム「Chase This Light」のオーストラリア+UK+ドイツ+日本+iTunes盤ボーナストラック
正直TOP10内はどれも1位にしたいくらい好きで、ほとんど差はありません。アルバム別で見ると1番多いのがやはり「Chase This Light」で9曲、次いで「Bleed American」6曲、「Clarity」5曲、「Futures」4曲でした。JEWのアルバムを聴いたことがない、でもこのブログで興味を持ったので聴いてみたい!という人がもしいましたら、ベスト盤は出ていないので好みに合わせて以下のように選んでみてはいかがでしょう。
・激しくてちょっと粗削りなのが好き
→「Static Prevails」「Jimmy Eat World」
・キラキラしてアコースティック寄りなのが好き
→「Clarity」「Invented」
・とにかく代表作から聴きたい
→「Bleed American」
・ちょっと影のあるエモーショナルなメロディーが好き
→「Futures」
・キラキラでアッパーなギター・ロックで捨て曲なしのが聴きたい
→「Chase This Light」
あと、もし買う場合は国内盤がオススメです。8位「Be Sensible」、23位「(Splash)Turn Twist」、25位「When I Want」が各アルバムの国内盤ボーナストラックです。
No.30 "Table For Glasses" (3)
No.29 "Clarity" (3)
No.28 "Open Bar Reception" (9)*1
No.27 "Digits" (2)
No.26 "Call It In The Air" (2)
No.25 "When I Want" (6)(9)*2
No.24 "Seventeen" (2)
No.23 "(Splash) Turn Twist" (4)(9)*3
No.22 "Jen" (5)*4
No.21 "My Sundown" (4)
この辺りはセカンド「Static Prevails」の曲が多いですが、BEST20内には一曲も入りませんでした。また初期の頃はジム・アドキンスではなくトム・リントンがリードボーカルを取る曲も多かったのですが、トムがリードを務める曲でのランクインは24位の「Seventeen」のみ。やっぱりJEWと言えば、ジムの伸びやかなハイトーンがエモくて好きですね。続いてBEST20はこちら。
No.20 "Coffee And Cigarettes" (7)
No.19 "Carry You" (6)
No.18 "A Sunday" (3)
No.17 "The Authority Song" (4)
No.16 "Let It Happen" (6)
No.15 "Here It Goes" (6)
No.14 "Crush" (3)
No.13 "Hear You Me" (4)
No.12 "Sweetness" (8)(4)*5
No.11 "Feeling Lucky" (6)
上位10曲のみYouTube付きで紹介します。
No.10 "The Middle" (4)
覚えやすいメロディーと歌いやすい歌詞で、シンガロング向けの人気曲。ライブの定番曲。
No.9 "Futures" (5)
アルバム「Futures」はこの曲からガツンと始まります。高揚感のあるサビが印象的。
No.8 "Be Sensible" (6)(9)*6
この曲がボーナストラック…。もったいなすぎます。本当に「Chase This Light」期は美メロのセンスが爆発しています。
No.7 "Big Casino" (6)
この曲はAメロのドラムで4拍目のスネアを抜いてるのが面白いです。ライブでは「ゲラッ!ゲラッ!」部分はもちろん大合唱。
No.6 "A Praise Chorus" (4)
ライブでも必ずプレイされる代表曲の一つ。アップテンポで盛り上がります。
No.5 "Lucky Denver Mint" (3)
「Clarity」の中でもおそらく最も人気がある曲だと思うし、全レパートリーの中でもTOP5には確実に入るのでは?哀愁漂うメロディーとジムの優しげな歌声、キラキラ感がたまりません。
No.4 "Always Be" (6)
名曲揃いの「Chase This Light」からのシングル。プロデューサーのブッチ・ヴィグによるクリアなドラムの音がいいです。このアルバムはプロダクションが整いすぎてて、もしかしたら初期のファンからは不評なのかな?
No.3 "Firefight" (6)
このバンドはドラマーが素晴らしく、そんなところもデスキャブとの共通点だと思います。Aメロ→サビのドラムパターンの変化も好きです。Aメロでキラキラした2本のギターの絡み、サビで一気にラウドにっていうのはJEWの得意とするパターン。
No.2 "Work" (5)
この曲はJEW史上もっとも涙腺崩壊メロディーだと思います。もうAメロから涙がこみ上げますね…。ちなみにアコースティック・バージョンもおすすめ。
No.1 "The World You Love" (5)
ホワ~っていうシンセの音とかギターのキラキラした音色とかハンマービートが心地いいイントロから、一気にドカーンとラウドになるところとか、後半のブレイク部分などとにかく緩急のあるアレンジが最高です。もちろんメロディーも素晴らしいです。
(1) 1st「Jimmy Eat World」1994年 ※本作からのランクインなし
(2) 2nd「Static Prevails」1996年
(3) 3rd「Clarity」1999年
(4) 4th「Bleed American」2001年
(5) 5th「Futures」2004年
(6) 6th「Chase This Light」2007年
(7) 7th「Invented」2010年
(8) 編集盤「Singles」2000年
(9) シングルB面曲
他にもEP数枚あり。
*1 UK盤7"シングル「Big Casino」のB面曲
*2 アルバム「Futures」の日本盤+UK盤ボーナストラック、シングル「Futures」のB面曲
*3 アルバム「Bleed American」の日本盤ボーナストラック、UK盤シングル「Bleed American」のB面曲
*4 アルバム「Futures」アセテート盤のみのボーナストラック
*5 同じ曲がアルバム「Bleed American」にも収録されていますが、編集盤収録の初期バージョンの方が好きです
*6 アルバム「Chase This Light」のオーストラリア+UK+ドイツ+日本+iTunes盤ボーナストラック
正直TOP10内はどれも1位にしたいくらい好きで、ほとんど差はありません。アルバム別で見ると1番多いのがやはり「Chase This Light」で9曲、次いで「Bleed American」6曲、「Clarity」5曲、「Futures」4曲でした。JEWのアルバムを聴いたことがない、でもこのブログで興味を持ったので聴いてみたい!という人がもしいましたら、ベスト盤は出ていないので好みに合わせて以下のように選んでみてはいかがでしょう。
・激しくてちょっと粗削りなのが好き
→「Static Prevails」「Jimmy Eat World」
・キラキラしてアコースティック寄りなのが好き
→「Clarity」「Invented」
・とにかく代表作から聴きたい
→「Bleed American」
・ちょっと影のあるエモーショナルなメロディーが好き
→「Futures」
・キラキラでアッパーなギター・ロックで捨て曲なしのが聴きたい
→「Chase This Light」
あと、もし買う場合は国内盤がオススメです。8位「Be Sensible」、23位「(Splash)Turn Twist」、25位「When I Want」が各アルバムの国内盤ボーナストラックです。
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