初聴きディスクレポート |
2011年最初の「洋楽ひとことレビュー」です。今年初めのサイトデザインリニューアルに合わせ、このコーナーも若干リニューアル。今まで月1、2回の不定期更新で、適当な順番に紹介していましたが、今後は月1回の月末更新。評価の高い順に掲載します。また、その月でもっともよかったアルバムを「Album of The Month」としてピップアップします!
おかげさまで当ブログの訪問者さんが大変増えてきていらっしゃるので、あらためてこのコーナーの趣旨を説明すると、初めて聴いたアルバムを、1回だけ聴いた段階の第一印象で評価します。当然、悪い評価をしても数回聴きこむうちに気に入ってくるパターンもあるし、その逆もあります。
また、個人の感想ですので読まれた方は「このアルバムよくないんだ・・・じゃあ聴かない」とご判断されないようにお願いします。むしろ、僕が低い評価を下したものを積極的に聴いていただきたいのです。その辺の理由はこちらの記事にて説明してありますので、お時間があればご一読ください。
<★の解説>----------------------
★★★★★今年の名盤上位20位以内確実!
★★★★☆すばらしい!
★★★☆☆普通に良作!
★★☆☆☆若干気になる部分もあり。もう少し聴きこみたい!
★☆☆☆☆あらら期待外れ・・・
☆☆☆☆☆全然ダメ・・・
---------------------------
ではさっそく「Album of The Month」からご紹介します!
【Album of The Month - The Go! Team / Rolling Blackouts】
★★★★★
日本人女性2人を含む多国籍パーティバンドの3枚目。メンバー編成と同様に、オールドスクールなヒップホップやギターポップ、ファンク、ソウル果てはチアリーディングまでゴッタ煮にした唯一無二のサウンド。本作はべサニー・コセンティーノ(Best Coast)やサトミ・マツザキ(Deerhoof)などもゲストに迎え、これまでの作品で常に追い求めてきたキャッチーさが最高潮に達しています。ハッピーなヴァイブに満ち溢れた、2011年最初の名作。アートワークも、2011年上位に入ることが予測される出来!
Gypsy And The Cat / Gilgamesh
★★★★★
オーストラリア出身の男性デュオ。Modularレーベル好き、Cut CopyやVan Sheのようなドリーミーなエレクトロ・ポップ好きにはたまらない。ルックスはイマイチだけど、80's風なキラキラ感たっぷりな1曲目の「Time To Wander」だけでもハマってしまいました。
Tennis / Cape Dory
★★★★★
昨年リリースされたシングル「Marathon」からしてアルバムの期待が高まっていましたが、それを超えるような名曲もちらほら。期待を裏切らないデビューアルバム。リヴァーブの利いたキャッチーな女性ボーカルと、シンプルな演奏が60年代のポップスのような煌びやかさを醸し出しています。
Secret Shine / The Beginning And The End
★★★★☆
すでに20年のキャリアを持つシューゲイザー・バンドの2010年作。シューゲイザーと言ってもマイブラではなく、Slowdive派。ウィスパーな男女ボーカルと、心地よいノイジーなギターと、エレクトロ具合のバランスが絶妙。メロディも過去最高に洗練されています。
My Autumn Empire / The Village Compass
★★★☆☆
アコースティックとエレクトロニカを融合した耳馴染みのいい牧歌的サウンドを聴かせてくれるEpic45のメンバーによるソロ作。こちらはアコギの爪弾きが非常に印象的。インスト主体で、ボーカル曲も数曲あるが完全にインストゥルメントと溶け合い、いろいろなサウンドスケープを思い起こさせてくれる。
Naked And Famous / Passive Me Aggressive You
★★★☆☆
オーストラリア出身の少しノイジーなドリーム・ポップ・バンド。Punching in a Dreamなど、曲によってはPassion Pit風なボーカルが乗る激キャッチーな曲もあるが、曲のクオリティにバラツキがある。いい曲はものすごくいいので、惜しさの意味を込めて★3つ。
Smith Westerns / Dye It Blonde
★★★☆☆
2nd。相変わらずペナペナでヘロヘロ、そこがいい。さりげなく控え目に、だけど全編に入っているキーボードのが効果的にポップ感を増しています。「All Die Young」はMagic Kidsの「Hey Boy」に匹敵する名曲。
Magnetic Man / Magnetic Man
★★★☆☆
ダブステップのスーパーグループによるデビュー盤。1曲目は東洋的なメロディを持つ、ビートレスな曲で衝撃的。ジョン・レジェンドをゲストボーカルに迎えたり、ポップフィールドに大きく飛び出してダブステップの新たな道を切り開いた作品。音も非常にシンプルで、けっこう単音シンセも目立つ。でも、メンバーであるSkreamの最新作の方が正直ハマった。
Iron And Wine / Kiss Each Other Clean
★★★☆☆
ヒゲもじゃシンガーソングライター。アコースティックなサウンドを基調にしているけど、エレクトリックな要素やヒップホップの要素も加わり非常にソウルフルでファンキー。
Mystery Jets / Serotonin
★★★☆☆
1曲目「Alice Springs」は静かなイントロから疾走感のある壮大な曲調に展開。意外とシンプルに、「イイ曲」をひたすらプレイ。残念な点としては、いい曲がキレイにまとまり過ぎて、クセ感がないために、何かしながら聴いているとあまり頭に残らなかったところ。他のことを何も考えずに、音楽だけに集中して聴きこんでいきたい。
The Get Up Kids / Simple Silence EP
★★★☆☆
アルバムに先駆けて昨年リリースされたEP。Guilt Show期のような、ひねくれたアレンジとキャッチーなメロディがよい。
The Get Up Kids / There Are Rules
★★☆☆☆
そして待望の再結成後初のアルバム。過去作どれとも大きく異なる。ひしゃげたドラムやブリブリしたベースは新機軸で、全体的に荒削り。ただ、いい曲を書けるはずなのに敢えてメロディを重視していない印象。とにかくひねくれたメロディで、前述のEPと比べてもだいぶメロディアスさは控え目にしています。メロディ至上主義の自分としては物足りないところ。
65daysofstatic / We Were Exploding Anyway
★★★☆☆
かつてはMogwaiミーツAphex Twinと言われた、超絶テクドラマー含む轟音エレクトロバンド。よりエレクトロの要素を強めたけど、このアルバムは少しミックスが悪い気がする。音の細かい部分が立体感に欠けていて、クリアでないため、迫力に欠ける印象。やっぱりあのライブでのダイナミックなサウンドを音源でも再現してほしかったところ。
Siouxsie & the Banshees / The Best of Siouxsie & the Banshees
★★★☆☆
ゴスの女王、スージー・スーを中心に、主に80年代~90年代に活動したバンドのベスト盤。Uffieもカバーした「Hong Kong Garden」なども収録。艶やかなボーカルと、パンキッシュながら勢い任せとは対極な知的さも備えたサウンドが激クール。
British Sea Power / Valhalla Dancehall
★★☆☆☆
今回初めてまともに聴いたけど、意外とオーソドックスなロック。以前はもっとひねくれて、ヘンテコなバンドだった気がする。ちょっとその辺の肩透かし感もあり。
Tamaryn / Waves
★★☆☆☆
女性ソロ・シューゲイザー・シンガーという表現は的確ではないけど、サイケデリックでアンビエントな幽玄サウンドに女性ウィスパーボイスが乗る感じ、まるでCocteau TwinsやMazzy Starのようです。
Comanechi / Crime of Love
★★☆☆☆
The Big Pinkのツアー・ドラマーもやっている日本人女性のユニット。ミニマルな編成で、ひたすら猥雑なノイジーパンクをやってのけた。日本が誇るライオット・ガールです。
White Lies / Ritual
★☆☆☆☆
1stは未聴だけど、アラン・モウルダーがミックスということで初めて聴いてみた。アラン先生の、細かい音にも気配りのある重厚な立体サウンドは素晴らしいけど、やっぱりメロディアスさが足りないかも。まあ、元々キャッチーなメロディを売りにするバンドではなかったですが。
おかげさまで当ブログの訪問者さんが大変増えてきていらっしゃるので、あらためてこのコーナーの趣旨を説明すると、初めて聴いたアルバムを、1回だけ聴いた段階の第一印象で評価します。当然、悪い評価をしても数回聴きこむうちに気に入ってくるパターンもあるし、その逆もあります。
また、個人の感想ですので読まれた方は「このアルバムよくないんだ・・・じゃあ聴かない」とご判断されないようにお願いします。むしろ、僕が低い評価を下したものを積極的に聴いていただきたいのです。その辺の理由はこちらの記事にて説明してありますので、お時間があればご一読ください。
<★の解説>----------------------
★★★★★今年の名盤上位20位以内確実!
★★★★☆すばらしい!
★★★☆☆普通に良作!
★★☆☆☆若干気になる部分もあり。もう少し聴きこみたい!
★☆☆☆☆あらら期待外れ・・・
☆☆☆☆☆全然ダメ・・・
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ではさっそく「Album of The Month」からご紹介します!
【Album of The Month - The Go! Team / Rolling Blackouts】
★★★★★
日本人女性2人を含む多国籍パーティバンドの3枚目。メンバー編成と同様に、オールドスクールなヒップホップやギターポップ、ファンク、ソウル果てはチアリーディングまでゴッタ煮にした唯一無二のサウンド。本作はべサニー・コセンティーノ(Best Coast)やサトミ・マツザキ(Deerhoof)などもゲストに迎え、これまでの作品で常に追い求めてきたキャッチーさが最高潮に達しています。ハッピーなヴァイブに満ち溢れた、2011年最初の名作。アートワークも、2011年上位に入ることが予測される出来!
Gypsy And The Cat / Gilgamesh
★★★★★
オーストラリア出身の男性デュオ。Modularレーベル好き、Cut CopyやVan Sheのようなドリーミーなエレクトロ・ポップ好きにはたまらない。ルックスはイマイチだけど、80's風なキラキラ感たっぷりな1曲目の「Time To Wander」だけでもハマってしまいました。
Tennis / Cape Dory
★★★★★
昨年リリースされたシングル「Marathon」からしてアルバムの期待が高まっていましたが、それを超えるような名曲もちらほら。期待を裏切らないデビューアルバム。リヴァーブの利いたキャッチーな女性ボーカルと、シンプルな演奏が60年代のポップスのような煌びやかさを醸し出しています。
Secret Shine / The Beginning And The End
★★★★☆
すでに20年のキャリアを持つシューゲイザー・バンドの2010年作。シューゲイザーと言ってもマイブラではなく、Slowdive派。ウィスパーな男女ボーカルと、心地よいノイジーなギターと、エレクトロ具合のバランスが絶妙。メロディも過去最高に洗練されています。
My Autumn Empire / The Village Compass
★★★☆☆
アコースティックとエレクトロニカを融合した耳馴染みのいい牧歌的サウンドを聴かせてくれるEpic45のメンバーによるソロ作。こちらはアコギの爪弾きが非常に印象的。インスト主体で、ボーカル曲も数曲あるが完全にインストゥルメントと溶け合い、いろいろなサウンドスケープを思い起こさせてくれる。
Naked And Famous / Passive Me Aggressive You
★★★☆☆
オーストラリア出身の少しノイジーなドリーム・ポップ・バンド。Punching in a Dreamなど、曲によってはPassion Pit風なボーカルが乗る激キャッチーな曲もあるが、曲のクオリティにバラツキがある。いい曲はものすごくいいので、惜しさの意味を込めて★3つ。
Smith Westerns / Dye It Blonde
★★★☆☆
2nd。相変わらずペナペナでヘロヘロ、そこがいい。さりげなく控え目に、だけど全編に入っているキーボードのが効果的にポップ感を増しています。「All Die Young」はMagic Kidsの「Hey Boy」に匹敵する名曲。
Magnetic Man / Magnetic Man
★★★☆☆
ダブステップのスーパーグループによるデビュー盤。1曲目は東洋的なメロディを持つ、ビートレスな曲で衝撃的。ジョン・レジェンドをゲストボーカルに迎えたり、ポップフィールドに大きく飛び出してダブステップの新たな道を切り開いた作品。音も非常にシンプルで、けっこう単音シンセも目立つ。でも、メンバーであるSkreamの最新作の方が正直ハマった。
Iron And Wine / Kiss Each Other Clean
★★★☆☆
ヒゲもじゃシンガーソングライター。アコースティックなサウンドを基調にしているけど、エレクトリックな要素やヒップホップの要素も加わり非常にソウルフルでファンキー。
Mystery Jets / Serotonin
★★★☆☆
1曲目「Alice Springs」は静かなイントロから疾走感のある壮大な曲調に展開。意外とシンプルに、「イイ曲」をひたすらプレイ。残念な点としては、いい曲がキレイにまとまり過ぎて、クセ感がないために、何かしながら聴いているとあまり頭に残らなかったところ。他のことを何も考えずに、音楽だけに集中して聴きこんでいきたい。
The Get Up Kids / Simple Silence EP
★★★☆☆
アルバムに先駆けて昨年リリースされたEP。Guilt Show期のような、ひねくれたアレンジとキャッチーなメロディがよい。
The Get Up Kids / There Are Rules
★★☆☆☆
そして待望の再結成後初のアルバム。過去作どれとも大きく異なる。ひしゃげたドラムやブリブリしたベースは新機軸で、全体的に荒削り。ただ、いい曲を書けるはずなのに敢えてメロディを重視していない印象。とにかくひねくれたメロディで、前述のEPと比べてもだいぶメロディアスさは控え目にしています。メロディ至上主義の自分としては物足りないところ。
65daysofstatic / We Were Exploding Anyway
★★★☆☆
かつてはMogwaiミーツAphex Twinと言われた、超絶テクドラマー含む轟音エレクトロバンド。よりエレクトロの要素を強めたけど、このアルバムは少しミックスが悪い気がする。音の細かい部分が立体感に欠けていて、クリアでないため、迫力に欠ける印象。やっぱりあのライブでのダイナミックなサウンドを音源でも再現してほしかったところ。
Siouxsie & the Banshees / The Best of Siouxsie & the Banshees
★★★☆☆
ゴスの女王、スージー・スーを中心に、主に80年代~90年代に活動したバンドのベスト盤。Uffieもカバーした「Hong Kong Garden」なども収録。艶やかなボーカルと、パンキッシュながら勢い任せとは対極な知的さも備えたサウンドが激クール。
British Sea Power / Valhalla Dancehall
★★☆☆☆
今回初めてまともに聴いたけど、意外とオーソドックスなロック。以前はもっとひねくれて、ヘンテコなバンドだった気がする。ちょっとその辺の肩透かし感もあり。
Tamaryn / Waves
★★☆☆☆
女性ソロ・シューゲイザー・シンガーという表現は的確ではないけど、サイケデリックでアンビエントな幽玄サウンドに女性ウィスパーボイスが乗る感じ、まるでCocteau TwinsやMazzy Starのようです。
Comanechi / Crime of Love
★★☆☆☆
The Big Pinkのツアー・ドラマーもやっている日本人女性のユニット。ミニマルな編成で、ひたすら猥雑なノイジーパンクをやってのけた。日本が誇るライオット・ガールです。
White Lies / Ritual
★☆☆☆☆
1stは未聴だけど、アラン・モウルダーがミックスということで初めて聴いてみた。アラン先生の、細かい音にも気配りのある重厚な立体サウンドは素晴らしいけど、やっぱりメロディアスさが足りないかも。まあ、元々キャッチーなメロディを売りにするバンドではなかったですが。
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