一つは12月4日の「アークタイムス」で、郷原弁護士がイソ子ともう一人の出演者相手に、斎藤知事の公職選挙法違反告訴について話していた物です。
もう一つは「リハック」で郷原弁護士と福永弁護士が、郷原弁護士による斎藤知事の公職選挙法違反についての議論です。
「アークタイムス」の方も斎藤知事告発にかかわる部分だけでも、1時間弱、「リハック」の方は2時間弱の長大な動画ですから、これを全部見るには暇人特権が必要なのです。
しかも余り面白いわけではありません。
だって郷原弁護士の言う事、支離滅裂で話がグチャグチャなのです。
それでも特権を行使したお陰で、郷原弁護士と彼を担ぐ人達の本性と言うか、そう言う物がわかりました。
まず「リハック」での福永弁護士との討論ですが、福永弁護士はひたすら郷原弁護士に斎藤知事を公職選挙法違反で訴追した理由を追及していくのです。
それでわかってきたのは、郷原弁護士は訴追の為には折田楓氏のnoteと、西宮市議森けんと氏のXをみたぐらいで、それ以上の情報は何も調べていませんでした。
兵庫県知事選挙中の折田楓氏の行動や、斎藤陣営の内幕について、今はネット上だけでも随分色々知る事ができます。 福永弁護士はこれを結構広くみていたようですが、郷原弁護士の方は前記の二つぐらいしか見ていなかったようです。
結局2時間弱延々と追及した挙句、分かった事は郷原弁護士が折田楓氏のnoteと、これについての斎藤知事側弁護士の説明が信用できないという理由だけで、折田楓氏と斎藤知事を告訴したという事です。
ところで何が公職選挙法違反かと言うと、公職選挙法では「選挙活動の主体は無償で活動するボランティアでなければならない」のです。 だからお金を払って選挙活動の方針を決めたり、ボランティアに指図したりする人にお金を払うと公職選挙法違反になるのです。
但しポスター制作などは決められた金額の範囲で、業者に委託する事ができます。
ところが折田楓氏は自身のnoteで、あたかも自分一人で、斎藤候補の選挙戦を仕切ったかのように書いていたのです。
一方折田楓氏はポスター制作費等で斎藤知事側から総計71万円を受け取っています。 これについては斎藤知事側の弁護士が、選挙収支報告書を提示して71万円の内訳を説明しています。
しかし郷原弁護士は「斎藤弁護士側の説明は納得できない、この71万円は折田楓氏が斎藤候補側の選挙戦を仕切った報酬である。 だから公職選挙法違反。」と言うのです。
こうなると実際に斎藤陣営の選挙事務所、選挙戦を見て、折田楓氏がどこまで関ったかを確認していくしかないわけです。
そこで福永弁護士はこれをネット上から追っていくと、折田楓氏が選挙中に斎藤陣営に来たのは2回だけだったなど、折田楓氏が選挙中に選挙に関った可能性は皆無である言う事実を突きつけるのです。
すると郷原弁護士は「自分は捜査したわけでない」「公職選挙法違反の可能性があるから告訴したのであって、後は検察側の活躍を期待する」と言うのです。
勿論告発するのは自由です。
但しこうやって郷原弁護士が安易に告発したお陰で、斎藤知事は無意味な嫌疑をかけられているし、折田楓氏はマスコミに追い回されて、家庭も仕事も放りだして隠れなけらばならない嵌めになっているのです。
郷原弁護士はこれは「マスコミが悪い」と言うのですが、しかしだったらこっそりと黙って告訴状を投函すればよかったでしょう?
郷原弁護士も相棒の上脇教授も選挙の度に公職選挙法違反を騒ぐ常連でこの界隈では有名人です。 それでも故ダイアナ妃みたいにいつもパパラッチに付きまとわれているわけじゃないのです。
こんな「捜査しなければわからないけど、怪しいからとりあえず告訴状を送ってみた」ぐらいの理由で告訴状を郵送するなら、夜中に一人で郵便ポストに告訴状投函してくれば済む事です。
それなら検察側が受理して起訴しない限り、マスコミが騒ぐことはありません。
ところが郷原弁護士は態々「告訴状投函」をマスコミに知らせたのです。
これって「推定有罪」で被疑者を社会的に追い込む事が目的だったとしか思えません。 こんな事して良いのでしょうか?
ところがこの郷原弁護士は「アークタイムス」ではもっと呆れる話をしていました。
折田楓氏と斎藤知事を告訴した理由は同じなのですが、ここで奇妙な陰謀論を開陳します。
斎藤知事側は今回の選挙に勝てたのは、立花孝志のお陰だったという事にしたくなかった。 それでちゃんとした広告会社を使ってSNSを操作したという事にしたかった。 それで折原楓にあのnote記事を書かせた。 折田楓は公職選挙法の事なんか知らないので、無邪気にあの記事を書いてしまった。
これは凄い高等戦術だ。
斎藤知事はこれで自分が公職選挙法違反になるなんて考えていない。
でも自分、郷原弁護士がいたのだ!!
この陰謀論にイソ子ともう一人の主演者は、ひたすら感動するんですが、しかしこの陰謀論からすれば最初から公職選挙法違反が成り立ちません。
だって斎藤知事当選は立花孝志の力のお陰で、折田楓のSNS戦略なんて何の意味もなかったという事ですから。
これだと71万円と言うのは、文字通り斎藤知事側の弁護士が言った通り、ポスター制作費等、公職選挙法で認められた選挙活動費の使途として妥当な額です。
これで折田楓がホントに頑張って斎藤知事応援の為に活動していたとしても、これは彼女の完全なボランティア活動としか言えません。
因みに斎藤知事当選の暁に何等かの見返りを約束していたという可能性もありません。
だって折田楓氏との商談も支払いも選挙前ですが、この頃斎藤知事当選の可能性は皆無でしたから。
この郷原弁護士の話って、論理に整合性がないんです。 話の部分、部分ではそれなりに理屈が経つのですが、話と話の間に整合性がなく、全体を繋ぐと結局トンデモ論になってしまうのです。
でもその話の部分、部分の結論がみな「斎藤が悪い!!」になるので、イソ子もその相棒も喜んで相槌を打つし、またこの「アークタイムス」の視聴者には大うけしているのです。
なんかこれ左翼の思考の特徴かも?
とにかく自分達の気に入る話が聞けるなら、何でもそのまま同意してしまって、話の整合性なんて一切考えていないのです。
で、最後に郷原弁護士が言うのです。
「検察が折田楓氏を不起訴にしてもかまわない。」と・・・・。
折田楓氏が不起訴なら、当然斎藤知事も不起訴になります。
だって郷原弁護士の起訴理由は、斎藤知事が71万円払って折田楓氏に選挙運動やらせたことです。
もう一回おさらいしますが、公職選挙法では候補者が個人や業者にお金を払って選挙活動を主導させてはいけないのです。
この場合候補者もまたお金を受け取って活動した業者も公職選挙法違反なのです。 逆に言えばお金を払って選挙運動を依頼する候補者と、お金を貰って選挙運動をする業者が両方揃わないと、罪が成り立たないのです。
だから郷原弁護士は、斎藤知事と折田楓氏を、二人セットで告訴したのです。
しかしこれだと検察が折田楓氏を不起訴にしたら、当然斎藤知事もセットで不起訴になります。
それでも郷原弁護士が折田楓氏の不起訴を問題にしていないという事は、結局最初からこの公職選挙法違反の告訴は最初から受理されない事を前提としていたのではないでしょうか?
こうなるともう最初から完全なお騒がせ目的だったとしか言えません。
イソ子等左翼が嫌う相手をいたぶって、彼等を喜ばせる為に告訴状を提出しただけで、告訴状が受理される事さへ期待していなかったのです。
これじゃ立花孝志の言う通り、完全な虚偽告訴罪です。
しかしこの人は結局これが商売なんですね。
選挙の度にとりあえず誰かを公職選挙法違反で告訴して、マスコミの注目を浴びて、あちこちで出演料を稼ぐんじゃないですか?
だからこの人の告訴は起訴された例が皆無なのです。
それでも「やめ検」つまり元検察官だった弁護士が「公職選挙法違反で告訴した」と言うと、今回のように選挙結果に不満を持つ連中には大うけするのでこの商売ができるのです。
そりゃこんなのに検事やらせてたらダメです。
こんな奴に検事をやらせていたら、冤罪と人権侵害やりまくるでしょう。