何か政権を担うというエネルギーを失っているんじゃないかと心配になった。党や意見が違っても、総理大臣として仕事をして頂く以上は、エネルギッシュにやっていただかないと困るので、覇気のない状況はちょっと心配している。
問いただすべきことが多岐にわたっているので、どうメリハリをつけるかは戦術的に詰めていきたい。野党間では党が違う以上は立場の違う所が多々あるが、同時に共通する所もある。各党ごとに共通する所は連携していこうと思う。(安倍晋三首相の所信表明演説後、国会内で記者団に)
枝野他元民進党の連中が「保守」を名乗り始めたのは、数年前からです。
二重国籍だった蓮舫や、北朝鮮工作員の辻元までが「保守」を名乗り始めたので呆れました。
共産主義者が保守か?
と怒る人もいるでしょう。
しかしそもそも「保守」の定義は非常曖昧で、商標登録と化されているわけでもないので、勝手に名乗っても文句は言えません。
例えばロシアではソ連崩壊後、プーチン体制が固まるまでの間は、ロシアの保守と言えばソ連共産党の残党だったのです。
だって保守と言うのは基本的に、現体制、或いは伝統的な体制や価値観を守ると言うぐらいの意味で使われているのです。
ロシアの場合は共産主義体制が80年ほども続きました。 そして帝政は余りにも古く現実離れしています。
そうなるとソ連崩壊後のロシア人にとって国家の伝統的な体制・国体とはソ連時代と言う事になるのです。
同様、イランで保守派と言えば、ホメニイの流れを汲むイスラム原理主義者を指します。
イスラム原理主義者や、共産主義者が世界的に「保守」と認められているのですから、枝野等立憲民主党の極左集団が保守を名乗っても文句を言うわけにも行かないのです。
そして自民党が保守でないと言うのも理解できます。
だってそもそも自民党の党名は正式には自由民主党で、英語ではLiberal Democratic Party of Japanです。
リベラルと言うのは自由民主党の自由を意味しており、リベラリズムとは元来自由主義を指すのです。
だから枝野の言う「革命的」と言うのはオカシイのですが、リベラルな政党であることは間違いありません。
実際、自民党って自由主義と民主主義を守る事を原則に作られた政党です。
そして結党以降長きに渡ってその方針で政権を維持してきました。
自民党が戦後日本で長期に渡って政権を取ってきた理由は簡単です。
日本は明治以降、資本主義=自由・民主主義で成功してきた国なのだから、これで生きて行くしかないのです。
それなのに日本では、自由と民主主義を守る政党は自民党しかありません。
だったら共産主義者に粛清されたり、自由や財産を奪われたりするのがイヤな国民は、他に支持する政党がないではありませんか?
日本では戦後常に、自民党に次ぐ第二党は、社会党→民主党→民進党→立憲民主党など全て社会主義を標榜する政党でした。
日本のマスコミが社会主義大好きで、スターリンを優しいオジサン、北朝鮮を地上の楽園、文化大革命でハエが一匹もいなくなった、ポルポト政権はアジア的優しさに満ちた政権などと社会主義国家をひたすら礼賛し続けました。
しかしその異様なまでの礼賛記事を読んでいても、普通の知世を持つ日本人なら「これ少しオカシイだろう?」「なんかヘン?」と思うのです。
だから日本の有権者は結局自民党を支持し続けたのです。
哀しいかな他に選択肢はありませんでした。
けれども現実認識能力の薄弱な人々は、社会主義・共産主義に憧れ、無意味な革命ゴッコを続けたのです。
これを革命ゴッコと言うのは、彼等がそもそも本気で革命やる気だったかどうか極めて疑わしいからです。
だって米ソ冷戦時代、共産圏からは多くの人々が命懸けで資本主義圏に亡命していました。 しかし日本やその他資本主義圏から共産圏に移住したのは、よど号ハイジャック犯など極少数でした。
本気で共産主義を信じているわけでもない。
共産主義国家の現実を見る意思もない。
でも反体制!! 反権力!! と言ってみる。
国防や外交について真面目に考える事はしない、日米安保条約や日米地位協定の中身を調べる事もしない。
でも安保反対!! と言ってみる。
それで暴力デモをやって仲間に踏み殺された馬鹿女をジャンヌ・ダルクみたいに奉り、自分達もヒロイズムに酔い痴れる。
でもホントは大企業に就職したいし、学歴をネタに高給が欲しい。
高卒や中卒と一緒にされて堪るか!!
安定した雇用を保障される公務員になりたい!!
オイオイ、反体制を叫ぶ人間が公務員になって良いのか?
公務員って国家体制を守るのが仕事だよ。
でもそんなことは考えもしない。
オレは高学歴で優秀で純真な若者なんだ!!
正義の味方なんだ!!
この救い難い自惚れと自己中で生きてきたのが、学生運動家とそこから卒業できない人々なのです。
だから革命ゴッコなのです。
真面目に考えたら救い難い馬鹿なのですが、しかしこうした人々が相当数いたので、社会主義を標榜する社会党が国会で結構な議席を維持し続けたのです。
因みにこの米ソ冷戦時代、こうした革命ゴッコ政党は革新派を名乗りました。
そしてマスコミは革新派=正義=廉直、自民党=軍国主義=腐敗汚職のイメージを扇動続けました。
知性と教養のある人間は革新派で反体制でなければならない!!
これが60年代から日本の自称知識人達の認識でした。
しかしその後ソ連の崩壊や社会党の崩壊で、この革新派のイメージは守りきれなくなりました。
すると彼等はリベラルを自称するようになったのです。
そして呆れた事に共産党までも、このリベラルに押し込みました。
しかし呼び名を変えても同じです。
彼等のやりたいのは反体制革命ゴッコなのです。 だから現実の問題を現実的に解決するための努力は全て放棄してきました。
現実の問題を現実的に解決する意思を放棄しているのですから、国防や外交は勿論、国内の経済状況にも全く関心はありません。
そこで現実の経済や外交、まして国防政策に関する勉強は一切しませんでした。
何しろ連中の脳内では、全ての経済上の問題は資本主義から生まれるのであって、資本主義を倒せばすべて解決です。
また全ての国防問題は憲法9条で解決できるのですから、日本政府とアメリカに反対し続ける以外する事がありません。
彼等の脳内では軍隊など戦争に関わる物は絶対悪であり、その戦争は反対と言うだけで防げる物なのです。
だから時々自民党のドジで、政権が転がり込むとビックリするほどの無知と無能を晒すことになりました。
そして呆れた国民が離れて行ったのです。
さらにそうこうするうちに、現実の日本を取り巻く状況は段々厳しくなってきました。
そして若者達は新聞やテレビを捨てて、ネットで世界と日本の現実を知るようになりました。
またバブル以降の就職難は、若者達に現実と言う物を突き付けたのです。
これはゲバ棒を振り回していても、大企業への終身雇用を保障された世代には理解不能な状況でしょう。
こうしてこれから日本の未来を担う若い人々は、こんな革命ゴッコには付き合いきれないと考え始めたのです。
これに対する革命ゴッコ派の対応が、秀逸です。
さすが革命ゴッコを戦後70年余続けてきただけの事はあります。
リベラルの自称を捨てて、「自分達は保守派だ!!」 と名乗る事にしたのです。
もう笑うしかありません。
リベラルのイメージが悪くなれば名前を変えれば済むと思っているのです。 そして自分達の無知や無能は絶対に反省しないのです。
さすが現実逃避の達人です。
生涯現実を無視して革命ゴッコに興じた人達は、現実、つまり中身ではなく、名前で勝負するのです。
まあしかしこれも当然のことで、彼等は韓国料理店のように、前の客の食べ残しを、別の皿に盛ってまた客に出す事を繰り返してきたのです。
社会党 → 民主党 → 民進党 → 立憲民主党
彼等はこのように皿を変えてきたのです。
ところがそんな店でも来る客もいるのです。
なぜなら彼等を支持者だって実は彼等の同類だからです。
だったら自称だって
革新派 → リベラル派 → 保守派
と変えて行けば良いと思うのは当然でしょう。
彼等はこのようにして未来永劫同じ食材を使いまわしていく心算なのです。
だから今後の展開は簡単に予想できます。
これからマスゴミは立憲民主党を保守派と呼ぶようになり、安倍総理と自民党を革命派と呼ぶでしょう。
そして保守派と言う言葉のイメージはドンドン悪くなり、国民の多くが保守派と言われるのを嫌がるようになって行くでしょう。
一方革命のイメージも変わっていきます。
革命のイメージは、昔ような破壊と粛清ではなく、現実の社会に対応して、地道に社会を変えて行くことになるのです。
おお、これなら間もなく革命が成就できるではありませんか?
革命万歳!!