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2023-03-31 11:53

ベトナム人の死体遺棄事件と自称愛国者の正体

 何とも馬鹿馬鹿しい限りです。

 ここで発狂している人達は、外国人技能実習生が日本で妊娠・出産するとはどういう状況かわかっているんでしょうか?

 外国人技能実習生は殆ど全員、未婚・既婚関係なく家族を残して単身で来日します。 職場では男女別に用意された寮などで暮らす事になります。
 
 こういう生活で妊娠・出産すと言うのは、既婚者なら不倫、未婚者なら婚外子を産む事になります。
 技能実習生を送り出している途上国では、婚外性交には日本などより遥かに不寛容です。
 これで出産祝い金や育児休暇を貰えて喜べる人がいるのでしょうか?

 そもそもこんな話が出たのは、先日、ベトナム人技能実習生が双子の赤ちゃんを子産して、その遺体を自宅の庭に埋めた事を死体遺棄として起訴され無罪判決が出たからでしょう。
 無罪になったのは、死産したり、乳児期に死んだ子供は、正規に墓地ではなく自宅の庭などに埋葬するのはベトナムでは普通の事で、当人には死体遺棄と言う意識がなかったからのようです。

 乳幼児や死産児は正式に葬儀をせず、墓地ではなく庭の隅等に埋葬すると言うのは、実は日本でも近代以前はあったし、西欧諸国でも行われていました。
 乳幼児の死亡率が非常に高い時代、乳幼児の死は半ば当然の事で、特別な対応をする必要はないと言う感覚でしょうか? 或いはあまりに幼い我が子を死後もできるだけ身近においてやりたいと言う気持ちからでしょうか?

 尤もこのベトナム人技能実習生の場合は、明らかに子供の父親とは結婚しておらず、と言うか結婚できず、それなのに妊娠してしまったので、妊娠の事を人に言えず、結局自宅で出産し、それでも幸い死産だったのでそのまま一人で庭に埋めたと言う事でしょう。
 何とも悲惨です。

 それでこの問題でまた技能実習生制度が非難されたので、政府としては出産祝い金や育児休暇を出すと言い出したのです。
 でも外国で出稼ぎ中に婚外子を妊娠してしまった女性の立場を考えると、出産を「祝う」気持ちにはなれないでしょう。
 父親の分からない子供なんて連れて帰国したら、親兄弟になっていったらいいのか?

 だからこれで技能実習生の妊娠・出産が増えるとか、そういう話ではないでしょう?
 
 この死体遺棄事件を教訓にするなら、今後は出産祝い金を出すより、中絶費用を出す方が余程感謝されるのではないでしょうか?
 更に避妊具や避妊薬の配布とかも必要でしょう。
 今は性交渉の後で飲めば妊娠を防止できるアフターピルなんてモノまであるのですから。

 尤もこういう問題も含めて技能実習生と言う制度は、ホントに問題が多いので、いい加減にやめるべきだと思います。

 更にこうした事件については、子供の父親の責任もガッチリ問うべきでしょう?
 今はDNA鑑定などで父親は確実に特定できるのですから。
 出産した女性が措置に困って嬰児殺しに走る事件は今でも時々あります。 
 そういう場合は常に女性だけの責任が問われます。

 勿論女性側にも責任があります。
 しかし今時、きちんと避妊できない、産めば困るのがわかっていても中絶等の処置ができない女性って、実は知的障害などの場合が多いのです。
 知的障害も軽度だと話をしていて受け答えは変わらないし、容姿等女性としての魅力が劣るわけではありません。
 だからそういう女性を簡単に騙して妊娠させて捨てる男性は昔からいました。 
 
 でも今はちゃんと父親を特定できるのですから、父親の責任もきっちりと問い、子供が生まれたら養育費の支払い等は国が確実にやらせるべきじゃないですか?
 それなのに未だに女性の側だけが責められる、女性だけが養育責任を負わされるのは、理不尽です。

  話がそれましたが、こういう問題も含めて技能実習生と言う制度は、ホントに問題が多いので、いい加減にやめるべきだと思います。

 それにしてもこの話を見ても思うのですが、外国や外国人にお金を出す話について余りと言えば余りにお粗末な反応が多すぎませんか?
 例えば先日の岸田総理のインド訪問とウクライナ訪問で、岸田総理がインドやウクライナを支援すると言う話をすると激高している人達がいました。

 確かに兆単位膨大な支援ですが、これって貸金です。
 日本の外貨準備の一部を貸すだけです。
 そしてインドは対中防衛上重要な国です。 こういう国を助けておくことは絶対に必要なのです。
 一方、ウクライナには貸すのではなく、あげるのですが、しかし今はアメリカ始め西側諸国が、膨大な武器支援を行っている状況ですから、武器を出せない日本は金ぐらい出すしかないのです。

 こういう事にヒステリーを起こす人達は、愛国者を自称しているようですが、実は中国のスパイだと思います。

  1. ポピュリスト
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2023-03-30 13:25

陰謀か盲目的ブランド信仰か? 左翼の外国人擁護

 令和新選組が外国人生活保護の範囲を拡大し、更に外国人参政権も与えるべきだと主張しています。
 しかしその理由に納得できますか?



 外国人に生活保護を与えないのは三流国。
 外国人を助けない国は愛されない。 
 外国人救済を拒否すると社会が殺伐とする。
 だから外国人生活保護の受給資格を拡大しろ。

 ??
 令和新選組に限りませんが、左翼政党は皆、なぜか皆外国人の権利擁護に非常に熱心です。 

 外国人生活保護の受給資格を拡大しろ。
 外国人参政権を認めろ。 
 不法滞在外国人を強制送還するな。
 難民受け入れを増やせ。
 
 などなど。
 そして日本で外国人に関する問題が出ると、必ず外国人の権利擁護に回ります。
 しかしこれは彼等の他の国内政策に関する主張と完全に矛盾します。
 
 なぜなら令和だけでなく日本の左翼政党の主張によれば、日本は低賃金の国で、国民は貧窮にあえぎ、差別は酷く、人権が守られていない国だからです。
 そういう国で暮らす事は、外国人にとっても不幸でしょう?

 そもそも自国民がこれほど悲惨な状況なら、日本の国政政党としてまず行うべきは、自国民の救済です。
 福祉予算だって限られているのです。
 日本には救済するべき国民が多数いて、その多くが十二分な福祉を得ているわけではありません。
 生活保護予算も限られている為、日本人が生活保護を申請しても、需給できない場合も多いのです。
 そういう状態なのですから、外国人に生活保護を出すだけでも異常なのです。

 ところが山本太郎は、外国人の生活保護受給資格を拡大しろと言うのです。 そしてそうしなければならない理由が「外国人に生活保護を与えないのは三流国。」「外国人を助けない国は愛されない。」「外国人救済を拒否すると社会が殺伐とする。」とかです。
 何これ?
 これ手って資産家の有閑夫人の主張でしょう?
 暇と金を持て余している資産家夫人なら、暇つぶしと見栄の為に偽善活動に励むのも結構です。
 しかしそれって国民が貧窮にあえぎ、人権侵害に苦しむ国の国政政党の政治家がやる仕事じゃないです。

 そもそも令和新選組も他の左翼政党も、国家主義、愛国教育のような物には、極めて否定的な立場を取っています。
 だから東京オリンピックの開催にも反対したし、慰安婦強制連行など国家と国民の名誉を棄損する問題の捏造は非常に熱心に推進してきました。
 それなのに「三流国」とか「愛されない」とか、国家の見栄の為に国民生活を犠牲にしろと言うのです。 貧窮にあえぐ国民から毟り取った血税を、なぜこんな下らない見栄の為に、国家の虚栄の為に費しろ言うのです。

 こうした左翼政党の言動を見ればわかりますが、実は彼等は日本と日本人、特に貧しい人々、弱い人々を守る気はありません。
 本当に日本と日本人を守り、日本人の生活を守る、例えば労働者の賃金を上げようとするなら、外国人労働者の受け入れには断固反対するべきです。
 好景気や少子化で労働市場が逼迫すれば、賃金は上昇するはずなのですが、外国から低賃金労働者が入る限り、日本の労働者の賃金は上がりません。
 だから外国人労働者の受け入れには断固反対するべきなのです。

 資本家と資本家に支援されたた政党が、外国人労働者の受け入れを推進するのはわかります。 外国人労働者を受けれたら、若くて健康な低賃金労働者が無尽蔵に入るのです。 これで唯外国人を低賃金で雇えるだけでなく、日本人労働者の賃金も低賃金に抑えられるのです。

 一方、外国人労働者を受け入れた事による社会的コストは、全て国家の福祉予算等で賄えるのですから、資本家の懐は痛みません。
 しかし一般勤労者は、賃金が下がるうえ、外国人受け入れに関するトラブルを全て身近で抱え込み、さらにそのトラブル解消のコストを負担する事になるのだから溜まったものではありません。
 
 ところが大変不思議な事に、日本の左翼政党が外国人労働者の受け入れに反対したことはありません。
 代わりに彼等は日本に入り込んで不法滞在・不法就労する外国人を支援し、更に日本に居座った外国人に生活保護を出せと言うのです。
 一体彼等は誰の味方なのでしょうか?

 そしてこれまた不思議な事があります。
 当然ですが、貧窮にあえぐ国民は、「三流国」と言われようと、他国から愛されくても、社会が殺伐とするとかなんてどうでもよいのです。 そもそもそれどころではないのです。
 だからこういう資産家の有閑夫人のような意見に賛同するわけでもありません。
 
 だからと言って、令和新選組のような極左政党を資産家や資本家が支持してくれるわけもないのですから、このような政策を掲げる限り、日本人の支持者が増えるわけもないのです。
 
 一体彼等は何のために、こうした外国人擁護を主張し続けているのでしょうか?
 
 先日難民「「難民を受け入れろ!!」への違和感」のエントリーをしたときに、温泉猫さんから「難民を受け入れろ」と言っている連中は「盲目的ブランド信仰」「舶来上等」の価値観だと言うコメントをいただきました。
 令和新選組の「外国人生活保護を拡大しろ」もこのレベルだと言う気もします。
 しかし一方でこうやって不逞外国人を増やす事で、国家を破壊したと言う願望でないかと共思えます。
 それとも何か我々低学歴ネトウヨには理解できな深慮遠謀や大陰謀でもあるのでしょうか?

  1. 生活保護
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2023-03-29 12:00

「難民受け入れろ!!」への違和感

 日本のマスコミはいつも「日本は難民の受け入れが少ないケシカラン!!」と言っています。
 そして難民の受け入れ数を欧米諸国と比較して非常に少ない事を問題にします。
 実際、日本が受け入れている難民の数は欧米に比べて、非常に少ないのです。

 しかしワタシはこの話には凄い違和感があります。
 だって2015年の難民危機とか思い出せばわかるでしょう?
 あの大量の難民達は、徒歩やゴムボートでヨーロッパにたどりついたのです。

 ロシアのウクライナ侵略が始まるまで、大量の難民を出しているのは、紛争が続き政情が不安定な中東やアフリカ諸国でした。
 ヨーロッパ諸国は中東やアフリカとは地続きだし、海を渡る場合も地中海のごく短距離を渡れば良いのです。
 だから多数の「難民」が大量に、ヨーロッパに押し寄せ難民危機を招いたのです。
 
 そして今はウクライナ難民が、ポーランドなど隣国を中心に押し寄せています。
 ウクライナはポーランドと地続きで、言語や習慣も近いので、戦争の前から出稼ぎや通婚などで交流が深かったのです。 だからとりあえず避難するならポーランドになります。 

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 それじゃ今、日本の周辺に大量の難民が出るような紛争地があるでしょうか?
 そりゃ北朝鮮や中国の人民には逃げたい人も多いでしょうが、逃げられる状況でない為、難民の流出は起きていません。

 難民を保護すべき、難民受け入れの拒否が倫理に反するのは、難民と言うのは戦争など大変危機で命からがら逃げてくる人だからです。
 命からがら逃げてくる人の受け入れを拒否する事が、倫理に反する事にはワタシも同意します。
 しかし命からがら逃げる先って、普通は一番近くて安全な場所、徒歩や精々ゴムボート程度で行ける場所でしょう?

 それなのに旅客機で優雅に来た人が、入国後暫くして「自分は難民です。」って何でしょうね?
 それってダライラマなど特別な政治難民だけじゃないですか?
 でもそういう人がそんなに大勢いるわけもないのです。

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 一方日本の周辺に紛争が起きた場合は、日本も難民を受け入れています。
 現在日本にいる在日コリアンの大半は、実は朝鮮戦争時の難民です。 在日コリアンの中で済州島の出身者が多いのですが、済州島では朝鮮戦争時に大虐殺が起きていました。
 それで済州島から小型船で日本に逃げたのです。
 
 当時の日本はまだGDPも戦前に戻らず、多くの国民が貧窮にあえいでいたのですが、それでも日本政府は、この朝鮮人難民をほぼ全部受け入れました。
 その為この当時、在日コリアンの生活保護受給率は何と25%にもなっていました。
 これでは当時の生活保護予算を全部在日コリアンの為に使っていたのではないでしょうか?
 それでも日本は彼等を受け入れ保護し続けたのです。

 尤もそれでも彼等は感謝するどころか「差別された」と日本を憎悪し続けて、北朝鮮の工作活動に熱中したのですから、ホントに厄介な人達でした。

 朝鮮戦争が終わって間もない1956年に起きたのがハンガリー動乱です。
 この時はハンガリー難民達はヨーロッパ、特に隣国のオーストリアに流れました。

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 ハンガリーは元々オーストリア・ハンガリー帝国として17世紀から第一次世界大戦までは、オーストリア領でした。 
 朝鮮半島は第二次大戦後に独立するまで日本領でした。
 どちらも難民から見れば地理的に近いばかりではなく、歴史的にも馴染みのある国なので、全く未知の国を目指すより安心なのです。

 ヨーロッパに押し寄せている難民も、実は多くが旧宗主国を目指しています。 
 地理的な近さだけでなく、精神的な近さもまた難民にとっては重要なのです。
 
 つまり本来の難民は、とりあえず隣国に逃げる、隣国がダメでもできる限り近くて安全なところに逃げるです。 
 地理的に近い国がダメなら、精神的に近い国に逃げる。
 だって命からがら逃げるのにそれ以外の選択肢はないでしょう?
 そしてそういう難民は、日本も受け入れてきました。

 だったら近隣に紛争地がなく、朝鮮と台湾ぐらいしか領有したことがない日本に難民が来る方がオカシイではありませんか?
 その単純明快な話を無視して、欧米、特にヨーロッパを基準に「難民を受け入れろ!!」と言う人達の真意は何でしょうか?

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 日本では民主党政権時の入管難民法の改正で、不法滞在外国人が何度でも難民申請を出し、審査中は強制送還できないようになりました。
 その為、強盗や強姦などの凶悪犯罪で収監された外国人が、刑期満了で釈放されると難民申請を出して、そのまま居座っている状態です。
 
 第二次安倍政権時からこの改正案が出されていますが、立憲民主党等の反対で成立していません。
 つまり日本のマスコミと一部政党、そして一部団体は、こういう凶悪犯を「難民」として日本に留めて、日本人が襲われる事を期待しているとしか思えません。

 一体彼等は日本をどうしたいのでしょうか?
 
  1. シャベツニダ!!
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2023-03-28 12:10

しゃもじと外交の失敗 野党の外交能力

 先日の国会で、維新の音喜多議員が岸田首相にしゃもじについて質問しました。 

 必勝しゃもじを贈られたとのことですが、しゃもじには『飯(めし)をとる』、すなわち『敵を召し捕る』との意味が込められており、日露戦争にも由来すると言われている。ウクライナに対して、ロシアという敵を召し捕るという強いメッセージを込めているのか、贈答品に込めた率直な思いをうかがいます日の国会で、維新の音喜多議員が岸田首相にしゃもじについて質問しました。 

 と言う質問です。
 
 一方共産党はロシアのウクライナ侵略を外交の失敗だと、岸田首相を詰めていました。

 ああ、そう?
 ワタシもロシアのウクライナ侵略は外交の失敗だと思いますよ。
 ウクライナにとっても、ロシアにとっても、アメリカとNATO諸国にとっても、大変な失敗だったと思います。

 マジに去年の2月24日にロシア軍がホントにウクライナに侵攻するまで、世界中の指導者も軍事や国際情勢の専門家も「ホントにこんな馬鹿な事やるわけないだろうと・・・。」と思い込んでいました。

 世界中の国際政治専門家は「こんな戦争を始めても、ロシアは制裁等を受けるだけで国益を害するだけだ。」
 この戦争は戦争開始直後は米軍もNATO諸国も、そして大多数の軍事専門家も、戦争が開始すれば数日でウクライナは降伏すると思い込んでいました。
 だって軍事力世界2位と22位の戦争ですからね。

 それでもこんな戦争したら、ロシアの利益にはならない。
 よってロシアはこんな馬鹿な事はやらない。
 だから戦争は起きない。
 と信じていたのです。
 
 しかしいよいよ不穏になってからはマクロン仏大統領がプーチンの介護人と言われる程、長々と電話をしてプーチンを説得したり、アメリカがロシアの侵攻についての情報を流して牽制したりと、随分戦争阻止の為の努力をしました。
 けれども結局ロシアはウクライナに侵攻しました。 
 そして侵攻開始後も国連決議等様々な方法で、ロシア軍の撤退を促しているのですが、しかしながらロシア軍はもう引くに引けないのでしょう。

 でもロシア戦勝の目途は全く立っていません。
 この戦争でロシアは国際信用を全て喪いました。 

 ソ連崩壊後、豊かな天然資源と広い国土を生かした農業生産力のお陰で、クリミア侵攻までは結構順調に経済発展をしていたのです。
 アメリカ始め西側諸国も、そんなロシアを歓迎して、ドイツ始めNATO諸国はエネルギー源を野放図にロシアからの天然ガスに頼りました。
 また多数の西側企業がロシアに進出して、工場を作りました。
 それでロシア国民の生活レベルもソ連時代とは比較にならない程、上がりました。

 ロシアの軍備には文句を言いませんでした。
 むしろ対中防衛を考えれば、ロシアを自分達の側につけておきたいと思っていたのです。
 だからロシアの民主化のレベルが今一で、ロシアのGDPは韓国以下なのに、G7の仲間に迎えました。 その為クリミア侵攻以前はG7でななくG8だったのです。

 でもロシアはクリミア侵攻をしてG8から追い出されて、更に様々な経済制裁を食らい、その為経済成長は止まりました。
 そしてこの戦争でこれまでの成功のすべてを喪いました。

 こういう事態が予想されたから、国際政治の専門家も各国首脳も「ロシアは戦争なんか始めない。 プーチンは馬鹿ではない。」と信じていたのです。
 でも国際政治で手放しで相手を信用する事はあり得ないので、衛星等を使ってロシア軍の監視などの情報収集はきっちりやっていたわけです。
 それでもギリギリまで「ロシアが戦争を仕掛ける」とは予想できなかったのです。
 だから戦争を阻止する事もできなかったのです。

 つまり外交の失敗です。
 しかしこうしてみればわかるけれど、外交って失敗するのです。 成功する事もあるけれど、失敗する事だってあるのです。
 だって人間には人の考えている事を、全て知り、予想する事なんてできないのです。
 だからこちらが良かれと思ってやった事が、裏目に出る事もあります。

 例えばドイツなどNATO諸国の多くが、自国のエネルギー源をロシアの天然ガスに頼り切りにしました。 そしてロシアを信頼しきって、原発を停止するとか、石炭火力を止めるとかなど、エネルギーについてロシアに生殺与奪を握らせていました。
 アメリカもバイデン大統領が、シェールガスやシェールオイルの採掘や輸送パイプを建設に大きな制限を加えて、ロシアによるエネルギー覇権を後押ししました。

 これは常識的に考えれば、アメリカもNATOも進んでロシアに首根っこを差し出した状態ですから、ロシアを信頼している、ロシアには敵意はないと解釈するべきです。
 でもプーチンはこれをみて「だったらコイツラ、オレが多少無茶をやっても文句を言えないだろう」と解釈したのです。

 外交は相手のある事ですから、こちらが色々予想して、戦争を防ごうとしても相手がこちらの予想通り反応してくれるとは限らないのです。
 相手の反応を知る為に、幾ら情報を収集していても、最後まで読み切れるわけもないのです。

 だから外交の失敗は防ぎきれないのです。
 外交だけで戦争を防ぎきる事はできないのです。
 共産党は岸田首相を詰めて「ウクライナ戦争は外交の失敗」と認めさせた事で、ご満悦ですが、しかしこれはつまり国連始め関係国が幾ら努力しても、外交で失敗する事はある、外交では戦争を防ぎきる事はできない事を、証明しただけです。

 だから軍隊が必要なのです。
 だからどの国も軍隊を持っているのです。
 外交で戦争を防ぐ努力はするけれど、でも外交に失敗して戦争になる事もある、だからその時には軍隊で自国を守る為です。

 保険と同じですね。
 ワタシは先日自転車保険を更新しました。 
 ワタシだって自転車に乗る時には、事故に遭わないように十分気を付けています。 でも絶対に事故に遭わないとは言えないでしょう?
 だから保険に入るのです。 
 でも共産党は自転車や自動車の事故は運転技術で防ぐべき、運転の失敗に備えて保険に入ってはイケナイと言うわけです。

 因みに維新始め他の野党も似たような物で、岸田総理のウクライナ訪問について語るのはしゃもじだけでした。
 しゃもじに文句を言うだけで、日本はウクライナ戦争にどう対応するか具体的で明確な政策は一切提言していません。
 
 連中は「平和を!!」とか言うんですが、それでは具体的にどのような和平案を提言できるのか、それをどうやってロシアやウクライナに呑ませるかなど全く示しません。
 だからしゃもじに文句を言うぐらいの事しかできないのです。
 これじゃ政権交代なんてありえません。

 因みにワタシとしてはしゃもじではなく、90式戦車など持って行って欲しかったです。
 今直ぐではないけれど砲弾供与などの約束でも良いでしょう。
 今現在ウクライナでは砲弾が不足しているのですが、アメリカ等も砲弾の在庫が尽きてきました。 一方増産の為の生産力増強には躊躇しています。
 だったら日本は今既に砲弾不足で今後、増産が絶対必要なのですから、とりあえず大増産を約束して来ればいいと思うんですけど。
 
 因みに岸田総理のウクライナ訪問について、ワタシは反省しています。 
 ワタシはこれまで岸田総理のウクライナ訪問が遅れ続けたのは、岸田総理の腰抜け、媚中の性だと思っていたのですが、しかしあの報道ぶりをみて呆れました。
 あれでは「岸田がウクライナに行くから、ロシアさん上手く攻撃してくださいね」と言っていると同じです。
 あれで岸田総理の乗車する汽車がミサイル攻撃でも受けたら、死ぬのは岸田総理一人では済まない事がわかっているのでしょうか?
 あれじゃ岸田総理だってウクライナ訪問は躊躇わざるを得なかったわけです。 
 それでも決断したお陰で、訪問は最高のタイミングになりました。

  1. ロシアのウクライナ侵略
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2023-03-26 13:26

百鬼夜行 LGBT活動家

 LGBT活動家が子供達相手にLGBTの理解増進のための啓発活動をしています。
 それでこんな方や

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 この方、身長が210㎝もあるのだそうです。

 またこんな方や

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「中学の制服で悩む生徒の背中押したい」 性的少数者が講演で訴え 若松の宮崎さん スカート姿で問題提起 /福岡

 この方、61歳です。

 そしてこの方は幼稚園で絵本の読み聞かせをなさるのだそうです。

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11月3日『ドラァグクイーン・ストーリー・アワー』フォトレポート

 何これ?
 百鬼夜行?
 LGBT活動家ってこんなのばっかり!!

 数年前から、アメリカではこ最初と三番目の写真のようなドァラグクィーンと言われる人達が幼稚園や小学校に赴き、子供達と触れ合う事が行われています。 
 こうしてLGBT当事者が直接子供達と触れ合う事で、子供達にLGBTを理解させて、差別と偏見をなくし、またLGBT当事者の子供達には「自分は異常ではない」と安心させたいようというのです。
 そして日本でもLGBT活動家がそれをまねて同じ事を始めたのです。

 このドラァグクィーンと言うは、ゲイバーのショーなどに出演する女装芸人だし、また二番目に紹介した女装老人もプロの芸人さんです。
 だからゲイバーなどで大人が見る分には、問題なく楽しめます。

 しかしこれを見た子供達は、どう思うのでしょうか?
 幼い子供達がこんなのを見たら、子供達の認識は「LGBT=モンスター」になるんじゃないですか?
 だってホントにアニメのモンスターみたいな人が学校や幼稚園に来て、先生がその人を「この方はLGBTですよ。」と言ったのですから。

 これじゃLGBT当事者の子供達はたまらないでしょう?
 同性愛や性同一障害の子は、このままだと自分は将来普通の仕事はできない、普通の生活はできないと絶望するでしょう。

 それでなくても子供は、周りの子供と違うのを嫌がるでしょう?
 何でもない事でも、周りの子供と違っているだけで虐められる事もあるでしょう?
 それなのにこんなのが学校に来てLGBT=モンスターのイメージを定着させたら、恐ろしくて絶対に同性愛や性同一障害をカミングアウトできなくなるでしょう。
 
 勿論この百鬼夜行以前にも、LGBTには一定の偏見はありました
 だって芸能人でLGBTを売り物にする人、例えばレーザーラモン・HGやマツコ・デラックスなどは異形の人達です。
 普通の人なら絶対に人前に出られないような奇抜な衣装をきて、奇抜な言動をします。

 また所謂ニューハーフやゲイボーイと言われる人達も、やはり普通の女性は着ないような派手で華やかな女装をするので、凄く目立ちます。
 それでLGBTと言うと何となくこういう異形の人達のイメージが作られました。 
 実はワタシも結構近年までそういうイメージでした。
 
 芸能人やゲイボーイが目立つのは仕方ありません。 
 彼等は目立つ事が仕事だし、目立たないと売れないのです。
 でも現実のLGBTの人達の大多数は性的指向以外では、全く普通の社会人なのです。
 それなのに学校や幼稚園に芸能人やゲイボーイをもっとどぎつくしたような人を連れ込んで教師が「これがLGBT]と言えば、LGBTは異形の人と言う偏見を煽るとしか言えません。
 
 そもそも「LGBTが差別されない」ってどういう状況でしょうか?
 LGBTに限らず所謂「マイノリティが差別されない」と言うのは、どういう状況なのでしょうか?
 
 それは自身がマイノリティとなる属性を、意識せずに生活できると言う事じゃないですか?
 周りの人もその人がマイノリティである事を意識せず接する事じゃないですか?
 
 職場では能力相応に評価され、就職、昇給、昇進もできる、でも能力がなければ、普通に解雇、減給、降格もされる。
 友達付き合い、近所付き合い、親戚付き合いで、LGBTである事を意識する必要はない。。
 LGBTである事を、敢えて吹聴する必要もないけれど、カミングアウトしても「あら、そうだったの」で済む。
 勿論、中にはLGBTを嫌いな人もいるので、嫌がらせなどされる事もあるけれど、周りの大多数の人はこういう嫌がらせは許さないので、結局嫌がらせをした側が何も言えなくなる。

 日本はほぼこの状態だったのではありませんか?
 それではLGBT活動家の言う「LGBTが差別されない社会」とはどんな社会なのでしょうか?
 彼等は子供達にLGBTをどのように理解させたいのでしょうか?

 因みにこの百鬼夜行ですが、これ学校側や幼稚園側が謝礼などするのでしょうか?
 ドァラグクィーンも二番の写真の女装老人も元来プロの芸人ですから、公演には謝礼が必要です。
 LGBT理解増進法ができたら、この種の芸人が学校や幼稚園で公演して、教育委員会から謝礼と言う事になるのでしょうね。

 因みにLGBT活動家にはTの一部、GID(性同一障害者)の人達が非常に危機感を持っています。 
 
 よだかれん氏への抗議文

 性同一障害の辛さが理解されるようになって、漸く戸籍変更が認められるようなったと思ったら、「トランスジェンダー」なる概念を持ち出して、女装男達が女子トイレや女湯に入り込もうとしています。
 GIDの人達がこの女装痴漢に利用されているのですから、彼女達が危機感を持つのは当然でしょう?

 
  1. シャベツニダ!!
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2023-03-24 12:43

海のラクダ 木造帆船と「貞操の危機」

 昔「海のラクダ 木造帆船ダウ同乗記」と言う本を読みました。
 今、ネットで調べてみたら、1980年に中公文庫として出版です。 
 実はワタシ、海と船が大好きだったので、この本が出版されたとき、直ぐに買って読んだようです。
 
 木造帆船ダウはアラブ諸国を中心に使われてきた帆船です。 「船乗りシンドバッド」が乗っていたのもこのダウだと言われ、船を数える時に使われる「隻」と言う言葉の語源もダウだと言う説もあります
 随分と古い歴史を持つ帆船なのですが、しかしこれが古代とあまり形を変えず80年代まで実用船として使われていました。
 この本は著者が実際に実用船として使われているダウに同乗した記録です。

 この本の著者がダウに同乗した80年代当時は、殆どダウはアラビア半島を中心に、アフリカ大陸の東海岸やインド辺りまでを往来して、荷物や乗客を運んでいました。
 著者は古代と変わらない帆船が、現在もなお実用船と使われている事に強く心惹かれ、ダウに同乗してその記録を残そうとしたのです。
 しかし実際に乗船しようとすると・・・・ホモ地獄・・・・・。

 ハッテン系のゲイの方なら天国でしょうが、しかしこの本の著者はゲイではなかったので以下に記述する状況は「地獄」としか言いようがなかったのです。

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 著者は最初ダウに乗船する為に、ダウが多数集まると言うクェート港に行ったのですが、その時の状況を筆写は「私は貞操の危機の感じた」と書いていました。
 彼は港内でダウが集まっている船着き場に近づくと、通りすがりの男達から次々とナンパしてきます。
 まだ17,8の少年が誘ってきて拒否すると、少年は筆写の後ろポケットに札を押し込んでくるのです。 

 また乗船できるダウを探してクェートに滞在中、フェリーで観光に行ったのですが、夜にフェリーで雑魚寝中に、いきなり隣に寝ていた男が抱き着いてきて「〇〇を貸せ!!」と喚きました。
 筆写は恐怖に駆られながらも、必死でこの男を追い払い貞操を守りました。 しかしその後は一睡もできませんでした。

 ワタシとしては美しいインド洋を走る帆船と言うロマンを求めてこの本を買ったわけだし、著者もそのような本を書く為にダウに乗ろうとしたのに、乗る前からこの有様です。
 それでも著者は何とか貞操を守りきって、同乗できるダウを見つける事ができました。

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 著者が乗ったダウはクェートで食料品や雑貨を積み込んでアフリカ大陸の東岸ザンジバルに向かいました。
 船長と船員が5~6名。 船員の国籍は様々ですが、アラブ人よりパキスタンやバングラディシュの出身者が多いようです。
 それで船員達の母語も様々なのですが、一応アラビア語が共通語として使われています。
 インド人もダウを使うのですが、インド人はインド人だけでインドのダウに乗ると言います。

 こうしてせっかく乗り込んだダウですが、帆走は殆どせずに専らエンジンで走りました。 船長も船員達も帆を張るのが面倒臭いので、余程の順風でない限り、帆走はしないのです。
 そして帆走したと思ったら、帆を揚げる為のロープがプッツンです。
 ロープや帆の手入れも真面目にやっていないのです。
 
 だって湾岸諸国はガソリンは安いのだし、目的地に着けば良いなら帆走なんかしたくないのです。
 つまり乗員達はダウの帆走にロマンなんか全く感じておらず、その意味では純然たる実用船なのです。

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 ともかくそれでも数日後にはザンジバルに到着し、荷物を降ろしました。 荷物は積み方が乱暴だったため、随分と痛んでいました。 缶入りビスケットの缶がデコボコになったりしていたのですが、しかし誰もそんなに気しません。
 荷物を降ろし、別な荷物を積み込むのに数日かかるのですが、その間に船員の何人かがやめて、新しい船員が来ました。

 そのうちの一人が暇つぶしなのか、大声でコーランを朗唱していたので、煩くて溜まらず、黙らせる目的もかねて朗誦しているコーランの内容を聞いてみました。
 すると彼は「子供の時から読み方の暗記はしたけれど、意味まではわからない」と答えました。

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 コーランはアラビア語ですが、ムハンマドの時代にメッカやメジナ周辺で使われていたアラビア語で書かれています。 しかしアラビア語も方言が色々あり、しかも千年以上も前の言葉と言う事で、アラビア語圏の人達でも唯読んだだけでは意味はわからないのです。
 でもそこそこ育ちの良い人は、子供の時からコーラン学校に通って読み方だけは習うので、朗誦だけはできるのです。 
 因みにこの船員は荷主の親戚と言う事で、他の船員に比べたら育ち良いお坊ちゃまだったようですが、その為かアフリカを離れる前にやめてしまいました。

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 ともかくこうやって荷物を積みかえ、船員も入れ替わりました。 そして乗客も一人乗せて出航しました。 客は典型的なアフリカインテリで、いけ好かない奴でした。 ダウは遅いし乗り心地も良いわけじゃないけれど、飛行機等に比べたら料金は格安なのです。
 要するにダウは誰でも何でも乗せるのです。
 この感覚は19世紀までの西洋帆船と同じです。 ワタシはこの手の西洋帆船の本も結構読んだけれど、船員は多国籍で片言でコミュニケートし、何でも誰でも金になれば乗せるのです。 そして船員の入れ替わりは激しくて、港に着くたびに人が出入りします。

 その意味ではホントに近代以前その物の世界ですが、しかしそれでも国から国へと移動する為、常に現実の国際情勢の変化にさらされます。
 特にダウが活動する中東やアフリカ東岸は、国際的にも不安定な地域で、寄港予定先が突然入港禁止なるなど、予想外のトラブルが次々と起きてくるのです。
 その為、船長は勿論船員達もこうした情報には敏感で、常にラジオのニュースを聴いたり、他の船の乗員同志話あって情報を集めています。

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 実際、著者が乗ったダウも、ザンジバルを出航して次の港入った時に、湾岸周辺の状況が怪しくなりました。 それで港にいたダウの船長達が、お互いの船を訪問しあって、情報を交換していました。
 それで他の船の船長が来た時です。
 著者の乗ったダウで賄いをしている老人が、この船長に抱き着き、顔を舐めまわしました。 賄いの老人は禿頭で白い髭が茫々なのですが、この船長の元カノだったのです。
 だから船長も回りもこの熱烈な愛情表現に文句も言わないのです。
 因みにこの船長は長身でまだ30代の初めのイケメンでした。 だから老人も彼を愛し続けたのでしょう。

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 別に全てのダウの船長船員がゲイじゃないのです。 実際船員の中には妻子がいて、寄港先で妻子に土産物を買って、それを妻子に渡すのを楽しみにしている人もいるのです。
 船長に至っては文字通り港々に女ありです。
 イスラム圏では公然と売春はできないのですが、文字通りの現地妻を持つ事は可能です。 一夫多妻ですから寄港地の女性と短期間の間結婚した事にして同棲するのです。

 但し結婚して妻子を持てるのは、有能なベテラン船員で、船員の中では高給を得ている人だけです。
 まして港々に現地妻となると、船長クラスでないと不可能なのです。
 一方イスラム圏では、女性は全身をベールで隠し、男性親族と一緒でなければ外出もしませんから、下級船員など低所得男性は、買春どころか女性を見る事もできないのです。 
 だからこうした男性が多数集まる所を歩くと著者のような男性でも「貞操の危機を感じる」と事になるのです。

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 こういう世界ですから、この時代まではイスラム世界は、同性愛には非常に寛容でした。
 イスラム教は教理では同性愛を禁じているのですが、しかし前記の若者のようにコーランを朗唱できても意味は知らないと言うイスラム教徒が多数います。 それどころかコーランなど全く読めないイスラム教徒の方が圧倒的多数派なのです。
 これじゃ教理や戒律を厳密に守るなんて発想もないでしょう?
 
 だからイスラム教発祥以来、近年までイスラム世界では同性愛には非常に寛容でした。 「アラビアンナイト」にも同性愛の話が多数出てきますが、同性愛を全く罪悪視していません。
 トルコのスルタンはハレムに多数美女を囲いながら、一方で多数の美少年を侍らせていました。

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 しかしイスラム世界の原理主義化が進行するにつれて、同性愛への締め付けが厳しくなり、今はブルネイなど同性愛に極刑を課す国まで出てきました。
 このイスラム教の原理主義化には、イスラム世界の教育レベルが上がった事、テレビの普及でイスラム教の教理をテレビで放映するようになった事が原因のようです。

 尤も西欧ではほぼ同時期に、それまで歴史上長く続いた同性愛迫害を止める方向に動いてきました。 そして更にヘンな方向へ動いて男を女子トイレに入れる、女湯にまで入れるようなことまで始めました。
 こうしてみるとどんな社会でも、人間社会が価値観を転換して、社会がオカシクなるのには半世紀ぐらいあれば十分なのでしょうね。

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 因みにこの著者の乗ったダウは、この後、船長が行方不明になってしまい、結局副船長が船長になって出航する事になりました。
 しかし副船長の航海術が今一で結構危うい事態にもなったのですが、とりあえず無事にクェートに戻る事ができました。

 ダウの船長達は天文航法は使えず、多くのダウはロランに対応する設備もなく、80年代ですからGPSは勿論く、船の進行方向と速度から位置を割り出すと航法だけに頼っていました。
 これは原理から言えば海図さへ読めれば中学生でもできるのですが、しかし誰でも経験だけで学べる物ではないのです。
 だから船員の中でも船長になれる人は限られているのです。

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 船長になれなくても船員として有能な人は、結婚して妻子を養う事ができますが、船員としての能力が今一だと、生涯独身のまま年老いて、体力がなくなれば船の賄いでもするしかないのです。
 この辺りの厳しさも西洋帆船と同じです。

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 前記のようにワタシはこの本は、船と海のロマンを求めて読んだのですが、しかし今はイスラム世界の原理主義化について、そして西欧で荒れ狂うLGBTを考える上で最良の書ではないかと思っています。
 

 
  1. 古本
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2023-03-23 12:32

Colaboと左翼のシノギについて

 夕べ8時過ぎからColaboの支援者達が都庁前でデモをしました。 
 東京都は3月22日午後10時からの開催を予定していたColaboの新宿区でのバスカフェを中止を命令したので、これに対する抗議デモです。

 主催者側は参加者120人と言いましたが、彼等がアップした動画を見る限り50人以下だったようです。
 8時過ぎなので都庁職員は殆ど帰宅していたし、この時間都庁周辺は人通りもないらしく、誰を相手にデモンストレーションしたいのかわからないデモでしたが、しかしマスコミ関係者がかなり来て「取材」していたそうです。

 それで共産党の区議や都議が次々と演説して、バスカフェの重要性やこれを中止させた都庁の不当性を訴えました。
 こうやってこのデモは一時間半ばかり続きました。

 ホントにはた迷惑な連中ですね。
 しかしこれを見ていると、何で東京都が何の審査もせずにColaboの出鱈目放題な書類で、毎年数千万の公金を支出してしまったのかわかる気がします。

 実はこんなデモなんかしなくても都庁にバスカフェの開催中止命令を撤回させる方法はありました。

 バスカフェは新宿区役所の敷地にColaboのバスを停めて行っていました。 トイレ等も新宿区役所で使う事ができました。
 しかしここ暫くバスカフェの周辺で、Colaboへの抗議活動が起きていて、それに対してColabo側がそれを遥かに上回る人数を動員して、この抗議活動側を追い回すと状況になっていました。 その為、バスカフェ周辺は大騒ぎなり、一般歩行者の通行の邪魔にもなっていました。
 これに辟易した新宿区役所側が、区役所の利用とバスカフェ中止を申し入れていたのです。

 そこで都庁はColaboに「バスカフェに参加する女性の安全確保」「通行妨害の防止」の為の方策建てて、それを書面にして提出する事を要請しました。
 だからこの書類をきちんと出していれば、敢えて開催中止する必要はなかったのです。
 ところがColabo側は都庁側から要請された安全策や通行妨害防止策には一切ふれず、代わりに都庁からの要請に対する抗議書を出しました。

 これでは都庁が中止要請を撤回するはずもありません。
 するとColaboは抗議デモを行うと宣言し、実際にバスカフェの開催予定日の予定時間直前に都庁の前で抗議デモを行ったのです。 そしてそのデモには多数の共産党議員が参加し、多数のマスコミが取材していました。

 これって街宣右翼と同じでしょう?
 彼等も自分達の要求を呑まないと、相手の玄関先等に街宣車を停めて騒ぎ立てる事で要求を通すのです。
 Colaboは多数の共産党の都議や区議、報道関係者まで動員できるのですから、街宣右翼などより遥かに強烈です。
 これなら都庁側も辟易します。
 
 こういう連中から要求されたことなら、都庁の職員だっておいそれとは断れません。
 東京都がColaboへの委託事業費として支出し続けた2600万円とか4600万円とかは、一般国民から見れば大変なお金ですが、都庁全体の予算から見れば九牛の一毛に過ぎません。
 都庁の職員にすれば、書類の不備があっても、これの支払いを拒否して、共産党の議員に嫌がらせをされたり、都庁の前で街宣をやられたりするぐらいなら、黙って払ってしまうのでしょう。
 
 それでも今回は都庁側がColaboのデモ脅迫に屈せず、バスカフェ開催を許可しなかったのは、Colaboの不正会計や事業委託方法の問題について、一般都民から多数の抗議が来ており、更に自民党都議から都議会でも追及されているからです。
 この都議会での追及と一般都民から抗議は、ハンドルネーム暇空茜氏がColaboの不正会計を明らかにして住民監査請求を通したからです。

 つまり都庁職員からすれば前門のColaboと共産党都議、後門の暇空茜と自民党都議と言う訳です。
 これまでは前門のColaboと共産党都議だけを恐れていたので、これまでの出鱈目な予算支出が続けたのですが、今後は後門の暇空茜と自民党都議も恐ろしいので、非常に辛いでしょう。

 一方Colaboも共産党は未だにこれまで通りのやり方で自分達の要求を通す心算で、デモや集会、スラップ訴訟を続けているので、ドンドン彼等の手の内が一般国民にわかってきているのです。
 要するにこれが左翼のシノギだったわけです。
 尤もらしい名目を作ってColaboのような怪しい団体を作り、自治体や企業から金を要求するのですね。 相手がそれを拒否したら、前記の方法で脅すのです。
 すると相手も金持ち喧嘩せずで、幾ばくかの金を寄越すのです。
 ホントに街宣右翼や同和団体と同じ事をやっているわけです。

 一方、一般国民がこれらの内情を殆ど知る事ができませんでした。 
 男女共同参画とか怪しい話で膨大な公金が使われている事には、凄い違和感があったのですが、しかし実際にどうなっているかを具体的にはわかりませんでした。
 それどころかColabo問題で分かったのですが、細かい公金の使途って、都議とか区議でも全部は知る事ができないのです。
 
 ところが今回このColabo問題では、暇空茜氏と言う一般人が、この具体例の一つをつまびらかにしたのです。

 暇空氏は都にColaboの書類の情報開示請求を行いましたが、それで都が出してきた書類は殆ど真っ黒なのり弁ででした。 それでも海苔を貼っていない部分を読み解いて、問題点を見つけていきました。
 暇空氏は会計専門家でもないし、また都庁の行政の問題ですから都条例が問題になります。
 彼はこういう物を全部自分で勉強した上で問題点を明らかにして住民監査請求を出したのです。
 それでも最後は弁護士を雇っています。
 
 これは一般の人が簡単にできる事ではありません。
 一般庶民はこんな時間も専門知識もないし、弁護士など雇えません。
 しかし暇空氏は非常に優れた知性の持ち主で、しかも資産家で無職と言う立場なので時間も十分ありました。 
 その上独身なので家族の安全を心配する必要もありませんでした。

 また暇空氏自身が、元々ネットゲームの制作をしていたと言う前歴から、ネットの利用方にも習熟していていました。
 それでネットを通じて一般市民に、Colaboの不正会計や出鱈目な仕事ぶりを一般市民に拡散したり、Colabo側が暇空氏に仕掛けたスラップ訴訟の訴状などの情報を、有料で販売したりして活動に必要な資金を賄っています。

 実際、ネットがなければ一般市民が幾ら監査請求をして、その監査が通っても、行政への影響は殆どなかったでしょう。 
 日本のマスコミは実は左翼陣営の一員ですから、左翼側に不利な話は報道しないのです。 だからColabo問題もほとんど報道されていません。
 
 逆に言えば住民監査請求など、このような人でなければとてもできないし、また行っても行政から無視されて終わったでしょう。
 しかし暇空氏の出現で、状況が一変しつつあるのです。
 
 税金の使い方を監視し追及する事は、民主主義の根幹です。
 しかし東京都のような巨大自治体では、それを実現する事は、非常に難しかったのです。 だから左翼や同和ははびこったのです。

 けれども暇空氏の活動を見ていると、漸く一般市民が行政を監視し、不正を排除できるようになってきたのだとわかります。
 漸くこうした草の根レベルの民主主義が実現したのです。
 
  1. 戦後民主主義
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2023-03-22 13:33

雪解けとフェルト靴

 今、外の気温を確認したら17℃でした。 
 この3日間、素晴らしい快晴で、気温がドンドン上がっているのです。
 お陰で雪はドンドン溶けています。

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 今は自転車で行ける範囲は、道路の雪は全部綺麗に溶けました。
 今、雪が残っているのは公園遊歩道や山の中などだけです。
 公園の遊歩道など雪の残っている所は、ゴム長、それも膝まである長い物を履かないと歩けません。

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 雪は結構深い上、グジュグジュになっているので、ゴム長でないと直ぐに浸水するからです。
 それでずうっと気になっていたロシアのウクライナ侵略戦争でのロシア兵の凍死の話を思い出しました。

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 ロシアのウクライナ侵略戦争が始まってから少し経った3月から4月にかけて、ロシア兵が凍死していると言う話が出ていました。
 そして11月になるとまた凍死の話の話が出てきました。
 ロシア兵の装備が不十分だから、凍死すると言うのです。

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 しかしこれは奇妙でした。 ウクライナは旧ソ連領では最も暖かい地域です。
 ウクライナ侵攻前に長々ロシア軍が「演習」を続けたベラルーシよりも暖かいのです。
 真冬のベラルーシで演習できた軍隊が、早春のウクライナで凍死?
 またプーチンはブリヤート人など中央アジアやシベリアなどの非ロシア民族を大量に動員したのと言うのですが、彼等からも凍死者が多数出たと言われます。
 
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 でもブリヤート共和国は、3月になっても-20℃を割る寒さです。 そして11月になるとまた-20℃割れになるのです。
 こういう地域の部隊だと、-20℃で行動できる装備がないと、野外に整列して行進するとか、軍隊として最低限の行動もできません。
 だから彼等が冬の装備を持っていないとは思えないのです。

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 一方、ウクライナって精々北海道程度の寒さです。
 去年の夏から激戦が続いているバフムト周辺は、丁度札幌と同じぐらいか少し暖かい程度です。
 だから唯寒いから凍死すると言うのは、不可解です。
 ワタシはむしろ暖かいから凍死したのだと思うのです。
 
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 -10℃以下なら、ホントに全てが凍りつきます。
 だから靴も防水など一切必要ありません。
 ロシアにはフェルト靴と言うのがあります。 これは分厚いフェルトを靴の形に成型した物で、大変暖かく-30℃でも平気なのだそうです。
 でもこれ-5℃以上になったら水浸しになるでしょう。

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 そして濡れてしまった靴って凄く冷たいのです。 
 これはワタシも経験があるのですが、0℃前後の日にお洒落をして皮のブーツなど履いて出かけて、靴が水浸しになり、足が冷え切ってしまうのです。
 しかし家に帰る事ができなければ、濡れた靴を履き続けるしかなく、足はドンドン冷えていきます。

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 衣類も防寒=防水ではないの、衣類も濡れます。 濡れた衣類は重く、防寒の機能も激減します。 
 10℃以下の気温で濡れた衣類を着て、濡れた靴を履いたままでは、ドンドン体温を奪わます。
 そういう状態で何日も過ごすと、幾ら健康な若者でも低体温症になるのでしょう。

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 ブリヤートなどロシアの寒冷地に住む民族は、モンゴロイドの仏教徒です。 プーチンのロシア民族主義なんかには全く関係ない人達です。 
 そういう人達が、こんな風に死んでいく事になったのはホントに悲惨です。
 プーチンはいつまでこの戦争を続け、いつまで自国民を死なせ続けるんでしょうか?

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 西野神社の上をドンドン登っていくと、道路脇の家の庭で福寿草が咲いていました。 そして更に登ると、雪捨て場があり、そこから雪解け水が流れていました。
 凄い速さで春になっています。

 
  1. 札幌の四季
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2023-03-21 12:08

最後の雪

 春がドンドン近づいています。
 3月に入ってから毎日順調に気温があがり続け、雪もどんどん溶けています。

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 もうパン屋さんとか西野神社とかかなり標高の高い方に行っても道路の雪はなく、自転車で走るのに何の気づかいもいらなくなりました。
 こんなに早い春は初めてだし、こんなに早い雪解けも初めてです。

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 例年なら自転車を出せるのは早くて3月下旬、遅い時は4月になってからです。
 気温も凄く高くなって、道を歩く人も誰もダウンなど着ていません。

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 けれど17日に買い物に出た時に、雪が降ってきました。
 真っ白な大きなフワフワした雪が、激しく降り、辺りが真っ白になりました。
 それでも気温はあまり下がらず、ウィンドブレーカーだけで格別寒いとも思えませんでした。

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 雪の中、ホーマックに寄ると、展示品の暖房器具が半額になっていました。 それでセラミックヒーターを買いました。
 実は冬中、8畳間の暖房器具が欲しいと思い続けたのですが、冬の体調不良ばかり、暖房器具を買いに行く元気がありませんでした。

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 8畳間はワタシの裁縫室になっていて、ミシンや布その他裁縫用具を置いてあるのですが、ここは北東向きで日当たりが悪いし、暖房がないのです。
 この家の暖房は居間にある大型石油ストーブ一つだし、ポット式石油ストーブなど他の石油ストーブの持ち込みは禁止です。
 尤も8畳間もドアを開けて置けば十分暖かいのです。

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 だから必要ないと言えば必要ないのですが、あればあった方が‥‥と、思い続けていました。 
 しかし冬中、体調は今一で裁縫をする元気なんかなかったので、結局8畳間用の暖房器具は買いませんでした。
 でも17日にホーマックに行ったら、展示品の暖房器具が半額だったのです。
 その中に何となく見栄えの良いセラミックヒーターがあったので、買う事にしました。

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 それで店員さんに言うと、店員さんは「展示品なので箱はありません。」と言って、棚から取ってそのまま渡してくれました。
 だからワタシもそのままレジに持って行って支払いを済ませ、自転車に乗せました。
 さほど大きな物でも重い物でもないので、自転車の前籠に入れて持ち帰れます。

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 でも箱も包装もない裸のセラミックヒーターを抱えて店を出ると、なんか略奪でもしてきたような気分になりました。
 人に見られたらどう思われるだろうか? 
 そんな感じなので、前籠にあった大型の買い物袋に入れました。

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 でも雪はあの日一日で、翌日からまた気温はあがり続けています。
 あの時降った雪は、直ぐに溶けて、殆ど積もる事もなかったようです。

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 ワタシは相変わらず屁垂れていて、裁縫をする元気がないので、せっかくのセラミックヒーターは使用試験をしただけです。
 箱も包装もなかったので、家に帰って直ぐにスイッチを入れてみたのです。
 これでどのぐらい効果があるのか?
 電気代はどのぐらいになるのか?
 今一わかりせん。

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 この分だと次の冬まで使う事はないかもしれません。
 何とか早く体調が戻って、裁縫をするぐらいの元気が欲しいです。

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 20日に琴似に行く途中、発寒川を見ると、氷は全部溶けていました。 
 雪が溶けるのが早いのだから、川の氷が溶けるのも早いのです。 
 春の速い年は何かよい事があるのでしょうか?
 
  1. 札幌の四季
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2023-03-19 11:46

共産党の職業差別とダチョウ主義と日本の現実

 石垣島で共産党市議が職業差別発言を行いました。

「迷彩服で歩かないで」 共産市議が発言、与党反発
 3/18(土) 4:00 八重山日報
陸上自衛隊石垣駐屯地が16日開設されたことを巡り、17日の石垣市議会一般質問で共産の井上美智子氏は「(自衛隊員は)迷彩服でバイクや自転車に乗っている。まちの中では迷彩服で歩かないでほしい」と発言した。与党の長山家康氏が「職業差別だ」と発言の取り消しを求め、我喜屋隆次議長の預かりになった。
 井上氏は一般質問で、長射程ミサイルが石垣駐屯地に配備される可能性を危ぐ。「市長を先頭に市民みんなで反対すべきだ」と訴えた。
 中山義隆市長は「ミサイルがまだ開発されていないので、どこに配備するかも決まっていない。石垣にも配備の話は来ていない。実際に話があれば、そこから検討して判断したい」と従来の答弁を繰り返した。

 この共産党の発言について「迷彩服は制服ではなく戦闘服だから職業差別ではない」と言う意見を言う人もいます。
 しかし戦闘服も自衛隊員が職業上身に着ける制服なのです。 消防士や海上保安庁の職員なども複数の制服があって、時と場合によって使い分けています。 
 だから自衛隊員にだけ、それを「街中で着るな」と言うのは明らかに職業差別です。

 こんなことを言われたら札幌雪祭りなんかやってられません。
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 これは2013年の雪像造りの写真ですが、雪祭りが始まる2か月程前になると、大通り公園一杯に多数の自衛隊員が集まり、迷彩服にヘルメットで雪像造りを始めます。
 そして雪やその他機材や隊員を運んでくる軍用車が、ずらりと並びます。
 自衛隊が作る雪像には、それぞれその雪像を作っている部隊名を書いた幟が掲げられています。

 札幌には真駒内、丘珠、篠路の三か所もの自衛隊駐屯地があります。 但し市街面積が広い為か、基地から離れた場所では普段は自衛隊員の姿は見かけません。
 でも基地の周辺では迷彩服で通勤する隊員は普通にいるようですし、時々自衛隊の車両やヘリを見かけます。

 だから何?

 共産党など迷彩服について職業差別をする理由は、自衛隊員が迷彩服で街を歩く事が、戦争を肯定する事になる、彼等独自の反戦平和の精神に反するからです。
 彼等の反戦平和論によると、自分達が戦争を否定し、軍備を廃止し、迷彩服など戦争にまつわる物を否定し続ければ、戦争は起きないのです。

 しかしこれは彼等の脳内以外でしか通用しない話です。
 そして日本の現状、特に石垣島など台湾に近い地域の状況を考えたらあまりに危険な発想です。
 確かに軍隊を持たなければ、自国から戦争を起こす事はできません。 でも戦争って自国から起こすばかりではありません。 しかし戦争は他国から侵略されて起きる事もあるのです。
 それでも侵略された場合に、抵抗せずに占領されたら、戦争にはなりません。 しかし職業差別主義者達も侵略された場合の抵抗は、肯定していたはずです。 それどころか絶賛していましたよね?
 
 職業差別主義者によれば、ベトナム戦争、湾岸戦争、更には朝鮮戦争まで全てアメリカによる侵略戦争です。
 独ソ戦だってドイツの侵略に対する抵抗です。
 職業差別主義者の反戦平和論からすれば、ソ連はナチスドイツに降伏するべきだったし、北ベトナムはアメリカに降伏するべきだったのです。 実際そうすれば戦争にはならなかったでしょう。

 で、現実に今日本が直面しているのは、中国による侵略の脅威です。
 現在中国が直ぐに日本を侵略する事はできませんが、台湾有事は数年内に起きる事が予想されています。
 台湾有事になれば、台湾に近い島々が巻き込まれます。
 そして台湾が中国に侵略されたら、日本の安全その物が脅かされる事になります。

 台湾有事の場合の日本の状況は、現在のポーランドやバルト三国と同じです。
 ウクライナがロシアに侵略されたら、次は自国だ。
 こういう危機感があるから、ポーランドもバルト三国も武器提供から難民の受け入れまで、出来る事は何でもやって、ウクライナ支援に全力をあげているのです。

 そしてその台湾有事が迫っている時に、迷彩服を否定して何の意味があるのでしょうか?
 なるほど台湾有事は日本にとっても、アメリカにとっても非常に恐ろしいので、考えたくない事ではあります。 特に台湾に近い石垣島なら猶更でしょう。
 でもこちらが考えたくないからと言って、中国が台湾侵攻をあきらめてくれるわけではないのです。

 だから台湾有事の被害を減らしたいなら、台湾有事が起きる事を前提に、島の防衛体制と島民の避難体制の整備を考えるべきでしょう?
 その為には迷彩服の自衛官が街中を歩くのを見て、有事が近い事を島民全員が理解するべきではありませんか?
 それを「戦争を思わせるから自衛官は迷彩服で街を歩くな」と言うのは、ダチョウと同じです。

 第二次世界大戦での沖縄戦が悲惨になったのは、沖縄県民の避難が遅れたからです。 陸軍は米軍の沖縄攻撃に備えて県民の早期避難を進言し続けたのですが、県知事がそれを無視しました。

 それで県民は何の備えもないまま、米軍の攻撃にさらされる事になりました。 
 恐怖した県民達は、軍隊について歩いていまいました。 
 米軍は日本軍を遠くから重火器で攻撃しているのですから、こんなことをすれば軍隊と一緒に吹き飛ばされてしまいます。

 軍隊と一緒に壕に入ろうとした県民を軍人たちが追い出したと事を非難する人もいますが、これは断固追い出すべきなのです。
 なぜなら米軍は壕を火炎放射器で攻撃していたのです。 軍人と一緒に壕にいれば一緒に焼かれます。
 更に恐怖が募ると軍人の制止を無視して集団自決と言う事態まで起きました。

 最初から米軍の攻撃を前提に避難その他の対応を考えていれば、こんな無残な話にはならなかったのです。
 ところが沖縄県知事と職業差別主義者は、また同じ事を繰り返そうとしています。
 本当に戦争の悲惨さを知り、沖縄県民の生命を守りたいなら、歴史を学び、現実の国際情勢を学び、過去に犯した過ちを繰り返さないように努力するべきなのです。
 

  1. 戦後民主主義
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