読了:約5分(3001字)
公開:2017-09/27
名言#002
(自分の第1章と、他の誰かの第20章を比較してはいけない)
[読み人知らず]
語句・文法・発音の解説
● compare A to/with B:AをBと比較する● your:「you/your」の意味を捉えるとき、「自分/自分の」としておいたほうがシックリくることも多いなと。
● Chapter 1:第1章
洋書を読んでおられる方はご存知だと思いますが、目次の「第1章」というときは、「Chapter 1 」のように「C」が大文字になります。
● someone else:他の誰か
「someone else's」という風に「's」を付けると、所有格にできる。
この名言を通して学んだこと
上級者と自分の英語力を比べやすい時代
ネットでいろんな人の動画を見られるようになって、上級者の英語力がどういうものなのかが分かりやすくなったと感じています。
同時に、「ネット上やリアルで、英語がすごくできる人を知って、一人で勝手にヘコむ」というのは、わりとよくあるのではないかと(笑)
ですが、「真のバイリンガルは努力家だった件」でもお伝えしたように、英語も日本語もネイティブレベルで使える帰国子女の人たちって、めちゃくちゃ努力しているんですよね。
僕ら純ジャパが英語を獲得するのが難しいように、帰国子女の人たちは英語圏で日本語を獲得するのに苦労しています。
だから、どちらの言語もネイティブレベルで使える人たちはホントにスゴイなと。
また、国内で上級レベルに到達されている人たちにも頭が下がります。
例えば、国内でずっと英語を勉強してきて、2016年からアメリカの大学院に留学中!のサラさん。
彼のブログ記事「英語スタートから今日まで」を拝読していると、僕の9558時間の勉強なんて全然たいしたことないな…頭丸めようかなという気持ちになります。
自分より英語力が高い人 = 自分より英語に時間を費やしてる人
上級者の人たちに出会ったら、今までどういう風に勉強されてきたのかをお伺いするようにしてきました。それで分かったことは、彼らは、僕よりもずっと早くに英語の勉強を開始した or 僕よりも英語に投資した時間がはるかに多いんですよね。
僕の今の英語力の進捗が Chapter 5 くらいだとしたら、彼らは Chapter 10 とか Chapter 20 とかまで進んでいるわけです。
自分が理想としている英語上級者と比べて、「自分には何が足りないか?そこに到達するためには、どういった勉強やトレーニングが必要か?」と自問する、といった建設的な比較はアリだと考えています。
ですが、上級者の英語力と自分の英語力を比べてヘコむのはやめたほうがいいなと。
「人と比べる」のはメンタルにも良くない
最近、興味深い本を見つけたんです。別に不幸を感じていたから買ったわけではないです(笑)
英検準1級のリスニングPart 2で、著者のリュボミアスキーさんが出てきたのですが、その話がけっこう面白かったんですよね。
それと、リュボミアスキーさんが教えておられる社会心理学とポジティブ心理学に興味が湧いたんです。リュボミアスキーって発音しにくいな……
この本は、幸せに生きている人たちを調査・分析し、「どうすれば幸せに生きることができるか」を科学的検証を踏まえてまとめたものです。「幸せ」の帰納化と演繹化ですね。
で、この「12の行動習慣」の1つに「考えすぎない、他人と比較しない」というのがあったんです。
人をうらやましく思っていたら、幸せにはなれません。「社会的比較(他人と比較すること)」に注意を向けすぎる人はいつも傷つきやすく、何かにおびえ、不安を感じています。(P. 133)
数年間の間に私たちが発見したのは「最も幸福な人々は他人の成功から喜びを得ることができ、他人の失敗を目の当たりにしたときは心づかいをする」ということでした。
しかし、典型的な不幸な人々からは、まったく異なる人物像が浮かび上がりました。不幸な人々は、同僚の業績や成功を喜ばずに意気消沈し、同僚の失敗や破滅を目の当たりにすると、同情せずに安堵するのです。
……人は幸福であればあるほど、まわりの人との比較に関心を払わなくなるということです。(P. 134)
これは自分の経験にも当てはまっているなと。
不幸を感じているときは、自分に自信が持てず、人をうらやましく思うことが多いのに対し、幸せを感じているときは、健全な自信があり、自分よりも優秀な人から学ぶ意識はあっても、彼らと比較して自分を責めるということはないなと。
あと、育ってきた環境が大きく関係しそうですよね。
例えば、親に「お兄ちゃんと比べてあなたは…」などと兄弟姉妹と常に比べられて育ったり、学校や塾や会社などで競争させられる環境に長くいたりすると、社会的比較するのが当たり前になってしまう気がします。
では、比較せずに、競争せずに生きていくためにはどうしたらいいか?その答えは、実はすごくシンプルです。
ただ、学び続ける
アドラー心理学のエッセンスを物語でまとめたベストセラー本『嫌われる勇気』は、比較も競争も必要ないと説いています。対人関係の軸に「競争」があると、人は対人関係の悩みから逃れられず、不幸から逃れることができません。(P. 95)
社会的成功をおさめながら幸せを実感できていない人が多いのは、彼らが競争に生きているからです。(P. 96)
「優越性の追求」とは、自らの足を一歩前に進み出す意思であって、他者よりも上をめざさんとする競争の意思ではありません。………誰とも競争することなく、ただ前を向いて歩いていけばいいのです。(P. 92)
われわれが歩くのは、誰かと競争するためではない。いまの自分よりも前に進もうとすることにこそ、価値があるのです。(P. 92)
健全な劣等感とは、他者との比較のなかで生まれるのではなく、「理想の自分」との比較から生まれるものです。(P. 92)
TOEICや英検は、Web上や本屋さんに勉強のやり方が豊富にあるため、それらを目標にして勉強するだけで、ある程度英語力を伸ばすことができます。
僕にも「英検1級合格」「TOEIC満点」「映画・海外ドラマを字幕なしで」といった目標はあります。
ですが、これらはあくまで英語力を高めていくための中間目標であって、「僕が英語を学ぶ目的」ではないなと。
僕は英会話で先生の悩みを解決したり、面白い話や役に立つ話をして喜んでもらえることが、自分が英語を学んでいて最も嬉しいこと、ワクワクすることの1つだと気づいてきました。
また、数年ブログを続けてきた結果、面白いことや役に立つことを発信して、読者さんに喜んでもらえることも、僕にとって強力なモチベーションになることが分かってきたので、英語でブログを書いて発信していこうと考えています。
ようやく、「自分が英語を学ぶ理由・目的」が見つかってきた気がしています。
そして、この「自分が英語を学ぶ理由・目的」を見つけることが、他者との比較から抜け出す秘訣の1つになると感じています。
ただ、それがすぐに見つかる人は少数派です。数年はかかると思っておいたほうが良さそう。
ですが、「いまの自分よりも前に進もうとする」よう勉強を継続し、定期的に「自分が英語を学ぶ理由や目的」を振り返るようにしていれば、徐々に見えてくるはずです(`・ω・´)b
【参考】英語を学ぶ目的を再発見するための6つの質問
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[Suzy Kassem]
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