香川#11 「海も暮れきる」吉村 昭 著 を読む(講談社文庫)
こんにちは。今日は朝から雨が降っていたので先日から鞄に入れていた本を部屋で読んでしまおうと思いまして、尾崎放哉の最後の8カ月を描いたこの作品を読んでおりました。この夏、鳥取に出張して尾崎放哉の作品を読み直したりしたもんだから、この作品も読もうかなと思いましてね。
↓鳥取出張して放哉の作品を読み直して、、、。↓
鳥取#43 尾崎放哉だよね、、、@鳥取県立図書館
http://euyudo.blog29.fc2.com/blog-entry-2810.html
尾崎放哉。高慢で酒癖が悪い。常識人のとして持ち合わせていなければならないものを持たないが、しかし凡人が欲したとて持ちえない繊細で鋭利な感性で、いやったらしい味を徹底的にそぎ落とした句を作ることに生きた人。驕りと僻みでねじくれたその人は孤独を生きたようでもあるが、その人を支えた人々がいたからこそ、彼の作品が残ったといえる。本人は生前に句集を編まなかったが、歿後二ヵ月の大正15年(1926年)6月に、萩原井泉水の編で句集「大空」が刊行されている。その序に述べられた井泉水の言葉からは、かの人とその才を敬愛したことがよくわかる。
吉村昭氏が小豆島に取材した1976年においても「なぜあんな人間を、、、」と言われたほどの悪名であったが、それも過ぎ去り、今は小豆島・土庄町に小豆島尾崎放哉記念館がある。
障子あけて置く 海も暮れ切る
↓前回の香川entry↓
香川#10 夜、高松港から、、、
http://euyudo.blog29.fc2.com/blog-entry-2632.html