聞こえなかったことに…
できごと①
かつてカナダへ行ったとき、
ノースバンクーバーで一人の素敵な女性に会いました。
キャサリン先生。
日本に6年半もいたので、日本語はペラペラ。
先生からカナダの歴史をほんの少しお聞きしました。
もちろん日本語で。
「カナダに白人がやってきて、ネイティブの人の土地を奪いました。
白人はほんの少しの品物をネイティブの人たちにあげて、
その代わりに、彼らの土地をどんどん奪っていきました」
白人のキャサリン先生が、白人の罪を赤裸々に話すので私はびっくり。
「白人はネイティブの人たちにひどいことをしました。
親と子どもたちを引き離してしまいました。
子どもたちは教会に連れていかれて、
そこで神父さんたちに性的に犯されました。男の子も女の子も。
実に許しがたいことです。
その人たちが今、公けにすることを始めました。
そしてそれが、補償問題になっています」
先生は文化の違いについても語った。
「日本は単一の、古い伝統的なカルチャーを守ろうとする国。
アメリカはアメリカという新しいカルチャーを作って、
そのカルチャーにみんなを吸収していく国です。
けれどカナダは違います。
カナダはそれぞれの母国のカルチャーをお互いに尊重しつつ、
一つの国を作っていこうとする国です」
キャサリン先生と。

「日本人とキャナディアンの考え方は違います。
日本人は本音と建て前を使い分けますが、
キャナディアンは思った通りのことを言います」
ああ、そうか。
姉が人種差別に遭ってもこの、「思った通りのことを言う」
そういう感覚が肌に合って、それでここに住み続けたんだ。
そうだよな。「思ったことが言えない」なんて、息苦しいもの。
私もそのことに早く気づくべきだったんだ、と思ってももう遅い。
キャサリン先生はなおも話を続けます。
「その違いはどこから来たのかというと、私はこう思っています。
日本の家屋はふすまや障子というプライバシーを守れない構造になっています。
だから隣で話していることがこちらの部屋にみんな聞こえてしまいます。
そこで日本人は考えました。
聞こえても聞こえなかったことにしよう」
「聞こえても聞こえなかったことにする」
うーむ。
弊害もあるけどなあ。
でもキャサリン先生は、それをプラス思考で解釈しました。
「そうすることで、お互いの関係を上手に保ってきた。
そしてそれが、日本人の特性の一つ、本音と建前でモノを言う
というようになっていったのだと思います」
もうはるか昔のことになりましたが、
キャサリン先生の言葉は、今もとても新鮮に私の心に響いています。
そして、こんな思い出も。
「KIYOKOさん、
マクドナルドの店はどこですか?なんて聞いてもダメですよ。
あれは、ドーを強く言って、
マクドーナルド
バンクーバーは鼻の下に指を置いて、
はい!
ヴァンクーヴァァァー」
――――― \(^o^)/―――――
♡私事ですが、4人目の孫が生まれました。
女の子。瑠佳(ルカ)ちゃん。
出産時に羊水を飲んでしまい、保育器へ入りました。
心配しましたが、
翌日には心拍も正常になり、ミルクもよく飲みよく泣いて、ひと安心。
懸命に助けてくださった病院スタッフのみなさまのおかげです。
コロナ禍で当分会いに行けませんので、遠くから見守っております。
―――――◇―――――
#わたしは伊藤詩織さんを支持します。

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ノースバンクーバーで一人の素敵な女性に会いました。
キャサリン先生。
日本に6年半もいたので、日本語はペラペラ。
先生からカナダの歴史をほんの少しお聞きしました。
もちろん日本語で。
「カナダに白人がやってきて、ネイティブの人の土地を奪いました。
白人はほんの少しの品物をネイティブの人たちにあげて、
その代わりに、彼らの土地をどんどん奪っていきました」
白人のキャサリン先生が、白人の罪を赤裸々に話すので私はびっくり。
「白人はネイティブの人たちにひどいことをしました。
親と子どもたちを引き離してしまいました。
子どもたちは教会に連れていかれて、
そこで神父さんたちに性的に犯されました。男の子も女の子も。
実に許しがたいことです。
その人たちが今、公けにすることを始めました。
そしてそれが、補償問題になっています」
先生は文化の違いについても語った。
「日本は単一の、古い伝統的なカルチャーを守ろうとする国。
アメリカはアメリカという新しいカルチャーを作って、
そのカルチャーにみんなを吸収していく国です。
けれどカナダは違います。
カナダはそれぞれの母国のカルチャーをお互いに尊重しつつ、
一つの国を作っていこうとする国です」
キャサリン先生と。

「日本人とキャナディアンの考え方は違います。
日本人は本音と建て前を使い分けますが、
キャナディアンは思った通りのことを言います」
ああ、そうか。
姉が人種差別に遭ってもこの、「思った通りのことを言う」
そういう感覚が肌に合って、それでここに住み続けたんだ。
そうだよな。「思ったことが言えない」なんて、息苦しいもの。
私もそのことに早く気づくべきだったんだ、と思ってももう遅い。
キャサリン先生はなおも話を続けます。
「その違いはどこから来たのかというと、私はこう思っています。
日本の家屋はふすまや障子というプライバシーを守れない構造になっています。
だから隣で話していることがこちらの部屋にみんな聞こえてしまいます。
そこで日本人は考えました。
聞こえても聞こえなかったことにしよう」
「聞こえても聞こえなかったことにする」
うーむ。
弊害もあるけどなあ。
でもキャサリン先生は、それをプラス思考で解釈しました。
「そうすることで、お互いの関係を上手に保ってきた。
そしてそれが、日本人の特性の一つ、本音と建前でモノを言う
というようになっていったのだと思います」
もうはるか昔のことになりましたが、
キャサリン先生の言葉は、今もとても新鮮に私の心に響いています。
そして、こんな思い出も。
「KIYOKOさん、
マクドナルドの店はどこですか?なんて聞いてもダメですよ。
あれは、ドーを強く言って、
マクドーナルド
バンクーバーは鼻の下に指を置いて、
はい!
ヴァンクーヴァァァー」
――――― \(^o^)/―――――
♡私事ですが、4人目の孫が生まれました。
女の子。瑠佳(ルカ)ちゃん。
出産時に羊水を飲んでしまい、保育器へ入りました。
心配しましたが、
翌日には心拍も正常になり、ミルクもよく飲みよく泣いて、ひと安心。
懸命に助けてくださった病院スタッフのみなさまのおかげです。
コロナ禍で当分会いに行けませんので、遠くから見守っております。
―――――◇―――――
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コメント
こんにちは。
今は、China Virusで大変な時ですが、
病院などの皆さんのおかげで良かったです。
元気に育つようにと祈ります。
蛇足:
以前、家人の親戚の2世さんからの手紙で、
日本語の「マクドナルド」と気が付くのに時間がかかったことが。
今ははっきり覚えていませんが、
「マックノーヅ」か「マッドノーヅ」だったか、
そのようにカタカナで書かれてて、?となったこと。
ま、日本語で話す時は、
英語読みは無理のようですね。
近所のパチンコ屋は「GOLD ON」だったかな?
「ゴードン」とカタカナで書いてあります。
2020-06-20 15:00 one0522 URL 編集
No title
お医者さまには感謝感謝です。
ところで「マクドナルド」。
知人の台湾女性は、何遍聞いても「マㇰダァーナ」。
聞いた話ですが、押し並べて関西だと「マクド」、関東は「マック」と略して言うそうな。
受け売りですが、「Mc」(マク、マック)はゲール語で「息子」の意味だとか。「ドナルドの息子」。
ポール・マッカートニー スティーブ・マックィーン ダグラス・マッカーサー
2020-06-20 18:29 墨染 URL 編集
one0522さんへ
異国での出産、コロナで部屋に夫は入れない中、お嫁さん、よくがんばりました。小児科医が待機していてくれたのでしょう。処置が早かったため、後遺症もなく1週間で退院できました。
この大変な時期に、病院の皆さまには本当に感謝しております。
英語の発音で思い出すのが、井上ひさしの本に幕末明治の英語が出ていて、それを二人の息子に「これ、何言っているかわかる?」と聞いたら、次男は?でしたが、長男はすぐわかりました。
その一つが、「トンクレトンクレ チンクレスタ」。
長男は即座に「キラキラ星だよ。トィンクルトィンクル リクルスター」と。
耳で覚えた英語と教科書英語の違いかなあと思いました。
2020-06-20 20:55 雨宮清子(ちから姫) URL 編集
墨染さんへ
駆けつけてあげたいですがウィルスを運んでは迷惑ですから。今回のことで、やっぱり出産は命がけなんだなあとつくづく思いました。
マクドナルドの呼び方の違い、面白いですね。私はカナダで「マクドーナルドでどうなるの?」なんてふざけたり。
ところで、アメリカ大統領のドナルドさんの「トランプ」って、ゲームのトランプと同じなんでしょうか。
2020-06-20 21:09 雨宮清子(ちから姫) URL 編集
No title
キャサリン先生の言葉には、考えさせられます。過去の事に蓋をして、都合の悪いことは調査もせず、無かったことで人々が忘れてしまうことを待つ!(それどころか自分たちに都合の良い嘘を垂れ流すのだから始末が悪い!)どこかの国の「常識?!」には嫌気がさします。
それでも、そこを壊して変えていくのも、とても大変で苦しい事だというのは、分かります。ただ、自分はどちらの味方になるの?と問われれば迷わず、壊して変えていく側に立ちたいと決めています。
2020-06-24 23:39 torikera URL 編集
torikeraさんへ
私の母は大変な勉強家で暇さえあれば本を読んでいた人ですが、老人になってからこう言いました。「いくら本を読んでも頭に入らないし、もういろいろめんどくさくてどうでもいいと思うようになった」と。
残念なことですが、老いるとは機能が低下してその分、我が強くなる。お金に執着する。今騒がれている国会議員夫妻のように若くても権力とお金に「まみれる」人もいますが、でも私は若手に期待しているんです。
まっすぐで気持ちがいいです。そういう若手を補佐する側に立つのが年寄りの役目なんだと思いますが、今は自分が目立ちたがる人が多いですね。
2020-06-25 07:11 雨宮清子(ちから姫) URL 編集