通販「事件」
できごと➁
のっけからお見苦しい写真ですみません。
通販で届いた敷マットレスを開けた途端、異様な汚れが…。
コロコロで取ったときのもの。飛び散らないようラップをかけた。
後になって保管したものだから、ゴミは少なくなっているが、それでもまだ。
それにたくさんの毛髪。
男性を思わせる散髪したてのような1、2㎝ほどの硬そうな毛髪や、
女性のもののような長い髪の毛。太さもいろいろ。
布地が白なので余計目立った。
そういえばこの品物は最初から変だった。
包装のビニール袋は2枚。
一枚目の商品名を印刷した袋には裂け目に透明のテープがベタベタ。
剥がすことも出来ず、袋を開けるのに四苦八苦した。
ようやく取り出すと中の袋は圧縮されていて、
口を開けた途端、マットレスが勢いよく飛び出して広がった。
そこでこの大量の毛髪と得体のしれないゴミに気が付いた。
しまった! 私は目の硝子体注射を受けたばかりで、
万が一、細菌感染して眼内炎を起こしたら失明は免れない。
悪さをするのは瞼やまつ毛、目の表面に付着した
大腸菌、黄色ブドウ球菌、レンサ球菌、カビ、ウイルス、原虫。
どこにでもいる細菌類だから、本当に怖い。まして海外からとなれば…。
布地が綿でなくサラサラした材質だったから、
マットレスが勢いよく飛び出したとき部屋にも散らばった。
とにかく汚い。小物なら当然、袋に入れて突っ返す。
だが一度膨らんだマットレスは大きすぎて入れる袋すらない。
かといってこの状態では、部屋には置いておけない。
とにかくなんとかしなければと、コロコロを掛け、布を剥ぎ、
夜までかかって周囲にあるもの、隣室のものや自分が着ている服など
すべて掃除、消毒、洗濯した。
その日の夜遅く、発送元に連絡すると翌日メールで「写真を送れ」という。
ゴミを見つけた当初はとにかく除去しなければと、コロコロで懸命に取った。
あまりの多さと汚さで二つ折りにして捨てたが、
最後のころになって証拠として残さなければと気が付いて、
かろうじて4枚確保し、周囲に散らばらないよう上からラップを貼って保管した。
それを写真に撮って送信したが、
証拠を残すことを最初に気が付いていれば、
あの異常な光景を相手に突き付けられたのにと悔やんだ。
この通販会社の名前は知っていたが、
「写真を送れ」のメールで、本社が北海道にあることを初めて知った。
写真を送信した後、改めて見たら、うわっ!となった。
なんだこれは! 毛髪に気を取られていて気が付かなかったが、
体毛のような動物の毛のような、もう気味が悪過ぎる。
拡大したら、
血液みたいな、何かの幼虫がつぶれたみたいな赤い色の染み?
昆虫?みたいなもの、糞?みたいなものまである。それも大量に。
南京虫だったらやっかいだから、敷物をめくり虫よけシートを敷き詰めた。
一週間後、ネットショップの担当者から電話が来た。自動録音した。
「ご迷惑をお掛けして」と謝る。でもなんだか自動音声みたいな感じ。
メールの送信者も全く同じ言葉を繰り返していたから、
マニュアルの棒読みだろうと思った。
まず相手の言葉を待っていたら、
「商品を見てから今後のことを決める」と言う。返送方法を聞くと、
「もよりの店舗から取りに行く」と。いつ行くとは言わない。
ネットのクレームを見ると、なかなか引き取らないとある。
ネットショップと店舗の齟齬だって生じかねない。
この会社の規定の中には、返送の折の送料は客負担というのもあった。
で、それ以上何も言わないので、こちらから質問した。
「どこのお国で作ってますか?」の質問に、言いよどんだ後、「中、中国」
「毛髪やゴミが付着した原因は何だとお考えですか?」に、
「現物を見てからでないとわからない」と言うので、
「すでに消毒、洗濯をしたものを見て何がわかりますか?」と聞いたら、
ひたすら「現物を見てから」を繰り返す。
その先の手順や負担、日数、自社の瑕疵を認める基準などを
明確に答えるのが、商道徳・客商売ってもんじゃないの?
「タグがついていませんね。検査済の検印もありませんが」の問いに、
「タグ?」
「品質表示とか販売元とかメイド・インなんとかという…」
「あっ、あのう、ついているものもないものもありますから。
でも現地で検査はしています」
何を聞いても「現物を見てからでないと」を繰り返す。
不思議なことに、要求されて送ったゴミや毛髪の写真に話を向けても、
話を逸らして「現物を見てから」と言う。
メールでも、
「私は白髪なのでこの黒髪は私のではない」と伝えたが、反応なし。
孫はハーフなので髪は栗色。父親の仕事の都合でここ一年会っていない。
通販歴の長い私、
日本製と確かな企業を選んでいたせいか、今まで一度も事故はなかった。
ところが最近、クレカ払いが多くなって、
クレカ嫌いでコンビニ払いばかりの私には買える物が少なくなった。
そこでコンビニ払い可能なこの会社のネットショップに依頼したが、
このザマです。
よく名前を聞く大会社だから安心、誠実というわけではないことを
身をもって知った。
ここの商品は確かに安い。
安いけど手数料も送料も客が払うから決して安くはない。
3点ほど購入したがどれもちょっとで、バスタオルは町で買い直すことにした。
高価なものも売っているだろうが、不幸中の幸いといっては変だけど、
マットレスは年に1、2回しか使わない客用に買った低価格のもの。
だから損失は少なくて助かった。
安かろう悪かろうは承知の上だが、
「不潔なゴミ」付きまでは想定していなかった。
この先、不潔感と病原菌や害虫の不安は残る。
最初の苦情の折「一番知りたいのは毛髪やゴミが付着した原因だ」と伝え、
「一度返品されたものを私に送りましたか?」と聞いたら、
「圧縮は現地でやるからそれはない」と、メールで回答してきた。
ならば原因の場所は中国の生産工場しかないではないか。
しかも付着が集中していたのは、三つ折りの真ん中の内側だったから、
工場内部でしか考えられないだろう。
そこで男女の頭髪や体毛?動物?の毛や正体不明のゴミが付いたとしか。
そういう杜撰な場所なら、たとえ交換しても今度は目に見えない汚染に
怯えなければならない。結局、さらなる徒労が重なるだけ。
これ以上、ここに関わったらメンタルまでやられる。
そう思いつつ相手からの電話を取ったが、
案の定、解決する気はないと早々に悟った。
相変わらず「現物を見てから」を繰り返す相手を遮って、
「残念ですが、
次回からはもうお宅はやめておきます。以上です」と電話を切った。
「電話をするからご都合のよいお日にちを」と言ってきて、
すぐまた請求書を送ると伝えてきたので、
「まだ電話で話もしていないし問題は解決していないから延期を」と伝えたら、
「そのような処置を致しました」と。
しかしなんのことはない、翌日送られてきた。
電話を切ったあと、支払いを済ませ、即退会。
すっきりしました。すっきりしたが、個人情報の不安は残る。
最近頻繁に来る中国からの危険な電話が頭をよぎった。
喉が痛い。あの日、慌てていてマスクをしなかった。
心配は尽きないけれど、腹をくくるしかない。
ふと、対応したのは若者だったのだろうかと…。
本心は違うだろう、そう思ったら気の毒にもなった。
通販で届いた敷マットレスを開けた途端、異様な汚れが…。
コロコロで取ったときのもの。飛び散らないようラップをかけた。
後になって保管したものだから、ゴミは少なくなっているが、それでもまだ。
それにたくさんの毛髪。
男性を思わせる散髪したてのような1、2㎝ほどの硬そうな毛髪や、
女性のもののような長い髪の毛。太さもいろいろ。
布地が白なので余計目立った。
そういえばこの品物は最初から変だった。
包装のビニール袋は2枚。
一枚目の商品名を印刷した袋には裂け目に透明のテープがベタベタ。
剥がすことも出来ず、袋を開けるのに四苦八苦した。
ようやく取り出すと中の袋は圧縮されていて、
口を開けた途端、マットレスが勢いよく飛び出して広がった。
そこでこの大量の毛髪と得体のしれないゴミに気が付いた。
しまった! 私は目の硝子体注射を受けたばかりで、
万が一、細菌感染して眼内炎を起こしたら失明は免れない。
悪さをするのは瞼やまつ毛、目の表面に付着した
大腸菌、黄色ブドウ球菌、レンサ球菌、カビ、ウイルス、原虫。
どこにでもいる細菌類だから、本当に怖い。まして海外からとなれば…。
布地が綿でなくサラサラした材質だったから、
マットレスが勢いよく飛び出したとき部屋にも散らばった。
とにかく汚い。小物なら当然、袋に入れて突っ返す。
だが一度膨らんだマットレスは大きすぎて入れる袋すらない。
かといってこの状態では、部屋には置いておけない。
とにかくなんとかしなければと、コロコロを掛け、布を剥ぎ、
夜までかかって周囲にあるもの、隣室のものや自分が着ている服など
すべて掃除、消毒、洗濯した。
その日の夜遅く、発送元に連絡すると翌日メールで「写真を送れ」という。
ゴミを見つけた当初はとにかく除去しなければと、コロコロで懸命に取った。
あまりの多さと汚さで二つ折りにして捨てたが、
最後のころになって証拠として残さなければと気が付いて、
かろうじて4枚確保し、周囲に散らばらないよう上からラップを貼って保管した。
それを写真に撮って送信したが、
証拠を残すことを最初に気が付いていれば、
あの異常な光景を相手に突き付けられたのにと悔やんだ。
この通販会社の名前は知っていたが、
「写真を送れ」のメールで、本社が北海道にあることを初めて知った。
写真を送信した後、改めて見たら、うわっ!となった。
なんだこれは! 毛髪に気を取られていて気が付かなかったが、
体毛のような動物の毛のような、もう気味が悪過ぎる。
拡大したら、
血液みたいな、何かの幼虫がつぶれたみたいな赤い色の染み?
昆虫?みたいなもの、糞?みたいなものまである。それも大量に。
南京虫だったらやっかいだから、敷物をめくり虫よけシートを敷き詰めた。
一週間後、ネットショップの担当者から電話が来た。自動録音した。
「ご迷惑をお掛けして」と謝る。でもなんだか自動音声みたいな感じ。
メールの送信者も全く同じ言葉を繰り返していたから、
マニュアルの棒読みだろうと思った。
まず相手の言葉を待っていたら、
「商品を見てから今後のことを決める」と言う。返送方法を聞くと、
「もよりの店舗から取りに行く」と。いつ行くとは言わない。
ネットのクレームを見ると、なかなか引き取らないとある。
ネットショップと店舗の齟齬だって生じかねない。
この会社の規定の中には、返送の折の送料は客負担というのもあった。
で、それ以上何も言わないので、こちらから質問した。
「どこのお国で作ってますか?」の質問に、言いよどんだ後、「中、中国」
「毛髪やゴミが付着した原因は何だとお考えですか?」に、
「現物を見てからでないとわからない」と言うので、
「すでに消毒、洗濯をしたものを見て何がわかりますか?」と聞いたら、
ひたすら「現物を見てから」を繰り返す。
その先の手順や負担、日数、自社の瑕疵を認める基準などを
明確に答えるのが、商道徳・客商売ってもんじゃないの?
「タグがついていませんね。検査済の検印もありませんが」の問いに、
「タグ?」
「品質表示とか販売元とかメイド・インなんとかという…」
「あっ、あのう、ついているものもないものもありますから。
でも現地で検査はしています」
何を聞いても「現物を見てからでないと」を繰り返す。
不思議なことに、要求されて送ったゴミや毛髪の写真に話を向けても、
話を逸らして「現物を見てから」と言う。
メールでも、
「私は白髪なのでこの黒髪は私のではない」と伝えたが、反応なし。
孫はハーフなので髪は栗色。父親の仕事の都合でここ一年会っていない。
通販歴の長い私、
日本製と確かな企業を選んでいたせいか、今まで一度も事故はなかった。
ところが最近、クレカ払いが多くなって、
クレカ嫌いでコンビニ払いばかりの私には買える物が少なくなった。
そこでコンビニ払い可能なこの会社のネットショップに依頼したが、
このザマです。
よく名前を聞く大会社だから安心、誠実というわけではないことを
身をもって知った。
ここの商品は確かに安い。
安いけど手数料も送料も客が払うから決して安くはない。
3点ほど購入したがどれもちょっとで、バスタオルは町で買い直すことにした。
高価なものも売っているだろうが、不幸中の幸いといっては変だけど、
マットレスは年に1、2回しか使わない客用に買った低価格のもの。
だから損失は少なくて助かった。
安かろう悪かろうは承知の上だが、
「不潔なゴミ」付きまでは想定していなかった。
この先、不潔感と病原菌や害虫の不安は残る。
最初の苦情の折「一番知りたいのは毛髪やゴミが付着した原因だ」と伝え、
「一度返品されたものを私に送りましたか?」と聞いたら、
「圧縮は現地でやるからそれはない」と、メールで回答してきた。
ならば原因の場所は中国の生産工場しかないではないか。
しかも付着が集中していたのは、三つ折りの真ん中の内側だったから、
工場内部でしか考えられないだろう。
そこで男女の頭髪や体毛?動物?の毛や正体不明のゴミが付いたとしか。
そういう杜撰な場所なら、たとえ交換しても今度は目に見えない汚染に
怯えなければならない。結局、さらなる徒労が重なるだけ。
これ以上、ここに関わったらメンタルまでやられる。
そう思いつつ相手からの電話を取ったが、
案の定、解決する気はないと早々に悟った。
相変わらず「現物を見てから」を繰り返す相手を遮って、
「残念ですが、
次回からはもうお宅はやめておきます。以上です」と電話を切った。
「電話をするからご都合のよいお日にちを」と言ってきて、
すぐまた請求書を送ると伝えてきたので、
「まだ電話で話もしていないし問題は解決していないから延期を」と伝えたら、
「そのような処置を致しました」と。
しかしなんのことはない、翌日送られてきた。
電話を切ったあと、支払いを済ませ、即退会。
すっきりしました。すっきりしたが、個人情報の不安は残る。
最近頻繁に来る中国からの危険な電話が頭をよぎった。
喉が痛い。あの日、慌てていてマスクをしなかった。
心配は尽きないけれど、腹をくくるしかない。
ふと、対応したのは若者だったのだろうかと…。
本心は違うだろう、そう思ったら気の毒にもなった。