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住民避難の放射線量基準、IAEAより厳格化へ 

原子力規制委員会の有識者チームは1月21日、原発事故が起きたとき、1時間当たりの放射線量が500マイクロ・シーベルトとなった地域の住民に即時避難を求めるといった規制委の避難基準案に同意しました。

規制委は昨年12月、基準案を有識者チームに示していましたが、一部の有識者から「科学的根拠が不明確」「IAEAの基準を暫定的に採用すべきだ」といった慎重論が出たために先送りされていました。
このため規制委は今回の会合に、東京電力福島第一原発事故で避難対象となったり、飲食物の摂取制限が行われたりした地域で実際に測定された放射線量を根拠として示すなどして同意を得ました。

基準案では、いずれも国際原子力機関(IAEA)が示す国際基準よりも厳しい数値を採用しました。数時間以内の即時避難を求める毎時500マイクロ・シーベルトの基準は、IAEAの毎時1000マイクロ・シーベルトよりも倍厳しくなっています。

また、住民に1週間以内の一時移転を求める基準は毎時20マイクロ・シーベルト(IAEA基準は毎時100マイクロ・シーベルト)、飲食物の放射能検査を求める基準は毎時0.5マイクロ・シーベルト(同1.0マイクロ・シーベルト)としました。

そのほか、東京電力福島第一原発事故の教訓と反省を踏まえ、緊急時対応を原子炉の状態に応じて3段階に区分したほか、事故初期の放射性ヨウ素による被ばく防止に効果のある安定ヨウ素剤を、半径5キロ圏内に事前配布するなどが、「原子力災害対策指針(防災指針)」の改定案に盛り込まれ、原発周辺の自治体が3月中に策定する「防災基本計画」に反映される予定です。


【出典参考】2013年1月21日、24日配信「読売新聞」


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