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志賀原発北に「活断層」-日本科学者会議などが調査結果発表 

北陸電力志賀原発の北約9キロ付近に存在が指摘されている「富来川南岸断層」について、日本科学者会議石川支部の原発問題住民運動石川県連絡センターなど4団体は1月18日、同断層が「活断層」であることが決定的になったとする調査結果を発表しました。

志賀原発については敷地直下を通る「S-1」断層の存在も指摘されており、地震が起こった際、原発への影響が危惧されています。

4団体は、昨年春以降、数回に渡って立石雅昭新潟大学名誉教授(地質学)らとともに調査を実施し、周辺地層から採取した土壌などから年代特定や構成物の分析を進めてきましたが、その結果、富来川北岸で標高約20メートルに見られた中位段丘が南岸では標高40メートル地点にあり、地形に急激な変化が生じたことが判明しました。

こうした調査分析から、立石氏は「地形の隆起の状況から判断すれば活発な活断層活動があったと見るべきだ」と指摘し、富来川南岸断層の存在と活動性の高さが決定的になったと結論づけました。

富来川南岸断層をめぐっては、昨年5月に渡辺満久東洋大教授、鈴木康弘名古屋大教授が原発の耐震安全性を検討する際に考慮が必要な13万~12万年前までに動いた活断層の可能性が高いと発表しており、今回の4団体の発表はこれを裏づけるものとなりました。

立石氏は「今回の調査が、渡辺・鈴木両教授の研究、これまでの能登半島の断層に関する研究を見ても、この地域で地震が繰り返し発生していることは確定的だ」と指摘し、「北陸電力は断層の活動性を認めた上で、厳正な調査を進め、どのような影響があるのか公表をすべきだ」としています。

4団体と立石氏は、今回の調査結果を公表するとともに、北陸電力と石川県に断層の徹底調査と志賀原発廃炉の決断を下すよう要請。国の原子力規制委員会に調査結果を送付したと発表しました。


【出典参考】2013年1月19日付け「しんぶん赤旗」


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