TOEIC「千本ノック 即効レッスン1」レビュー&使い方

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対象:現在リーディング350点以上/アビメのR4・R5が80%以上推奨 
読了:約6分(3665字) 
公開:2015-07/28 
更新:2015-08/25 3周終わったので部分的に加筆・修正 

Part 5・6は数ヶ月くらい問題集をやっておらず、さすがに問題を解く感覚が鈍ってきていたんですよ。そこで、中村澄子先生の千本ノックの最新版が出ていたので、買ってトライしてみました。

そんなわけで、レビューと勉強のやり方をまとめておきます(・∀・)b
  

1. この本の概要


問題数:127問(23問×5セット+12問)

Part 5が115問(23問×5セット)で、Part 6が12問(3問×4題)です。


種別:ランダム型

問題は、設問タイプ・難易度に関係なく、ランダムに並んでいます。

もしPart 5・6で「設問タイプ別に、体系的に学びたい&練習したい」という方は、『600点英文法集中講義/究極のゼミ Part 5&6』がおすすめです(・∀・)b


難易度:少し難しめ

前半(Lesson 1~3)は、空欄の前後だけを見て解ける簡単な問題の割合が少ないです。最近のPart 5・6もそういう問題が多くなってきています。

また、英文が長めのものの割合も多いので、高地トレーニングになります。

ただ、3周まわしてみた結果、全体的にはVol.3~Vol.4の頃ほど難しくはないと感じました。



2. この本との馴れ初め


最初は、過去に解いた『Part 5・6対策本』をやり直していこうと思っていたのですが、その前に、Part 5・6の最新の傾向をもっと把握しておきたいと思い、満点ホルダー・OJiMさんオススメの千本ノックシリーズの最新版をまずやることにしました。



3. この本のおすすめポイント

よく出る問題が満載

著者の中村澄子先生は「すみれ塾」というTOEICに特化した塾を開いておられ、毎回TOEICを受けておられる、信頼できるTOEIC講師のお一人だと感じています。

この千本ノックシリーズは本試験に出る問題がよく掲載されていて、OJiMさんがいつも絶賛されていたので、僕も過去に2冊買っています。


英文が長めのものが多い

本試験のPart 5には、問題文が長いものと短いものが混在しますが、本書はその英文が長いもの中心で構成されています。理由は中村先生が、著書でおっしゃっておられます。


問題の英文を長めに作成しているのは、少し長めに作成されたパート5用の英文を読む練習をすることが、パート7の読解問題の準備体操になると確信しているからです。


これは僕も同じように感じています。

公式問題集』のPart 5・6や、『文法・単語特急シリーズ』を解いて精読した後に音読する、というのを10周以上やったお陰で、確実にPart 7の英文は読みやすくなりました。

また、千本ノックの英文はビジネスでよく使われる英文が多いので、精読で文構造もきちんと把握した上で何度も読みこめば、特にビジネス文書は読みやすくなると思います(・∀・)b


この本を3周してみて、Part 5・6の英文を読む感覚を思い出してきました。

Part 5・6の長い英文って、主語や目的語になってる名詞に関係詞節や形容詞句で長くしてるものが多いので、繰り返し読みつつ、何冊もこなすことで、Part 5・6によく出る英文のパターンが染み付いてくるんです。

Part 5・6は長めの英文でトレーニングしておくと高地トレーニングにもなるので、本試験は易しく感じるようになります。


最近のPart 5の問題傾向についての説明がある

ところどころに、最近のTOEICによく出る問題傾向が記載されているので、特に900点~満点をめざす方には参考になると思います。


「学習体験コラム」が励みになる

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各章の最後にスコアアップされた方の学習体験コラムがあります。

うちのブログで「読者さんからのスコアアップ報告」をさせていただくようになったのも、千本ノックシリーズや他の問題集のコラムを読んでいて、「他の学習者さんの勉強法や目標達成談を読むと参考になるし、モチベーション高まるな」と思ったからなんですよね(・∀・)b


英文の音声がダウンロード可(有料)

この千本ノックの英文の音声を、出版社である祥伝社のページ「中村澄子先生『1日1分レッスン!TOEIC TEST』シリーズの音声ファイルダウンロードについてのお知らせ」にあるリンク先から、ダウンロード購入することができます。

税込み324円。高いと見るか安いと見るか。

特急シリーズ』の音声は無料なので、有料だとどうしても手が出にくいですが、千本ノックにハマった人は、音声でもトレーニングすることで、長期記憶への定着度を上げるという選択肢もアリかなと。

ちなみに、僕はTOEICのリーディングパートでの音声トレーニングはやらない派です。精読と音読のみ。音声トレーニングをやるくらいなら、今は1冊でも多く問題集を解いて、Part 5・6の英文に慣れたい・問題を解き慣れたいなと。



4. この本の注意点・改善希望点


正直、個人的にはそんなに不満はないのですが、検討中の方もおられると思うので書いておきます。

文法の解説はクリアにならない人もいるかも

「ある程度文法を分かっている人向け」に作られているので、「文法が苦手!」「リーディングが苦手」という人にはちょっとスパルタかもしれません。

千本ノックの常連さんは「千本ノックとは厳しいもの」という認識があるので、気にしてない人も多い気がします。

また、英文の語句の解説はありますが、選択肢の和訳が記載されていない問題もあるので、リーディングが苦手な人はちょっとツライかも。

ただ、重要ポイントが太字になっていたり、以前よりは解説が丁寧で分かりやすくなっている気がします。読者の祈りが届いた?


1セット23問はちょっと不便かも

1セット当たり23問と中途半端になってるのがちょっと残念でした。本試験のPart 5は40題なので、「20問1セット」か「40問1セット」だと学習者としてはありがたいかなと。

「20問だと7分で解く」「40問だと14分で解く」という風に、本番に近い【 タイムマネジメント 】で解く練習ができるんですよね。



5. こんな人におすすめ

現在リーディング350点以上ある人

最低でも現在リーディングで350点以上、できれば400点以上になってからトライしたほうが進めやすいと思います。

もう少し厳密に言うと、アビメのR4「語彙が理解できる」とR5「文法が理解できる」が80%以上の方推奨です。

【参考】TOEIC 弱点と対策が分かる!公式認定証(アビメ)の見方 ②リーディング編


上述したように、英文が長めに作られてますし、難易度の高い問題の割合が本試験よりも少し多めです。

また、語注はわりと充実してますが、文構造の解説は多くはないので、ある程度リーディング力・文法力がないと、解けない問題&読めない英文ばかりになってしまって苦痛だろうなと(^_^ゞ

「なんで (C) は不正解なんやろう?(´・ω・`)」「なんでこんな日本語訳になるんやろう?」と悩むことが出てくるのではないかと。

というわけで、リーディングがまだ400点未満の方は、『文法・単語特急シリーズ/究極のゼミ Part 5&6』を先にやってからトライしたほうがいいですね。

また、リーディング300点未満の方や「文法が苦手!」という方には、すべての問題文の文構造がビジュアル的に分かりやすく解説してあるいきなりスコアアップ!TOEICテスト 600点英文法集中講義』をお薦めします(`・ω・´)b


Part 5・6の最新の問題傾向を知りたい人

上述しましたが、千本ノックシリーズは、毎回TOEICを受け続けておられる著者の中村先生による、よく出る問題をまとめた問題集です。

最新のPart 5・6の傾向を知りたい中上級者はマストバイかと。特に、リーディングで450点~満点(R4・R5で90%~100%)をめざす人におすすめします。



6. この本の勉強のやり方

Step 1:時間を測って解く

ご存知の方も多いと思いますが、Part 5は1問20秒で解くのをめざす必要があります。

まずはスマホのタイマー機能やキッチンタイマーをご用意下さい。

この問題集は、1セットが23問で構成されているので、23問 × 20秒 = 460秒 = 7分40秒にタイマーをセットして、まずは1セット23問を一気に解いてしまいましょう。1問20秒を体に刻みこむのです(=゚ω゚)ノ

【参考】TOEIC リーディングで時間が足りない!対策と勉強法 Part 5・6編


Step 2:時間を測らずに解く

答え合わせはまだしません。

というのも、時間を測って解いた場合、解けない問題が数問残る場合もあると思いますし、普段からタイムマネジメントを意識している方は、とりあえず難問を捨てて次の問題に進むようにしている方もおられると思います。

ですので、今度は時間を測らずに、全文しっかり読んで熟考した上で1問1問きちんと解答して下さい。


Step 3:答え合わせ&精読

答え合わせの際には、不明な語彙・文法・構文があったら、辞書・文法書で徹底的に調べて下さい。それをやらない人は、R4語彙・R5文法で90%以上は取れないです。

また、すべての文で、主語・動詞・目的語・補語・修飾句など、文構造もきちんと把握しましょう。最近のPart 5は全文読まないと解けない問題の割合が以前より増えているので、難しめの英文でもスラスラ読めるようにするためです。

【参考】TOEIC スコアもリーディング力も向上するPart 7「精読」勉強法


Step 4:音読&暗唱

英文を見ながら2~3回音読し、次に、英文の内容・状況をイメージしながら、英文を見ずに1回暗唱もします。音読と暗唱をすると、長期記憶への定着度が確実に上がります

【参考】TOEIC Part 3・4が聞き取れない→「暗唱」で道は開ける!


ここまで丁寧にやると、1セット当たり1~2時間くらいかかると思います。特に、辞書や文法書を使えば使うほど時間がかかるので、途方に暮れることもあるかもしれないですが、


英語力は、辞書・文法書を引いた回数に比例する


ので、絶対ムダにはなりません。

僕が文法に比較的強いのは、Part 5・6対策本で辞書・文法書を引きまくってきたからです。また、僕の知る限りでは、英語上級者の方ほど、文法に強いんですよね。

【参考】英文法が苦手な人にこそ読んで欲しい!おすすめ文法書8選と勉強法


Step 5:最低5周

Step 1~4までが終わったら、次のレッスン(セット)に進み、同じようにStep 1~4までを繰り返します。

最後のレッスンまで終わったら、1周目完了。またレッスン1からやり直します。1~2日で1レッスンのペースで進めたら、おそらく2周目はけっこう覚えていると思います。

そんな感じで最終的に5周まわして下さい。5周もやるとまず間違えなくなります。

時間的に可能であれば、合計10周もやっておけば、解くスピード・読むスピードがかなり速くなるのでオススメです(`・ω・´)b




他にもPart 5・6対策本をお探しの方は「TOEIC Part 5・6・文法 攻略法&おすすめ問題集まとめ」をお読み下さい(・∀・)/

 
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