はてなキーワード: Let it beとは
俺が通っていた高校は進学校とギリギリ呼べるような学校で、それなりに偏差値も高かった。
将来にやりたいことは思い付かなかったし、毎日をだらだらとしながらもそれなりに謳歌していた。
周りは勉強に真面目で、友人と一緒に勉強する時ぐらいしか自習をしなかったので当然授業について行くのが難しくなっていった。
高校2年の夏休み前。梅雨が明けて、日照りのような暑い日が続いていた。
隣の席だったSさんは一年の時にも同じクラスで、しかしこれといって会話をしたことはなかった。
日直の日、最後に教室を閉めることになると俺はがらんとした教室を目にして、ここでなら勉強ができるかもという気がした。
家でも塾でもやる気は出なかったが、学校の教室。それも無人となれば不思議とそういった気持ちが湧いてきたのだ。
俺は自分の席に着くと教科書とノートを広げた。Sさんがなにやってるの?と聞いてくるので勉強、と俺は答えた。
後は俺がやっておくから先に帰っていいよ。そうSさんに告げると彼女はズズズと隣の席の椅子を引き摺るようにして音を立たせ、俺の隣に座った。
そこ分かる?と聞かれ、俺は顔を上げた。Sさんの顔が近かった。
私、得意だから教えてあげようか?と不意にSさんが言った。俺は驚きながらも、じゃあ頼むと返事をした。
それからSさんと一緒に自習した。誰も居ない二人だけの教室で。
カーテンが揺れて、野球部の掛け声や吹奏楽部の演奏が風に乗って耳に入った。
時間はなだらかに流れていき、夕日が教室を優しく包み切ったころ。
休憩して、Sさんと雑談した。一二年と一緒のクラスだったのに、ここまで話をしたのは初めてだった。
今嵌ってる音楽があって。聞く?とSさんはスマホに有線のイヤホンをつけて俺に尋ねた。
頷いて、片方のイヤホンを耳にはめて、あとわずかで肩が触れ合うところまで肩を寄せて、一緒にその曲を聴いた。
俺は気恥しくて隣を向けず、窓の方ばかりに目を向けていた。
揺れるカーテン、差し込む夕陽が教室に陰影を作って、まるで知らない場所のように綺麗だった。
すごくいい曲だった。そう告げるとSさんは照れたように大きく笑った。
可愛かった。
勉強を終わらせると一緒に教室を出て、職員室へ寄り、それから校舎を出た。
一緒に歩き、ずっと話をした。
Sさんは思っていたよりずっと親しみやすい人で、打ち解けると非常に饒舌だった。
じゃあ、また明日ね。とSさんと途中で別れる時、うん、また明日と言って、それから彼女の姿を少し見送り、自分も歩き始めた。
蝉の声が聞こえ始めて、顔を上げると陰った入道雲が目に入る。
そのとき、なんとなく”ああ、自分は生きているんだな”と思えた。
暖かく蒸し暑い風が肌を撫でる度、俺は今でも当時のことを思い出す。
今年も夏が、やってきた。
Amazonで評価が5点満点中4.5で、ホラーかなと思って見た
オープニングではダイジェスト的にホラー映像が流れ期待が高まる
イケメンといえない主人公がリーディングという相手の過去世(前世のデカい版)みたいなのを読み取る能力や
霊視能力を使ってちょっとした心霊現象を解決していくオムニバスストーリー。
最初の2話で主人公が除霊的な行為をした後に「レットイットビー、怖いものはやはり怖い」と決め台詞を言い
ふむふむ、こういう趣向の話なんだなと思っていたら残りの3話では何も言わなかった。
映像としては割としっかりしていてB級ホラーあるあるのホームビデオかな?
みたいなペラペラ画質ではなくちゃんとしたカメラで撮って、ちゃんと演出しているのが見て取れる。
そういう意味では映像見てるだけでしんどいみたいなことはなかった。
いっちゃん面白いのが各話のサビに当たる部分で、突然謎の歌が流れだす点。
なんと、その話のストーリーと教訓を全部歌詞で説明してくれるトンデモ仕様。
「急に死にたくなったらそれは自殺霊の仕業かもしれないのよ~♪誰かに相談してみるといいよ~♪死んだらダメよ~♪」
みたいな今までの話もう歌だけでよかったよね!みたいな歌を急に歌い出して、
お、おう、おう、オウ?とオットセイのようになってしまうこと請け合い。
やっすい話が延々と続いて、最後まで見終わって「どう考えても評価4.5はねぇよなぁ」と思っていると
エンドロールが流れその一番上が
選ばれた曲は「Let It Be」(The Beatles)です。それでは、リクエストいただいたテーマに沿って歌詞を作成します:
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やればできる そう信じてた
いつも目指して たどり着く先
だけど今日もまた 見えなくなる
言葉の中で 夢見せて
その場所で 待っていて
努力重ねて 歩んできたのに
突然の変化に 心揺れる
未来の地図が 変わる前に
(繰り返し)
悩み迷いながら 夜が明ける時
進み続ける勇気を 忘れずに
(繰り返し)
やればできる 信じてる
その場所で 待っていて
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ご希望のテーマに合わせて歌詞を作成しました。「Let It Be」のメロディにのせて、気持ちを込めて歌ってみてください。
まとめるとこんな感じだった。
①吸引の際は結構咳き込む。心配されるくらい咳き込むけど、体感としては端から見るほど辛くない。
②5分くらいしたら、口の中がめちゃくちゃ渇く。渇いたときに水分がなくなるからか口の中は苦くなる。そして、身体の表面がそわそわする。強さによっては、この時点で揺れてる感じがしたり、回転してる感じがしたりして、気持ち悪くなることも。これは意識変容の最初のサイン。
③まずは、知覚が変容する。音が立体的に聴こえたり、色彩がビビッドに(赤と緑が強くなる気がする)なり、強さによっては少し歪む感じがすることも。そして五感が有機的につながって、ひとつの体験として感じられる。
④そこまできたら、感情が昂ぶっているのを感じるだろう。そして、思考がまどろんでいく。自分が何を考えてたか忘れちゃったり、距離の感覚が把握できなくなったり、腕が催眠術にかかったみたいに固定化されちゃったり、身体や足が椅子や地面と一体化しちゃったり。いわゆるストーン。個人的な体感として30分〜1時間くらいで落ち着く。
⑤上記と並行して、いろいろと気がつくことがある。この体験内容はセットとセッティング(心的構えと使用環境)によって大きく変わる。バッドトリップしないためにも、品質の良い大麻で、事前に偏見は取り除き、正しいセットとセッティングを整えよう。(当然、セッティングには安全な環境≒合法的な環境であることが望ましい点も含まれる)
⑥だんだんと普段生きている世界に帰ってくる。大麻では問題ないと思うが、意識変容体験であることは間違いないため、グラウンディング(心的着地感)についても気をつけよう。具体的には、黄泉がえりだ。つまり、あちらの世界(彼岸)からこちらの世界(此岸)へ、体験を持ち帰ってくるのであって、彼岸に魂をおいてきてはいけない。グラウンディングが適切に行えるかで、体験の質は大きく変わると思う。
個人的に、マリファナ体験でよく報告されるところの「マンチー」(食欲亢進)はあまり感じられなかった。
詳しくレポートしていく。
まず、体験した国名については推奨するわけではないから敢えて伏せておく。自分で調べてくれ。
もちろん、日本では違法だから吸うんじゃないぞ。合法大麻とか言って売ってる合成カンナビノイドもやめとけ。あれは信頼性の低いデザイナーズドラッグだ。最近は成分もよくわからんのが出回ってる。CBNクッキーとかまでにしておくといい。
さて、ここはとある大麻調剤薬局(ディスペンサリー)。清潔感のある店内で、店頭にはさまざまな品種のマリファナが取り揃えられている。価格としては、日本円にして1,200円〜2,800円/gほど。値段が2倍以上異なるのは、品種ブランドによるためだ。
マリファナには、文化慣習として大きく2つの品種分類があるとされている。夜の使用に適していると言われるリラックス効果が高いインディカ株、感情の高ぶりや笑い上戸、しゃべり上戸になりやすいと言われるエネルギッシュなサティバ株だ。なお、この分類は最近になって実際の化学構成(ケモタイプ)とはあまり関係がないことが明らかになってきていて、あくまで文化慣習的な目安だという。
ディスプレイされているさまざまな品種の前には、その効き方の目安として「意識の上昇」「多幸感」「意識の集中」「睡眠」「会話」などさまざまな効能が書かれている。私は、その中から3種類を選び、それぞれ1gずつ購入した。
ちなみに、購入したらその場でジョイントを巻いてくれた
さて、さっそく試しに吸ってみようと0.5gのジョイントを1本。同行していた友人とシェアしたので、半分の0.25gほどだろうか。火をつけてタバコと同じように吸い込んで、深く肺に入れる。
キック感がかなり強く、咳き込んでしまうわけだが、咳き込んで頭に血が上るような感覚ののち、段々と知覚が変わってくることを感じる。
まずは、口がすごく乾く。砂漠になったかと思った。あとは、少し喉が痛い。一気に吸い込みすぎたかも。喉が痛くて口が乾くから少し気持ち悪い感じがする。というか、世界が歪んできてる?酔っ払って三半規管が狂ったときみたいな、だけど意識はハッキリしてるみたいな、不思議な感覚が襲ってくる。
あれ、いつからここにいるんだっけ?あれ?今何してるんだっけ?聴こえてくる音楽が、風の音が、バイクの音が、なんだかすごく立体的に、リアル以上にリアルに感じるような気がする……
あぁ、そうだ。マリファナだマリファナ。いま吸い終わったんだ。5分くらい?経ったのかな?時間はー、えぇと、うん、進んではいるみたいだね。でも、進んでるとかじゃないよ。ただ、いまここに在るだけなんだから。
あぁー、完全にさっきいた場所とは違うみたいだ。いや、同じなんだけどさ。あれ、いまなに考えてたっけ?あぁ、そうだ。別の世界に来た感じっていうか。景色も随分とビビッドだし、鮮やかで、キレイだなぁ、あれ、時間って経ってるっけ?あぁ、腕が動かない。固まっちゃったみたいだ。あれ?なんか足が、足の裏が、地面が、あれ?どこから地面と足が分かれてるんだ?あれ?分かれてなくないか?一体じゃないか?
身体が椅子に、足が地面に根を張って、私はいつのまにか大樹になっていた。
1時間ほど経った後だろうか?だいぶ落ち着いてきて、立ち上がって歩けるくらいにはなってきた。まだ、世界は鮮やかだし、心は躍ってる。そのまま寺院観光に行ったけど、黄金に輝く仏像に、カラフルに彩られた建築が、なんだかこの世のものとは思えないほど荘厳に見えた。
上の体験記だけ読むと、ちょっと、いやかなり怖いものなのかなと思うかもしれない。たしかに、マリファナ体験の核となる意識変容体験は、認識に現れる世界をその根底から覆してしまうような、そんな衝撃があった。まさに、別次元の体験といっても差し支えない。だけど、不思議と怖いものではなかった。そこには、底しれぬ一体感があり、神秘の愛に包まれるような感覚がある。
思考がまどろんでいき、幸せな気分(THCの主作用に陶酔感、多幸感が含まれる)に包まれていく。「これはあれ」といったような識別作用、分別作用が弱くなっていく。だけど、不思議とそれを冷静に見つめる一つ上の自己みたいなものは保っていられる。そして、そんな変容意識体験においてしか、気がつけない「ナニカ」がそこにはあり、その「ナニカ」を受け取って日常世界に帰って来る。その体験は、さながら黄泉がえりであり、セラピューティックな気付きに溢れている。
自然の中での一服では、鳥の鳴き声、風の音、擦れる木々、すべてがハーモニーを奏でて聴いたこともないほど心地良い交響曲となっていた。
その日は一日観光をしてご飯も済ませたところで、23時頃だったかな。ホテルに戻ってきた。帰りに、ペットボトルに装着するかたちで使えるボング(簡易水タバコみたいな吸引器具)を買ってきた。個人的に、ジョイントでの喫煙は量の調整が難しいし、私は喫煙経験が浅いこともあって、こちらのほうがずいぶんと吸いやすく感じた。ボングの場合は喉の痛みもほとんど緩和されたし、氷水とかで試したらもっと快適そうだ。
それはさておき、ぶくぶくぶく。
もう慣れたもので、吸って5分くらいすると、口の渇きと身体のソワソワ感、その直後に「完全に別のリアリティに来た」という明確なテレポート感を感じたら、トリップスタートだ。
吸って30分くらいは、やはり少し混乱するし興奮する。2mくらい先にあるペットボトルを取りに行こうとするんだけど、動けない。なんというか、水取りに行こう、あれあんな遠くにあったっけ?あれ、何しようとしてたっけ?あぁ、水だ水。あれ、手を伸ばせば伸ばすだけ遠くにあるような感じがする。あぁ、もういいや、Let it be. だ、そういう感じ。
人間の慣れとはすごいもので、こんな超越体験でも1度経験してしまえば、体感のコントロールは効きやすくなる。30分も経てば、波は超えて、穏やかなチルタイムが始まる。
布団で横になって目を瞑ると、身体が風になって、世界の中空にただポツンと漂ってるような、そんなビジョンが浮かんでくる。ただポツンといる。そのはずなのに全く淋しい感じはしない。それは、まさに、風であるような体験だ。漂っている風はどこからか吹いてどこかへと消えていく、何かが振動し、その振動は空気を伝う。自然の振動は、どこかで区切られるものではなく、それは全体性の連関の中で生まれては消えていく。
風は一人ぼっちじゃない。この世界に〈私〉は一人しかいないし、実存的な〈私の世界〉は誰とも共有できない。だけど、ひとりじゃない。家族、友だち、社会、人間に限らずモノだったりコンピュータだったり、自然だったり、ありとあらゆる万物の関わり合いの中で、ただポツンとそこにある。そんな感覚が、ワンネスが愛そのものなんだ。
内省的で詩的なことを考えていたと思ったら、気が付いたときには朝だった。眠っていた。こんなにも熟睡できたのはいつぶりだろう、というくらい本当によく眠れた。眠りに入っていくその瞬間まで愛に満ちたまま眠れた。
もう3ヵ月以上前の話。日本に帰ってきてから無理をしてまで入手して吸いたいとは全く思わない。
あったら幸せだけど、捕まるかもとか勘繰りながら使ってたら安心してチルアウトなんてできたもんじゃないからね。それなりに異常な体験だし、セットとセッティングには気を付けたい。
いずれにしても、1回吸ったら廃人になる、気づかないうちに依存症になってるなんて類のものではない。世界でも解禁の流れは進んでるんだし、もうちょっとマトモな議論をしたほうが良いんじゃないの、とこの間のアベプラを見て思った。
TVerで「家ついて行っていいですか」を見てたらふと、Let it beって良い曲だよなぁとしみじみ思った。YouTubeで探したら、ノラ・ジョーンズがエンパイアステートビルからライブしている映像、おそらく昨冬のものが公式にアップされていた。このような映像が、思った瞬間に無料で観られる時代ってとてもありがたいなぁと思った。再生回数は69万回程度だった。これって少なくない?YouTuberの動画とかと比べてどうなのと思ってみてたら、Hikakinがnobodyknows+とココロオドルを歌っている動画は200万回再生だった。「フォローフォロワー時代の終焉」という記事を思い出した。CDショップの店頭POPで店員が推している音楽はすばらしいはずだ!と信じて育った世代なのだが、あの頃が正しかったのかどうかは分からないけど、いま検索アルゴリズムがあの頃の店員みたいに、こういうのものいいよ、だったらこういうの知っておいたほうがいいよ、と薦めてくれているとは感じられない、この再生回数の格差をみても。旅行を予約すると出発1週間前に現地周辺地図を自動的にオフライン保存しておいてくれる、みたいなGoogleの仕組みはすばらしく便利に感じているのだけれど、音楽とか、映画とか、感性を伴うものにおいてこれ常識になってもうずっと続いているって大丈夫?と、いまさら思った。まぁ結局ココロオドルの動画もみちゃったんだけど。それでこれを増田に書こうと思いついて10年ぶりにはてなにログインしたら、かつての自分、卑猥な記事ばっかりブクマしてたことが判明。そっと閉じて別アカウントを作った夏。
・長すぎない
・複雑すぎない
・明るい曲調で盛り上がる
・イントロや間奏が長すぎない
以下の2曲が鉄板
次点で、Killer Queen、Another one bites the dust(ジョジョ好きならこの2曲もアリ)、Radio Ga Ga、Spread your wingsあたり。
Bohemian RhapsodyやLove somebodyはテクニカルすぎる。
I Want To Hold Your Hand
どれも親しみやすく歌いやすい。Hey Judeはアウトロが長すぎる。Yesterdayはやや暗い。
Yellow Submarine、All Together Now、Hello Goodbyeなんかも良い
Clocks
Hymn for the Weekend
聴いていると盛り上がる曲でも、実際歌ってみるとかなり歌いにくい曲が多い印象。
Give A Little More(ただし歌詞は破局を示唆する内容)
Wonderwall
…ないな
…ないな
I Still Haven't Found What I'm Looking for/U2、Can't Stop/Red Hot Chili Peppers、Walk/Foo Fighters、Basket Case/Green DayHarder Better Faster Stronger/Daft Punk
メタルは知らない。
今朝もひどい夢で目が覚めた。
連日の悪夢の原因は落ち着かない世界情勢か、もしくは3日前から患っている風邪による発熱か。
カーテンの隙間を覗き込んでみても、時間を知るのヒントも見いだせぬほどの漆黒だった。
枕元のスマートフォンをおぼつかない手つきで探し当てると、ホタルのように光る画面に時刻が浮かび上がった。
まだ4時を過ぎたばかりだ。
一度は枕に顔をうずめてみたものの、ここ数日、頭のなかで鳴り止まないBGMによって寝付くことができなかった。
彼らが駆け上ったスターダムの行き着く先を体現するような切ないメロディと詩が並ぶ。
洋楽を聞きかじり始めた中学生の頃、明け方の誰もいないあぜ道に自転車を走らせながら言葉の意味もわからずによく叫んだものだった。
「レリピー!レリピー!」
恥ずかしいことに、あの頃はbeがビーと聞き取れず、ピーと発音しながら叫んでいたのだ。
それを猿のように繰り返し叫んでいたのかと思うと、未だに人知れず苦笑が漏れてしまうような封印したい過去の一つだ。
そうしてサビの最後はこう締めくくられるのだ。
「Whisper words of wisdom. Let it be」
解散を目前に、彼らはあの時どんな気持ちでこの曲を演奏していたのだろう。
そして今、世界で繰り返される惨劇に対して何を思っているのだろう。
そんなことを考えると、足りないはずの眠りがまた少し遠ざかっていくことがわかった。
スマートフォンを開くと、青地に白い文字でB!と書かれたアイコンをタップした。
遠い異国で、昨晩警官隊が突入した事件のその後が知りたかったからだ。
色々とカテゴリーを渡り歩きながら、目的の記事に辿りつけなずにイライラばかりが増していった。
事件に対する言及や関連する内容に対する記事ばかりが目につきながらも、肝心の記事そのものにはたどり着きづらいきらいがあるのがこのサービスの悪いところだ。
そうこうしながらもいたずらに時間が流れ、副交感神経が役割の終わりを自覚し始めたころ、全身の血液が急速に一箇所へと集中していくのがわかった。
朝のお通じのお知らせが高らかに腹部から鳴り響いたのだ。
唐突に時間が迫ってきたことを自覚しながらも、それでも該当の記事を探し続けた。
電波が届きやすい寝室にいるうちに事の顛末を知りたかったし、それに、熱を持った身体にはあの個室は寒すぎるのだ。
そうして記事に辿りつけないままに、風邪は容赦なく今度はわたしの鼻の奥を刺激し始めた。
慌ててティッシュを探すと、それまでに募った苛々を吹き飛ばすかのよに盛大なくしゃみを放ったのだった。
しかし、それと同時にわたしの尻は先ほどのアイコンよろしくB!と叫んだ。