どうぞ良いお年を!
ごあいさつ
2016年の終わりにあたり、
日本は貧しくなった、と思っています。
政治家がどんなに取り繕っても、周囲も自分も貧しさを実感しています。
増大する非正規雇用の若者たちは、日々の仕事に追われて、
思考力を減退させている、とも思います。
そんな年の瀬に聞いた真珠湾での首相の演説。違和感を覚えました。
戦争という地獄は美しいポエムで表せるほど軽いものでは絶対にありません。
為政者の大義名分で人殺しの駒として自在に操られ、
戦場から遠く離れた安全地帯にいる為政者の計画で、
食料も武器も持たされずジャングルに放逐された兵隊たちは、
仲間の人肉を食べて生き延びるしかなかった、そういう狂気の世界です。
上官から「国のために喜んで死んでいきます」と遺書を書かされても、
「お母さんお母さん」と何十回も書き連ねた本当の遺書をふところに隠して、
14や15で死んでいった少年兵たち。
戦死の報より先に、
夜中、家の前でパタッと止まる足音を聞いて飛び出したと語った母親たち。
魂となった息子は神ではなく人として、故郷の母の元へ帰ってきたのです。
戦争を知らない人の美辞麗句は上滑りで虚しい。
真珠湾だけが戦場だったのでもありません。
アジアの戦場跡に何千と積まれたドクロの山を、
写真ででも見たことがあるでしょうか。
サヨクとかウヨクとかの思想としてではなく、
これは戦争という空気をわずかでも嗅いだ私の、
人間として、また一人の母親としての率直な思いです。
もう一つ、暗い気持ちにさせられることがあります。
私の住む団地には、福島の放射能汚染の立入り禁止区域から来た方々が、
ひっそりと暮らしています。
元の行政からきた郵便物をも人に見られないよう、細心の注意を払って。
この人たちにこんな暮らしをいつまで続けさせるつもりでしょうか。
みんな幸せにならないといけないんじゃないですか。
言葉の上で、ではなく現実に、
誰もが生き生きと安心して暮らせないといけないんじゃないですか。
そしてなによりも、
次世代を担う若者が希望を持てる世の中にしていかなければ、
格差は広がるばかりで、
日本は先細りになる一方だと、私は思っているのです。
一年間、私のつたないブログをお読みくださり感謝しております。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
来年こそ、明るい展望が開けますよう祈りつつ。
日本は貧しくなった、と思っています。
政治家がどんなに取り繕っても、周囲も自分も貧しさを実感しています。
増大する非正規雇用の若者たちは、日々の仕事に追われて、
思考力を減退させている、とも思います。
そんな年の瀬に聞いた真珠湾での首相の演説。違和感を覚えました。
戦争という地獄は美しいポエムで表せるほど軽いものでは絶対にありません。
為政者の大義名分で人殺しの駒として自在に操られ、
戦場から遠く離れた安全地帯にいる為政者の計画で、
食料も武器も持たされずジャングルに放逐された兵隊たちは、
仲間の人肉を食べて生き延びるしかなかった、そういう狂気の世界です。
上官から「国のために喜んで死んでいきます」と遺書を書かされても、
「お母さんお母さん」と何十回も書き連ねた本当の遺書をふところに隠して、
14や15で死んでいった少年兵たち。
戦死の報より先に、
夜中、家の前でパタッと止まる足音を聞いて飛び出したと語った母親たち。
魂となった息子は神ではなく人として、故郷の母の元へ帰ってきたのです。
戦争を知らない人の美辞麗句は上滑りで虚しい。
真珠湾だけが戦場だったのでもありません。
アジアの戦場跡に何千と積まれたドクロの山を、
写真ででも見たことがあるでしょうか。
サヨクとかウヨクとかの思想としてではなく、
これは戦争という空気をわずかでも嗅いだ私の、
人間として、また一人の母親としての率直な思いです。
もう一つ、暗い気持ちにさせられることがあります。
私の住む団地には、福島の放射能汚染の立入り禁止区域から来た方々が、
ひっそりと暮らしています。
元の行政からきた郵便物をも人に見られないよう、細心の注意を払って。
この人たちにこんな暮らしをいつまで続けさせるつもりでしょうか。
みんな幸せにならないといけないんじゃないですか。
言葉の上で、ではなく現実に、
誰もが生き生きと安心して暮らせないといけないんじゃないですか。
そしてなによりも、
次世代を担う若者が希望を持てる世の中にしていかなければ、
格差は広がるばかりで、
日本は先細りになる一方だと、私は思っているのです。
一年間、私のつたないブログをお読みくださり感謝しております。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
来年こそ、明るい展望が開けますよう祈りつつ。
コメント
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2016-12-30 17:26 編集
こんばんは
ありがとうございました。
今も、同じ日本人で差別は悲しいですね。
もっと大らかに平和な暮らしが出来るようにと願っています。
良いお年をお迎え下さい。
2016-12-30 17:31 one0522 URL 編集
No title
コメントありがとうございます。
また、この一年、いろいろご意見や励ましをいただき感謝しています。
たとえ意見の違いなどあっても、でもみんなこの日本が好きなんだなと私は思っています。自分と違う意見の方にお会いして耳を傾けると、共感できるものを見つけたりできますし。
来年もone0522さんのブログにおじゃまします。遠くから富士山を写されているということだけでも感激しています。
どうぞよいお年を。
2016-12-30 17:47 雨宮清子(ちから姫) URL 編集
そうだそうだー
私もリアル戦争を知りませんが、戦死した伯父の手紙、祖母や母の話からはポエマーなものはあり得ないです。
日本なんか負ければいいのに、戦争なんか早く終わればいいのに、と綴っている母の日記はいつか公開したいと思ってます。
そんなこと言ったらいかんと、赤く訂正されてるのが、リアルです。
知らないことは恥ずかしいことだと思いますが、知ってることを伝えないこともまた、将来的にはよろしくない面があろうかと思います。
祖父母の年代では言いたくないと言ってました。
母の年代では、伝えないといかんと言ってました。でも、手段がなかったのですよね。
私は、こうして様々な手段で伝えることが出来ます。
ちょっと来年は、こうしたお話もしたいと考えます。
考える機会をくださり、ありがとうございます。
あ、私、両親が四十路半ばに諦めてたらできた娘っこなので、友人達の祖父母の年代が親なのですわ。ここ、こだわるとこです。えへへ。
今年はちから姫様といろいろなお話ができて、とても学ぶ事の多い年でした。
来年もまた何卒よろしくお願い申し上げます。
良いお年をお迎えくださいませ。
2016-12-31 02:42 つねまる URL 編集
No title
姉は
今年こそ、今年こそ、、、
と
妹も
今年こそ、今年こそ、、、、
てな感じのがあって、こりゃ傑作だなぁと思ったもんです。
この数年、こんなギャグコピーすら空しい。
昭和の大戦前に、世の中が不穏な空気流れる時代を生きた文化人たちのおびえた暮らし、、、なんとなくではあるけれども、凡人の貧乏カッパはそんな不安の年の暮れです。
研究熱心で衰えぬパワー、行動力。
一年間、ご苦労様でした。
2016-12-31 05:43 kappa URL 編集
意義ある一年でした
コメントありがとうございます。
ブログのよさを実感した一年でした。
それは自分が思いもしなかった分野をコツコツと調査されている方との出会いです。ことにつねまるさまのブログは読みやすいのに内容が深い、私の入り込めない世界を存分に見せていただきました。
歴史とは全く違う分野の若い方からの訪問もあって驚いたり嬉しがったり、また教わる所も多々あって楽しい一年でした。
戦争のことを言ったら切りがない。でも言わなければ、とも思っています。
昨年、戦争展でお会いした体験者はその後まもなく亡くなりました。
幕末の戦争と太平洋戦争の違いは、自分の意志で戦いに望んだ人と、お上からの赤紙一枚で半ば脅迫されて駆り出された人の違いでしょうか。
素人でもがんばりたい。がんばっていきたいと思っております。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
2016-12-31 10:48 雨宮清子(ちから姫) URL 編集
続けることの重み
コメントありがとうございます。
明治維新から日本人は変質してしまった、そんな思いを抱いた一年でした。
その変質さは今も変わらないと思うこともたびたび。それは政府とマスコミとの関係に顕著にでています。それを絵として風刺するのは、明治から平成の今日に至るまですべて外国人の手によってなされていますね。
政治的発言をするとブログが炎上するとか仕事を干されるという現実は、どう考えても「抑圧された社会」、マトモではないと思っています。もともと政治権力と云うのは批判されてナンボのものなのに。
議論する、討論するという行程がスッポリ抜け落ちてしまっていますものね。
kappaさんは果敢に発言されていて、ハラハラしつつも尊敬し、ブログに訪問させていただいています。
私はもうすごい年齢になってしまいましたが、命のある限り、発言・発信を、と思っております。
難聴もあり仕事を辞めるつもりでおりましたが、4月以降も続行となりました。同級生たちからは「まだ仕事をやっているのか」と驚かれますが、必要とされている有難さを素直に受け入れました。
ダメでも「今年こそ」という気持ちで新年を迎えようと思います。
一年間、ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
2016-12-31 11:13 雨宮清子(ちから姫) URL 編集
新しい年と新しい世の中
翌年、中学校に入りました。入学試験の問題に「赤い椿白い椿とおちにけり」というのが出た記憶があります。
食べるものがなくてみんな困っていました。
生物学の時間、先生は生きた兎を持ってきて、解剖学の授業として兎を殺して毛をむしり、食べる肉の上手な取り方を教えてくれました。そして先生は肉を持って帰ったのでした。
運動場の隅に生えている野草で、どれが美味しく食べられ、何が不味いか教えてくれました。
ワタクシは戦場へ行ったこともありませんでしたし、頭の上に爆弾が落ちてきた経験もありません。それでももう間もなく83歳を迎えます。
新しい年には、アメリカ・トランプ、ロシア・プーチン、中国・習の世界になるのでしょうか。
この新しい年に、ワタクシはあまり希望を持たないのです。それでも死にたくもありません。
どんなふうに世の中の人が生きるのか、それを見ていたいような気がします。
ちから姫さま、新しい年もよろしくおつきあいください。
2016-12-31 22:39 ヨリックです URL 編集
お互いの健康を祈りつつ
コメントありがとうございます。
あと1時間ほどで新年ですね。
私もどんなふうに人が生き、世の中がどんなふうになっていくのか見ていきたいと思っています。
富山で過ごされたのですか。
富山には兄一家がおります。
以前は年に一度、富山大の先生と立山へ植物観察へ行きました。
雪が湿っぽい、電車の中が静か、富山の人はあまりしゃべらないという印象でした。
私の戦争体験は母親から聞いたB29が落ちた話とか、
ガキ大将から「黒いアリは日本兵。赤いアリはアメリカ兵だから殺せ殺せ」と言われて、一生懸命潰したことでしょうか。
それでも親たちの戦争体験はまるで自分が経験した如くにいつまでも記憶に残っています。
ヨリックさん、83歳になられるとは。
ブログ記事からお見受けする感じは、行動的で優雅、柔軟性。お若いです!
ブログ、これからも楽しみにしております。
一年間、ご助言やらお褒めの言葉やらいただきありがとうございました。
新しい年もまた、ご指導くださいますようよろしくお願いいたします。
2016-12-31 23:07 雨宮清子(ちから姫) URL 編集