うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

頼もしいド転婆、おじさんを泣かす

2018å¹´09月29æ—¥ | ã‚やの事

昨日の病院では、

また体重が減っていた。

よねが、すこし様子を変えてきた。

 

おはようございます。

そりゃ、当たり前だ。

あの子、病気なんだもん。

治らない病気なんだもんな。

 

それでも我が家は、変わらない。

うんこは、どんな袋でも開ける音がすれば、

速足で、おやつかどうかの確認をしにくるし、

おたまは寝てるし、呼んだって来やしないし、

あやは遊べとわめいている。

こそっと座布団に沈んているよねをしり目に、

あやをジャラシで遊ばせる。

 

あぁぁ、やりきれん!

 

つい、あやの元気さが鬱陶しくなり、

私は、ジャラシを振りながら、わざと苦しそうに息を切らせ、

「はーはー、おばちゃん疲れた。はーっぜーっはーっぜー」と言ってみた。

すると真剣に遊んでいたあやが、ぴたっと止まり、

私の元に駆け寄り、顔を近づけてきた。

「おばちゃん?大丈夫?」

そう言っているとしか思えない顔で。

あれ以来、今日までの数日、私がジャラシを持つと、

あやは乗ってこないどころか、側から離れないようになった。

「あや、ごめんな。おばちゃん元気なんだ。ごめん」

謝っても、あやの心配は、まだ解けないようだ。

 

この一連を、すべて見ていた、我が家のおじさんは、

「あやは、本当に優しい子なんだよね」と目を潤ませながら、

毎夜、私の分まで、独りでジャラシを振る事となった。

あやは、おじさんの事は心配では無いようだ。

 

反省はしている。

でも・・・

ちょっと、笑っちゃう自分がいる。

 

振り返ってみれば、

あやが心配して寄り添ったのは、私が初めてではない。

今は亡き先住猫にも、あやは最期まで寄り添った。

 

具合が悪くなると、必ず寄り添っていたんだ。

うめのための敷物の中心で

 

うめのための敷物を被って

 

すごい格好で

 

うめを端っこに追いやりながら。

夏が過ぎ、腎不全の症状が日に日に進行する中、

他の猫達は、うめと距離を置くようになったが、

あやは、うめに寄り添い続けた。

 

最期の数日は、私も戸惑う程だった。

うめは自意識を失い、ぐるぐると歩き続けるだけになったが、

うめに踏まれながらでも、あやは寄り添い続けた。

本当に、最期の最後まで。

痩せる思いで太りながら・・・

 

きくの時は、隔離していたから寄り添う事は叶わなかったが、

でも実は、きくの具合が悪い時は、格子越しに寄り添っていたんだよな。

あやは、優しいんだよな。

 

よねの事も、頼んだぞ。

でもやっぱり、

ウルウルしながらあやと遊ぶおじさんの事は、

全然心配しないんだよな?!


得意なはずだったのに・・・

2018å¹´09月26æ—¥ | æ—¥è¨˜

人には、

得手不得手があるものだ。

とはいえ、

得意だと思っていた事も、

ところ変われば、不得手に転ずる事もある。

 

おはようございます。

クラスで一番の優等生でも、さらに優等生の集まりに入れば、

劣等生に転ずる事だってある訳だ。

それが、この世だ。

そうだ、それがこの世の仕組みなんだ。

 

私は、自慢じゃないが、切り取り線が得意だった。

切手も10枚単位で買うと、切り取り線で繋がった状態で手に出来るでしょ?

あれも得意というより好きだ。

綺麗に完璧に切り取ってみせる自信がある。

この際の「みせる」は、もはや「魅せる」と記しても良いほど、

華麗に切り取って魅せる私だ。

 

それが昨日、職場で、

いつもなら、切り取り線で切り離されてた状態で手元に届く数枚の書類が、

繋がった状態で私の元へやってきた。

 

きたよね、これ!

わしに任せろ!

 

ビリッ!

あれ?

 

ビリビリーッ!

なんで?

 

すべて切り離し、まとめてみれば・・・

端っこ、ガタガタ。

不得手に転じた瞬間であった。

この時の私の顔は、きっと、あの時のおたまのようだったのだろう。

 

では、我が家の、あの時をご覧ください。

横取りが得意なおたまは、あやのベッドを狙っていたんだ。

おたま「あや姉ちゃん退け!嫌がらせすっぞ~ヒヒヒヒ~」

 

あや「なに?!」

 

あや「なんですか?!」

やばいぞ、女が敬語になったら、やばいんだぞ

 

あや「なんなんですか?!」

ほら、敬語は、マジで怒ってる証拠だぞ

 

あや「何の用でしょうかね?!」

おたま、不得手に転じた瞬間。

今後、横取りはやめましょう!

 


今日は、良い感じ。

2018å¹´09月24æ—¥ | æ—¥è¨˜

この土日、

結局、私は家電にお支払いして、

歯医者で歯をほじくっただけの、

ただ、それだけの休日だったという訳か・・・

 

おはようございます。

掃除は?

新しいカーテンの取り換えは?

大物の洗濯は?

かかとケアは?

鼻毛の処理は?

へそのごま取りは?

毛穴の開きは?

 

毛穴の開きは全開だが、それは諦めているとしても、

やろうと思っていたことは、何一つ出来ていない。

では何をしていたのかと考えてみると、

昼寝ばっかりしていたから分かんねーや。

 

と、昼寝のせいで何もできなかっただけの話だが、

よねとうんこが、ちょっとイマイチな土日でもあった。

 

よねは、吐き気を感じていたようだ。

そもそも、昔からよく吐く猫だが、

今回のは、それとはちょっと違う気がした。

腎不全には吐き気も付き物だが、最近口臭も強くなってきたから、

少しずつ、しかし確実にステージが進んでいるのだろう。

と心配して観察していると、

とととっと、ぜんまい仕掛けのオモチャみたいな足取りで、

餌場へ行って、カリカリ音をたてながらドライフードを食べていた。

そういうのを見ると、不思議と笑っちゃうんだよね。

 

うんこは、片目が、すこし腫れていた。

猫風邪キャリアのうんこは、たまにこうなる。

ちょっと様子を見てみような。

 

うんこ?

何してるの?

 

うんこ?

 

うんこ「この体勢で爪とぎする練習してんのよ、かあさん」

なんで?何のために?

どんな時もマイペースな猫には、

笑っちゃうしかないんだよね~。


時期を知らせるものたち

2018å¹´09月22æ—¥ | æ—¥è¨˜

今年も、川のほとりで、

真っ赤な花が咲いている。

私は、それを、

この時期に咲く花だとは覚えていない。

この花が咲くから、

今年も、そういう時期が来たのだと知らされるのだ。

 

おはようございます。

彼岸花って、凄いですね。

ちゃんと、お彼岸に咲くんだもんなぁ。

ベランダから川沿いの彼岸花を撮ろうと思い、

カメラを手に窓を開けてみると、

そこには昨日から干し続けていた洗濯物達が目に飛び込んできた。

彼岸とともに、洗濯物の知らせを受け取った訳だが、

ん~~、

よし、もう1日、干しておこう!

干し続けてみよう!

 

そんな我が家、ついにエアコンがいかれる寸前だ。

今年に入って、室外機の音がやたら大きくなった事に気づき、

夏が始まる前に買おうと思っていたのだが、

どうしても「お支払い」という心境に至れず、

心が、「お支払い」を受け入れられず、

夏は、今のエアコンに頑張ってもらった。

 

おじさんには、「冬の前に買おうね。おじさんの給料で」とは

言っていたが、実は内心、まだ心は受け入れ態勢ではなかった。

 

おじさんの給料なんだからいいではないか?

おじさんの稼ぎを、右から左へサラッと流す感じで、

清流のごとく、爽やかにお支払いしよう。

そう自分に言い聞かせイメージトレーニングを重ねてきた。

 

そんな最中、あろうことか、電子レンジがいかれた。

エアコンに精神を集中していた私は、ひどく混乱した。

「いや、はや、いやはやいやはや・・・」

でも、

いけなくはないんじゃない?

遥か昔の人々は、電子レンジのない暮らしをしてきたじゃない?

そういう暮らしを、あえて今、してみてもいけなくはないんじゃない?

 

すると、照明器具の電球が切れた。

「暗い・・・家が暗い。

晩ご飯のおかずが何かが確認できない。」

でも、

いけなくはないんじゃない?

キャンドルでの晩餐も、素敵なんじゃない?

そう思い立ち、こっそり会社の神棚用の蝋燭を何本がクスねてきて、

キャンドルナイトを実践してみた。

焼きそばが、まるでお供えに見えて、厳か過ぎて泣きそうになった。

 

そしてついに、ついにだ。

蒸し暑さを感じてエアコンを付けようとした、その時だ。

エアコンの、リモコンが壊れた。

エアコンではなく、リモコンが壊れた。

エアコンは、壊れていない。リモコンが壊れた。

 

じわりじわりと迫ってきた。

電気屋さんへ行くしかないという知らせが、

じわりじわりと真綿で首を絞める方式でやってきた。

 

あやさんは、ドカッとやってくるよな。

 

あや「おばちゃ~ん」

はいはい。

 

あや「お~ば~ちゃ~ん」

はい、なんだ?

 

あや「来るよ~」

なにが?

 

あぁ、こいつな。

あやが鳴いてると絶対来るよな。

 

来たかと思いきや

 

ただ通り過ぎてゆくだけだな。

これ、なんだろうな?

なんの知らせだろうな?

 

あや「おばちゅお~~ん」

おばちゅおんって?

はいはい、行きますよ。


秋のあれ

2018å¹´09月20æ—¥ | æ—¥è¨˜

私には、

忘れられない男がいる。

 

おはようございます。

名前はちょっと忘れてしまったが、

歳は私より、たしか2歳上で、いや4歳上?・・・違う、3歳上か?

とにかく、笑顔が優しい男だった。

 

当時、私は田舎から都会へ嫁いだ幼な妻で、

右も左も分からないまま、姑の申し付けに奮闘していた。

義両親との同居は、結婚が決まって随分経ってから聞かされた。

突然、6人で暮らす家の家事をすべて担う事になった。

そんなはずじゃ、なかった。

描いていた甘い新婚生活とは程遠く、

夫は結婚前から付き合っていた女性と別れてもいなかった。

そんなこと、知らなかった。

自営業だった嫁ぎ先での私の業務には、1円も給料が支払われなかった。

そこは、今からでも、請求したい!

ばーかばーかばーか!!

 

友人や家族から

「おかっぱは、1年待たずに出戻ってくる」と言われていたが、

私は、そこで13年暮らすこととなったのだが、

そのうちの3年間は、ある男の支えがあったからと言っても過言ではない。

 

都会に嫁いだ当初、ふっくらしていた私は、

みるみるやせ細り、それを見かねて声を掛けてきたのが、その男だった。

仕事上での取引先の社員だ。

仕事上の話の合間に、私をそれとなく気遣ってくれ、

私がやるべき業務を、彼は他の取引先を回りながら請け負ってくれた。

決して楽な作業ではなかったが、彼は3年間、

私の代わりに、こっそりとやり続けていた。

 

私には、自由と呼べる時間はほとんどなく、

しかし、犬の散歩は、その中での唯一の楽しみだった。

夕方に、決まった時間に決まった道を歩く。

毎日、歩く速度に細心の注意を払いながら歩き続ける。

私にも犬にも、自由気ままに歩く事は許さず、

ただひたすら、目的地へと決められた速度で歩いてくと、

そこには、停車している営業車が1台見える。

その横に、男がタバコを手に持って立っている。

1分でも遅れてしまうと、男はその場を去らなければならない。

あくまでも、タバコを吸うために車を停車させ、

車外で吸う時間でなければならないないからだ。

私と犬は、そこへ、あくまでも奇跡的に偶然に出くわすために、

決まった時間に決まった道を決まった速度で歩くのだ。

「今日も、偶然でしたね」

「はい、無事に偶然でしたね」

その程度の言葉を交わしながら、男は喜ぶ犬を撫ぜ続ける。

それだけの時間のために、私は生きていた。

 

気付けば3年ほど経っていた、ある日、

男は、犬を撫ぜながら真剣な顔で私を見上げた。

笑顔しか見たことが無かった気がして、

真剣な男が、まるで別人のように見えて声を出せずにいると、

男は、静かに言った。

「明日のこの時刻、ここで待っています。

勇気を出して、あの家を出ませんか?

貴女は、出てくるだけいい。あとは、僕が責任を持ちます。」

私は、頷いて男とすれ違った。

 

行ける訳がない。

それでも、私は思わず頷いてしまった。

 

男には、病気の母親と、まだ学生の弟がいた。

懸命に働いて、家族の支えになっていた男が、

取引先の人妻と駆け落ちなどさせられる訳がないのだ。

「明日、私は彼を裏切る」

そう決めたはずが、長い夜の間に、私は何度も、

触れたこともない男の手の感触を夢見ていた。

そうして気づけば、朝になっていた。

「私は、彼を・・・」

心の迷いのせいで続きが言えぬまま、

私はおもむろに鏡を見た。

そこに映っていたのは、酷く顔が曲がった、醜い女の姿だった。

 

あの日、私は顔面神経麻痺という病に罹ったという訳だ。

訳を言う間もなく、そのまま緊急入院となり、

私は、やはり、彼を裏切る事となった。

それでよかったのだ。

 

ってね、我が家には、うっかり忘れそうな男がいたっけな。

おい、おたま!

なんて、顔だ!

 

秋のあれか?

お前は、秋のあれのせいで、うな垂れてんのか?

 

おたま「秋はセンチメンタルになるんだぞ」

そうだな。

お前に、秋を感じる、そういう感覚があるとは思えんけどな!