うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

首輪を失った猫

2017å¹´09月29æ—¥ | çœŸé¢ç›®ãªæ—¥è¨˜

ある時、首輪を付けた、子猫を見かけた。

外へ遊びに来たのだろう。

楽しそうに、草と戯れていた。

首輪が付いていたから・・・

 

おはようございます。

会社の窓から見える、貸し駐車場に、

たまにやって来ていた、首輪をつけた猫は、

見かけるたびに、成長していて、

ある日、首輪が無くなっていた。

そして、ひどく痩せて汚れていた。

 

次に見かけた時には、子猫を3匹連れていた。

しばらく見ないと思っていたら、

今度は、子猫が1匹、大きな声で鳴いているのに気づき、

様子を見に行ったら、

その子猫は、首輪を失った猫が連れていた子だった。

はぐれたのか、置いてけぼりになったのか、

大きな声で鳴いているから、

私は、猫の餌を持って、じりじり近付いて行った。

 

「にゃーお、にゃーお」と下手な鳴き真似をしながら、

身体を小さく縮ませて、餌を持つ手を、目一杯伸ばした。

 

おいで、勇気を出して、こっちへおいで。頑張れ!

そう願いながら、そっと餌を置いてみたが、

その瞬間、一目散に逃げて行ってしまった。

それでも私は、家に帰って、おじさんに言った。

「猫、増えるかもしれんからね。ご覚悟を。」と。

 

よしっと思った次の日、

子猫は、姿どころか、もう声すら聞こえなくなっていた。

どこかへ行ってしまったのだろうか。

首輪を失った猫が、迎えに来たのだろうか。

もう、分からない。

何も、分からない。

首輪の行方も、あの子達の行方も、

私には、何も分からないのだ。

 

ただ、一つだけ、

首輪を失った、あの猫に、

首輪をつけた人間が、居たのだと、

それだけは分かるから、

だから、私は、

余計にやり切れない思いになるのだ。

 

ねぇ、おたま。

お前も、大きな声で鳴いてたよな。

小さいくせに、大きな声でさ。

覚えてるか?

お前を拾った瞬間、おばちゃんさ、

お前を掲げて、

「猫、とったぞー」って叫んだんだよな。

ねえ、おたま、聞いてるか?

おばちゃんさ、良かったなって思ってんだぞ。

お前と出会えて、良かったなってさ。

ところで、おたま!

おたま「なんだ?」

 

お前さ、それ、香箱座りのつもり?

 

なんか、違うくない?

 

なんだろう、この違和感

おたま「おら、普通だぞ」

そうか?

そうなのか?

 

ねぇ、うんこ!

うんこ「なーに、母さん?」

 

正しい香箱座りを見せたげて~

ジャン!

 

そうそう、これこれ、これですよ!

やっぱり、お前は、面白いな。

 

猫と出会ったら、じっくり一緒に暮らしてみよう。

いろんな子が居て、分からない事だらけだけど、

ただ、一つだけ、

最期まで付き合ってみないと、分からないんだよ。

彼らの素晴らしさは。


瞬発力アップの時

2017å¹´09月27æ—¥ | æ—¥è¨˜

咄嗟に、言葉を発すると、

だいたい、間違えているのだ。

 

おはようございます。

会話には、瞬発力が必要だ。そう思う。

私には、その瞬発力が足りないのだ。

 

ある日、好きなテレビ番組を聞かれた。

咄嗟の事だった。

図らずもだった。

でも、私は戸惑う自分を隠すように、

むしろ自信を持って、言い放った。

「ダヴィンチが行くっという動物番組が好き。」と。

そして、更に言葉を重ねた。

「でも、なぜか、ちゃんと観た事がないだよね。

いつ放送されてるか、分からないもんだから。」と。

 

さて、会話の相手は、理解できただろうか?

結果は、おかげさまで、奇跡的に理解してもらえた。

 

「うん、それは、ダーウィンが来た、だよね、おかっぱちゃん。

ダしか合ってないんだけど、ダーウィンが来るどころか、

ダヴィンチさんですら、行っちゃったね、おかっぱちゃん。」

そして、

「好きならさ、調べよっか?番組表、調べて見よっか?」

と、調べてくれた。

その時、私は、

瞬発力のある人と話すと、会話がスムーズやなって、

心の底から、思ったのだった。

 

そんな我が家のおじさんも、瞬発力が高い!

会話のではなく、掃除機に対しての、だ。

 

如何なる時でも、

私が掃除機を押入れから出すと、

彼は、必ずやって来る。

それが、たとえ、憩いのバスタイムであってもだ・・・

 

※ごく少数の皆さま、お待たせいたしました。

多くの皆様、下品な画像が出ます閲覧注意ですごめんなさい。

今日は、ノービーチクの回です。

 

おじさん「はい、僕がやりますよ、おかっぱちゃん」

おじさん「はいはい、うんちゃん、退いて~」

 

 

ようやく、

掃除機をかけ終えたら

おじさん、休憩

 

うんこ「ねぇ、私達、何を見せられてるの、母さん?」

これはね、あえて、ツッコまず、厳かに撮影した、

私のシャッターへの瞬発力・・・とも言えるわけよ!


燃える、我が家の闘魂

2017å¹´09月25æ—¥ | æ—¥è¨˜

いつもの朝なんて、

本当は存在しないんだ。

今日という日に、

今日の私が、産まれる。

 

おはようございます。

足がね、

朝、目覚めて起き上がったら、足がね、

ガクガクなんですよね。

産まれたての子牛の気分なんですよね。

どうしてでしょうね?

 

はい、わかった!

昨日、行われた、マンションの定例清掃で、

私は、思いのほか、張り切ったからだ。

日ごろ、運動不足なくせに、張り切るもんだから、

足のみならず、全身が、筋肉痛になっているんだ。

 

こう見えて、私は、意外とノリが体育会系だ。

2か月に1度行われる定例清掃は、

毎度、数日前から憂鬱な気分になるほど、嫌な行事だ。

 

昨日も、のらりくらりとジャージを着て運手をはめた。

玄関から出て、階段を下りながら、

私は、毎度のことだが、

「今日は、やってる風に見せかけて、適当に乗り切ろう」

と、己に言い聞かせた。

 

ドングリ広場に行けば、住民の皆さんに、

あえて、弱々しく小さな声での挨拶だ。

なんなら、ちょっと背も丸くして小さく見せたりもした。

挨拶に続く言葉は、

「私、ほんとにポンコツだもんで」とアピールだ。

 

そしてついに、

午前8時、掃除開始の声が響いた。

これも毎度の流れだが、

私は、やる気など無いくせに、

首にタオルを巻いてキュッと縛った。

その瞬間だ。

私のスイッチが、やっぱり入った。

毎度、この瞬間に、スイッチが入ってしまう。

どうやら、私の場合は、

首にタオルという条件が揃うと、

「闘魂」のスイッチが入ってしまうらしいのだ。

いや、「掃除奉行」と呼ぶべきか、

「お掃除キャプテン」のスイッチか、

もう、どっちでもいいが、

とにかく私は、昨日も、無意識下で、大いに張り切った。

 

眼光が、すっかり鋭くなった私は、

まずドングリ広場の異様な光景に着手した。

どうやら、住人である異国から来た青年が、

当日、掃除に出られないからと、

昨夜の間にドングリ広場の草をむしっていたようだが、

青々としていた芝生のドングリ広場が、見る影もない程、

土がむき出しの工事現場のようになっている。

むしったというより、掘り起こされている。

植えた芝生が。

「さすが、密林からやってきた、青年だ。」

「独りで、ここまでやっちゃうとは、ある意味、偉業だ。」

住民は、皆、驚きと感心と、そして困惑を抱いた。

山は、大きければ大きい程、燃えるよね。

そう言いながら、

山を切り崩し、ドングリ広場全体へと、ならす作業、小1時間。

 

やれやれと休憩しようと思ったが、

お掃除キャプテンは、見つけてしまった。

「あれ?草刈り機、使ってないの?なんで?」

すると、住民の一人が、

「今日は草刈り機出来る、あの元気な兄ちゃんが、居らんから。」と。

 

川沿いは、草刈り機でなければ、無理だ。

そう判断した奉行は、おもむろに草刈り機を持った。

産まれて初めて、持った。

この自信は、どこから来るのだろうなんて、

考える暇もなく、川沿いの草むらへと飛び込んで行った。

「誰か、これのエンジンをかけて!」

おかっぱは、エンジンの掛け方すら、知らないままに、

刈りまくって、スイッチを切ってもらうまで、小1時間。

こうして、

私は、やっと首からタオルを静かに取ったのだった。

お疲れさまでした。

 

そんな我が家は、掃除がなっていない!

まだ、あるよ、段ボール。

あやの、段ボールチャレンジ!

 

チャレンジー!

 

おたまも、チャレンジ!

箱は、小さければ小さい程、燃えるのであった。


夕焼けの空に、叫ぶ彼ら

2017å¹´09月23æ—¥ | ããã®äº‹

仕事が終わり、

家路につく頃、

秋の太陽は、西の空で赤く燃えていた。

 

おはようございます。

私は夕焼けを眺める暇もなく、

ただひたすら、足早に家へと向かう。

 

きくは、騒がしく鳴いているだろうか?

近所迷惑になっていないだろうか?

 

私の家は、古いマンションの2階にある。

しかし、きくという猫は、

集合住宅で暮らすには、あまり向かない猫だ。

もともと、よく鳴く猫で、体は小さいくせに、声は大きい。

だから、出かける時は、窓は閉めておくのが決まりなのだが、

その日は、うっかり窓を閉め忘れた事に気付いた私は、

それが心配で、買い物にも寄らず、

今夜は、卵しかないから、

卵と白米だけの、やっつけ飯だと決め、とにかく急いだ。

 

そんな猫を飼っている私は、実は、犬が大好きだ。

中でも、大型犬に対しては、並々ならぬ憧れを抱いている。

大人になったら、大きな犬と暮らすのが、子供の頃の夢だったが、

どういう訳か、猫との縁が、なかなか切れない。

時々、拾っちゃうからだ。

きくは貰った。よねもだ。

拾ったり貰ったりしているものだから、

犬を迎える機会を、完全に失っている訳だが、

時々、ふっと、もういいじゃんっと開き直って、

大きな犬を迎えたい願望が、むくむく湧いてくる。

そんな時、きくの大声を聞くと、

「大型犬って、もっと大きな声で鳴くんだろうな」と気づき、

思いとどまれる。

そもそも、経済力も部屋のスペースも小振りなくせに、

大きな犬を迎えるなど、土台無理な話なのだが、

そこは時々飛んでしまう私なのに、

きくのおかげで、思いとどまれるのだから、

適材適所とは、このことか。

違うか・・・。

 

ようやく、マンションに近づいてきた。

ツカツカ、ツッカケを鳴らしながら急いでいた私は、

そこで、歩く速度を一気に緩めて、

足音を忍ばせ、耳を澄ませた。

 

ワオーーーン

ワオーーーン

 

やっぱりか・・・。

階段の踊り場に向かいながら、

私は、がっかりしたような、苛立つような、

ささくれた気持ちで、その鳴き声を聞いていた。

すると、もっと近くから、

ギャオーーーンという、猫らしき鳴き声がした。

これは、きくの声じゃない。

不思議に思い、もう一度、踊り場から出て、

マンションの各階の窓を見渡した。

 

ワオーーーン。

これは、2階のきくだ。

ちょっとだけ開いた窓から、こっちを見てる。

 

ギャオーーーン。

これは?と声の行方を追ってみたら、

1階の窓から、キジトラの猫が、こっちを見てる。

 

しばらく、そのまま様子を伺っていると、

ワオーンと鳴けば、ギャオーンが返し、

ニャーと鳴けば、ビャーが返す。

まるで、会話のように、成立していた。

 

窓を見上げなら、その会話を聞いていたら、

1階のご主人も帰って来たようで、

私を見つけるなり、ご主人は、

「まーた鳴いてる。よく鳴く子でね、

小さいくせに、声が大きくて、ごめんね。」と、

笑いながらも、そそくさと部屋へ帰って行った。

 

すると、1階からは、今度は甘ったれた声がして来て、

別の部屋からは、更に大きな声が響いて来た。

きっと、鳥だな。

南国系の、鳥だな。

どこかの部屋の住人が、鳥を飼い始めたんだな。

それにしても、けたたましいな。

 

そう驚きながら、私は、しばらくの間、

様々に響く声の中、夕焼けを眺めていたら、

赤く美しい空のおかげか、

雄たけび仲間の存在のおかげか、

いずれかは分からないが、

ささくれていた気持ちは、すっかり消えて、

私は、笑顔で家へと帰って行った。

 

きく「もっとだ、へっぽこな初老の男め」

 

きく「手を休めるなよ」

 

きく「おい、そこの一応メス?のブタゴリラ」

 

きく「あの視線をなんとかしろ。気になるわ」

 

うん、無言の圧も、けっこうな威力やね。


虫とお話してみよう

2017å¹´09月21æ—¥ | æ—¥è¨˜

あんなに激しい嵐の中、

虫たちは、どうやって耐えていたのだろう・・・

 

おはようございます。

私は、虫が苦手だ。

だからといって、嫌いという訳ではない。

むしろ、美しいとさえ思える、素晴らしい生き物だ。

ただ、触れ合うのは、ご遠慮願いたい、という訳だ。

 

台風が来たり、涼しくなってきたりと

天候が不安定な今日この頃だが、

当たりを見渡せば、虫たちは活動している。

 

昨夜は、ベランダに大きなカマキリがやってきたり、

室内には、まだ蚊がやってくる。

そして、ちょいちょい血を吸ってくる。

吸血する蚊は、産卵準備のメスの蚊だけだそうだが、

彼女、どこで産卵するつもりなんだろう。

 

そんな事を考えながら、寝転がったまま、

羽音を追っていると、ふっと、思う。

 

たった独りで、この部屋に来て、

お前は、今、命の戦いをしてるんだな。

お前って、凄いな。

 

そうは思っても、こっちも刺されてなるものかと、

転がったまま、手足をしきりにばたつかせている訳だ。

私って、ぬるいな。

 

そして、私の所有する自動車にも、

数日前から、クモが居るのだ。

ドアミラーからボディーにクモの巣を張った、クモが。

 

車を走らせると、そのクモの巣は、

張り付いたクモごと大きく揺れる。

最初は、

そのまま壊れて飛んでいけ!

私は、そう願っていた。

だって、恥ずかしいじゃん?

クモの巣がはった車なんてさ。

 

2日めの朝、様子を見てみると、

クモは、クモの巣を前日より強化していた。

 

3日めとなると、クモは車を走らせると、

「オーケーオーケー、レッツゴーだな」

と悟ったように、すぐドアミラーへと、避難するようになった。

 

その様を見ていたら、

腹の奥から、愛おしさが湧いてきた。

私、お前に負担が掛からんよう、

今日も安全運転で、参ります!

ってね。

 

だったら、そのクモを安全な地上へ、

避難させてやれば、いいじゃないか!

と、そんな訳で、今日も居たら、

そうしてやろうと思う。

あばよって言って、手に乗せて・・・

手に乗せて・・・

手に乗せて・・・みせる!

 

おい、おたま?

なにか、居るんだな?

 

虫か?

 

居るんだよな?

 

ホントに居るんだよな?

君も、頑張りたまえ!

私も、頑張って来るよ、手に乗せて・・・手に・・・なっ!