木原さんの
「パラスティック・ソウル」~はじまりの章・終わりの章~を読みました。
ストーリーは国境が廃止となった22××年、
あるワクチンの副作用で犬の耳と尻尾を持つ人間が誕生。
世界は新人類
(ビルア種)と共存しつつも、
富裕層・中間層・貧民層に住居がはっきりと分かれ、ビルア種の人権を無視する輩も出現。
そんな輩の一人である天才学者が遺した
<願いの叶う薬>を手にした
3人の男と1人の女。
それぞれの薬の使い道と愛の行方がオム二バス形式で描かれている
「パラスティック・ソウル」は舞台設定が複雑で、どのエピソードにも驚くべき展開が
待っているため、読み出したら止められない。
人体実験や暴力シーン多めの容赦ない木原節に
ギャー!怖い となりながらも
色んな
<愛>を噛みしめる。
なので1章終わるごとにけっこうな疲労感で、その分印象に残る切ないファンタジー。
中でも好みだったのは上巻の第1話
「fake・lovers」でした。
この小説はBL雑誌とノーマル雑誌に連載する形式をとったことから
完全なBL本ではありませんが、
Hがなくてもストーリーの軸と
男同士の絆がしっかりしていればこれもありかと・・。
もっとこーゆー
エロ<物語 に重きを置いた作品が増えないだろうか。
それと同時にそんなお話が書ける新人さんが現れないものだろうか・・。
木原・榎田・英田さん級の若手作家が存在して欲しいですっ。
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