前記事に引き続き、鈴木あみさん原作の男花魁シリーズの感想です♪
(花丸文庫)このシリーズは花降楼という男遊郭に売られた少年たちが花魁に成長し、身請けされるまでを描いたもので、
1冊・1冊主役は違えど、全巻ベタなラブストーリーが展開。
時代劇調の世離れした世界に戦前の雰囲気が濃厚ですが、
何故か
携帯・コンビ二が存在し、売られた少年の母親はたいてい
ソープ嬢・・。
ウ~ン・・表紙から激しく和服なのに携帯にソープ・・・
そのわりに児童保護法は無さそうで売春もOK。
こんな無法地帯が現代日本にっ??そんな不思議世界の花降楼シリーズですが・・
まずは1巻め
『君も知らない邪恋の果てに』 このお話は借金だらけの旅館の息子・
蕗苳とその使用人の息子・
旺一郎の物語。
蕗苳は家のために売られることになり、旺一郎と駆け落ちを考えるものの失敗。
2年後闇金融業で成功をした旺一郎は蕗苳の水揚げにやってきますが、嫉妬から心がすれ違い
体の関係はあるものの・・切ない展開をみせます。
2巻目は前記事の
『愛で痴れる夜の純情』 ←こちらの紹介は前記事の
ここ3巻目は
『夜の帳、儚き柔肌』 この作品は捨て子で廓育ちの
忍と会社経営のお金持ち・
蘇武(西武じゃないのね)のラブストーリー。
地味で優しい忍はいつも売れ残り、食べるにも困る始末。
体も弱くお約束の病気
(結核)にまでなってしまう
可愛そう受。
このためシリーズ中、切なさ
ナンバー1・・な感じですが、
忍を買ってくれた蘇武がとても暖かい人なので、ベタで美しい物語に仕上がっています♪
*儚げで可愛い忍の一人称が「俺」なのには驚きました。
この顔と性格で「オレ」は・・あり得ないっ!(笑)4巻目は
『婀娜めく華、手折られる罪』 こちらは極道・
御門と花魁・
椿の物語。
ヤクザの薬を横流しした父親のせいで売られた椿は極道嫌い。
が、勝気で派手好きな彼は侠気あふれる御門に魅かれ、
意地を張りながらも
「姐」になる決意をしてハッピーエンド。
キャラクターのせいかシリーズ中1番明るい雰囲気でした。
ラスト、5巻目は
『華園を遠く離れて』 この巻は身請けされた色子たちのその後の物語ですが・・
1番突っ込みどころが多いっ!何故って・・
女装のまんま だから
(綺蝶・蕗苳は男装)普通に女物の和服を着て、奥様をしている彼らって・・
蜻蛉はラストで白無垢まで着せられちゃってるしっ・・
時代考証がおかしいっ!・・じゃなくて、
性別がおかしいっ!!でも意外と違和感がなくて・・ある意味究極の
女装BLあっぱれな倒錯世界でした~!!(笑)
さて、全巻通じて登場するのが綺蝶&蜻蛉。
お客×花魁はあるべき姿なので、花魁×花魁のこの二人はやはり主役的存在らしく魅力的。
ユリユリしくって面白かったです。
てなわけで私的に好きな順をあげるとこんな感じになりました。
綺蝶&蜻蛉>忍&蘇武>椿&御門>蕗苳&旺一郎