はてなキーワード: 同人とは
Native Instrumentsが予備的破産手続きに入った、ってニュースを最初に見たのは、プリセット探しに疲れてベッドでゴロゴロしながらスマホ眺めてた時だった。
一瞬、寝ぼけて「NIS Americaか何か別のNIだろ」と思ってスルーしかけたけど、本文読んだら普通にBerlinのNative Instruments GmbHで、例のCharlottenburg地裁での予備的破産手続き(vorläufiges Insolvenzverfahren)開始って書いてあって、ちゃんと管財人の名前まで出てる。
あー、これマジのやつだ、ってなった。
30年DTMやってるけど、そんな見出しを見る日が来るとは思ってなかった
90年代末にCubase VSTいじり始めて、ソフトサンプラー黎明期からKontakt 1に飛びつき、Reaktorの意味不明な配線に挫折し、Traktorでクラブもどきのことをし、Maschine Mk1のパッドを叩き過ぎて一部反応悪くして、
Kompleteは気付いたら「アップグレード代が固定費」みたいになってた。
DTM 30年もやってると、「業界標準」って言葉を疑う癖がつくんだけど、それでもKontaktだけは本当に“事実上の標準”だった。
オーケストラ系の国内ベンダーも、同人の薄い本に付いてくるおまけ音源も、だいたいKontaktインストゥルメント前提。
で、その土台にしてた会社が、ある日突然「予備的破産」です、って。
「予備的破産だからセーフ」は、ユーザーの心には何のセーフにもならない
今の段階では「即死じゃなくて、延命しながら解体するか再構築するか見極めるフェーズ」だってことも、
管財人が付いた時点で経営陣の決定権はかなり縛られて、資産の売却とか事業単位での整理が現実的にテーブルに乗ってるってことも。
つまり、「もう崖から落ちてるんだけど、落ち方を調整する段階」に入ったってことだ。
でも、そんな法的な説明をどれだけ読んでも、日本のDTMユーザーのタイムラインは一瞬で「Kontaktどうなんの?」で埋まる。
「Traktor終わり?」とか「Maschine買おうか迷ってたけど様子見だな」とか。
あと、iZotopeとPlugin AllianceとBrainworxも同じグループだったことを今さら思い出して「RXまで巻き込まれるの…?」ってざわつく。
CDMだのGearnewsだのの海外記事は、「短期的にはサービス止まらない」「コアビジネスは健全で、拡大路線と買収で抱えた負債が原因ぽい」とか冷静に書いてる。
でも、30年かけて積み上げてきたプロジェクトファイルの左側で、Kontaktのアイコンがズラッと並んでる光景を見慣れてる身としては、
「はいはい短期的にはね、で、5年後の開けないプロジェクトは誰が責任取るの?」って話になる。
日本のDTM業界が食らう一番デカいダメージは、「安心感」が死ぬこと
日本のDTMって、良くも悪くも「とりあえずNI入れとけば大丈夫」文化があった。
それが一夜にして、「その“とりあえず”が一番とりあえずじゃなくなった」わけで。
国内の小さいデベロッパーにしても、多くはKontaktのフォーマット前提でビジネス組んでる。
自社でエンジン作る体力もないし、マルチプラットフォームのシンセを書ける人材もいない。
だから「Kontakt Player対応」ってラベルは、サポートとか互換性とか、ユーザーに対して「うちは大丈夫ですよ」っていう保証の看板でもあった。
その看板を貸してた本体がグラグラになったら、日本のサードパーティは一斉に「うちの音源、この先10年どう説明する?」ってところからやり直しになる。
特に日本は、教則本と専門学校と通信講座で「DTMの正解」を体系化するのが大好きな国だから、「カリキュラムの柱」がこんな形で揺れるのは、想像以上の衝撃になる。
「業界標準」の裏にあった投機的拡大のツケを、ユーザーが払うという理不尽。
今回の件で地味にムカつくのは、CDMや各メディアが「どうもプロダクトの売上がダメになったというより、拡大と高額買収で抱えた負債が原因ぽい」と書いてるところ。
ユーザー目線では、「何かよくわからんけど、あちこちのロゴが全部NIになっていく」くらいの話だった。
でも裏ではそのたびにでかい金が動き、その借金の最終的な“清算”に巻き込まれるのは、30年分のプロジェクトファイルを持ってる現場側。
日本のDTMユーザーは、円安だろうが税金上がろうがKompleteのアップグレード代をせっせと払い、
「もう使ってない音源もあるけど、将来の互換性のために一応アップグレードしておくか」と、実質サブスク状態で支えてきた。
その「互換性への保険料」が、まさか投機的なM&Aの反動で吹き飛ぶとは誰も思ってなかった。
30年DTMやってると、もう何社も見てきてる。
そのたびに、古いWindowsマシンを押し入れから引っ張り出して、
「この曲だけは何としてもステムを書き出しておかなきゃ」と夜中に凍ったUIと戦う。
今回も、多分そういう「最後のエクスポート祭り」が、日本中のスタジオと六畳間で静かに始まる。
国内ベンダーにとっては「巨大なチャンス」と「地獄の二択」が同時に来る
冷静に考えれば、これだけ巨大なプラットフォームが揺れた瞬間って、本来なら国内の開発者にとってはビッグチャンスでもある。
でも、日本のDTMマーケットって、そもそもそんなに大きくない。
NIレベルのプラットフォームを「じゃあ自分たちで作りなおそう」と思っても、開発費もマーケもサポートも全然追いつかない。
結果として、多くの国内ベンダーが直面するのは、だいたいこんな二択になる。
1. しばらく様子を見つつ「Kontakt前提ビジネス」を惰性で続ける
→ でもユーザーには「長期的な保証はできません」としか言えない
2. ここで腹をくくって自前エンジンか別フォーマットに大転換
どっちを選んでも、コストは跳ね上がる。
で、そのコストは結局、値上げか有償アップグレードか、何らかの形で日本のユーザーに跳ね返ってくる。
専門学校と「教える側」の人たちには地味に致命傷
もうひとつ、日本固有の問題として、専門学校と通信講座がある。
予備的破産のニュースが流れた翌日、どこかの専門学校で、講師にこう聞く学生は必ず出る。
「先生、Native Instrumentsって潰れるんですか?」
そこで本当のことを言えば、
「いや、今すぐ潰れるわけじゃないけど、将来のことはもう誰にも断言できない。数年のうちに、ブランドが分割されたり、別の会社に吸収されたり、最悪、一部の製品は開発終了になる可能性もある」
って話になる。
でも、授業としてはそんな不安定な話を延々するわけにもいかないから、「とりあえず今は気にせず学びなさい」と言うしかない。
こうして、「教える側は不安を隠しつつ、学生には良い顔をしなきゃいけない」という、いつもの構図がまたひとつ増える。
企業の戦略ミスと負債の処理を、教育現場が尻拭いするの、正直そろそろやめてほしい。
短期的な話をすると、日本のDTMショップと代理店はかなりキツい。
こういうところで一気に「様子見」が発動する。
ソフトはまだしも、ハードは「これから買うのは怖い」が一斉に駆け巡る。サポートがどうなるかわからないし、ファームウェアやドライバのアップデートが止まった瞬間、OSアップデートのタイミングで一気に文鎮になるリスクがあるから。
で、ユーザー側も、「このタイミングでKomplete Ultimateに上げるか」とか「Maschine Mk3に買い替えるか」とか、今までなら普通にポチってた決断に、急ブレーキをかける。
その「様子見」が、実際には「もう戻ってこない」ことも、30年見てくるとよくわかる。
こうして、ゆっくりと、でも確実に、NI周辺にあった「標準装備としての売上」が薄まっていく。
その余波はもちろん、国内ショップの売上にも降りかかるし、「DTMってまだ日本でビジネスとして行けるの?」って空気にもつながる。
それでもプロジェクトファイルは開けなきゃいけないし、音は鳴らさなきゃいけない
じゃあ30年選手として、何をするか。
正直、やることは地味で、ロマンのかけらもない。
(国内外問わず、Kontakt依存度を下げられる構成をゆっくり検討する)
これを、世界中の古参DTMおじさんとおばさんが、各自の狭い部屋で黙々とやる。
そういう、ものすごく個人的で、でもシステム全体としては巨大な「サイレント・マイグレーション」が、これから数年かけて進むことになる。
日本のDTM業界にとって、今回のNIの件が「激震」なのは、別に明日サービスが止まるかもしれないからじゃない。
30年かけて「ここに積み上げれば安全」と教えられてきた土台が、実は誰かの投機的拡大とレバレッジの上に乗っていただけだった、って事実を突きつけられたからだ。
その現実を見せられたあとで、次に「安心して積める場所」はどこなのか。
それをまた探し始めなきゃいけない、っていう意味で、今日という日は確かに、日本のDTMにとってひとつの「終わりの日」なんだと思う。
……とか真面目なことを書きつつ、さっきも普通にKontakt立ち上げてベース音色選んでた。
でも、このニュースを見た瞬間に、いつものKontaktのGUIが、急に“期限付きの借り物”みたいに見えたのもまた、事実だった。
自分は字書きだが、以前同じ字書きにゆるパクされて当時は若かったし相手にものすごーく腹が立った
私という小説の作者くらいしか「ゆるパクだ」と感じないレベルだったから凸はしなかった
私がA B C D E F Gのネタを書いたら、相手はBとEとGのネタを拝借して、別の小説を書いてきた
これも作者である私くらいしか「あなた、パクったでしょ」と気づけない程度
赤の他人が私の小説とゆるパクした小説を読んでもゆるパクには気づかない
完全なるパクリにはならない
コピペレベルで文章を真似するとか、赤の他人が読んでも明らかにパクってるなと感じるレベルでなければ、相手を責められない
色々ゆるパクについて調べた結果、ゆるパクされてもとにかく気づかないふりをして、ゆるパク作者は新作を書き続けるのがベスト!!
本当に他人が見ても明らかにわかるレベルじゃないのなら相手を責められないから
同人業界、大手サークルが出した同人誌の内容が複数のサークル主に影響することもあるし
私は弱小字書きだが
まぁ、ゆるパクしてくる人によくも悪くも影響を与えたんだな、私が書いたものはインパクトあったんだな、ということで
相手がゆるパクしたシーンは、相手が私の作品を読んで感動したんだなと解釈する
とにかくゆるパクされても、相手を責められないくらいのささいなパクリ方だったら
私はもう私の小説をゆるパクしてきたサークルのことは一切無視して、
ゆるパクについて調べたら
ラレが筆を折ったり
ラレがシタ側に凸して、シタ側は素直に謝るタイプじゃないから強く当たられて、ラレ側がめっちゃダメージ受けたり、
ろくなことにならない展開が多い
趣味である同人活動で病んで精神疾患になるってむちゃくちゃだと思う
ゆるパクでめっちゃ病むんだよね
ゆるパク凸しても、明らかなパクではないので相手も「パクってない」とキレることが多いみたい
そうなると凸側もむちゃくちゃ傷つくし、めっちゃエネルギー使うし、ラレ側のメンタルがボコボコになる
向こうは平気で人のネタをパクる民度だから、素直に謝られるなんて稀
ほっといたら、自分以外の人の作品のネタもパクってそのうち私以外の作家に凸されて痛い目見るかもしれない
私のネタをパクった人、私のネタは一連の流れがあって、活きるものだから、部分部分をぶつ切りでパクってて、なんか元作品と比べたらビミョーだったし
相手に凸するよりはもう、自分の創作スキルアップに専念して、とにかく上を目指す方がいい
それから、同人以外の趣味を持って、同人への依存を薄くするほうがいい
とにかくプラスのことをやった方がいい
自分のことだけに専念できる
昔はTwitterでたくさんたくさん人と交流して、良いこともあったけど
私には今、子どもがいるから、Xで赤の他人と交流する時間より、自分の子どものほうに自分の手間をかけなければならない
とにかくゆるパクは無視が一番
楽しいことを考えよう
個人で作ってるゲームがWebメディアと手を組んで記事書いて貰ったりしてるんで、
なんかもう同人とか個人とかってよりかは「商品を1人で作ってるだけ」って感じ。 ガリガリ君を1人で作ってる様なもんですよ!
一応調べると2025年の総合ランキング(AI除く 一部AIは含む)でトップがスパ・カイラクーア3
一方AIは 異世界で最弱スキルしかもらえなかった俺、SSSレアカードを手に入れたのでセックス王を目指すことにする。
https://www.dmm.co.jp/dc/doujin/-/ranking-all/yearly/=/sort=popular/term=all/year=2025/
これをたまに抜けあるけど割引分も集計してる概ね正しいFANZAやDlsiteの売上集計サイト(同人DBとか)があるのでそこで累計金額を確認すると
さすがに少し抜けがあったとしても倍くらいあるから逆転は無理だわな
ちな そっちのいうVictimGirlsが総合9位で0.85億らしい
一応サイトはここ
どうでもいいちゃいいけどAI2-3位とってる人を最近サイゲというかその親のCA系スタジオの支援でコミックシーモアで出して、それも売れてこれからはAIの時代とか言ってる編集がいたりはする
https://x.com/mikunikko/status/2006886528459681921
これで話題に出したのはこれな
https://www.cmoa.jp/search/author/208133/
説明文にAI使用で1位とは表記なくランキング5位って入ってるやつね。といってもスタジオはシーモアでは2シリーズしかだしてないが
一応スタジオのサイト見たけどそれ自体はworkにないっぽい?けど、もう1個あるシリーズはあるから同名スタジオではなくちゃんと同じスタジオだと思われる
電子書籍の漫画の紹介文あれこれ見てる人なら知ってると思うけど特にエロ漫画は作者を過剰に持ち上げた書き方をしてるよね。あれなんで?
どこぞの同人上がりのひよっこを新進気鋭とか魔術師とか女傑とか滑ってるんよ
dorawiiより
-----BEGIN PGP SIGNED MESSAGE----- Hash: SHA512 https://anond.hatelabo.jp/20260116134811# -----BEGIN PGP SIGNATURE----- iHUEARYKAB0WIQTEe8eLwpVRSViDKR5wMdsubs4+SAUCaWtbDQAKCRBwMdsubs4+ SL3FAP9KqMvq93tvCu/gL3lGA3KUY4dfvgC/GrtyE8czrJDIZgEA5okOrCPdIHG2 8CbKXQesSNQ39RsiZ4YLWRPV6wjtUQA= =1wuC -----END PGP SIGNATURE-----
つーかこういうので名前を出さないのって反証があった場合にあなたのことじゃないと逃げるためだろうし女オタがよくやる
誰とは言わんが、多分みんなも知ってて安心しきってる同人系イラストレーター(兼えち漫画家)(音声界隈でも有名どころ2名)いつからか知らんけどAI使いまくってるぞーーーー!!!私のフォロワーさんも買ってる人多いと思うけど、気付いてて買ってるならOK,知らずに買ってるなら騙されないでね!!!…— 猫麦🐟 (@09ra_19ra) January 7, 2026
DLsiteもFANZAもAI作品とAIじゃない作品の売り場が分けられてるんだけど、
どう見てもAIじゃない作品の売り場で隠れてAI使ったの漫画が増え続けてるよ~~😭
レビューもAIと気づかず普通にレビューしてるし致してるときにIQ3になってAIだって全然わからないんだね😭
どう見ても顔、線画、塗りがAIなのになんでみんな気づかないの~~😭
少し前はまぁ1割かなと思ってたけど体感3割くらいまで増えてきたよ~~😭
AIを元にして加筆しててもAIっぽさが残ってるから正直意味ないんだよ~~😭
dorawiiより
-----BEGIN PGP SIGNED MESSAGE----- Hash: SHA512 https://anond.hatelabo.jp/20260105160904# -----BEGIN PGP SIGNATURE----- iHUEARYKAB0WIQTEe8eLwpVRSViDKR5wMdsubs4+SAUCaVzafQAKCRBwMdsubs4+ SJ88AP9gC8WMTpG1PAdLKLiCFTcwHH1KitLSq5kX9Pe112mL4AD/ZrQvW4uFwFa+ iVZiBUtMmoR9zka0POecsR1qB0bEVg0= =EDlS -----END PGP SIGNATURE-----
今年のコミケは盛況だったらしい。
参加した人たちの、楽しそうな様子がタイムラインに流れてくる。
今年も、実家の畳に寝っ転がりながら、画面越しにそれを眺めていた。
コミケには行ったことがない。盆と正月には実家にいることになっているからだ。
僕の実家は京都の隣町にある。最寄りの駅から車で10分、バスで15分。そういうところで生まれ育った。子供だけで行ける範囲にはスーパーと、酒屋と、ちょっとした店がいくつか。そういうところだ。
それ以外の場所、たとえば映画館だとか、大きな本屋だとか、そういう場所へ行こうと思ったら、親に車を出してもらわないといけなかった。ましてや、子供だけでゲームセンターへ行くなんて、夢のまた夢だ。
盆暮れには、親戚回りでいとこの元を訪れるのが常であった。いとこは僕よりもう少しだけ街中に住んでいて、子供たちだけで駅前まで遊びに行けるみたいだった。
それが少し羨ましかったということもあり、あと地元の中学が少し荒れてたということもあったので、小学四年生のときに外の中学を受けようということになった。
駅前の進学塾に途中入会して、親に車で送ってもらいながら通った。帰り際にコンビニで買ったおにぎりやサンドイッチは、少しだけ自由の味がした。
そんなこんなで、街中の私立の学校へ通えるようになった。学校の近くには大きめの商業施設などもあり、帰り道に友達とファミレスで駄弁ってから帰ることもあった。
その頃から僕は、いわゆるオタク文化にハマるようになっていた。ちょうどゼロの使い魔などラノベが流行っていた頃で、クラスのオタク仲間で新刊を回し読みしたり、ときには寺町のアニメイトまで足を運んだりしていた。お小遣いはみるみるうちに減っていった。
そのうち、同人や二次創作を読むようになった。主にネット上で、作家の人たちの近況を追い続けていたら、年末にコミケというイベントに参加するようなことを話していた。
コミケ。一年に二回、日本中の同人作家が東京に集まって自分たちの作品を頒布する、日本最大のオタクイベント。
そういうイベントがあるというのは知っていたが、自分が追いかけていた作家たちが、コミケへの参加を楽しそうに話しているのは心底うらやましかった。
なにせ、高校生のお小遣いでは新幹線代はあまりにも高額だし、夜行バスに一人で乗って行くことを親が許してくれるはずもなかった。地方の高校生にとって、東京はあまりにも遠かった。
そして何より、お盆とお正月に実家を離れることが許されるとは思えなかった。毎年、祖父母や親戚に元気な顔を見せるのが通例になっていた。東京へ遊びに行くから、という理由が通るとは思えなかった。
それで、大学も結局地元の国公立を選んだ。東京の大学への進学も考えたものの、やっぱり実家から通える方が楽だし、地元で就職するならむしろ有利だろうということで選んだ。
入学してからは塾講師のバイトも始めて、少しずつお金を貯めた。その頃は東方projectにハマっていて、同人誌への寄稿のようなこともやっていたので、手伝いがてら東京のオンリーイベントへ参加した。
とはいえ新幹線は高すぎるから、夜行バスで東京まで往復した。4列シートに揺られて痛む背中を、さすりながら売り子を手伝った。
空いた時間で、他のサークルを見て回った。何百ものサークル、さらにその何倍もの参加者が、ただ一つの作品のファンとして交流していた。会場全体が、それまで味わったことのない、巨大な祝祭の雰囲気に包まれていた。
だからこそ、そこに参加できていなかったことに、ひどく悲しくなった。高校生らしき参加者が、明らかに普段着で参加していた。おそらくこれまで何度もこういうイベントに参加してきたのだろう。数千円と一晩かけてやってきた自分とは雲泥の差だ。
そのあとも、何度か東京のイベントに参加した。同人イベントは楽しかったが、やはり移動だけでも費用がかかり、やがて就活が忙しくなってきたこともあってイベントには参加しなくなってしまった。
そして、コミケにはついに参加しないままとなった。
結局、就職先も地元の企業を選んだ。そこそこの大企業でもあり、わりと休暇は取りやすい方ではあったものの、入社して数年後にコロナ禍に見舞われたこともあって、長距離の移動自体が自粛となった。
それで、今年もコミケの賑わいを画面越しに眺めながら、実家の畳に寝っ転がっていた。別にオタクを辞めたわけではない。今期のアニメは何本か追っているし、ソシャゲも一応続けてはいる。ただ、リアルイベントへ足が向かなくなってしまっただけだ。
それでも、もしも地方でなく東京に生まれていれば、もっと違った人生があったのかもしれないと思うことがある。東京に生まれて、リアルな経験を気軽に積むことができていれば。
東京を訪れたときに、少し足を伸ばして、秋葉原までいってみたことがある。東京生まれの高校生が、まるで自分たちの庭を歩くように闊歩していた。新宿、渋谷、どこにいっても東京生まれの子供たちが普段着で歩き回っている。
僕たちが、どこにでもありそうな地方のイオンモールの、どこにでもありそうなチェーン店で駄弁ってる間に、彼らは東京でしか味わえない体験を積んでいたのだ。
結局地元での就職を選んだのも、彼ら東京生まれには勝てない、という劣等感がどこかにあったからかもしれない。
いずれ僕に家族ができて、子供が生まれたら。子供たちからそう聞かれる日が来るのだろうか。東京から逃げた僕に、この問いが突き刺さる日が来るのだろうか。
実家の畳の上で、そんなことを考えていた。