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「株で『キャッシュ・アンド・キャリー』をやらないか」。1988年、ソロモン・ブラザーズのニューヨーク研修を終えて東京で債券取引を担当していた谷家衛（61）は、トレーディングを統括する明神茂に新部署の立ち上げを命じられた。債券市場でのソロモン鉄板の取引手法を株式にも応用しようというのだ。日本では初の試みと目された。 【連載「ソロモンの興亡」】㊤ この年の9月、空前の株高に沸く日本市場に新たな投資商品…