頼れぬ同居の息子たち、孤立した80代の夫 介護不安殺人
頼れぬ同居の息子たち、孤立した80代の夫 介護不安殺人
法廷に現れた男(87)は落ち着いていて、60年近く連れ添った妻(当時81)を手にかけたようには見えなかった。妻はまだ介護が必要ではなく、50代の息子2人も同居していたが、将来の不安が男を凶行に駆り立てた。東京地裁で開かれた4日間の裁判員裁判で浮かんだのは、4人家族の住む一軒家で「孤立」した男の姿だった。
「妻を殺害しました」
事件は2023年12月、夫婦が長年暮らした都内の自宅で起きた。「早くし…