2021年09月27日

去るとわかると・・・

何ともアンビバレントな思いを持ってしまうのは、なぜだろう。
横綱の白鵬翔関が現役引退の意向を固めたとのことで、朝からこのニュースが持ちきりになっていたように思えます。


白鵬関は父親がモンゴル相撲の横綱とも言える地位の方で、レスリング選手としてオリンピックにも出場している経緯を持っています。父親のように活躍したいとの想いをもって15歳(2000年秋)の時に日本にやって来ています。しかしながら、いわゆる小兵だったため、入門先が見付からず、帰国するすんでのところで今所属する宮城野部屋への入門が決まります。今もそうだったかと思いますけど、外国人力士の入門数は部屋に1人か2人だったかの制限があったので、当時入門を決めた親方の先見の明はすごかったと思わされます。
入門後は厳しい稽古に耐え、関取になっている先輩力士衆の胸を借り、自身の相撲勘を磨いたところ、18歳の若さで新十両・新入幕(関取)の仲間入りを果たしました。その後の出世も早く、22歳(2007年秋場所)で横綱になります。
当時の横綱は朝青龍関が全盛期の時代。しかしながら、横綱昇進3年後の2010年に不祥事(暴力事件)で引退に追い込まれると、2012年の日馬富士関が横綱に昇進するまで、一人横綱としての責務を全うしています。
その間も相撲の基本(準備運動)である四股(しこ)と鉄砲を忠実に行い、他の誰よりも稽古を積みながら、かつて大鵬関の持っていた32回の優勝記録更新を目指し優勝を重ねていきます。そしてその記録は、大鵬関の亡くなった2年後の2015年初場所に達成します。

ただ、この記録を抜いた辺りから、年齢的な面や横綱のプレッシャーからなのか、取り組みなどに粗暴な面(いわゆる横綱としての品格を問われる場面)が目立ってきたように思えます。勝ち上げ・張り手・変化(立ち合いなどに急に行動を変える行為)を代表するように横綱らしからぬと親方衆が称する無理な取り口や勝利後のガッツポーズ、さらにはインタビュー中の問題行動や不平を漏らす行為などがその一例でしょう。それでもなお、彼に勝る力士というのは終(つい)ぞ現れなかったとも個人的には思っています。横綱審議委員会の矢野弘典委員長の残したコメントである「横綱在位中の実績は歴史に残るものがあった」が「粗暴な取り口、審判に対する態度など目に余ることが多かった」が、それをますます思わせます。
これも恐らくですが、ひざの状態の悪さよりも照ノ富士関が横綱に上がったことで、自分の役割を終えることができると悟ったのではないかと思いますし、東京オリンピックまでは現役を続けると言っていたので、東京オリンピックの終わった後、続ける理由が無くなったのではないかなとも思えてならないのです。現役終盤のケガがちだった点とモチベーションが無くなったことと昨今の取り口を見ていたら、引退も至極当然の流れだと思っています。それゆえに、引退意向のニュースを聞いても、全く驚かなかったですね、正直。


じゃあ何でアンビバレントとまで評したのかと言えば、やはり白鵬関を越える力士が現れなかったのと宮城野部屋で新型コロナウイルス感染者が出たために出場できなかったことじゃないのかなと。先述の通り、ひざの状態が悪かったため相撲を取れる状態じゃなかったと言っていますが、これは詭弁だなと。恐らく秋場所は土俵に上がって自分の相撲ができるか否か様子を見ていたと思います。その過程で負けが込むようなことがあれば休場→引退の流れだったのかなと思っています。これで勝ち越すようなことがあれば、彼のことですから九州場所も土俵に上がっています。だからこそ、九州場所に上がって引退を決めてほしかったとも思っています。でなければ、何でこんな潔さをもっと前に見せなかったのだと思えたからです。ちょっと後味の悪い引退の仕方だったなぁ。本人自身が不祥事を起こしたわけでないので、なおさら。


引退後は、年寄株をもらい親方の道に進むとのこと(2019年に日本国籍は取得済みのため、親方にはなれるようになった)45回優勝の記録は伊達ではないので、後進を育てる際には基本に忠実なかつての姿を仕込んでほしいことと自らの教訓を後進にも繰り返させないよう心技体の教育もしっかりとやってほしいものです。平成の大横綱・モンゴルの新たなる英雄白鵬関、本当にお疲れ様でした。


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Posted by alexey_calvanov at 22:58Comments(0)

2016年05月22日

白鵬、12度目の全勝優勝

大相撲夏場所は今日千秋楽を迎え、既に優勝を決めていた横綱の白鵬関が、これより三役で挑んだ横綱の鶴竜(かくりゅう)関にうっちゃりで勝ち、12度目の全勝優勝を果たしました。
15日間で危なかったのは今日の取り組みくらいなのではないのでしょうか。その他の取り組みは危なげないどころか、安心安定の横綱相撲。特に13日目の稀勢の里関との一戦は、正しく横綱相撲を体現したものでした。相手にまわしを取られても動じることなく逆に打って出て勝ったわけですから。
白鵬関には、だめ押しなどの問題行動もあるものの、かつての謙虚さを取り戻せば、まだまだ横綱として安泰なような気がします。変に色が付いてしまったり、粗暴になってしまえば、強くても横綱としての寿命は短くなるのではと思っております。


しかし、この白鵬関の勢いを止められる力士はいるのでしょうか
最有力候補は、今日13勝した稀勢の里関なんでしょうけど、ここ一番の弱さが12・13日目に出てしまったので、これを封じ込めない限り、横綱にもなれないでしょうね。そうなると、琴奨菊関とかになるのでしょうけど、今場所はパッとしなかったんだよなぁ・・・。

ちなみに、今場所は若手が活躍し、長野県出身の御嶽海関が11勝し敢闘賞を受賞遠藤関も敢闘賞は受賞できなかったものの、11勝として幕内復帰後としては上々の成績を収めました。恐らく共にご当地場所となる名古屋場所では小結ないしは前頭上位に上がってくることが予想されるだけに、上位陣との対決は待ったなしの状況になるでしょう。ここでいい勝負ができれば、三役も間違いないと思いますから、一生懸命稽古に励んでほしいものですね。


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Posted by alexey_calvanov at 23:23Comments(0)TrackBack(0)

2014年07月20日

3つ目の金星はならず、でも将来の勝ちを引き寄せる貴重な一戦

大相撲名古屋場所、台風の目になっている力士の一人、大砂嵐関はいよいよ横綱白鵬との一番となりました
場所前のインタビューの際に白鵬関に対する取り口を明かしているだけあって、本当にそう攻めるのか、得意のかち上げで向かっていくのか、楽しみな一番となっていたかと。
私は先述のようにサッカー観戦に向かっていたので、取り組みはスポーツニュースで見る程度だったのですが、かち上げはやらなかったんですね。
オーソドックスな組み手で挑んだのですが、相手の白鵬関が攻めあぐねいているんじゃないのかと思わせるような取り口だったので、もしかしたら奇襲のように思われたのかしら

大砂嵐関もやればできるじゃんと思いましたよ。
相手の動きを上手く封じ、積極的に前に出ようと画策していましたね。これでいいと思います。しばらくは実績が出ないかもしれませんが、あきらめずにどんどん行っていけば必ず突破口は見つかるはずです。攻め口も広がって相手は戦々恐々となるかもしれません。


横綱に今回の手で負けても、有効であることは掴んだはず。今回のような取り口をもっと磨きを掛けて、格下でも格上でも関係なく織り交ぜてみましょうよ。きっとすごい力士になるはずです。


五分になったけれども、これからまだ勝ち越せる。頑張れ、大砂嵐関。


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Posted by alexey_calvanov at 23:47Comments(0)TrackBack(0)

2014年01月26日

綱取り一変カド番に

東京・両国国技館で行われた大相撲初場所は今日で千秋楽。
優勝は白鵬関でしたが、今日の取り組み(本割)で1敗で追い掛けていた鶴竜(かくりゅう)関に負け、優勝決定戦で勝ったという波乱含みの展開でした。


しかし、今場所一番の注目は稀勢の里関が久しぶりの日本人横綱になれるかどうかというところだったはず。それなのに、稀勢の里関は初日で負けたことで調子に乗れず、遂には右足親指のケガで千秋楽を休み負け越しという全くいいとこなしの結果となりました。来場所の大阪場所では角(かど)番(現在は主に大関や幕内・十両陥落直前を指す言葉だったが、本来は大関・関脇・小結といった正三役の下に位置付けられること指し、ここで負け越しになると各地位より一つ下に陥落することになる)でのスタートを余儀なくされました。

逆に14勝1敗で白鵬関ともいい相撲を取った鶴竜関は、次の大阪場所が綱取り場所になります。北の富士理事長は私見としながらも13勝以上が綱取りの条件(審判部とは若干相違はあるらしい)としており、恐らくこのあたりないしは優勝が最低条件になってくるものと思います。


しかしながら、準優勝を決めた鶴竜関も結局負け越した稀勢の里関も初日が残念でしたね。
鶴竜関は初日さえ勝っていれば千秋楽どうなっていたかなと思いましたし、稀勢の里関は初日でバランスが崩れちゃったなとも。稀勢の里関の場合は周囲の環境も影響しているとも考えられますが、いずれにしても度重なるプレッシャーに打ち勝てねば横綱になれないという教訓を得たのではないかと思います。


さて、大阪場所は鶴竜関の綱取り、稀勢の里関の角番脱出以外にも若手力士の遠藤関・大砂嵐関の目覚ましい活躍が見られることでしょう。早くも大阪場所が楽しみになってきましたね。


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Posted by alexey_calvanov at 22:44Comments(0)TrackBack(0)

2013年11月24日

やり直しだが仕方ない。まだ若いんだから何にでもなる

今日で大相撲九州場所(福岡国際センター)は千秋楽になり、今年の相撲も終わりになりましたが、優勝の決まる取り組みはあっけない幕切れでしたね。
白鵬と日馬富士が互角の勝負を見せていたのですけど、取り組みの途中の日馬富士の一押しが白鵬の足を出したということで日馬富士の勝ちに。拾い物の勝ちで優勝を収めました。


その一方で、負け越しで今の地位から陥落する力士、状況によっては今の番付からさえも陥落する力士が現れてくるのも相撲の厳しいところです。


その中で快進撃を続けていた2関取もその相撲の厳しさに揉まれてしまいました

まずは幕下付け出しから上がって来た遠藤関名古屋場所で十両優勝し、新入幕でもそれなりの成績を収め、いい地位に位置付けられたことから期待された方も多かったことでしょう。
しかしながら、遠藤関は足のケガに悩まされ苦戦続きになり、早々と負け越しが決まってしまいましたケガ次第では来年の春場所の出場も危ういだけに、まずはしっかり養生してほしいと思いますね。

もう一人は新入幕を果たした大砂嵐関エジプト出身でアフリカ初の力士(関取)ということで大きく注目されていました。しかしながら幕内の実力は快進撃をしてきた彼の力をもってしても打ち破れなかったようで、星取りを五分にしたのは立派でしたが、千秋楽に力尽きたというふうでしょうか。
まだまだ相撲に粗い面が目立ち、力に頼り切ってしまっている面も垣間見え、もう少し腰を落ち着けてどっしりと構える取り組みができればいいのにとも思えますけれども、ここまでやって来たのは立派です。再び十両で修業し直すことになりますが、ここで腐らずもう一度幕内力士にリベンジするんだという意気込みで頑張れば、必ず活路は開けると思います


来場所の若手2関取の取り組みに期待すると同時に次世代のホープとして頑張ってほしいものです。


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Posted by alexey_calvanov at 23:29Comments(0)TrackBack(0)
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