かねてから話題になっているこの映画、上映期間が10/28からわずか2週間しかないということもあって、朝一番の上映時間で行ってきました。
・・・確かに並んではいたんですが、他の映画との比率で行けば五分五分程度かもしれない、と(苦笑)。思った以上に空席がありましたので、朝一番だと土日でも大丈夫かも。とはいえ、最終上映が近付いたらどうなるかわかりませんが・・・。
内容はご存じのとおり、先日亡くなった「ポップスの帝王(King of POP)」マイケル・ジャクソンの最後のコンサートとなるはずだったロンドン公演のリハーサル風景を撮ったもの。一部は当日のコンサートで使われるはずだったプロモVやマイケル自身が記録用で撮っていたものも含まれており、それを繋ぎ合わせて作られています。
とにかく収録曲が豪華なのは当然のこと、当日の公演で行われる演目がよく練られているものであることが実によくわかる作品です。繋ぎ方が素晴らしいのもありますが、これだけで十分立派なプロモVムービーに仕上がっています。マイケル自身が(MTVという媒体を使って)プロモVを広めた先駆者であることを差し引いても、実際「ムーンウォーク」など劇場公開して当たっていることを勘案してもです。
この映画を見れば、マイケル自身いくつかの奇行で話題をさらったことはありますが、アーティストとしてはもちろん音楽プロデューサーとしても超一流な人だったことがわかります。何をやらしても妥協がないのと自分の作品を完膚(かんぷ)なきまでに知り尽くしているところ、そして緩急織り交ぜたリハーサル風景でも十分人を引き付けられるアトラクティブさを持ち合わせているという点でも。
そして、60年代を代表するアーティストがビートルズ、70年代を代表するアーティストがアバとしたら、マイケル自身は80年代を代表するアーティストだと改めてこの映画を見て感じられます。
個人的には♪Smooth Criminalが一番印象的ですね。
「おお、「マイケルジャクソンズ・ムーンウォーカー」の世界がそのまま飛び出してきたみたいだなぁ」と思いましたよ(実際同作品のほうが先なんですが、最先端技術を駆使して作った今作のプロモVこそ描きたかったものではないかとも)。
最末に描かれた地球環境を憂うシーンもマイケルの意外な一面を見られてやはり印象的です。
この作品に関して言えば、音楽ファンならずとも見ておいて損はない作品です。