いや違う、正確にはカズがマネジメント契約していた広告代理店だ(ニヤニヤ)。
現在ポルトガルの2部リーグに在籍(横浜FCから期限付き移籍)しているカズこと三浦知良選手。彼がCM契約しているものの一つに、大正製薬の「リポビタンD」をはじめとしたリポビタンシリーズがあります。
大正製薬は、長年カズとのCM契約を広告代理店である株式会社ハットトリック(以下、広告代理店)と結んでいました。そして、その流れでリポビタンシリーズの一つで、錠剤タイプの「リポビタンDX」も・・・と思ったら、広告代理店側が契約書に載ってないからとNGを出したのです。そして、広告代理店はカズをサントリーウェルネスの錠剤タイプの健康食品に出演させることにしました。
そのことで大正製薬は、「リポビタンDX」(錠剤)もリポビタンシリーズの契約上の広告対象となっている点と広告代理店との契約の際に競合禁止規定によりカズが他社の競合製品の広告に出演することは禁止している点で、広告代理店を相手取って訴訟を起こしました。
ところが、裁判所は錠剤は契約書の文言に記載されていないことを理由に請求を退けたのです。
この判決に対して、業界の健全な社会常識に反するとして全く納得せず、かつ競合禁止規定に基づいて出演者が競合他社製品に出演しないことを前提に高い契約金を払っているのだから、今回のような判決が出ると、いわゆる信用問題の観点から高額な契約金が払いにくくなると訴え、サントリーウエルネスに対して、今回のような事態を二度と起こさないことを願い、公式リリースを出したそうです。
要は、ビジネスか義理人情かを問う話になっているのですけど、今回の件は、契約書に穴のあった大正製薬が悪いんじゃないのと。仁義に反してライバル会社の広告塔を引き抜こうとするサントリーウエルネスも全く悪いわけではないのですけど、サッカーじゃ『禁断の移籍』(例として、シーズン中のダービーマッチが行われるチームや同カテゴリー間の移籍)なんてものもあるから、広告代理店側はあまり問題視していなかったんじゃないのかなと。
大正製薬に関しては、逆ギレのようにお怒りですけど、今回のことを踏まえて、契約書に穴がないかをしっかり確認の上で、契約書を結ぶことですね。それこそ毎年なり数年おきなりに契約書の更新を行うでしょうから、その時にすり合わせをおこなっておけば、今回のようなことは避けられたんじゃないのかなぁ。
サントリーウエルネスに関しては、ライバル会社の人間を引き抜くことで起こる会社のイメージの加減を知っておくべきでしょうね。状況によっては会社にマイナスになりかねんので、こと慎重に行わないと。でも、ほとんど悪くないと思うので、露骨にやらなければいいと思います。
・・・まぁ、どんなCMが見られるか楽しみだわ(ニヤニヤ)。