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花の道を行く
1.花の道-02D 1206q

2.菜の花:お台場-07D 06

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歌舞伎では、役者が舞台に登場したり退場したりするときに観客席の中を通る廊下を「花道」といいます。舞台の始まりと終わりを演出する大事な場面ですので、花道と名付けられたのでしょう。その転用ですが、大相撲でも土俵に上がるべく関取が出入りする道を花道と言います。

この花道という言葉を比喩的に用いて、社会的活動や政治的活動から引退することを「花道を飾る」と云います。「終わりよければ全てよし」という諺はシェイクスピアの演劇の題名ですが、要は物事は最後の仕上げが大事だという意味で、引退する人に花道をつくる習慣があります。

これらの舞台や社会の花道では華々しいのが好まれますが、「花道」ならぬ「花の道」は、観客や取巻きなどの人気(ひとけ)のない、静けさが大事です。明るくても暗くても構いませんが、空気は麟として清々しく、道が曲がっていて行く先が見えないのが尚良いでしょう。

そのような花の道に出会えば、行きつ戻りつを繰り返して、長い長い花の道を楽しみます。人影が見えなくなったところで、一枚また一枚と写真を撮るのです。曲がった道を歩いていると夫々違った花の道の写真が撮れるので楽しみはまします。

ここは舞台の花道でもなく引退の花道でもありません。ここには来し方の過去はありませんし、行く末の未来も見えません。ただ、周囲の花々が見守ってくれる中で今という時間だけ静に流れています。
(以上)
【2024/05/01 20:20】 | 風景 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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