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春の農作業は野焼で始まる
1.野火-05P 88q
写真1

2.野火-06P 88q
写真2

3.野火-01P 91q
写真3

4.野火-03P 91(関東圏:茨城県 85~98P)q
写真4

春に草の新芽が出ない前に野山の枯草を焼くことは、日本では古来広く行われていました。有名なのは奈良東大寺の東側にある若草山の山焼きです。野焼きの習慣は、奈良時代より昔に遡ります。春に枯草を燃やす行為は、若草山に限らず、弥生時代に米作農業が普及して以来、何千年もの間、日本で稲作農民が行ってきたことです。

ところが昭和45年(1970)に「廃棄物処理清掃法」が制定され、過激な環境論者から従来の野焼きも禁止すべきとして平成13年(2001)から野焼きも禁止されたました。法律で禁止した理由は枯草を燃やすとダイオキシンが発生するからであり、ダイオキシン公害が騒がれ始めたのは、石油関連製品を大量に使い捨てた頃からです。

自然廃棄物の焼却はダイオキシンを発生しません。野焼きは公害を発生しないので禁止しない事になりました。そこで地方条例で風俗慣習上または宗教上の行事を行うために必要な野焼きや、農業、林業または漁業を営むためにやむを得ないものと決めました。

野焼きは公害を出さないだけで無く、重要な働きがあることは既に知られています。早春に田畑や野山で野焼きを行うのは、害虫を除去し、焼灰を肥料として人工的な肥料や農薬を使わずに土壌に活力を与える有効な方法なのです。

関東地方の農村では、朝霧が立ちこめる寒い朝、野焼きが始まります。あちこちで炎と煙が立ち上り、春の農作業が始まったと知らせます。
以上

【2024/03/21 20:31】 | 風景 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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