ブログ版/不動産業界の歩き方
「不動産業界の歩き方」管理人によるブログ版の業界解説書。不動産仲介業の現状と動向を解説します。不動産業界への就職や転職を目指す方、新人の方、必見の不動産ブログ!

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裏テクや抜け道
〇不動産取引では、予定通りに事が進まず、いろいろな原因で契約がまとまらなかったり、契約になっても解約になる事もあります。それらの失敗を積み重ねる事で、問題をクリアするノウハウが身に付きます。しかし、問題をクリアすべきか?は別なんですよ。

たとえば、一般的な住宅ローンの借入が難しいお客には、審査が甘い金融機関を紹介するとか・・無担保融資や他の不動産担保ローンを活用するとか・・それで借入ができたとしても、そんなに無理させて支払いができるか?・・

市街化調整区域で建築が難しい物件でも、法の抜け道を探せば何らかの方法があるものです。しかし、将来的な建て替えに問題があったり、そもそも生活の便が悪かったり・・そんな物件を紹介すべきか?・・後に問題とならないか?・・

買えないはずの人に買わせる・・建たないはずの土地に建てる・・そんなノウハウや技術を行使する者を不動産のプロと評価する者もいますが、私はいかがわしさを感じますよ。

べつに綺麗事ではなくてね、本音でそう思います。ま、50代だからそう思うのかも。若い時は裏テクとか抜け道とか、その類の知識を得たいと思ってましたから。

でも、長くやってるとね、無理してローンを組んだ人は破産するし、建ててはいけない場所に建てると、やはり後々に問題があるって現実を知るわけですよ。

契約になればOK・・歩合が稼げればOK・・後は知らん!・・と割り切ることができるか?・・ですね。会社の方針にもよるのかな。『とにかく数字を上げろ!』てかんじの社風なら、無理して契約するのが良い社員です。そこで無理ができない者は居場所を失います。

年をとると、そういった無理ができなくなるんですよね。精神的に。それは悟りか?日和りか?(笑)

〇それはそうと・・宅建試験の郵送申込期限(消印有効)・・今日までですよ。ご用心(笑)
引渡し前の滅失・毀損
〇自然災害が起こる度に不動産仲介業者の立場で同情します。命が一番としても二番は財産・・その財産である不動産の取引も被害があるし、関係者も立場によっては悲惨です。

たとえば、一般的な土地建物(中古住宅)の取引で、自然災害により物件が滅失もしくは既存した場合・・
◇契約成立前の場合・・・もちろん契約中止 売主は悲惨
◇契約後、引き渡し前の場合・・・契約解除か、売主の責任で修復
◇引き渡し後の場合・・・売主は責任なし、買主は悲惨

・・で、仲介会社は、それらの対応をする流れです。契約中止の通知とか、契約の白紙解約の手続き(手付金の返金、解約合意書の作成・取り交わし・捺印)等です。気持ちの良い仕事ではありません。誰が悪いわけでもなく、不運なのです。

物件の毀損は建物に限らず、門扉や塀、擁壁、境界石、地中埋設管、地盤(沈下、ひび割れ、陥没)等、いろいろあり、付帯設備表や現況確認書に記載した内容に変化があれば、解約や修復後に期日延長等の対応となりますね。

契約者本人が死亡した場合は本人は契約の履行ができないわけですが、売主が死亡なら相続手続きが必要となり、契約期限内は無理だろうし、相続が上手くいくとも限りません。やはり、災害で物件が滅失していれば白紙解約ですね。

物件が滅失しておらず、売主と買主が死亡の場合は?売主と買主の相続人がそれぞれ立場を継承する流れですが・・もう考えるだけでアタマがゴチャゴチャになりますね。仲介業者の仕事は物件の紹介と契約だけではなく、契約後から引き渡しまで見届ける責任があり、解約のケースでも、後処理はしなければなりません。

大規模な自然災害があった時・・数百から数千の取引が中止になったり、解約になったり・・大勢の不動産業者がアタマを抱えて悩むわけです。仲介業者が亡くなる場合もあります。取引当事者にとっては、それも困りますね。生きて仕事をやり遂げる責任があります。


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契約条項の参考例 (引渡し前の滅失・毀損)
1・本物件の引渡し前に、天災地変その他売主又は買主のいずれの責にも帰すことのできない事由によって本物件が滅失したときは、買主は、この契約を解除することができる。

2・本物件の引渡し前に、前項の事由によって本物件が毀損したときは、売主は、本物件を修復して買主に引渡すものとする。

3・売主は、前項の修復が著しく困難なとき、又は過大な費用を要するときは、この契約を解除することができるものとし、買主は、本物件の毀損により契約の目的が達せられないとき は、この契約を解除することができる。

4・第1項又は前項によって本契約が解除された場合、売主は受領済の金員を無利息で遅滞なく買主に返還しなければならない。
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暑い
〇ブログ更新を怠っているにも関わらず、メールをいただき恐縮です。昨日までのメールは全て返信しました。届いていない人は「迷惑メール」のフォルダ等をチェックしてみてください。

〇それにしても暑い。あれこれ書こうとしても集中力が持続しません。毎日、ガリガリ君を食べてます。(笑) 自宅のエアコンは4年連続でガマンしてます。だから来月は、死ぬかもしれません。(笑) メールくれる方は生きてるうちにお願いします。




確認すべきこと(査定)
〇『不動産を売りたい』等の理由で価格の査定依頼を受ける際・・無駄を省き、効率的な仕事がしたいのなら、依頼人の相場感覚(希望価格帯)は必ず確認しましょう。

売買仲介の営業マンなら、正式な査定の前でも、土地の坪数や建物の坪数、築年数で、大雑把な数字はその場で出せるはずです。ま、仮に、大雑把で2,000万円くらいで、細かく査定する事で、そこから2割アップか、2割減か、変動がありえるとします。それを【2000万前後】として・・

もしも・・依頼人の希望や考え(相場の認識)が、4000万円だったら?・・そこまで価格差があれば査定自体が時間の無駄です。わざわざ査定書を作成して、『2,000万円??冗談じゃない!失礼だぞ!もう頼まん!』て展開もありえます。

そうなる前に、査定時に依頼人の感覚(相場)や希望を探り、かけ離れた考えでない事を確認してから、正式な査定をすべき・・って話です。これがカンタンではないんですよ。質問して、『だいたい〇〇万円くらいと思っています。』・・と言ってくれればラクですが、なかなか答えない人もいます。

その場合でも、諦めず聞き出す努力をしましょう。依頼人の口が重いなら、こちらから・・『正式な査定は後日となりますが、この辺の土地はだいたい坪〇〇円で売り出されています。あくまでも大雑把な計算ですが、査定地に関しては面積が約〇〇坪として、2000万円前後と予想しますが、それで売り出されるお気持ちはありますか?』・・とジャブを打ってみると良いです。

依頼人の返答はいろいろなバージョンがあります。『えっ?そんなに安いんですか?いくらなんでも、そんな金額では売る気はありません。』とか、『そうですか。ま、そんなかんじでしょうね。』とか、『ぜんぜんわかりませんけど、それが相場ならそれでお願いします。』とか・・依頼人の返答で考えが判明します。

バカは、その確認を怠り、会社で資料作成に苦労して、やっと完成した査定書を持参して・・玉砕します。(笑) ご用心。

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