ブログ版/不動産業界の歩き方
「不動産業界の歩き方」管理人によるブログ版の業界解説書。不動産仲介業の現状と動向を解説します。不動産業界への就職や転職を目指す方、新人の方、必見の不動産ブログ!

フルコミッションの不動産仲介営業職を募集!
社内分かれ
物件担当者が他社と「分かれ」で契約するのと、社内で同僚と「社内分かれ」で契約するのでは、いろいろな違いがでます。会社としては、社内分かれ=社内両手が理想的ですね。

担当者が一人で「両手」だろうが、担当者が二人いて「社内分かれ」だろうが、売り・買いの両方の手数料が会社に入る「社内両手」は望ましいですね。

しかし、仲介営業職は「社内分かれ」を嫌います。何故なら、売担当・買担当が同じ会社ですので遠慮なく交渉をします。それで上手くいかないと喧嘩になるのです。他社となら冷静に仕事を分担できるのですが・・。

例えば・・
客付担当社員 「100万指値で買い付け取ってきていい?」
物件担当社員 「ふざけんなよ。この前、下げたばっかりだよ」
とか・・・
客付担当社員 「その物件さ~、少しリフォームとかできない?」
物件担当社員 「現況渡しで瑕疵担保免責に決まってるだろ!」
・・・なんて感じです。

契約してから・・
客付担当社員 「ローン難しそうなんで、白紙解約かも・・」
物件担当社員 「テメェ!ふざけるなよ!殺すぞ!」
・・・なんて事も地場業者なら珍しくないでしょう。

売担当と買担当では、買担当に歩合比率を多くする会社もあります。売担当は他社に客付けされたほうが歩合が高くなるので、社内の仲間には自分の担当物件を紹介しなくなります。結果的に会社に入る手数料が半減します。実務を熟知していれば、ありえない制度なのです。算数もできない役員は実在するようですね。(笑)

不動産仲介はトラブルの絶えない職業です。社内は味方、社外は敵・・というのも問題ですが、せめて社内では円滑な人間関係を継続したいなら、「社内分かれ」は避けるのも一つの方法ではあります。賛否両論ですが・・。
年老いた司法書士
ずいぶん前の話です。ある中古住宅の最終残金決済を銀行にて行いました。特に不安要素もなく、普通に終わるはずだったのですが・・・。

年老いた司法書士の一言で、思わぬ事態となりました。「この印鑑は印鑑証明書の登録印ではありません」との事。その時の私は、(あぁ~・・間違った印鑑持ってきたな・・家に取りに帰らせるか・・)と思いました。

しかし売主は自信がありました。この売主は印鑑を1本しか所有していないのでした。全てに今回持参した印鑑を使用していたのです。売主は、「この印鑑が実印です。間違いまりません。よく確認して下さい。」と言いました。

私も印鑑と印鑑証明書を見比べて、同じに見えます。司法書士は再度チェックをしましたが、結果的に「これではないです。」との事。私は、(今から違う司法書士を手配したいが、客付け業者の指定だから困ったな・・)なんて思いました。

この司法書士を説得しても無意味ですので、「今から近くの役所に行って、持参した印鑑で印鑑証明書の登録印を変更?して来て下さい。」と売主を走らせました。・・・・しばらくして売主が役所から戻ってきました。顔は怒っています。「役所では、同じ印鑑での登録変更はできませんと断られました。」との事・・・・。

その言葉を聞き、全員が司法書士をにらみつけました。・・司法書士は、「そ、そうですか・・もう一度チェックします。」と言い、しばらく印鑑をいじくりながら、「ゴミがついてたみたいですね。これでOKです。」と恥ずかしそうに言いました。

恐縮する客付業者・・時間がかかり不機嫌な買主・・かなり怒ってる売主・・早く終わらせたい私。「それでは決済を始めましょう。」と言い、融資実行・・領収書・・仲介手数料・・鍵の引渡し・・取引完了の書類・・さっさと仕事を終わらせました。

司法書士は、視力が低下したら引退して欲しいですね(笑)
重説2
昔の話ですが、宅建主任者が極端に少ない店で仕事をした事があります。最初は数人いたのですが、営業職の出入りが激しい会社だったので、宅建主任者が減ってしまったのです。

根性主義の会社でしたので、契約数が多く、毎週土日に数本づつの契約がありました。ほとんどの人が私に頼むので、土日は営業職の契約立会い(重要事項説明)をしていました。

私も自分のノルマがありましたので、けっこう大変でした。他の営業の重説を1日に3本する事もあり、疲れましたね。一つの契約で2時間位はかかりますし、質問の多い顧客だと、4時間なんてケースもありました。

デタラメに近い重要事項説明書を作成して、「キッチリ見直したので大丈夫だと思うけど、もし、間違ってるところがあったら教えて?」なんて営業がいましたが、「18箇所だけ間違ってましたよ。」と赤ペンで訂正して、つき返した事もあります。

1年以上の間、みんなの重説をチェックしました。署名押印して説明するのは私ですので当然の事です。良かった事もあります。相当な数の重説をしましたので、危険察知能力が向上しました。

危なそうな物件の重説に目を通していると、嫌な予感がするのです。だから、事前にチェックして細かい訂正をさせる事が多かったです。クレームは宅建主任者にきたりしますので。

不動産の営業で稼ぐなら、宅建は持っていないほうが気楽だな・・なんて思う事もありました。(笑)でも、持ってない人は、早めに合格しておきましょね。自分のためですよ。
お幸せに・・。
不動産仲介の仕事をしていれば、離婚による財産処分(家の売却)は経験するでしょう。しかし、売り出し中に「仲直り」してしまう事もあるのです。今日は、そんな話。

まぁ、いろいろな事情があるのでしょう。離婚で売るからと言って、理由までは聞きません。自分から言う人もいますが、家を売る以外は何もしてあげられません。売り出し価格に合意し、専任媒介契約を締結すれば売り出しを準備します。広告が完成したら事前に届けます。広告を見ると辛い表情をする人もいます。思い出の家ですからね。

恋愛をして結婚、出産、子育て・・そして念願のマイホーム購入・・振り返れば、たくさんの思い出があるでしょう。何かの間違い?で離婚する事になってしまった二人・・しかし、我が家を売り出す広告を見て、「この家を売ったら、もう引き返せない・・取り返しはつかない。」と気がつくのです。

そして広告が配布される日が来ます。誰かが家を見に来て、購入する事になれば引き返せません。・・・そして売り出し開始の日に、「すみません、広告まで出していただいて誠に申し訳ないのですが・・」と電話がきたりします。

「じつは、あれから夫婦で話し合ったのですが、もう一度だけやり直してみようか・・という事になりまして・・。」という内容です。私は、そのような時は祝福します。「良かったですね。それでしたら売却は中止しましょうね。」と言います。電話を切った後は、「さて、上には、どう報告するかな・・」と悩みます。無駄な経費を使った事になりますからね。

人それぞれに人生ドラマがあります。不動産仲介の営業職は、比較的に重要な場面で脇役として登場する事が多いです。できる事なら出演を辞退したいな・・と思う物語もありますね。(笑)

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