ブログ版/不動産業界の歩き方
「不動産業界の歩き方」管理人によるブログ版の業界解説書。不動産仲介業の現状と動向を解説します。不動産業界への就職や転職を目指す方、新人の方、必見の不動産ブログ!

フルコミッションの不動産仲介営業職を募集!
敗北感
私は若い頃から早食いで大食いでした。何を食べに行っても注文する時は大盛でした。40代の現在でも、宅配ピザのLLサイズを食べた直後にラーメン1杯くらいなら楽勝で食べる自信があります。

そんな私ですが・・ずいぶん前のことです。仕事が忙しく、気がつけば社内に残っているのは賃貸担当のオバサンと私の2人だけでした。時間も遅いので、『もうそろそろ帰ろうか。』という事になり・・

一緒に駅まで行ったのですが・・腹も減ったのでラーメン屋に寄ることになりました。私も賃貸担当のオバサンも同じようなラーメンを注文したと記憶しています。ネギチャーシュー麺だったかな。

夜遅くまで働いて空腹だったため、私はハイスピードで食べ始めました。半分位食べた頃、向かい側に座る賃貸オバサンを見ると・・もう食べ終わった後で煙草を1本吸い終えるタイミングでした。

私は、(うっ!・・速い!)と思いました。賃貸オバサンは私に、『いいのよ。・・ゆっくり食べて。』と言いましたが、その人の性格から推測すると、(いつまでチンタラ食べてんのよ・・)と思ったはずです。

50代の女性を相手に・・完全なる敗北・・完全に子供扱い・・早食い自慢の私が大差で負けました。しかも私はハイスピードで臨みましたが、相手は自然体のマイペース・・上には上がいますね。(笑)
リスク回避3
信頼と安心を語る不動産会社は多いです。しかし仲介会社の場合は・・他社の物件を仲介したり、自社の物件を他社が仲介したりします。売主・買主のトラブルが業者同士の代理戦争になる事も・・

トラブルや紛争で勝つことが『信頼と安心』であると考える武闘派もいると思いますが、トラブルを未然に防ぐほうが重要です。物件は細かく調査しても、取引業者を調査する事は少ないのでは?

日本全国の業者を細かく知る必要はありませんが、地元エリアの業者に関しては注意深く観察し、問題のある業者は警戒すべきだと思いますよ。自社の顧客にリスクを負わせない事が安心では?

私は自分が担当した地域にある暴力団事務所を10ヶ所は把握しています。いわゆる『知っていれば買わなかった』という理由で損害賠償請求された例がありますので用心しているわけですが・・

結果的には、顧客を守る・・顧客にリスクを負わせない・・安心できる・・となるわけです。 (自画自賛) 同業者に対しても観察を怠りません。悪質な業者を記憶するのは当然ですが、こんなことも・・

他社の物件を案内する事になり、物元業者の社長が電車で鍵を届けてくれました。案内結果は申込には至らず、物元業者へ鍵を返却に行くと、『ダメだったの?電車代を損した』と言われました。

そんな事を言われたら普通は怒りますよね。私は神に感謝しましたよ。(助かった・・)ってね。(笑) その業者の社長さんは、自分が非常識で愚か者であることを無料で私に告白してくれたのです。

案内して決まらないのは日常茶飯事です。それで電車代を損したと同業者に言えばどうなるか?当然、笑われますし噂になります。それを予想できないくらい頭が悪い者との取引は危険ですよね?

そんな会社の社有や専任物件に客付けして・・契約後に雨漏り・その他のトラブルがあった場合、誠実な対応は期待できません。開き直ったり逆ギレするのでは?・・不安で取引などできませんね。

その出来事のおかげで、私のブラックリスト(永久取引禁止リスト)に1行増えました。自分の顧客を守ること・・その概念は人それぞれです。もしかしたら、私の考えは間違っているかもしれません。

私が水面下で行う危険回避は顧客には見えません。顧客はリスクを回避した事も知らず取引を終えるので、そのことで感謝されたことも信頼されたこともありません。それで良いと思っています。
聞きたくない話
不動産業界に限ったことではありませんが、ビジネスシーンでは責任の伴う会話というのがあり、具体的には、聞いてはいけない話・・聞かなければ良かった話・・聞きたくない話・・があります。

知ってしまったら報告しなければならない話・・できることなら知りたくなかった話・・。たとえば、昔ですが、後輩から何気なく聞いた話で、やっぱり聞かなければ良かったと後悔したこともあります。

隣の家より地盤が高い物件を後輩が売り出した時、隣に住む人が『売家』の看板を見て電話してきました。『雨が降ると、擁壁の水抜き穴から鉄砲のように水が飛んでくる。』という内容の苦情です。

その後、しばらく経った頃・・私が、『前に擁壁の水抜き穴の苦情があったよな?アレどうなった?』と聞くと、後輩は、『バッチリ解決しました。簡単でした。』と答えました。それを詳しく聞いてみると・・

『穴を塞ぎました。』とのことでした。・・私は後輩に、『オマエさぁ・・土圧って聞いたことあるか?』と聞くと、『ありません。』との返答でした。・・私は、聞かなければ良かったと後悔しましたよ。(笑)

違う例では・・業者さんに建売用地を仲介して、決済が近くなった頃に社長さんが、『じつは銀行に融資を申し込む際に、銀行の融資担当者から売買金額をふかすようにアドバイスされた。』と・・

そして、『その融資担当者が決済前なのに転勤してしまい、別の担当者になるので困った・・』と打ち明けられた時は困りました。まぁ、よくある話ではありますが・・仲介担当者に話をされてもね・・。

まぁ、少しゴタゴタしたり、バタバタしたりするけど、迷惑はかけないから、少々の事は見ないフリをしてくれ・・という意味だったのかな。最悪でも決済期日の延長をしてノンバンクから借りるとかね。

他にも違う例があります。ノンビリした買取屋の社長さんがいて・・契約して決済が近くなった頃、『決済場所は何処の銀行ですか?』と聞くと、『まだ融資の申込みもしてない。』なんて不安なことを・・

『えっ?決済まで10日も無いですよ。』と聞くと、『どうにかするよ。』なんて返事・・結果的に決済できましたが、途中で不安な話を聞いてしまったため、私は不安な毎日を過ごす事になりました。(笑)

聞きたくない話でした。・・逆に聞きたい話もありますよね。昔ですが、仲間に、『この前の飲み会で事務員と消えたよな。その後、どうした?』と聞くと、『絶対に秘密ですよ・・じつは・・』なんてね。(笑)
社長さんの責任
ある業者さんの話です。今は1人で営業していますが、昔は10人位の営業マンを雇っていた経緯があります。・・ある日のことです。8年前に共同仲介をした仲介会社から連絡があったそうです。

内容は・・8年前に共同仲介をした取引の重要事項説明に重大な間違いがあり、当時の購入者から損害賠償請求をされる可能性があるという話でした。社長さんは事実関係を再調査したところ・・

指摘どおりのミスが確認できました。重要事項説明で私道に関する説明を間違っていたことと、対象地は間口2Mの接道義務を満たしていると説明しているが、実際は2M未満だったことの2点です。

社長さんは私と世間話をしている時に、当時のことを話してくれました。・・当時は数人の営業マンを雇用していた・・営業マン達は宅地建物取引主任者の資格は無かった・・だから契約の際は・・

営業マンが書類を作成して署名押印は社長が行っていた。(契約時の説明も社長が行っていた。) 営業マンが調査・作成した書類は信用していたため、社長は疑いをもたず署名していたのです。

・・で、そんな営業マン達も既に退社してます。それに重要事項説明をしたのは社長さんです。逃げようがありません。結果的に『売主・物元業者・客付業者』に対して損害賠償請求となりました。

当時に得た仲介手数料の5倍以上の金額を支払うこととなり、社長さんも愚痴を言ってました。『参ったよ。建売1棟の利益に相当する額を失っちゃったよ・・』なんてね。ちなみに私の推測ですが・・

あくまで推測ですよ。・・当時の営業マン(担当者)は接道義務を満たしていない事や私道の種類の区別くらい知っていたと思います。しかし・・再建築不可なら住宅ローンの審査はとおりませんね。

ローンを通すために、買主も同意したうえで、再建築が可能と説明した重要事項説明を交付したのだと思います。しかし買主は8年後に売ろうとしたが、媒介業者に再建築不可だから無理と言われ・・

買主はそれを知っていたが、当時の仲介業者に不満もあったし、書類では仲介業者に非が有ると助言され、当時に口頭で説明を受けた事はふせて書類を根拠に争えば得をすると判断したのでは?

営業マンが『数十万』の手数料から『数万』の歩合を得るための悪知恵で・・8年後に社長が『数百万』の損害賠償を払う結果となったのです。まぁ、内容を確認せず署名押印した社長の責任ですね。

このような事態を防ぐには、社長自身が全ての契約書類に目を通して間違いが無いか確認することです。契約時に苦労するか?後で苦労するか?の選択ですが、後のほうは怖いですよ。ご用心。

大手企業の求人に直接応募するならDODA
copyright © 2005 ブログ版/不動産業界の歩き方 all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.