ブログ版/不動産業界の歩き方
「不動産業界の歩き方」管理人によるブログ版の業界解説書。不動産仲介業の現状と動向を解説します。不動産業界への就職や転職を目指す方、新人の方、必見の不動産ブログ!

フルコミッションの不動産仲介営業職を募集!
たまにある話
〇不動産仲介は売主と買主をマッチングして契約する仕事ですが、それは、「売りたい人」と「買いたい人」なわけです。しかし・・たまに、「売る予定のない人」に売らせる依頼があるんですよ。「あの角地が欲しい。所有者を調べて交渉してほしい。」とかね。

ま、それが購入希望者からの依頼ならまだマシかな。ひどいケースだと、「私の取引先が、あの土地を欲しいと言っている。調べて交渉して欲しい。」なんてケースもあります。「いくらで?いつまでに?どんな条件で?」・・て内容はすべて不明・・それで引き受けるバカはいないとは思いますが、そんな依頼もあるのです。

こんなケースもあります。住宅地図に黒いマジックで5箇所くらいマルで囲んで、「この印をした土地で買えるなら買いたいと言っている人がいる。調べて動いてほしい。」(値段不明・条件不明・本気度/不明)・・

そんな状態で、物件の所有者を調査して、所有者と面談して、「それでは、いくらで買いたいのですか?」と逆に聞かれて、「それはわかりません。では、依頼人の紹介者に聞いてもらいますね。」・・て答えたら、バカです。(笑)

〇個人情報保護の問題もあります。まずは購入希望者本人と面談し、購入希望者の個人情報(氏名・住所・用途・希望条件等)を聞き、それを先方に伝える事の承諾をとり、土地所有者に対しても同様、土地所有者の個人情報を、購入希望者に伝えてよいかの確認(承諾)が必要と思います。

〇不動産仲介は成功報酬です。既に物件化しているものを紹介しても成約確率は低いのに、それより確率の低い仕事をするのは、「タダ働き」のリスクがあります。少ない可能性でも一生懸命に頑張るスタンスはカッコいいですが、【時間・労力・経費】が無駄になった場合、「利益0円」ではなく、「マイナス」です。

それを笑って許してくれる不動産会社ばかりではないはずです。ご用心。
ハガキ無用
〇そろそろ言っとかないといけないかな。年賀「ハガキ」とか送らないでください。メールならOKですが、わざわざお金を使ってハガキを出していただくのも恐縮ですし、印刷した「謹賀新年」とか、「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。」とか、本当に無意味です。

重要な取引先ならビジネスの慣習や形式的な意味はありますが、私に対して形式的な挨拶を出す意味など無いはずです。用があればメールでOKです。
ググれ
〇業界の新人から相談メールをいただく事が多いですが、その新人君の職場の状況について書いてある事も多く、「上司が教えてくれない」とか、「上司も知識がない」・・ってケースが多いです。(そんな環境じゃ苦労するだろうな・・)と同情しますが、それでも、昔の新人よりは現在の新人のほうが恵まれている事もありますよ。

今はネットで調べる事ができるでしょ?法律でも実務でも、徹底的に検索すれば、疑問の9割は解決すると思います。私が新人の頃(昭和)は、ポケベルの時代です。知らない事を自力で調べる方法って・・専門書だけでした。今の時代の人にとっては、かなりの苦行ですよ。(笑)

それゆえに、専門知識のある宅建主任者(当時)は現在より地位が高く、社内の宅建主任者を「先生」と呼ぶ業者があったくらいです。(笑) 主任者の資格手当も月3万円~5万円が相場でした。1回の重要事項説明に5万円の手当を出す会社もありましたよ。(バブル時代)

話を戻しますが、今はお客の立場でも不動産の知識をネットで得る事ができます。仲介営業マンなら新人でも、お客より詳しくなければいけません。わからない事は徹底的に調べる事です。今風にいえば、「ググれ!」って事です。(笑)
前から思っていること
〇不動産仲介営業マンが、地場業者から大手仲介会社に転職した場合、大手の様々な細かさに驚きますが、逆に大手から地場へ転職すると、地場の大雑把さに驚きます。・・で、大手から地場へ移った時に、様々な問題に直面する・・って話でもします。

常に最先端(法律改正の対応・細かい調査・コンプライアンス意識・他)で仕事をしてきた者が、地場業者に転職した時、その違いに愕然とするし、知識でも自分のほうが最先端で、地場業者のやり方は法的にダメで、怖すぎる・・なんて思うわけです。

・・で、意見の言える労働環境なら、「これはダメです!」とか、いろいろ細かく言いたくなりますが、言えば周囲からは、「コイツ、細かすぎる」 「そんなこと言ってたら契約なんかできない」・・等と思われて高確率で嫌われます。上に嫌われたら居場所を失います。

適法だろうが違法だろうが、その会社はそのやり方で続けてきたわけです。そのやり方を否定すれば・・上司や同僚達のやり方を否定することにもなります。法的に正しい事を言っても受け入れられるとは限りません。

そのようなケースの場合、どうすべきか・・難しい問題です。アドバイスするとしたら・・ある程度は周囲にあわせて適応すべきです。「完璧」と「イイカゲン」のバランスというか、匙加減というか、「これだけは譲れない」という最低限の事だけは守り、それ以外は周囲に合わせて柔軟に対応するほうが長く在籍できるでしょう。

せめてもの救いといえるのが、不動産仲介は担当者が単独で行える「一匹オオカミ型」の仕事って事かな。要するに、自分の仕事だけは違法行為をせず、正しく行うことができるって事です。ただ、注意すべきは社内両手の契約です。同僚と分かれの共同仲介となると・・その同僚がイイカゲンなら被害を被ります。それさえ回避できれば、自分自身だけは守れます。

戦争でもゲームでも数多くの武器をもっていたほうが有利です。知識や経験は武器です。その武器をいつ使うか?どれだけ使うか?は自分次第ですが・・もっていなければ、その選択すらできません。細かい知識は知らないより知っていたほうが良いですが、その知識を使う時と場所は熟慮すべきですね。

〇大手のやり方はすべて正しい・・と思っているわけでもないんですよ。大手は契約書類が多過ぎますが、法律で定めた説明義務を超えている書類も少なくはありません。完璧を追い求めた結果ですが、現実的にはほとんどの取引で無駄です。

〇空港の金属探知機は、その精度を調整できるらしく、金属探知機の精度を細かくし過ぎると、衣服の金属製ファスナーとか金属製のボタンにまで過剰反応してしまい、搭乗者は長蛇の列となり、無駄に時間をかける事になる・・と聞いた事があります。

でも、金属探知機の精度を甘くし過ぎると・・刃物や拳銃もすり抜ける危険があります。金属探知機の精度や性能は、悪いより良いほうがいいですが・・実務的には、【現実にあった調整】が必要って事です。

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