ブログ版/不動産業界の歩き方
「不動産業界の歩き方」管理人によるブログ版の業界解説書。不動産仲介業の現状と動向を解説します。不動産業界への就職や転職を目指す方、新人の方、必見の不動産ブログ!

フルコミッションの不動産仲介営業職を募集!
ショートストーリー 自業自得
○その男の職業は不動産仲介営業・・強引な営業手法により常にトップクラスの業績だ。今朝も、昔に取引した既存客から売却相談の電話があり、訪問することになった。(今月もトップだな・・)等と独り言をいいながら、その顧客との取引を思い出した。

(たしか3年前だ・・そうそう、古い中古住宅で、頭金なしのフルローン・・諸費用も、リフォーム費用も上乗せして35年ローンだったな。元利均等で3年経過じゃ、残債はほとんど残っているはず・・ローンが払えなくなったパターンかな。客の自業自得だけど、俺の客はそのパターンが多いな。)

現地に到着して、その家を見ると・・取引した当時より薄暗い感じがした。雨戸も閉まっているし、草も生え放題・・とりあえずインターホンを押すと、玄関ドアが少し開き、ご主人の顔が見えた。「どうぞ。」とのこと・・男は「お邪魔します。」と言い、中へ入った。

リビングルームで・・ご主人は熱いコーヒーを出してくれた。男は、「いただきます。」と言い、少し飲んでからカップを置き、「ご家族の方は外出されているのですか?」と聞いたが・・ご主人はその質問に答えず・・

「あれからいろいろありましてね・・この家を購入してすぐに失業しまして・・家内もパートで働き始めたのですが、月々のローンの支払いが厳しくて・・なぜ?こんな古い物件なのに、これほど高い支払いなのか?家内と話す度に口論になりましてね・・」

男は、(なんか嫌な雰囲気になってきたな・・嫌味か・・自己責任なのによ・・自業自得だろうが・・)と思いながら聞いていたが、だんだん眠くなってきた。(まずい・・まずいぞ・・眠い・・) ご主人の話を聞いている最中に寝てしまった。

ご主人は、男が眠ったのを知りつつ、話し続けた。「あれからね・・私も不動産取引について勉強したんですよ。諸費用やリフォーム費用まで上乗せして限界まで借りたら・・支払いが高いのは当然ですよね。でも、不動産屋は、売れたら勝ちで、その後、どうなろうが知ったこっちゃないって事ですよね。

数字を上げることばかり考えている貴方に期待しても無理だったとは思いますが、できればね・・〈この金額は後々キツイですよ!〉とか、〈予算を下げて探しましょう!〉とか、適切な助言が欲しかったですよ。今さら遅いけどね。」ご主人は立ち上がり、睡眠薬入りのコーヒーを飲んで眠っている男の手足を縛りながら話し続けた。

「家族は外出などしてませんよ。今もいます。・・床下にね。この家の事で喧嘩する日々にうんざりして殺しましたよ。でも、妻子だけ殺すのは不公平ですよ。だって、この不幸の責任は貴方にもあるから。私も自業自得だけど、貴方もだよ。」・・ そう言い終えると、鋸を握り・・縛られて眠っている男の首を切断した。
いじょう
○たとえばの話・・アパートを管理しているとして、アパートの1階の住人から、「上の部屋(2階)の住人が夜に騒いでウルサイ」という苦情を受けた時・・どう思うでしょうか?ま、素直に受け取れば、「上の住人が騒いでいるなら注意しよう」と思いますよね。

・・で、真相は、下の住人が心の病だったりします。被害妄想です。

○アパートの1階が貸主の住居で、2階がアパート数世帯のケースで、貸主から、「借主の態度が悪く、素行も悪いので怖い!」と苦情・・これも、貸主が心の病だったケースです。被害妄想です。

○高齢者(とくに女性)が、「部屋で財布を盗まれた!」 「誰かに覗かれている!」等の苦情は・・50%以上の確率で本人の問題で第三者には無関係です。警察呼んだりして大騒ぎの末・・そんな結論に至ります。・・犯人扱いをされた住人はブチ切れます。(笑)

○ボロアパートばかり管理していると、そんな騒ぎは日常茶飯事で、どんな苦情でも驚きませんが・・世にも不思議な苦情もあります。・・というより、不動産屋への苦情の枠を超えたレベルです。

知人の社長さんのところには、あるアパートの貸主から頻繁に定期報告書が送られてきます。貸主に「送る」ではなく、貸主から送られてくるのです。

社長さんは、その手紙をブツブツと読みながら、「何?〈2度とあのスーパーには買物に行きません!〉・・て、ウチに何の関係が・・な、なに?〈最後になりますが、この話は全て忘れてください。〉って・・そう思ったら出すなよ!何で送ってくんだよ!そもそもウチで管理してない物件の貸主なのに・・。」とボヤいてます。(笑) 

○もうすぐ夏が来ます。そろそろ楠梨 麻吸美(仮名)が懲役から帰ってきます。頼まれると断れない社長さんは、また部屋を貸すような気がします。もしも、また貸したら・・バイオレンスハイツの続編が書けます。(笑) 
私の楽しみ
○先日、ブログ読者歴10年の業者さんから、ひさしぶりに電話があり、私の副業にご協力いただけるとの事で、埼玉県の観光地エリアへ行ってきました。主たる用件を終えた後、少し遅めの昼食となり、天丼+ザル蕎麦(大盛り)をご馳走になりました。鈴木さん、ありがとね。

○不動産仲介業って、顧客からの紹介等でエリア外の物件を扱うケースはあっても、基本は拠点のエリアで商売をするスタンスなので、活動エリアは限られます。だから、共同仲介で知り合う業者も地元だし、司法書士も測量士も地元・・付き合いは全て地元になりがちです。

私も同様で、仲介においては地元の物件を扱い、地元の同業者との接点が多いです。ただ・・私が他の不動産仲介営業マンと違うところは・・当ブログのおかげで全国の営業マンと知り合えたこと・・プラス・・「古物商」の副業において、活動エリアを自由に広げることができる事と、仲介会社と利害関係が対立しない事です。

たとえば・・私が、同業他社の仲介営業マンに、「誰か物件を売りたい人、紹介してよ!」と言っても無理ですよね。そんな案件があれば、その仲介営業マンが専任媒介をとっちゃうからね。(笑)わざわざ同業他社に紹介するバカはいません。

しかし、仲介とは別の話であれば、「いいですよ。」となるわけです。・・とは言っても、見ず知らずの奴に面倒くさい頼まれごとをして、時間と労力を提供する仲介営業マンはいません。得がなければ相手にしないのが暗黙の掟ですが、このブログのおかげで、格別のご配慮と手厚いご支援を賜ることもあり、助かっております。

○副業ではエリアを広げる・・とは言っても、限界もあります。神奈川なら藤沢とか鎌倉までかな。埼玉は川越までかな。茨城は何故かお話もないので、諦めてます。除外・・都内は全域・・千葉は、佐倉くらいまではOKかな。

○不動産仲介の仕事では地元の業者としか接点が無いですが、副業では、直接、皆さんとお会いする機会がありえる・・それが私の楽しみ・・って話でした。じゃね。
雑談
○マスコミ、とくにテレビ局は「事故物件」が大好きですね。もう好きで好きでたまらないほど好きで、愛していると言っても過言ではないレベルです。テレビ局から取材協力のメールが来ると、大半が「事故物件」についてです。(心の底から他人の不幸が好きなんだな・・)と思います。

○最近では「孤独死」も、事故物件のような言われ方をしますが、孤独死は死因ではなく死後の結果であり、死因は病気だったりします。たとえば病死は事故ではありません。ただ、発見が遅れると腐乱したり、臭ったりもするし、それが心理的にマイナスではあります。

そのような事から、「知っていれば買わなかった」や「借りなかった」・・となり、損害賠償請求の裁判で、損害賠償が認められた場合、それは、「損害を賠償しなさい」という事であり、「事故物件とする」という事ではありません。

ケースバイケースの損害の一部もしくは全部が認められただけです。そもそも人は死ぬ時、病院か自宅のどちらかで死ぬわけで、自宅で亡くなり、発見が遅れたら孤独死なら、世の中、孤独死だらけですよ。

○普通なら1,000万円の物件が、事故物件だと500万円・・なんて話をよく耳にしますが、冷静に考えればオカシイでしょ?ま、買う立場なら超ラッキーですよ。物理的に何ら問題ないのに、心理的とか心霊的な問題で半額になっちゃうなんて、私が買主なら涙流して喜びますよ。(笑)

事故物件について、法律では「説明義務」はありますが、「半値にしろ」とは言ってませんよ。半値にすれば早く売れるとは思いますが、その前に、キチンと説明しつつ、普通の金額で売り出して、売れないから下げる・・という流れは必要だと思いますよ。気にしない人だって大勢いるわけだし、世界で1人だけ買ってくれたらいいわけで、嫌な人は買わなければいいのです。

○そういえば私事ですが、霊感のあるお客から「背後霊がいる」と言われたり・・「体調が悪くなるから霊を連れてこないで!」と言われたり・・「色情霊がついている」と言われたりしました。

ま、事故物件も数多く扱ってきたし、霊が実在するなら、相当な数の霊が私の肩や背中に乗っているのかな。肩こりはそれが原因かも。(笑) ま、枯れ果てた中年のオッサンには、背後で複数の霊から24時間監視されている状況下でも、見られて恥ずかしいシーンは無いので不利益はありません。(笑)

○ところで、ふと思ったのですが、「人生を悲観した自殺で死亡直後に発見された部屋」と、「幸せな人生だったと満足しつつ病気で亡くなり、死後1ヶ月経過して発見された部屋」・・買うとしたら、どっちかな・・。

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