メルクマール

そもそも「癒し（healing）」とは宗教用語で、奇跡によって病気などを治癒することを言います。悪魔払いと言ってもいいかもしれない。それからいろいろ転じて、すさんだ心を治癒してくれる雰囲気がある人を「癒し系」と呼ぶようになったのでしょう。

「癒し系の人」であるためには、穏やかな性格が必要ですが、「ポジティブさ」も条件だと思いますね。　ネガティブな人と一緒にいても、あまり心は休まらないわけで。　多少のことがあっても動じず、「大したことないよ」と言ってくれる人が癒し系であり、現代に求められているでしょう。たいていの悩みは、気の持ちようで何とでもなるからです。

というわけで、梨穂子のポジティブさはとてもいいなと。金網を通れただけで「ダイエットの効果があった！」と喜んだり。子供のころに純一と遊んだ思い出を、妙に美化していたり。ああいうコが一緒なら、毎日楽しいだろうな。

幼馴染には、良いところも悪いところも全部知られているわけで、なにも取り繕う必要が無いですしね。全部さらけ出した上で、好きでいてくれるのが幼馴染ヒロインなのです。これまで純一は、相手に応じてけっこう演技していましたが、梨穂子に対しては自然体でいられるでしょう。

多少ぽっちゃりしているのもいいのでは。むしろ僕は、アバラ骨が浮くほど痩せているヌードにはげんなりしますね。女性なので、女性らしい丸みはあるべきと思うのです。　確かに、痩せている方が服は似合いやすいので、世の女性はモデルや女優にあこがれて痩せようとしますが、行き過ぎてると思うんですよ。

やや頭が弱そうにも見えますが、天然なだけで、頭が悪いわけではないのでしょう。このエピソードは純一というよりは梨穂子の視点で語られるようなので、彼女の心情表現に期待しています。

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