メルクマール

ワタナベシンイチ氏の絵コンテ・演出ですが、いまいち僕には合わなくて。。一例を挙げれば、秀吉の着替えの写真が撮れず、ムッツリーニがボクサーの姿で嘆くシーンがありますが、この手の微妙にシュールなノリは、80年代の『うる星やつら』あたりの流れでしょう。当時としては面白かったけれど、現代の洗練されたギャグの中では、いまいちダサイと思ってしまいます。　ギャグが洗練されている回もあるだけに、ですね。

ともあれ、ストーリーは良いものでした。教室を交換しなかったことや、明久の特殊能力など、伏線が生かされて、なるほどという戦術になっています。　なんでも、このエピソードは原作の１巻だそうで、これをラストに持ってきたシリーズ構成は冴えていると思えます。

クライマックスなので、試召戦争で盛り上げるかと思ったのですが、いつものSDキャラがちまちまと動く戦闘なのが残念。2話のようなベルカ式の派手な戦闘は、もう見られないのでしょうか。

秀吉の姉の優子がフィーチャーされていましたが、これまでほとんど出番が無かったので、あまりキャラが立っていないのが残念。ラスト2話で急に登場したラスボス、のような感があります。せっかくの双子設定だし、これを生かしたエピソードが事前にあれば、今回が生きたのではないでしょうか。

さっきから残念ばかり書いていますが、十分に楽しめてはいました。ただこの作品は、素晴らしい回が何回かあったので、クライマックスなのにその域に達しないのは残念だなと。次回は最終回ということで、大沼心監督自らの演出でしょうから、大いに期待しています。

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