TOEIC 990点満点はめざすべきか?

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対象:900点を超えた/満点をめざすべきか迷っている 
読了:約4分(2407字) 
公開:2018-02/26 

僕はまだリスニングしか満点が取れていないのですが、「TOEIC満点をめざすべきか?」というご相談をいただくことが増えてきたので、まとめておくことにしました。

ちなみに、「TOEICは趣味」という方向けの記事ではないです。そういう方は「TOEIC 990点満点を獲るための勉強法」を参考にして、存分に楽しみましょう。

就活・転活・求職中の方、英語講師をめざしておられる方は参考になれば幸いです(=゚ω゚)ノ
 

TOEIC満点をめざすということ

900点超えてから1~3年はかかる

国内・独学の学習者の場合、初めて900点台に到達してから満点を獲るのに、1~3年かかる可能性があります。

ふーじーさん
HUMMERさん
VOZEさん
OJiMさん
KIYOさん

いろんなTOEICkerの方々と話してきた感じでは、元々英語力が高い人で、総勉強時間をTOEICに全振りすると、比較的早くて1年くらいで取れるイメージがあります。

ですが、僕みたいに英会話英検映画・海外ドラマなど、いろいろ並行していると、5年経っても満点は取れません(笑) 

特に英会話を重視していると、リスニング満点はまだ比較的早く取れますが、多解きしないとリーディングはかなり歳月がかかりそうです。ヒッカケ問題や言い換えのパターンが多すぎて無理っす。

ちなみに、この半年くらい「英語ニュースサイト」を毎日3000語読んできたのですが、TOEICへの効果はあまり感じてないです(笑) 洋書の多読のほうが良さそう


修羅の道かもしれない

TOEICに特化して満点をめざすのは、ホントに好きな人でない限り、修羅の道になると思います。

どれくらい大変かは、満点ホルダー・ふーじーさんのブログの「TOEIC990点へのカギ、それが10000問ノック」のシリーズを読まれるといいと思います。


TOEIC満点 ≠ ネイティブレベル

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この記事を読んで下さっている方はご存知だと思いますが、TOEICが測る英語力は限定的です。

「TOEICに特化して取った900点」よりも「TOEICに特化して取った990点満点」のほうが、より幅広い英語力を持っていると考えられますが、それでもネイティブからしたら五十歩百歩かなと。

TOEICに特化して取った900点は「初級」だった件」でもお伝えしましたが、TOEICを勉強しても身につきにくい英語力はたくさんあります

2013年からTOEIC以外の英語にも触れてきて感じた「TOEICでは身につきにくい英語力」の例をいくつか挙げておきます。


(1) フォーマルなスピーキングとライティング
(2) アカデミックな語彙
(3) カジュアルな会話力・雑談力
(4) ネイティブの生の英語を聞き取るリスニング力
(5) 洋書がスラスラ読めるリーディング力
(6) 日本について説明する英語力


僕はまだ英検準1級だけですが、「TOEICでは身につきにくい、英検で獲得できる6つの英語力」でお伝えしたように、英検1級を取るとより幅広い英語力が獲得できるはずです。

ただ、英検1級に特化して勉強した場合、上の(1)(2)は補完できると思いますが、それ以外は厳しいかと。

また、英検1級は(6)日本の「社会問題」についてはSWである程度勉強しますが、日本の文化や慣習について説明する英語力は身につきにくいと感じています。



TOEIC満点が不要な人・必要な人

就活・転活・求職中の人 → 不要

就職活動中の学生さん、(講師以外の)英語を使う仕事を探している方は、満点をめざすのはあまりお勧めではありません。

以前、とある企業の人事担当者の方と話したことがあるのですが、次のように仰っておられました。


最近の若い人たちはみんな、TOEIC高得点を持っているので、TOEICスコアだけでは絞りきれないんですよね。


TOEICを勉強している人は満点のスゴさを知っていますが、世間一般の人にとってTOEICは「900点も満点も変わらんやろ」くらいの認識なんですよね。

資格としてみた場合、TOEIC満点はその労力に見合った評価が得にくい = 時間&費用対効果が低いと感じています。

むしろ、スピーキングやライティングをやっていないと、「え、満点持ってるのに、その程度しか話せないの?」というデメリットになる可能性すらあります。満点をめざして頑張ったあの努力はなんだったんだと。


If your ladder is not leaning against the right wall, every step you take gets you to the wrong place faster.

【出典】7 Habits of Highly Effective People


はしごを掛ける場所が間違っていたら、いくら頑張って登っていっても自分が望む場所にはたどり着けない。はしごを登る前に、正しい場所(自分が望む場所)にはしごを掛けることが大事。

目標とする企業にもよりますが、海外展開している会社で働く管理職の方の立場に立って考えたら、TOEIC満点を持ってるけどあまり話せない人よりも、仕事で使えるスピーキング力&ライティング力がある人を採るはずですよね。

さらに、僕みたいにオンライン英会話で会話力を磨いている人よりも、海外でいろんな国籍の人と毎日英語で仕事をしていた人のほうが選ばれるはずです。

オンライン英会話では身につきにくい英語力」でお伝えしたように、オンライン英会話では、人間関係のトラブル対処力が身につきにくいからです。


ちなみに、「英検1級」はその難しさを知っている人には尊敬されますが、ほとんどの人にとっては「英検1級?何それ美味しいの?」くらいの認識です。

英検1級に合格することで身につく英語力があるので、取っておいて損はないですが、英語講師をめざさないのであれば、一般的には、TOEICよりも評価されないことは覚悟しておいたほうがいいかと。


英語講師をめざす → 取っとくべし

僕が信頼しているTOEIC満点ホルダーで、名古屋で私塾を開いておられるJet Bullさんが、満点を取得するメリットについて次のようなアドバイスされていました。

すみません、ソースが見つけられず、記憶に頼っているので、正確な文は違うかもしれません。


英語講師になるのであれば、「TOEIC満点」を持っていたほうが保護者から信頼されやすいので、取っておいたほうがいいです。


子供を良い先生に習わせたいと考える教育ママパパさんたちにとって、TOEIC満点は「印籠」になるみたいです。


最終的には自分次第

ありきたりで申し訳ないですが、最終的にはやはり自分の最優先事項を見極めることだと思います。

例えば僕みたいに、「ネイティブとも有意義なディスカッションができるスピーキング力&リスニング力を身につける」のが目標だと、「TOEICの問題集を多解きして満点をめざす」のはあまり賢い選択とは言えないですよね。

ですが、「自分の目標を達成するために、TOEIC満点が最も有効」だと考えられるのであれば、取得しておくべきかと。

他人の意見を鵜呑みにせず、世間の評価もいったん脇に置いて、自分にとって正しい壁にはしごを掛ける。


The more specific you are, the better motivated you'll be as you get closer to achieving your goal.

【出典】Setting Realistic Goals: 7 Keys To Set Goals You Can Actually Achieve




 
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