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あつじ屋日記
まんが家・山本貴嗣(やまもとあつじ)の日記です。 作品から日々思うことまで色々書いてます。
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コンテ通った~~♪
2007-12-ラフ

 ケータイ配信マンガ#4~5のコンテ
 完成して今朝がた送信しといたんですが
 さっき担当さんから電話でOKいただきました。
 ばんざーい! 
 来月こそは、執筆ペースアップで一ヶ月二作の通常速度に戻します。頑張ります~~!

 でも添付画像は公開前に公開できないので
 なんの関係もないラフ絵でした。
カンタン炎
炎処理前

炎ガウスぼかし

炎使用例

 先だってヘリコプターの回転翼の簡単な作画法をアップしましたが
 今回は炎の簡単作画法です。
 フォトショップをお持ちの方用なので、そうでない方にはなんだかなーと思われるかもですが、マンガ家山本貴嗣のブログなんで、こういう記事もご容赦ください。
 アップした画像はファイルサイズを小さくするため100ピクセルになってますが、本来私は600で作成します。
 そのつもりでご覧ください。

 1枚目、黒い用紙(少しでこぼこのあるタイプ)にざくざくっと荒くパステルで描いた炎の絵をスキャンし(こんなに荒くて十分です)
 フォトショップのブラシでところどころ白くぼかしを入れます。

 2枚目 それにフォトショップのフィルタの「ぼかし(ガウス)」を半径24くらいでかけます。
 するとこんな絵になります(前述のとおり、ブログ用にファイルサイズを小さくしてありますので、このブログ記事の一枚目に24でかけるとボケすぎて、こうはなりません、あくまで600ピクセルの場合の数値です。使いやすい数値はご自分で試してお決めください。絶対正しい値などは無論なく、描く人の好みです)。

 3枚目 使用例。
 この場合、アツ猫の絵のレイヤーに炎のレイヤーを「乗算」合成してますが、暗めの絵に白い炎として重ねたければ「スクリーン」モードで重ねればOKです。
 水や火は素人には非常に苦労するアイテムのようですが、ある程度絵心がある方なら、こうしたCGワークで昔に比べてはるかに短時間で効果が出せる時代になりました。便利です♪
三山のぼる『レクイエム』
『レクイエム』

 以前も告知しおておりました
 三山のぼる先生追悼作品集『レクイエム』茜新社 本体1429円
 見本が届きました。

 開くと一気に読み終えました。
 
 すばらしい。

 歳はとられても三山先生は最後まで三山先生です。
 眼福でした。
 枯淡の境地と言うには早すぎますが、達人の技の冴え、確かに拝見いたしました。

 ぶっちゃけ申し上げます。
 最初B5で刊行されると聞いて、私はいささか心配でした。
 いくら三山先生でも大丈夫か。
 好きな人には思い入れがあるだろうけど、そんなサイズでもつんだろうか?

 杞憂でした。
 私の不明をお詫び申し上げます。

 晩年、たまに拝見する絵の中には、何か往時を知るファンからすると、いささか心配になるものもありました。
 体調がお悪いときもあったでしょう。
 精神的に不調なときもおありだったでしょう。
 でも、どんな名選手にも波はあり、たそがれもあります。
 往時の大スターを語るのに、引退間際の状態を基準に語られるべきものではありません。
 まして、急死された三山先生の場合、けして「引退間際」などではありませんでした。

 若いころの『ブリキ細工のトタン屋根』のような艶っぽさはありません。それはそうです。私にも『エルフ17』のころのような二十代の線は引けません。
 人は変わっていくものです。
 美術であれ武術であれ、年齢に応じた動きや作品があり、加齢はけして悪とは限りません。

 晩年の三山先生の画風は、ある意味無駄をそぎ落とした達人の風情を感じます。
 一般的には、どこまでも手をかけたゴージャスな作風が善であり、さくっと描き流した絵は手抜きに見えるかもしれません。
 しかし、この本にある三山先生の絵は、いずれも達人が肩の力を抜いたもので、余人にマネのできるものではありません。
 いや一コマもマネができないとは言いませんが、大半はできないと言っていいと思います。できると言う人はかなりの絵描きか、見る目がない人ではないでしょうか。

 遺作となった巻末の作品も、最後まで三山ワールド(いい意味で)でした。まねのできない境地でした。
 読み終えて私はうれしかったです。
 全盛期はすごかったけどさー、終わりのあれはいただけないよねー、ではなく、最後まで私にとっては尊敬する三山先生でした。
 よかった。
 本当によかった。

 お口に合わない方はおいでかも知れません。
 でも私は好きです。
 また何度か読み返すことでしょう。
 オリジナルも、嶋本周先生とのコンビの作も、いずれも愛すべき作品でした。


 色々な関係者が追悼コメントを寄せておられます。
 本文136~137ページ。
 師匠の村野守美先生に始まり、私と並んで友人の山田貴敏氏も。
 ここに載っておられない方にも、三山ファンはいっぱいおいでです。
 勝手に名前は上げられませんが、ああ、あの先生もそうだったかというような、すごい方々がおいでです。
 影響を受けた作家は数知れず。
 偉大なるかな三山のぼる。

 日本マンガの歴史に、末永く残る輝く星だと私は思います。
 本当にありがとうございました。ありがとう先生。

関連記事
 2007年12月7日の日記
山田氏と語る三山のぼる先生の思い出
光にはしたけれど・・・・??;
先日Bフレッツ光開通!
 4台あるPCのセッティング完了。
 有線LANは100Mbps出てます♪
 無線LANは54Mbpsくらいでしょうか。
 しかし・・・

 困ったことが二つ。
 一つはマシンを起動するたびに接続で今回のISPを手動でクリックしないとネットできないこと。
 もう一つは
 外付けテラバイトメモリーになぜか入れなくなってしまったこと。
 
 その前日に今月の仕事のPC使った作画作業終わってたからいいようなものの
 途中だったら仕事ができなくなってるとこでした(ひー!

 早いとこ復活させないとえらいこってす;
 とほほのほ;
 さて原因は??;

 いつもお世話になってるPC賢人のK先生の電話相談で、解決しました!
 
 その前に友人のご主人で詳しい方からも「こうじゃないか」ってお電話いただいてたんですが
 要するにですね


 ADSL接続のときの外部からの通信をまとめてた黒い箱はルータ機能もかねてたんですね(思い出しました。大まぬけな私)。
 でも今度の光の白い箱はルータ機能はないんです。
 だもんで、プロバイダから指定された方法で作った「新しい接続」で接続すると、ルータを通さないナマIPでネットの大海にさらし者状態になるわけです(ひー;
 無論ウィルス対策ソフトだのファイアウォールだのは入れてありますけど、そんなん気休め;
 危な過ぎるううう!!;

 で、今回我が家ではどうしたかと申しますと

 まずルータがなくなったんで家庭内LANが崩壊してて外付けHDにも入れないんで、ルータをつけなくてはいけない。
 それが、うちの家庭内LANは無線有線併用なんですが、無線LAN用に使ってた某社の高性能マシンがルータ機能も付いてたんで、それをONにして細かい設定しなおし無線有線共有のルータにしました(1時間以上に渡る涙ぐましいK先生のアドバイス)。
 これで外付けHDにも無事エントリー。
 そして各マシンもネットにルータ経由でアクセスできるようになったわけです。
 そうなると、これまで光につなぐために使ってたプロバイダ指定の「新しい接続」は無用。百害あって一利なし。
 「スタート」から「コントロールパネル」「ネットワークとインターネット接続」「ネットワーク接続」で表示された広帯域接続用の新しいアイコンを右クリで削除。
 そんでもなんの問題もなくネットに常時接続されます。
 
 早めに解決できて本当によかったです。
 K先生ありがとうございましたー!!(涙


って記事をmixiにもアップしたら
うちも光にしてから同じ現象が・・・ってお客様が。
危ない!すぐに総点検を・・・;
「空っぽ効果」?
 先日2008年3月11日の日記「別件コンテ中」で

「「そう言えば、新しいインスピレーションを得るには、今ある思い込みやイメージを捨てて頭を空っぽにして、新しい何かが入るスペースを空けなくてはならない」
 ということを思い起こしまして

 いや、そう思っただけなんです。

 でもそれから20~30分。
 ふっと思っても見なかった案が浮かびました」

 てなことを書きましたが
 それが偶然の産物なのか、再現性のある技術(技術と呼んでいいかどうか、まあとりあえずそう呼んでおきます)なのか判別不能だったんですが
 続報です。



 先日マンガ家の友人から電話かかってきて
 マンガじゃないんだけど連載のカットの仕事が取れるか取れないかの瀬戸際で、担当さんからお題を出されたんだけど、ここ数日手持ちの仕事が修羅場でロクに寝てなくて脳も死んでるし、なにかいい案ないですかねーと。
 それは大変。
 いつもこっちも相談に乗っていただいてる親しい友人なので一肌脱ぎたいと思ったんですが、私も全然思い浮かばなくて
 その夜は仕事終えて私は寝まして

 寝てる間に何かインスピレーションを授かる体験はままあるんで
 今回もないかなーって甘い夢見て寝たんですが
 翌朝目覚めてもなにもない。

 ちぇ~~;
 しかしこれでは何も貢献できないぞと思ったとき

 そう言えば先日の「脳にインスピレーションの入るスペースをあける」を思い出し、
 じゃまたやってみるか
 と決心して数秒

 ぱあっと浮かびました笑えるネタが♪
 友人の企画は、子供向けの記事のカットなので親御さんといっしょに子供が見られる内容(だから過激なのやエログロは無論論外)ということだったんですが、んでもって編集部から提示されたある文章を一こまであらわしたカットということだったんですが
 明るく楽しく笑えるカットが浮かびました。

 おお、前回は浮かぶのに20~30分かかったけど今回は数秒だあ!

 さっそく友人に描いて送信。
 友人も気に入ってくれて、その線でラフを作成して担当さんにFAX。



 結果は、その企画とは別の企画になったけど、連載カットの仕事は無事もらえたそうです♪
 よかったー;
 役に立ったのか立たなかったのかよくわかりませんが
 この「空っぽ効果」は今後も再検討して磨いていければと思っています。
 一応二打席二安打ってことで(笑



 なんか雑誌の裏についてる
「このお守りでこんな効果が!」
 みたいなよくある広告のあおりみたいですが、別にただの体験報告です(描いても誰も儲かりません)(笑)。
 偶然が二回続いただけかもしれません。
 またやってみますー。ではでは



追記
 補足ですが、これって、ただ「たなぼた」を願って、呆けていてもダメですね。
 ある程度思案して、煮詰まって、其の後呆ける。
 緊張と弛緩が脳には必要と、あるお客様がおっしゃってましたが、私もそうだと思います♪
 いかに自分の問題を「他人事」と見れるかもポイントかと。
遅すぎる(爆
 さーて
 昨年暮れから描いてるケータイ配信漫画
 気合入れすぎて腸チフスもとい超遅筆。
 近年の私のレコード作っちゃいました。
 何しろ今年に入ってまだ三話目。今夕やっと完成しました。

 1月は手の不調で病院行ったりして時間食ったし、二月は短かった。
 今月は他誌の企画で一週間使った・・・
 にしても遅い!遅すぎる!
 何しろ激遅かった1月は別にしても、2月分平均日産1ページ!
 今月はもっとかかってますかああああ???いや、他誌のコンテに使った一週間を差し引くとそんなもんです。
 いずれにしても
 通常の半分近いスローペースです。

 一昨日つまに進行状況を問われて正気に返りました(つまは笑って、このままだと家庭崩壊、つーか家のローンが払えなくて路頭に迷うぞ、と)。
 あーやべー!!!!やべーよー!!!
 
 作品にとり憑かれるって言うんでしょうか
 ナントカ依存症の人とか、頭のおかしい殺人犯が「なぜやった(犯行を犯した)のかわからない」とか言うの
 ちょっとだけ「これか?これなのか?」って思いました。

 いかん、キャラと作品に没入するあまり現実認識がお留守に・・・

 次回から心を入れ替えて、いや昨日から入れ替えてスピードアップを計る・・・にもいったいどこから手を着けたらいいか。
 とりあえず、どの作業に何分何時間かけてるかメモすることから始めました。
 合理化を計るにはまず分析です。
 採算度外視の制作は続きません。
 いしいひさいち先生の漫画じゃないですが「一人でやってる24時間ストア」みたいなもんです。
 ああ、危なかった・・・; (汗


 「自分がこんなマンガバカとは思わなかった」
 とぼやく私につまが
 「マンガバカじゃなくて、ただのバカだろ」
 認めます。
回転翼
回転翼

回転翼使用例

 ケータイ配信マンガあいかわらず執筆中。
 楽しく描いてますが仕事ばかりで、お話するようなおもろい別ネタはなくてすみません(汗
 と言うわけで、このブログに新しいカテゴリ作ってみました。
「マンガ術」
 以前『本気のマンガ術』などという執筆マニュアルを描いたこともありますが、時々創作技法のことやマメ知識(死語)などアップしようかと思いまして。

 んでまず今回は「回転翼」
 ヘリコプターなんかのローターってやつですが、これ手描きは大変です。円はコンパスで簡単に描けますが楕円は難しい。
 けど今は執筆の半分をコンピュータ上で行いますんで、こういうときは便利です。

 まず回転翼の平面図を作り、フォトショップの中で「回転」させます。何度くらい回すかはお好み次第。
 んでそれのネガ版とポジ版を一つずつ作ります。昼の場面用と夜の場面用です。
 回転翼を描いてないボディだけのヘリコプターの絵に、その回転翼を合成します。場面のパースに合わせて楕円のつぶれ具合をやはりフォトショップ内で調整します。
 で、できたのが二枚目。

 なんかヘタレた雑なボディで恐縮ですが、これ実際はかなりちっちゃなカットでして(拙著『弾(アモウ)』5巻より)拡大してるんでアラ見え見えなんですが(汗
 大きなコマならもっと緻密な描きこみをします。
 
 と言うわけできょうは、誰でも作れる回転翼でした。
 ではでは~♪
『ゲゲゲの女房』読了♪
 仕事の合間を縫って、武良布枝さんの『ゲゲゲの女房』(実業之日本社)を読み終えました。
 大傑作♪
 あちこちでとうに話題になってますからお読みになった方もいっぱいおいでと思います。
 著者はかの漫画家水木しげる先生の奥様で、先生と結婚される前のことから結婚されて今日までの様々なできごとを、抑制の効いた、でも温かみのある文章で淡々とつづっておられます。
 あちこち頷いたり、たまに涙ぐんだりしながら読みました。

 テレビや雑誌でお見かけする(あるいは知り合いの編集さんや漫画家さんから伝え聞く)水木先生は、明るく飄々としたお人柄で、素敵だなあとかねがね思っておりましたが
 これを読んで改めてファンになりました。

 少年漫画誌に登場されたのが40代という遅咲きで、それまでは筆舌に尽くしがたい苦労をなさっていた、とは聞いていましたが
 奥様の口から語られる現実はまたすさまじいものです。
「こんな収入で暮らせるわけがない、なにか隠してる収入があるんだろう」
 と踏み込んできた税務署員に、温厚な水木先生がついに怒って
「われわれの生活がキサマらにわかるか!」
 と反証を突きつける下りなどたまりません(そこまで低収入だったことはないけど、似たような思いはした経験があります)。
 貸本時代に編集者から受けたひどい仕打ちの数々もすごいです。

「ため息をつくのさえ、腹が減るからはばかられる暮らし」
 だったとか。

 ちなみに、奥様は、先生の漫画ではいつもの水木タッチでふつーのオバサンとして描かれていますが、お写真を拝見するとけっこう綺麗でチャーミングな方です。今から半世紀近く昔の日本女性で、身長165センチというのは、今なら180センチ弱くらいある高身長だったのではないでしょうか。

 一漫画家として尊敬する偉大な大先達の人生を知るのは、無上の喜びなのですが、一般の方が読まれてもおもしろい本だと思います。
 あちこち印象に残ったところに付箋しながら読んでいたら、本が付箋だらけになりました(笑

 若いころの思い出に、奥様いわく

「精魂こめてマンガを描き続ける水木の後ろ姿に、私は正直、感動しました。これほど集中してひとつのことに打ち込む人間を、私はそれまで見たことがありませんでした。
 以来、ひたすらカリカリと音を立てて描く後ろ姿から、目を離せなくなることが、しばしばありました(中略)。私は次第に、その姿に尊敬の念を抱くほどになっていったのです。
 私にはマンガの良し悪しはよくわかりませんが、マンガにかける水木の強い思いに、心打たれたので。一生懸命に描いている水木の後ろ姿を見ていると、絵が気持ち悪いとか、話が怖すぎるとか、思ってはいけない、口にしてはいけないと思いました。
 来る日も来る日もそういう水木の姿を間近で目にしているうちに「この人の努力は本物だ」ということを、誰よりも身近な私が、いちばん知っている・・・そんな「誇り」のようなものを抱くようになったのでした」

 水木先生もすごいけど、奥様もすごいです;

「私はいまでも千円札を見ると「これで何日、食べられるかな」とふと思ってしまいます。ときどき、金欠料理と称して、冷蔵庫のあまりものを使っておかずをつくります。(中略)
 額に汗して、一生懸命、水木が稼いだお金だから、一円たりとも無駄にしたくないという気持ちは変わりません。貧乏をしたからというだけでなく、もともと貧乏性なのだろうと思います」

 最近はあまり聞かれなくなった「夫唱婦随」という言葉が、実に似合うお二人です。
 最後に水木先生ご本人の言葉を同書より引用します。

「好きなことだけをやりなさい。好きなことは一生懸命やりなさい」


追記
 友人から水木先生のサイトを教わりました。
 近況読んでるだけで楽しいです。
 ただおいでなだけで癒されるというか励まされるというか・・・
 もお人徳ですね。
http://www.mizukipro.com/
執筆中の暴言(笑
 ケータイ配信漫画あいかわらず執筆中。
 一昨日からパソコンで三話目前半部のフォトショップ処理してます。
 しかし、手が遅いのと、つい手を入れちゃうのとで、予定がなかなかこなせません。
 無理しないでダメなときはあきらめて寝る・・・
 のが長丁場を乗り切るコツではあるんですが
 きのうは(てえか今朝)あんまりノルマいかないんで(って言ってもちょい遅れくらいなんですが)、頭にきて
「夢半ばで死ぬのと、夢半ばで寝るのはおんなじだー!!」
 とキレまして
 がんばって夜更かし(つか朝ふかし)してノルマこなして床につきました。
 寝不足と疲れかさっき起きたら片方の膝と奥歯が痛いです。

 でも仕事が気がかりなのか5時間半くらいで起きてしまうんですよね。
 本当はもっと寝たほうがいいんですが。

「よほど今の漫画が描いてて楽しいのねえ」
 とつま。
 うん楽しい。
 コマによっては、てめえで描いたヒロインの艶姿にうっとりしてたりして
「バカかなオレ」
 とか言いながら描いてます。
 もっとも
 自分でも惚れないようなヒロイン描いてて誰が惚れてくれようか・・・

 さて仕事しますー;
三山のぼる先生追悼本予告
 以前お話しました三山のぼる先生の追悼特集本が今月末に出るようです。
 こんな予告がアップされてると知り合いの方から教えていただきました。
http://www.akaneshinsha.co.jp/akane/miyama/
 私や大学漫研の友人、山田Dr.コトー貴敏氏もコメント寄せてます。
 お気が向かれましたらご覧くださいませー♪

蛇足ですが先日新聞にコトーのモデルになった実在のお医者さんが島民の要請もあって任期延長みたいな記事が出てて、山田貴敏氏も色紙を贈呈という文章もあり、そこにちゃんと年齢が併記「(49)」されてるのが、ああ新聞報道だなーってしみじみ思いました♪


追記
 このリンク
 お知り合いの方のブログで知ったんですが、出版元の「茜新社」のサイトのもののようです。
 「茜新社」で検索したらすぐ行けますが、18歳未満お断りのようで
 なお茜新社のホームページからこの追悼本のページに行くと、左側に色々メニュー(注文法とか?)出るようです。
別件コンテ中
 某社よりオファーを受けて思案中だった新作、コンテ追い込み中です。
 昨年暮れより執筆中のケータイ配信用漫画とは別件で。
 あちらはノリノリで製作快調(3月に入ってやっと予定のペースに近づけました)なんですが、こっちもこっちでそろそろコンテをまとめないとコンペに間に合わないもので(実はケータイ漫画と同じころに最初の打ち合わせをしたもので、どっちもおろそかにできないスケジュールなんです)。
 ですのでちょっとケータイの方は一時停止スイッチONの状態で、ここ数日はこのコンテ。
 最初の数日、イントロとキャラはうまくできるものの、どうしてもそこから先の展開につながらない。
 どんな事件でも起こせるんだけど、逆にどんな事件を展開させても何かチグハグで取って付けたような感じがする。
 んでほとほと困り果てまして
 一昨日の晩、ふと
「そう言えば、新しいインスピレーションを得るには、今ある思い込みやイメージを捨てて頭を空っぽにして、新しい何かが入るスペースを空けなくてはならない」
 ということを思い起こしまして

 いや、そう思っただけなんです。

 でもそれから20~30分。
 ふっと思っても見なかった案が浮かびました。
 「そうか、これまで主人公たちに積極的に行動させることばかり考えていた。でもあえて受身にすることでもっとおもしろい展開ができる。積極的に打って出られない場合はそれに無理があるのだから、無理なく打って出ず、待ちにさせればいいんじゃん!」
 って、読んでらっしゃる方にはなんだか意味不明かもですが
 そういう真逆の方向で予想外の解決策がぱーっと閃きました。
 武術で言うと「後の先」?

 いつも相談役のつまにも、その新たなプロット案を言うと
「それは私も思いつかなかったなー!いいじゃん!」
 と喜んでくれまして
 きのうは一気にプリコンテを30枚近く作成。
 きょうはこれからクライマックスの数枚を描いて微調整して、その後正式コンテに清書してあす編集部に提出するつもりです。

 なんと言うか、年に数回、いやもっとまれな閃きと言うか天啓を受けた感じで
 こういうことがあるんで創作は、やめられません(笑
「もう打つ手がない」
 なんてのは、たいがい人間の勝手な思い込みで、物理的に不可能でない限り、視点を変えるといっぱい道はあるんですよねー;てなことを改めて痛感したできごとでした。

 さて仕事仕事。
 明日の晩には楽しいケータイ漫画にまた戻りますー!(今のコンテも楽しいんですけどー!)


追記
 知り合いの小説家さんから「巻き込まれ型の展開にしたんですね」とコメントいただきました。
 そうそうそうです♪
 それ自体はよくあることなんですが
 今描いてる設定だと、今回のインスピレーションで得た展開は、普通何回か連載したりドラマが進んだりした後、イレギュラー、番外みたいな感じで入るタイプのエピソードで、それを冒頭に持ってくるのは思いつかなかったんですね私(笑
 頭固くちゃいけませんねー。
故郷の景色
天神通りの川1

天神通りの川2

松崎小学校と天神山

 仕事が立て込んで新しい記事を書く余裕がありません。
 2005年秋のmixiの私の日記から転載です。10月末に帰省して11月頭に撮影した故郷の景色です。

「防府の天満宮の下にある通りの脇の川の欄干。
 昔から鯉やウグイ、鮒、ドンコなどの小魚がいましたが、21世紀の今でもいてくれます。なんだかほっとする場所です。
 ただ、本当は小学校の通学路の脇の川とかも、護岸工事でコンクリになる前は(つまり私の幼少時は)この手の魚がいっぱい泳いでいたものでした。
 今はこういう景色が見られる場所は数えるほどしかありません。なんだかとても寂しいです。

 寂しいといえば、天神通りの書店が去年帰省したとき全滅してるのに驚愕しましたが、今回戻ったら、駅前の最後の書店も消滅してました。これで学生時代通った書店は全て消えたのかも・・・(遠い目

 ふと小学校(当時の木造二階建てが今では鉄筋3階建て)から通学路をたどって自宅まで歩いてみました。
 小学生の頃見上げて歩いた垣根が、今は肩より下にありました。
 遠くに見える山並みだけが、昔と変わらぬ姿でした」

追記
 今私が住んでいる湘南の町も川にいっぱい鯉がいます。
 何か縁があるんですかね(笑
似顔絵二題
こち亀159寄稿カット(部分)


 さて先月もちらっと触れましたが
 来月(2008年4月)発売されます秋本治先生の『こちら亀有公園前派出所』159巻(!!)
 巻末に、似顔絵とコメント描いてます。原稿はもう納めました。
 お気が向かれましたらご覧いただけますと幸いです。
 かなりハマった似顔絵ができたと自負していまして、BJ誌の担当さんも
「このまま連載始められそうなノリですね」(笑
 喜んでくださいました♪(それはないですけど)(笑
 どこから見ても山本の絵なんですが、まごうことなき『こち亀』です。

 それからもう一つ。
 久々に公開サイト「あつじ屋」を更新。
 スキャン画像ではないので荒いですが、すごい似顔絵(上田信先生御作、アモウ)をアップしました。
 こちらもお時間のおありの方はご覧くださいませ。是非是非~~!
上田信先生御作・アモウ
マイペース♪
2月29日の日記 「100の苦悩より1の喜び」で色々書きましたが

 せっかちな私は、インドの物語「ふたりのヨギ」の、どちらかと言うと蟻塚のヨギであり、若いヨギに敬意と羨望を感じてしまうのですけども
 本当はそんなこと悩まないで自分の歩幅で歩めばいいんですよね。
 インドの覚者、ニサルガダッタ・マハラジがこんなことを言ってます。

「(失敗について)長期であっても、短期であっても、それは見知らぬ異国の長く険しい道を旅するようなものだ。数知れない一歩一歩の中でも、あなたを目的地に到達させるのは最後の一歩だけだ。それでもあなたはそれ以前に歩んできた一歩一歩のすべてを失敗とは思わないだろう。障害を避けるために脇道にそれたときでさえ、そのそれぞれがあなたを目的地へと導いたのだ。実際には、各一歩があなたをゴールへと導いてきた。なぜならいつも進み、学び、発見し、明らかにしていくことがあなたの永遠の運命だからだ。生きることが生命の唯一の目的だ。自己は成功や失敗と同一化しない」

「速いほうが遅いよりも良いというわけではない。遅い成熟と早い開花は交互にやってくる。どちらも自然であり正しいのだ」

 (『アイ・アム・ザット私は在る』ナチュラルスピリット刊より)

 ニサルガさん
 三十代で「悟っ」ちゃってから、別に山にこもって聖人になるでもなく、自分の雑貨屋でタバコ売ったりしながら淡々と生きた人で、とりたてて何の教育も受けてないんですが、ことばに愛と叡智があふれてるんですよね。

 自分自身を調べるにはどうすれば、という質問者に
「真剣に、集中し、誠実に関心を持たなければならない。あなたはあなたに対する善意に満ちていなければならない」

 色んな人の教えを紐解いてきましたが
 こういうことを言う人はなかなかいません。
「あなたはあなたに対する善意に満ちていなければ」
 人間が他者だけでなくどれほど自分にもそうあれない(病的な依存や執着、えこひいきではなく、健全に愛することができない)かよくわかっていますから
 この一文は胸に染みました。

 と言うわけで蟻塚のヨギ未満ことシーボーズ山本は、きょうもマイペースでまいります。
 皆様にも皆様が皆様でいられますように♪ではでは。
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