『宇宙への序曲』 アーサー・C・クラーク/中村融・訳/ハヤカワSF文庫
旧友、中村融氏の新訳です。
帯のコメントは笹本祐一先生。
『2001年宇宙の旅』でおなじみ、SFの巨匠、故アーサー・C・クラークがアポロ11号の月着陸よりはるか昔、1951年に書いた、人類の月着陸計画の物語です。
小説家としてのクラークの初期の作品で、最初の長編とも言われています。
幼少期からSF好きだった私にとって、クラークは尊敬する巨人でした。「品格」というと近年、妙な手垢のついた言葉になった感もありますが、いい意味で品格を感じさせる安定した作風は、他に類を見ないものでした。
本作品は、作家として完成される以前の、発展途上のクラークとでも言いますか。
あちこちに荒削りな部分があります。
しかし後の作品にも共通する、人類の未来に対する暖かなまなざしがあり、愛すべき一作だと思います。
アポロの後に生まれた若い世代(いや、もはや若くも無い世代も)が、どう感じるのかわかりませんが、私はクラークの未来世界を読むと、並行宇宙のもう一つの人類史に触れているような気が昔からしていました。
かの2001年の続編などは、人類はこんな美しい歴史は歩んでないなと悲しくなったりもしたものです。
蛇足ですが、私は本作を読みながら、脳裏でジョージ・パルの映像が思い浮かんでしかたがありませんでした(笑)。
パルは50年代にSF映画に多くの傑作を残した人物ですが、当時どこかでクラークと影響を与え合っていた部分もあるのだろうか、と、想像しました。
お気が向かれましたらどうぞ♪
友人の参加した書籍をご紹介します。
『仏さまカード 秘密のメッセージ』 北川 宥智・著/悟東あすか・イラスト/じゃこめてい出版
イラストを描いたのが、友人で高野山真言宗の尼僧でマンガ家でもある悟東あすかさん。
以前、本文、イラストともに彼女の作品である
『幸せを呼ぶ仏像めぐり』
を、紹介させていただいたことがありました(当ブログの2011年6月12日の記事)。
同書は、私が助っ人で、ご神仏の絵の作画アシスタントをさせていただいたものです。
今回の本は私は関係ありません。
仏教や神仏に興味をお持ちの方には、何かのご参考になるかと存じます。どうぞよろしくお願いします。
以下はアマゾンの同書解説文から。
「高野山開創1200年記念
仏さまの慈愛と叡智を宿した奇跡のカード。
48尊の仏さまカードと解説書には、48尊の解説と秘密のメッセージ。さらに、48尊の真言サンスクリット語のローマ字表記・四十八尊十二ヶ月割振り・知っておきたい仏教用語まで。
松長有慶先生(高野山名誉教授教授)による<巻頭のことば>も掲載。
高野山真言宗高家寺住職 北川宥智 はじめに より一部抜粋
このカードは正式な密教の修行を積んだ尼僧である悟東あすかさんが絵を描き、高野山真言宗高家寺住職である私が解説とメッセージを記した、千数百年の伝統を背景につくられたはじめてのカードです。
「秘密のメッセージ」とは、仏さまの秘密を解くきっかけであり、あなたの境地を深めるお手伝いであってほしいと願いが込められています。」
『喧嘩寿司』3巻 (白川晶・作/山本貴嗣・画)
の電子書籍版が発売になりました。
と言うか18日に発売されてました。
お客様のコメントできょう知ったような次第で、カヴァーイラストはとっくに渡してゲラのチェックも済んでたのですが、発売されたことを知らず、お知らせが遅れました;
1、2巻は従来どおり紙の単行本でしたが、諸般の事情により、3巻は電子書籍のみになります。
申し訳ありません。
担当さんに聞いたら
「購入先としては集英社のデジタル経由で様々のため「各電子書店にて」と表記いただければ」
とのことで、連載中のぷら@ほ~むのページからも選べます。URLはこちらです。
なお、電子書籍版3巻の発売にともない、1,2巻も電子書籍が発売になりました。
どうぞよろしくお願いします♪
母の知り合いで、
広島の原爆投下時、たまたま仕事場の暗い部屋の奥にいて助かり、外に出たら焼け野原で途方にくれ
どうしていいかわからないので、とりあえず自分が広島に来るとき乗ってきた当時の国鉄の線路を逆にたどろうと思い
線路沿いに故郷の防府に向けて歩き、岩国まで来たら炊き出しが出てて一息つき、そこからは単線が動いててそれに乗って帰省。
90代で今もご存命の方がおられます。
人の運命はわかりません。
広島の原爆投下時、たまたま仕事場の暗い部屋の奥にいて助かり、外に出たら焼け野原で途方にくれ
どうしていいかわからないので、とりあえず自分が広島に来るとき乗ってきた当時の国鉄の線路を逆にたどろうと思い
線路沿いに故郷の防府に向けて歩き、岩国まで来たら炊き出しが出てて一息つき、そこからは単線が動いててそれに乗って帰省。
90代で今もご存命の方がおられます。
人の運命はわかりません。
通い老猫しろさん8月には痩せて汚れて死にそうだった。
万一に備えて、ネットでペット火葬屋を検索したほど。
片耳の掻き傷がひどくて血だらけだった。何ヶ月も治らなかった。
秋になってだんだん持ち直し今朝は耳もかなりきれいになって細身だけど食欲も出、毛並みもきれいな白になった。
命すごいなって思ってたら、朝飯を食べるしろさんの尻尾のそばに蝉が仰向けに死にかけてた。
蟻もたかり始めてたので、コンクリの玄関から庭の土の上にほうきで移動させた。
そしたら仰向けで動けなかった蝉が、庭の雑草につかまろうと手探りし始めた。
あわれだなと思って、その場を離れ、1時間くらいして戻ったら、なんと雑草につかまって頭を空に向けてとまってた。
そうか最後まで生きるんだなって思った。
それがきょうの夜明けの話で、午後3時過ぎに起きて見たら、蝉は地面に仰向けに横たわって、今度こそ本当に死んでた。
蟻も集まり始めてた。
でも最後まで生きて生きて死んだ姿は感動した。
しろさんの命も蝉の命も、自分の命も流れて注ぐ。
(2015年9月11日のTwitterの私のツイートを統合編集)
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