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あつじ屋日記
まんが家・山本貴嗣(やまもとあつじ)の日記です。 作品から日々思うことまで色々書いてます。
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起きぬけしろさん
起きぬけしろさん(2015年)

「おっはようだよっと」
 という感じで庭のネコハウスから起き出してきた故しろさんの写真です。(2015年2月撮影)
 亡くなる前の年で、もうだいぶおじいちゃんでした♪
 7月もきょうで終わりですが、このイカレた暑さはまだまだ続くんですかね。
 皆様どうぞご自愛ください。きょうもよき日を♪
「べき」や「ねば」じゃなく「どうしたいか」
 痛ましい事件が起こると(殺人から差別まで色々)いつも目にするのが「なぜ~してはいけないか」「~すべきか」という話なのですが
 私は、言うまでもなく、人の命や心や権利は大切にしたい、敬意を持って接したいと思っています。
 でもそれを、何か論理的に説得するとか証明するというのは、難しいと思います。
 若い頃、倫理とか道徳といったものを「なぜそうあるべきなのか」と考えたことがありました。でも、つきつめると答えなんか出ないんですよね。
 物理的な数値で量れる何かじゃないから。方程式で証明などできないから。
 国境線が、人が地上に勝手に引いた、本来は存在しない線であるように、善悪の境界などというのも同様だからです。
 誰がどこで量ろうと重力が突然半分になったり光速が二倍になったりはしません。
 でも善悪は違います。
 この一世紀くらいでも、世界の各地でどれほどの変化があったでしょうか。

 理屈と膏薬はどこにでもつく、という言葉があったように思いますが、弁の立つ弁護士が、とんでもない悪人も無罪にできることがありますが、そのように、何が正しいか、人はどうあるべきか、という「証明」は、その逆の証明もまたできるものです。
 結局、心を開いていない犯罪者に「反省」などさせることはできないし、自分のしたことを理解させることもできない。
「それは公正ではないのではないか」
 という問いかけは「公正」であることに、なんの価値も興味もない人には届きません。
「それでは人々が仲良くやっていけないではないか」
 という問いかけは、仲良くしたいと思っていない人には届きません。
 自分の思考の薄っぺらさや、過ちを認めることはプライドが許さない、と心の底で思っている人は、どんな過ちも認めません(人はプライドのためなら人さえ殺すことがあるものです)。
 そういう人間を呼びつけて、人はどうあるべきか、などという話をしても、そもそも「聴いて」いないでしょう。

 じゃあ、証明できないから無法に生きる、という話ではなく
 自分はどう生きたいのか。
 何かのイデオロギーや宗教で、推奨されているから、やる、ではなく、禁じられているからやらない、ではなく 
 自分は自分も他者も大切にしたい、命も、その人の幸せも大切にしたい、幸せな自分がうれしいように、幸せそうな誰かを見るのがうれしい、そしてそれを守りたい、日々自分のことで精一杯で、できることは限られるけど、できる範囲でそうありたい。
 そう思うかどうか、じゃないかと思っています。

 目指す場所は同じでも、至る道はいくらもあります。
 それぞれがそれぞれの歩幅で、乗り物で、ルートで、目指していけるといいなと思う。
 生きとし生けるものが幸せでありますように。それぞれができる範囲でそれなりに。
 きょうもよき日を。
 
雑誌「月刊秘伝」インタビュー記事のお知らせ
 来月発売の雑誌「月刊秘伝」誌9月号に、セイバーキャッツ関連で私と、複数の武術家さまがたのインタビュー記事が掲載される予定です。
 インタビューは今月初めに東京で行われました。
 また発売されるころに詳細をお伝えいたします。どうぞよろしく御願いします。
『トリフィド時代』新訳
『トリフィド時代』中村融・訳

 創元SF文庫から中村融氏の新訳で『トリフィド時代』が発売です♪

ゆく猫くる猫
画材屋さんの猫d

画材屋さんの猫c

画材屋さんの猫b

画材屋さんの猫a

 我が家の通い猫・故しろさんも生前お世話になった、近くの画材屋さんで2003年に保護された野良猫さん。
 当時はこんなちっちゃかったんですが、その後、画材屋さんで大事に育てられ、大きくなって歳をとって、
 病気で一度は足腰立たなくなったんだけど復活して、
 でもとうとう先ごろ旅立ったそうです。
 2003年というと、うちのミケコが死んだのが2000年だから、その少し後、たぶん故しろさんが生まれたか、もう少しで生まれるころだったかもです。
 時は流れていきますね。
 親のいない野良の子猫としてのたれ死ぬことなく、愛されて一生を過ごせてよかったです。お疲れ様でした、ありがとう♪合掌

ごぶさたすみません;
 6月30日に、4月末からかかりきりだった原稿を完成し、しばらく呆けてました。
 歯科にも行ったりして、やっとまた仕事を再開。久々にちょっとだけ休養できました。
 皆様もどうぞご自愛ください。
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