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2013年08月21日

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目

8月13日 4日目


AM1:30起床。
18時に寝たので、サクッと目覚めました。
そーっとお湯を沸かしてコーヒーを入れます。
外に出ると流石に沢沿い、気温が低くテントに朝露がおりまくってます。
見上げる星空。
そう、この日この時間はペルセウス座流星群の極大期です。
満点の星空から降り注ぐ無数の流れ星。
なんて贅沢な時間でしょう。
しばらく眺めていました。

2時になると、向かいのテントから目覚まし時計の音と共に、
「起床!」
と掛け声。
その声と共にガサガサと皆が動きだし、あっという間に食事を摂って撤収準備に入りました。
流石に体育会系ワンゲル部。まじめに山をやってます。
かなり好印象でした。

2時半頃に息子を起こしました。
同じく睡眠時間は7時間以上取っているはずです。
暖かい恰好に着替えて朝ごはんを少し摂り、
3時にワンゲル部の出発を見送ったのち、こちらも3時30分に百閒洞をスタートしました。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
沢沿いはかなり気温が低く、息子にはカッパを着せた上に私のダウンを着せました。

息子にとっては初めてのヘッデン歩行。
そして、空を見上げれば無数の流れ星!
いつも夜8時には子供達を寝かせているので、息子は流れ星を見る事自体が初めてでした。
「ねぇ、あれってココに落ちてこないの?僕拾いたいな~」
と、何ともカワイイ言葉。

出発して、百間洞から一気に中盛丸山の山頂まで高度を400m近く上げるので、
正直大変な道なのですが、空を見上げればバンバン長れる流れ星。
やる気が出ます。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目

ゴメンなさい、写真を撮る技術が無いのから流れ星の写真は撮れません。
ですので、流れ星を眺める息子の写真(笑
星降る夜とはまさにこの事!

やがて4時半を回ると東の空が明るみ始め、
天体ショーは終焉を迎えます。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
赤石岳が赤く燃え始めました。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
大沢岳と中盛丸山のコルに近づいたところで、ちょっと休憩です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
ここまで高度を上げると富士山も再び見え始めました。
綺麗!

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
4:50 コルに到着です。
既にコースタイムからかなり遅れ気味。
そう、今日は長い工程をクリアする為に、
早めの行動にしたのです。
息子の足ではきっと明るい内に聖平に到達できない。
ならば、いっそのこと暗い内にスタートしようと言う作戦です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
ここまでも結構高度を上げてますが、中盛丸山までまだこんなに登ります。
朝からきついな~・・・
さらに稜線に出た瞬間に風が強くなり、一度脱いだ上着を再び着込みます。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
赤石岳から日が昇る!
寒い!早く太陽出て!
でも山頂に着くまで待って!(笑


南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
5:18 山頂到着と同時に御来光。
最高です!

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
赤石岳の肩から日が昇ります。
太陽光が当たった瞬間に、体の温度が上がり始めるのが解ります。
太陽って凄い!


太陽ばかり見ていたのですが、ふと振り返ると
南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
影富士ならぬ、影中盛丸山。
うーん、綺麗!

山頂ですが、風が強いので休憩もそこそこに出発する事にします。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
これから歩く小兎岳、兎岳のアップダウンが良く見えます。
こんなに登ったのに、またあんなに下ってまた登るのか…
朝から稜線が見えるって、気持ちが良いはずなんですけど流石にコレは…

って…


ん?

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目

あんな所にテントが…

ビバーグ地があったんですね~。
知っていたらここまで来ても良かったかも。
最高の星空が見えたでしょうね。
いいな~。。。

と、今度は小兎岳へ向かってグングン下りますが…

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
早起きしすぎた息子、急に眠気が走って寝てしまいました(笑
まぁ、しょうがないですけど、もうちょっと頑張ればひなたで寝れたのに…

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
うーん、さっき下にみえたはずの小兎岳が上に…

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
中盛丸山を振り返ると、向こうからみた形とは全然違います。
三つの山があるみたいですね。
南アルプスを歩いて気づきましたが、
この辺の山は見る方向によって全然イメージが違うと言う事です。
片方から見たら雄大で大きく、優しい山に見えたとしても、反対から見たら荒々しく猛々しい山だったり。。。
南アルプスはそんな感じなのでしょうか?

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
10分ほどで息子が起きたので、小兎岳まで歩いて来ました。
ちょっとした登りですが、既に疲れ気味です。
この辺まで来ると、足の速い登山客にバンバン抜かれ始めます。
百間洞からコースタイムで2時間ほどなのですが、私たちは既に3時間以上。
まぁ、それを見越して早く出た訳ですから良しとしましょう。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
今度は兎岳に向けて小さなアップダウンを繰り返します。
これがまたヤラしい…
今日の工程は途中で水が確保できそうになさそうでしたので、
出発時に百閒洞でたくさん水を汲んできたのです。
だから、食材が減ったとはいえ私の荷物は再び水地獄に…
重いのです。

そんな時は息子がバンバン先行して行ってしまいます。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
すこし行くと、息子が座って休んでいました。
良いビューポイントだね!
北アが見えるよ、槍も穂高も。
休憩したばかりですが、またここで10分ほど休んでしまいました。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
さて、兎岳。
名前はカワイイのに全然かわいくない!
あれを登るのか…
やっつけてやる!

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
と言うわけで、40分ほどかけて登ってきました。
兎岳山頂です。
はぁ~、疲れたよ・・・
息子、良く歩くな…

この山頂で御飯休憩の大休止にします。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
今まで歩いた稜線が見えます。
よくここまで来たもんです。
息子、頑張るな。。。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
そしてこれから行く聖岳。
赤石岳から見た時は、大きくて優しいイメージの山でしたが、
ココから見ると半分崩落し、ちょっとワルなイメージが漂い始めました。
双眼鏡で登山道を確認すると、崩落地のキワを通るじゃないですか。
結構危ないかな?

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
さて、ご飯だよ。
お湯を沸かしてアルファ米です。
お手軽ごはんでゴメンナさい。
でも美味しいですよ。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
あれが噂の避難小屋かな…?
本当は昨日のうちにココまで来たかったですが、
百間洞から4時間半かけてここまで来ている私達には、ちょっと厳しかったですね。
やっぱり昨夜は百間洞で正解です。
川遊びも出来ましたし(笑

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
さーてそれでは、1時間以上休憩したので出発しましょう。
向こうの崩落地キワが危ないと判断し、ここからハーネスにロープで行きます。
安全第一。
まぁ、息子が安心感をもって歩いてくれるから、コレの方が楽なんですよね。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
避難小屋分岐です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
あれが避難小屋…
ちょっと近づいて中を見てみたいですが、この距離が行く気になれないぐらい疲れてます。
まぁ、このままスルーして行きましょう。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
鞍部まではこんな崩落地の脇を通ります。
そんなにキケンは感じませんが、何かあって転んだらそのままって感じです。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
ドーンって具合ですね。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
あんなに苦労して登った兎岳が、あんなに高く…
200mほど下げて来ました。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
さて、最低コル到着です。
これから聖岳に登ります。
本日最高の難関、見せ場ですよ。
と、息子を盛り上げます。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
この周辺で見られる赤い石。
ラジオラリアでしたっけ?
崩落斜面の一部が赤い岩でした。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
ひたすら高度を上げて行きますが、まだまだ赤石は上の方。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
百間洞が見えてきました。
今朝、あそこを出た事が遥か彼方昔の話に感じます。
遠いな~。。。
良く歩いてます。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
さて、崩落地の横を登ります。
いっくよ~

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
やっと兎岳と同じ高度に。
と言う事は山頂まであと150mほど上げれば良いのかな?
頑張れ、自分!
頑張れ、息子!

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
赤石が今日も綺麗!
見てると元気が出ます!


南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
あれが山頂かな…?
騙されてますか?

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目

そしていよいよ…

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
12:50 聖岳山頂 制覇!
息子、本当によく頑張った!
お父さん、一人で涙が出そうだったよ。。。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
ご褒美の山頂ジュースです。
ここまでとっておきました。

さて、ここで再び休憩です。
四日も歩いていると、既に周りには何度も顔を合わせた方々が多数います。
息子に「よく頑張ったね~」と声をかけてくれる方も居ます。
お話しながら休憩しますが…

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目

あれが今日泊まる聖平…
かなり下げるな~…
遠いぞ?

奥聖は近くに見えてきっと遠いです。
もう、見ないふり(笑
ホントは行きたかったんですけどね…

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目 
さて下りますが…

これがまたズルっズルの斜面で、ロープを外した息子、足にきてて数度尻もち。
仕方が無いので再びロープ。
安全…  じゃなくて、安心第一です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
ふり返ります。
40分ほどかけてこの斜面をおりてきました。
ココまでくればもう安心です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
しかしこの崩落斜面。
荒々しいですね~。
赤石側から見たら想像つかない姿です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目

ここから細尾根を通りますが、右側はずっと崩落地です。
転んだら大変です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
15:00 小聖岳。
ここまで350mほど下げてきました。
もう、300mのアップダウンって普通な感じになってきました。
麻痺してます。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
それにしても、聖岳のこの荒々しさ。
結構気に入りました。
表と裏と違うイメージ。
優しさの中にも厳しさ、でも大きいと言うこの山。
素敵です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
気がつけば、兎岳も遥か上方。
でも、やはりここから見る兎岳も崩落斜面ですね。
兎岳も見る方向ににより違うんですね~。
小兎だけから見た時は、まんまるな山だったのに…

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
あとはグングン高度を下げます。
ちょっと登りがあってイラっとしましたが、
お花畑で癒されたりしました。
綺麗です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
薊畑分岐までようやく来ました。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
ここから下り道も徐々に緩やかになり…

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
最後の木道。
息子は嬉しくて駆け出してしまいました。
ウンウン、いいよ、ココなら駆けても安心です。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
16:00 聖平幕営です。
行動時間12時間30分、よーくがんばりました。
小屋に到着した時は、既に半宴会状態に入った方々、
今日私たちを抜かして行った方々、みんなが息子に
「良く頑張ったね~!」
と声をかけてくれました。
でもホントにそう思います。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
速攻で夕飯食べて、食後のデザート頂きます。
ずっと抱えて持ってきたフルーツゼリー。
こういうのが重いんだってのに…

でも息子が喜ぶなら、お父さん頑張って持って歩くよ。

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
写真を撮り忘れたので再び小屋前に。
聖岳のバッジを買いたかったのですが、既に売り切れでした。
3000m峰のバッジを集めているのに…
お金を払ったら、来春完成した時に送ってくれる事になりました。
よかった♪

南アルプスを歩こう 荒川三山・赤石・聖 縦走 4日目
18:00 雲に隠れ始めた聖岳を眺めつつ、就寝です。
いよいよ明日は下山します。
私達親子の長い旅も、終焉を迎えます。
疲れ切った体を癒すために、早々と就寝しました。
と言うか、山の生活に慣れてきた(笑



横になった瞬間に大いびきの息子。
よく頑張ったね。






5日目に続く

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Posted by PENTAGON at 23:00│Comments(0)
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