いやいや、既に全国放送やってるじゃん・・・とツッコまれそうですけど、規模が違う。相当なインパクトですよ。
全国のテレビ番組が配信で見られるTVer。大手民放5局(いわゆる五大ネットワーク)のうち、日本テレビ(NNN・NNS)系列がゴールデンタイムなどの一部時間帯で同時配信を開始しています。それ以外の局では、今回紹介するテレビ東京(TXN)系列が昨年12月、フジテレビ(FNN・FNS)系列が今年1月から配信開始予定だったのですけど、技術的問題で延期されていました。しかし、今日になってテレビ東京系列が4月から同時配信を開始することを発表し、その中で局関係者の話にはなりますが、他の民放3局(フジテレビ・テレビ朝日・TBSテレビ)も同時に行う予定であることを明かしています。
以前にも書いたかもしれませんが、テレビ東京系列は他の局と比べて圧倒的にネット局が少ないのです。地域で見れば、北海道、関東圏、愛知、大阪、岡山・香川、福岡の6局のみとなり、協力局とも言える独立局を入れても12局のみ(濃淡はあるものの、岐阜・三重・滋賀・京都・奈良・和歌山の6局になる)になります。それ以外の地域は、番組販売で提供される遅れネット的な扱いだったのに、それが一気に全国的に同時に見られるようになるのです。配信とはいえ、これは大きな飛躍です。
ましてや、TXNのネット局の中でも独立性の高い編成がなされているので、見たい番組がローカル編成で見られなくなるという事態(例えば、火曜日の放送はローカル編成を行いやすい時間帯)が起こったり、逆に見たい番組がローカル局扱いで見られないという事態(最も有名なのは、「土曜スペシャル」で放送される「隅田川花火大会」で、テレビ東京のみでの放送になることが多い)も起こります。TVerでの配信がなされることが決まれば、地元局ではローカル編成になっていても、TVerで見られるようになります。丁度NHKで放送されている「チコちゃんに叱られる」が地域局の特別編成で見られないので、NHKプラスの同時配信で見る・・・という感じになるのでしょうか。
地方ではゴールデンタイムのみではあるもののネット局と同じ恩恵を受けられるようになる、既にネットされている地域ではテレビ東京と同じ編成で見られる・・・とメリットの大きい配信になるのではないのでしょうか。個人的には結構ありがたい話だと思います。