来年(2024年)のダイヤ改正がJRグループから発表されましたけど、JR東海の在来線の中で中央西線が大きな話題になっています。
というのも、最高速度が110km/hだったのを130km/hに引き上げると発表したからです。これは、特急しなのと同じになったはず。どうしてこうなったのでしょうか。
最大の理由は、昨年導入された315系。315系は元々211系の置き換え車両という位置付けだったのですけど、その置き換え(同時に313系の移籍)が完了したんですね。一体いつの間に・・・と思うくらいの素早さ(笑)。JR東海の仕事の早さに驚かされます。
これに伴い、最高時速のバラツキが無くなることになり、最高時速を130km/hに統一できるようになったんですね。ただ、今回初めて130km/hになったわけではなく、過去走っていたセントラルライナーも130km/hだったので、事実上の復活になるわけです。
しかし、スピードを上げたことに伴う引き替えと代償もまた大きいものに。
まず引き替えでいくと、これまで普通と快速しかなかった種別に区間快速が加わることになりました。ただし、新しく走らせるというふうではなく、快速だった種別を区間快速に置き換えるというふうになるんですね。
この区間快速は、今まで快速では停まらなかった4駅のうち、新守山と神領の2駅を停車駅にするというものに。これに伴い、定光寺と古虎渓の2駅が普通のみの停車になります。このうち定光寺はイベントで快速が臨時停車することもあったので、古虎渓のみが普通しか停まらない駅になってしまいますね。
今回新たに登場する区間快速は日中(11時~14時の昼間帯)に設定されるそうです。これは便利になるかな・・・と思ったところでの代償の話に。
先述の日中に走る列車は、8本/時間だったものの、今回のダイヤ改正で6本/時間と2本減便になるんですね。これは区間快速でできる限り多くの停車駅を設ける代わりに、本数を減らしてコスト削減・・・というふうなのでしょう。幸か不幸か、普通だけしか停まらない定光寺と古虎渓は乗降者数の少ない駅で、新守山と神領、特に神領は普通しか停まらないのに1万以上の乗降者数があるとのことで、かねてから快速停車を求めていたそうです。なので、今回のダイヤ改正で、そのリクエストに応えたとも言えます。
さらに、今回の130km/h化で、名古屋~多治見で平均1分、名古屋~中津川で平均3分の短縮を図れるとのことですが、区間快速の導入によって、その実力を発揮するのは、少なくとも愛知県内ではできないかもしれません(快速はそれなりの効果があると思われ)。ただ、駅間の多い多治見以降では、その実力をいかんなく発揮するでしょうね。
関東圏の常磐線・関西圏の東海道本線ほどではないにせよ、数分の短縮は大きなメリットになるのではないかと思われます。名古屋~中津川は1時間20分前後(最短1時間16分)掛かるのですけど、それが少しでも短くなれば、通勤時間の苦痛も減るわけですから。本来なら、更なる快速化を図る意味で、多治見以降でも普通のみしか停まらない駅を設けてもいいのでしょうけど、しなのとの区別が付かないのと、本数が少ないということで行われないんでしょうね。
個人的には、東海道本線(それに閉口する形で武豊線)の車両も統一化して、130km/hにしてしまえば、線形のいい路線で、途中停車駅も少ないことを考えれば、かなり早くなるんじゃないですかねぇ。問題なのは、貨物列車と特急(ひだ・しらさぎ)になるんでしょうけど、本数はそんなに多くないし、一部区間では旅客と貨物のレールは分離されているので、できないことはないんじゃかなぁ・・・(ニヤニヤ)。