現在開催中の世界陸上北京大会。その中でも注目が高かった競技の一つとして男子200mを挙げる人が多かったのではないかと思います。今日200mの予選が行われ、1組に藤光謙司選手、2組に高瀬慧(けい)選手、そして4組にサニブラウン選手が出場しました。
ハイレベルになった予選の中でも、藤光選手はアメリカのヤング選手をかわして堂々の予選2位。高瀬選手はハイレベルの予選の走りに揉まれ、20秒33という好タイムを出したものの4位で着順では残れませんでしたが、その後走った選手が2人だけ越えたので、着順各3位(計7組)+タイム3位の3位でギリギリ残りました。
そして、サニブラウン選手はアメリカのガトリン選手と同じ組となり、他の選手との競合が心配され、あまつさえ最も走りにくいとされる9レーンでの登場となったものの、若さとパワーで他の選手を駆逐し、ガトリン選手の次にゴールを果たしました。そんな誰もが驚いたパワフルな走りを見せたのにもかかわらず、本人は「後半間延びしてしまって足が回らなかった」と話しているのですから、末恐ろしい。まだまだ伸びる可能性を秘めています。
その200m準決勝は明日行われ、藤光・高瀬両選手はジャマイカのボルト選手と走ることになり、サニブラウン選手は再びガトリン選手と走ることになりました。厳しい戦いが予想されますけれども、実力を発揮できれば、決勝に残れるのではないかと信じて日本から応援したいと思います。
ちなみに、個人的に応援していたのは、ボスニア・ヘルツェゴビナから出場している男子800mのトゥカ選手。今季最高記録を出していて、内戦を乗り越えた母国に初の金メダルをもたらしてくれるのではないかと期待していましたけれども、やはりアフリカ勢は強かった。ケニアのルディシャ選手が金メダルとなりましたが、トゥカ選手は3位に入賞し、母国に初の銅メダルをもたらしたことは非常に立派だったと思います。
さあ、明日は200mも注目ですけれども、男子やり投げも注目ですね。予選トップ通過した新井涼平選手に期待したいところです。