メルクマール

男子二人に女子一人というユニットは、昔は「ドリカム状態」と呼ばれたものですが、最近はどうなのでしょうか。男と女が1対1だと、痴情のもつれとかで破局しがちですが、「ドリカム状態」は互いに牽制しあうということで、案外安定しているのかもしれません。

でも、この3人の場合は牽制するというよりは、スガタが一歩引いていますね。誕生日プレゼントを用意しなかったのは、タクトに遠慮したからでしょう。これまでも「俺に勝てたらワコを譲る」と言ったり、何度もタクトにワコを委ねる発言をしていました。

それは、巫女であるワコを守れるのは、自分では無くタクトだ、という想いがあるからです。彼はサイバディに乗れないし、『王の力』も第３フェイズでは役に立たないらしい。自分が守れないのは痛恨だろうけれど、ワコのことを考えて、身を引こうとしているのです。

タクトはそんなスガタの気持ちは全部分かっていて、ワコにナイフを渡します。「スガタはこれまでも、このナイフでワコを守ってきたのだから、なにも引け目に感じることは無い」という、タクトからのメッセージでしょう。

今回もサイバディ戦がありましたが、例によって、危なげなくタウバーンが勝ちました。思えば、これは当然なんじゃないでしょうか。というのも、綺羅星十字団のサイバディは、巫女によって封印されていて、まだ全力は出せていません。一方で、タウバーンは封印の影響を受けていないように見えます。最初から、少なくとも第３フェイズ状態でしたからね。

タウバーンが『ゼロ時間』に現れるとき、空間をカチ割るようにして、どこか外から出現しますが、あれはつまり、タウバーンがゼロ時間の外にいるということでは。第4フェイズだか第5フェイズだかで、サイバディはゼロ時間の外でも活動できるようになるそうですが、タウバーンは既にそのフェイズにあるように見えます。

つまりチートですね。古代銀河文明は、サイバディが悪用されないように封印したようですが、さらに安全装置として、封印しないサイバディを信頼できる一族（タクトの一族）に預けた、ということなのでしょうか。

ダブルオーガンダムで、主人公機のガンダムエクシアは、『対ガンダム戦』を想定した『対ガンダム・ガンダム』だという設定でした。タウバーンも、『対サイバディ・サイバディ』なのかもしれません。　そもそも、サイバディが何のためにあるかは不明なのですが。

ここへ来て、タクトの母親の話が出ましたが、これは物語にどう繋がるのでしょうか。父親の絵のモデルですよね。実は巫女だった、って話なのかもしれないが、過去についての情報が無いのでヤマカンでしかありません。

このところ、情報量の多い回が続きましたが、今回は一休みでした。でも、こういう日常回はもう最後かもしれません。ワコがルリと電話しているシーンなど、細やかな日常描写がとてもいいなと思って、これがもう見られないかもと思うと名残惜しいです。

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