普天間基地問題で、鳩山前首相が、「抑止力を軽んじていた」といった意味の発言をしたとき、この言葉って便利だな、と反射的に思った。 抑止である以上、受け身の問題である。受け身という言葉が不適当なら、「相手のあってのことである」。だから、相手が、「抑止になっている」とこちら側のある部隊を見て思わないと意味がないし、一方で、そんなことをわざわざ言ってくれることも期待できない。 仮に「抑止になっている」と明言する仮想敵がいて、あなたはそれを額面通りに信じるだろうか。上方落語「饅頭怖い」の”みっつあん”みたいに、「大好物」を差し出させるための小細工、とも疑わないといけないだろう。 となると、どこまでもこちら側の主観での判断になる。
つまり、米国の海兵隊が佐世保に母艦を持ち、沖縄にヘリ部隊と陸戦隊とを持つ今後の体制が、何らかの事態を抑止しているかどうか、は、こちらの主観で判断するしかなくなる。 これでは、何とでも言えてしまう。 すくなくとも、この世に本当の意味で無駄なものがないのだから。 [READ MORE...]
テーマ:沖縄米軍基地問題 - ジャンル:政治・経済
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