北海道という地名の名付け親として知られる松浦武四郎は、最晩年に東京で一畳敷の書斎をつくり、資料の整理や出版の準備をしていたといいます。
その書斎について、INAXの銀座にあるギャラリーで開催しています。 幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷 展The One-mat Study of Takeshiro Matsuura, 19th Century Explorer 期日:2010年12月2日(木)~2011年2月19日(土) 休館日:日祝日、12/29-1/4□10:00~18:00 入場無料
ギャラリーに移築、とまではさすがにできてませんが、パネルと畳敷きの床とで実物大で再現しています。 各地の知り合いに依頼して、寺社名所旧跡の古材を集めて建てたものであり、たとえば天井板にはうっすらと龍の障壁画が残っていたりします(これは、熊野本宮大社の阿弥陀如来を祀ったお堂の古材)。 建てられたのは、明治の半ば。神仏分離でなくなったお堂とか、維新後世情が安定したので、改修が多くあった時期なんでしょうか、たくさんの寺社の古材が混じっています。
晩年の武四郎は、大台ケ原の開拓(といったって、畑作くらいしかできない気候のはずだけど)を志していた。 開墾とはいうものの、どちらかというと、仙人めいたものだった。 そんな小さくも偉大な仙人も、書斎を作るのには、全国の知己の助力を得ていたわけで、
‥‥仙道は、一人では達せられない、との理、改めて知りました。
テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術
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