路傍学会

　松伏町大川戸にある「まつぶし緑の丘公園」である。今回の旅はここからスタートである。

　暑い中、大川戸をのんびり歩いていると路傍祠があった。ブロック造で瓦が載っている。

　回り込んで見ると、木枠の中にガラスで保護された板碑が祀られていた。板碑の文字は判読できなかったが、このように大切に守られている板碑は初めて見た。瓦屋根を支えるつっかえ棒が不安定で危うい気がする。

　板碑の南東方向に大川戸神明神社が鎮座している。

　本殿右側に建つ小堂の周りに石塔が見える。

　これは小堂の右手にある庚申塔である。慶安2年（1649）に造立されたもので、松伏町で最古の庚申塔である。両脇に未開敷蓮華の浮彫りがある。

　小堂の左手にも庚申塔が並んでいる。

　これはその中の青面金剛で、六臂の合掌像である。顔、手が傷んでいる。

　小堂の裏手には如意輪観音像などが、土留めとして使われている。

　本殿の左側には、浅間大神碑を祀った富士塚がある。

　富士塚に近くには割れた力石が置かれていた。

　鳥居脇の境界に沿って力石が並べられていた。ここでは力石が車止めになっている。

　神明神社から東へ歩くと下新田公民館がある。

　ブランコの背後に石塔が並んでいる。

　石塔列の中に青面金剛が見える。

　逆光で見づらいが、剣、ショケラを持つ六臂像である。宝暦5年（1755）の造立である。

　石塔列の中にこのような物もあった。大分風化が進んでいるが、青面金剛ではないか。どうしてこのような姿になったのだろう。

　松伏町の青面金剛を訪ねる旅はまだ続く。