橋のLandscape 16
新宿区西新宿 柳橋
新宿区西新宿五丁目にある庚申堂を訪ねようと歩いていると、コンクリート製の欄干が中央部で切り取られている古い橋が現れた。
新宿区西新宿五丁目の路傍、柳橋である。橋の下を流れていた川は前回の東京オリンピックの前年に暗渠化され、遊歩道として利用されている。
昭和7年に完成したコンクリート橋である。
遊具が設置され、児童遊園となっている所もある。
橋の袂には柳橋にちなみ柳の若木が植えられていた。
橋の西側には懐かしい風情の青果物店があった。
このような商品の並べ方をする商店はめっきり減ってきた。
橋から見た新宿の方向である。静かな商店街である。都庁舎が見える。
理容店があった。超高層ビルがすぐ近くまで迫ってきているが、このような身近な商店街がこれからも存続していくことを望みたい。
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青面金剛のLandscape 185
中野区本町 福寿院
中野区本町三丁目の路傍、福寿院の門前である。
本堂の手前、左側の小堂には宇賀神が祀られている。
さらに本堂の左に石仏群が見える。
無縁仏が集められているようである。
近づいてみると、二基の青面金剛が祀られている。共に六臂の合掌像で、右が元禄、左は享保年間の作。邪鬼はいない。
青面金剛の横隣には魚籃観音も祀られている。しなやかな立ち姿である。
参詣を終え、新橋通りを歩いていたら、ブロック塀に琺瑯看板を見つけた。
琺瑯看板に落書きをする不届き者がいる。寄贈者が今も営業しているのかは不明である。
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- 青面金剛
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青面金剛のLandscape 184
北区赤羽西 真正寺坂
北区赤羽西二丁目、廃寺になった寺の名前に由来する「真正寺坂」の路傍である。青面金剛が祀られている。
ショケラ持ちの六臂像である。風化が進んでいるが「これよりいたばしミチ」と刻まれている。道標である。今日も綺麗な花が供えられている。明和年間の作。
獅噛か?
坂道を下る雨水の流れを阻害しないように台石が設置されていた。
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青面金剛のLandscape 183
目黒区下目黒 龍泉寺
目黒区下目黒四丁目、目黒通りから入る目黒不動の参道の路傍には、寄生虫博物館がある。世界でただ一つの寄生虫の博物館である。
静かな参道を歩き目黒不動、龍泉寺に向かう。
龍泉寺の仁王門である。
仁王門をくぐると左手にある独鈷の滝である。龍の口から水が吐き出されている。
滝の背後にはいくつもの石仏がある。その中には青面金剛もある。
滝の上であり、距離があって造立年などはわからない。
独鈷の滝の脇にある水かけ不動尊である。老若男女が水をかけながら、願掛けをしていた。
本堂の裏側に鎮座している天和年間鋳造の大日如来坐像の覆屋の内側には、二十八宿の星座が描かれている。
参拝を終えて女坂を下ると、坂の途中に奉納された力石が並んでいた。
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青面金剛のLandscape 182
目黒区目黒 田道庚申塔
目黒区目黒二丁目の田道庚申塔群を見ようとJR目黒駅から歩き始めた。
目黒一丁目にある坂からの眺めである。都内には数多の冨士見坂があるが、マンションの建設など都市開発の影響で名前だけの坂も多くなってしまっている。ここの坂からは富士の頂を見ることができた。
目黒川の田道橋の袂に小堂がある。中に庚申塔が祀られている。
庚申塔には盃状穴がたくさん穿たれていた。願掛けだろうか。
目黒区民センター脇の道を進んでいくと、路傍に瓦屋根に守られて六基の庚申塔と地蔵尊が祀られている。田道庚申塔群である。この前の道は、麻布、青山方面と目黒不動を結ぶ古くからの道であるという。
1番左の青面金剛は正徳年間の作。左から2番目は元禄五年造立である。矢先は上を向き、弓を持つ手だけが順手となっている。
中央に見える左から3番目は元禄八年の造立。左から4番目は、延宝八年の造立で羂索を持っている。
左から5番目は元禄八年、6番目は延宝五年の造立である。一番右は延宝五年造立の念仏供養の地蔵尊である。
目黒駅へと帰る途中、目黒一丁目の権之助橋の橋詰に国旗掲揚塔を見つけた。
目黒区下目黒と、旧地名が刻まれている。地名の変遷を記す資料となっている。
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青面金剛のLandscape 181
草加市遊馬町 遊馬町東交差点
草加市遊馬町、遊馬東交差点の路傍である。交差点の東脇、遊馬ふれあい小路の看板の後ろに何やら石造物が見える。
回り込んで見ると、3体の石像があった。こうした出会いは大変嬉しい。後ろに見える用水路の蓋掛け暗渠がふれあい小路か。
大型のショケラを持つ六臂の剣人像である。よく見ると邪鬼は仰向けで、顔を踏まれているようだ。これは辛そうだ。文化年間の作。
左の青面金剛は六臂の合掌像である。
顔と合掌した手は失われている。
邪鬼は不機嫌そうな顔で正面を向いている。三猿は菱形パターンである。
往来を見守る中央の像は上半分ほどしか見えないが馬頭観音だろうか。正徳の年号が読み取れる。
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地蔵尊のLandscape 30
目黒区下目黒 成就院・お静地蔵尊
目黒区下目黒三丁目の路傍、道路の先に石仏が見える。
招かれるように歩いていくと山門前に出た。成就院の山門である。
本堂前には蛸薬師の大提灯がある。この寺は、本尊が3匹の蛸にささえられる蓮華座に乗る薬師如来像であることから、蛸薬師とも呼ばれている。
先ほど見えた石仏である。この石仏は徳川二代将軍の側室、お静の方がわが子の栄達を祈願し、奉納されたもので、お静地蔵尊と呼ばれている。お静の子、正之公は信州高遠城主となり、後に山形城主、さらに会津藩23万石の城主となり、会津松平家の祖となった。お静地蔵は、その由来から縁結び・子宝・子育・出世・福徳・開運を願う人々の信仰を集めてきた。
お静地蔵尊の向かいには青面金剛も祀られている。
丁寧な彫りの六臂の合掌像である。元禄年間の作。
地蔵尊の上にはこのような絵が掛けられていた。福を吸い寄せる蛸なのである。
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青面金剛のLandscape 180
川口市榛松 榛松不動院
川口市榛松二丁目の路傍、榛松不動院の門前である。
山門の左手に庚申塔群が祀られている。
5基の像があるが、左端の像は酷く傷んでいる。
左端の像である。上部が欠損しているが、青面金剛の足元に髪を振り乱した丸い顔の邪鬼である。その下は三猿のうち左の二猿だろうか。右の猿は塔が破損した時に欠けてしまったのか。中央の猿は御幣を持っている。個性的な像であったのではないか。全体像が見てみたかった。
中央の青面金剛は珍しい四臂の合掌像である。穏やかな顔である。 延宝年間の作。右の像は、左手に鈴、右手にショケラを持つ六臂像である。寛保年間の作。
上の中央の像の二鶏と三猿である。邪鬼はいない。三猿はユーモラスである。
右から2番目の像である。六臂の合掌像で、蛇を頭に乗せ三眼で睨んでいる。元文年間の作。
上の像の邪鬼と三猿である。逆三角形の顔をした邪鬼は珍しい。三猿は懸命に体をかがめている。
一番右にあるのは、三面六臂の馬頭観世音である。後ろの手は左右とも肘が直角に曲がっている。寛保年間の作である。
山門を通って境内に入ると六地蔵が静かに佇んでいた。
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地蔵尊のLandscape 29
足立区弘道 地蔵堂
前に回ると、地蔵尊と青面金剛が祀られているのが見える。
寛文年間の地蔵尊と宝暦年間の青面金剛である。
ショケラを持つ六臂の剣人像である。素朴な風情である。以前は堂の外に祀られていたが、堂が新しくなって地蔵尊の隣に安置された。三猿の下部が少し白っぽく見えるが、以前は堂の外でここまで土に埋もれていた。
邪鬼と三猿である。右端の不言猿の顔と体の向きがおかしい。
近くを歩いて見つけた街区表示板である。
縦型で広告付きは珍しい。
さらにその先の路傍で琺瑯看板を見つけた。
塩ビパイプがあり見にくくなっているが、寄贈者は時計、眼鏡、指輪の三種の神器を扱う時計店である。
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- 地蔵尊
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神社のLandscape 153
目黒区下目黒 大鳥神社
目黒区下目黒三丁目、山手通りの路傍、大鳥神社である。
鳥居をくぐり境内に入ると手水鉢がある。鳥の水浴びを防ぐ金網がかぶせてある。最近このような手水鉢が増えてきた。
国旗掲揚塔は社殿造営完成記念で昭和43年に建立されたものである。
社殿の左側に庚申塔群が祀られている。手前の三基が青面金剛である。手前から元禄、宝永、元禄年間の造立である。
これは宝永年間の六臂合掌像である。この神社の青面金剛はいずれも顔が削られている。廃仏毀釈時の措置かもしれない。
延宝年間の庚申塔の左隣の石は文字が読みにくくなっているが力石か。
境内では東京都の天然記念物に指定されているオオアカガシが寒空に大きく枝を伸ばしている。
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