去年の秋頃から言われていたようですけど、PHS事業者(最近はPHSに属しないWILLCOM COREシリーズのサービスを行っていました)のウィルコムが、企業再建支援機構の下での私的整理で調整が進んでいました。ところが、今月に入ってその私的整理が最終調整に入ったこととその私的整理による再建のパートナーがその企業再建支援企業と投資ファンドだけでなく、ソフトバンクも参加するという報道がなされたからです。
現状は「憶測によるもの」ということで、意に介さずということですけど、正直ウィルコムはここまで追い込まれているのかと思ってしまったほどです。
ご存知の通り、ウィルコムの契約者数はここ数年減少傾向になっています。WILLCOM COREシリーズの純増数よりもPHS事業の純減数の方が勝っているわけです。
そこで、新しい通信規格の早急な構築(早い話がWILLCOM COREシリーズの充実)なんでしょうけど、暫時減少な状況が続いている今、経営資源を食われかねない。ましてや構築完了を迎える前に会社が潰れてしまっては元も子もないわけで、ある意味早く支援を受けようというのはわかる話でもあります。
で、なぜここにソフトバンクが乗り込むような報道が出てきたのかというと、多分に通信事業の買収を図りたいのではないのかなと思えてならないです。
現在ソフトバンクの通信事業は、単独では太刀打ちできないからか、イーモバイルとの提携を行っており、一部地域ではイーモバイルの通信網でデータ通信を行っています。提携といっても、実質はMVNOになるので、ものすごく金がかかっているのだと思います。
それゆえに、このウィルコム支援が現実的になれば、最終的には買収の方向にもっていく際に有利になるのではないかと思っているのではないのでしょうか。これで私的整理に失敗しても、電話・通信事業を譲渡してもらえるかもしれないという打算的な対応で動いているのでは・・・と思われてああいう形の報道になったのではないかと推測しています。
しかし、企業支援に乗り出せるほどソフトバンクというのは儲けてらっしゃるんですねぇ(苦笑)。2.5兆円あるという借金はなかったことになっているような振る舞いですなぁ・・・。下手をしたら同じ穴の(以下自主規制)。
訂正:2億円の借金ではなくて、2兆円、しかも2.5兆円なんですね。修正を施しています。